今月26日発表の中銀の最終フォーカスレポートによると、今年のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は、前回予想の6.31%から6.56%に上方修正、15週連続での上方修正を記録している。1か月前の今年のIPCA指数は5.97%であった。
2022年のIPCA指数は前回予想の3.75%から3.80%に上方修正、1か月前の予想は3.78%であった。また2023年のIPCA指数は3.25%に据え置かれたが、2024年のIPCA指数は前回予想の3.06%から3.00%に下方修正されている。
今年のIPCA指数の中央目標値は3.75%、許容範囲は±1.50%に相当する最低2.25%、最高5.25%に設定されている。2022年のIPCA指数の中央目標値は3.50%。許容範囲は±1.50%に相当する最低2.00%、最高5.00%に設定されている。
2023年のIPCA指数の中央目標値は3.25%。許容範囲は±1.50%に相当する最低1.75%、最高4.75%に設定されている。2024年のIPCA指数の中央目標値は3.00%。許容範囲は±1.50%に相当する最低1.50%、最高4.50%に設定されている
今年のインフレ指数が目標値を突破する見込みのため、中銀のRoberto Campos Neto総裁は、経済省のパウロ・ゲーデス経済相にインフレ指数が目標値を突破する理由を記載したレポート提出を余儀なくされている。
中銀総裁がインフレ目標値の達成が出来ずにレポート提出を行ったのは、2018年1月にIlan Goldfajn総裁が、2017年のインフレ指数が穀物生産が過去最高で食品価格の下落でインフレ指数の目標値は、最低限度値を下回った時以来のレポート提出となる。
今年末の政策誘導金利(Selic)は、前回予想6.75%から7.00%に上方修正、現在のSelic金利は4.25%、2022年のSelic金利は7.00%、2023年並びに2024年のSelic金利は6.5%が予想されている。
今年初めの今年のGDP伸び率は3.4%増加が予想されていたにも拘らず、最終フォーカスレポートでは、今年のGDP伸び率は、前回予想の5.27%から5.29%と僅かに上方修正されている。
今年のGDP伸び率は、食料品、鉄鉱石、原油などの国際コモディティ価格の上昇に伴ってブラジルの貿易収支の大幅な改善も後押しして、COVID-19対応ワクチン接種加速や国内経済の回復予想で14週間連続での上方修正を記録している。