国際通貨基金(IMF)では、今年のブラジル政府の公的負債総額は、昨年のGDP比85,9% から2.5%上昇の88,4%に達すると予想している。
またブラジル政府の公的負債総額は今後の5年間連続で増加すると予想、2028年のブラジルの公的負債総額はGDP比96,2%に達すると予想している。
国際通貨基金(IMF)による今年のブラジルの公的負債総額は新興国の平均であるGDP比68,8%を大幅に上回っており、調査対象の35ヵ国のうちではウクライナのGDP比98,3%、エジプトのGDP比92,9%に次ぐGDP比88,4%が予想されている。
国際通貨基金の発表データでは、ブラジル財務省が 3 月末に発表した新しい財政枠組みの詳細についてはコメントしていないが、もうすぐ国会で審議される歳出上限法が改訂されていることのみを指摘している。
ブラジルの財政に関する IMF の予測では、新しい財政枠組みの最終的な影響が考慮されていない。 IMF は、ブラジル当局と異なる基準で公的債務総額を計算している。ブラジル中央銀行のコンセプトによると、今年 1 月の総債務は GDP の 73.1% で、昨年 12 月の GDP の 73.4% を僅かに下回っている。
ブラジル財務省の予測では、ブラジルの公的債務総額は、財政プライマリー収支、金利レベル及びGDP伸び率を考慮しており、2026 年にの公的債務総額はGDP 比73.56% ~GDP 比77.34% を予想している。
IMFでは2026年のブラジルの公的債務総額はGDP比95,2%と昨年10月の予想であるGDP比93,2%から上方修正、2026年にはGDP比96,2%に達すると予想している。
IMF のテキストによると、ブラジルの2020 年の公的債務総額はGDP 比96.8% に達したが、2021 年はGDP 比90.7%と 2022 年には GDP 比 85.9% にまで減少している。
IMF は、昨年のブラジルの財政プライマリーは GDP比 1.3% の黒字を計上したが、今年は GDP比 2% の赤字、になると推定しています。 2024 年はGDP比 1% の赤字が予想されている。