今年11月の国庫庁の歳入総額は1,799億3,200万レアル(2023年12月20日付けヴァロール紙)

2023年11月の国庫庁のインフレ指数を差引いた実質歳入総額は前年同月比マイナス0,39%に相当する1,799億3,200万レアルに留まったが、今年初め11か月間の累積歳入総額は前年同期比マイナス0,66%に相当する2兆8,600億レアルであった。

11月の国庫庁のインフレ指数を差引いた実質歳入総額は統計を取り始めた1995年以降では過去2番目の歳入総額を記録、また今年初め11か月間の累積歳入総額も過去2番目の歳入総額を記録、11月の国庫庁のインフレ指数を考慮しない名目歳入総額は前年同月比では4,28%増加を記録している。

今年11月の国庫庁の実質一般歳入総額はマイナス0,52%の1,725億300万レアル、今年初め11か月間の累積一般歳入総額は0,55%増加の1兆9,790億レアルを記録している。

今年11月の国庫庁の石油ロイヤリティなどの実質臨時歳入総額は2,88%増加の68億9,000万レアルを記録している。今年初め11か月間の累積臨時歳入総額はマイナス18,56%の1,075億9,900万レアルであった。

今年初め11か月間の国庫庁の免税総額は1,249億7,900万レアルと前年同期比173億5,800万レアル増加している。

今年初め11か月間の国庫庁の社会統合基金(PIS)/社会保険融資納付金(Cofins)関連の免税総額は307億1,000万レアルを記録している。また工業製品税(IPI)関連の免税総額は209億レアル、給与関連は73億6,000万レアルを記録している。

前記同様に企業の利益や配当金に関する所得税(IR)  の免税総額は28億7,100万レアル、資本資産の加速減価償却は20億5800万レアル、零細・小企業向け簡易税務申告(Simples Nacional)向け免税総額は、581億7,200万レアルを記録している。

今年11月の国庫庁の法人所得税(IRPJ)と純利益に対する社会分担金(CSLL)による歳入総額は前年同月比マイナス13,98%の277億2,900万レアル、源泉徴収税額はマイナス8,66%に相当する150億2,100万レアルであった。

 

10月のGDP伸び率の先行指標となる経済活動指数(IBC-Br)は、前月比マイナス0,06%(2023年12月20日付けヴァロール紙)

20日ブラジル中銀発表の2023年10月のGDP伸び率の先行指標となる経済活動指数(IBC-Br)は、前月比マイナス0,06%と先月のマイナス0,05%に続いて前月比割れが発生している。

Valor Data社がコンサルタント会社や金融機関対象の調査では、10月の経済活動指数(IBC-Br)の最低予想は、マイナス0,6%、最高予想は0,5%増加、平均予想のマイナス0,2%を上回っている.

10月の過去12カ月間の累計経済活動指数(IBC-Br)は2,19%増加、前年同月比では1,54%増加を記録している。

今年初め10か月間の累積経済活動指数(IBC-Br)は2,36%増加を記録している。8月~10月の四半期の月間平均経済活動指数(IBC-Br)は、7月~9月の四半期の月間平均経済活動指数(IBC-Br)よりも0,27%下回っている。

IBC-Br の計算方法は、ブラジル地理統計院(IBGE) が計算する国内総生産の計算方法とは異なり、毎月の頻度の BC 指標は、経済活動の進化をより頻繁にモニタリングすることを可能にし、四半期ごとの頻度の国内総生産 (GDP) は、より包括的な状況を説明している。

2022年10月以降の月間経済活動指数(IBC-Br)の推移

2022年10月以降の四半期の月間経済活動指数(IBC-Br)の推移

2022年10月以降の過去12カ月間累計の月間経済活動指数(IBC-Br)の推移

ブラジルの国内総生産は2ランク上昇して9位とトップ10に返咲き(2023年12月20日付けヴァロール紙)

ブラジルの2023年のGDP伸び率は3,1%増加が見込まれており、昨年よりも2ランク上昇して9位とトップ10への返咲きを国際通貨基金 (IMF)は予想している。

今年末のブラジルの国内総生産は2兆1,300億ドルとカナダの国内総生産2兆1,200億ドルを追い越して世界9位に上昇すると予想されており、昨年のブラジルの国内総生産額は世界11位であった。

国際通貨基金 (IMF)ではブラジルの2026年の国内総生産額は2兆4760億ドルに上昇すると予想しており、ブラジルの国内総生産額は世界8位に上昇すると予想されている。

2022年の米国のGDP伸び率は3%、中国は3,5%と今年の国内総生産額トップは米国、次いで中国、トップ3位にはドイツが続いており、2024年の世界の平均GDP伸び率2,9%.が見込まれている。

国際通貨基金 (IMF)ではブラジルの2024年のGDP伸び率を1,5%増加と経済協力開発機構(OCDE)の1,8%増加を下回っており、またブラジル財務省の2,2増加予想も下回っている。

社会コミュニケーション局のパウロ・ピメンタ局長も、自身のソーシャルネットワーク上でブラジルの国内総生産額が「世界トップ10に戻った」と述べ、IMFの発表を祝った。

2023年末の世界の国内総生産額トップテン予想

米国 – US$ 26,95 trilhões
中国 – US$ 17,7 trilhões
ドイツ – US$ 4,43 trilhões
日本 – US$ 4,23 trilhões
インド – US$ 3,73 trilhões
英国 – US$ 3,33 trilhões
フランス – US$ 3,05 trilhões
イタリア – US$ 2,19 trilhões
ブラジル– US$ 2,13 trilhões
カナダ – US$ 2,12 trilhões

 

 

Ibre/FGVの調査では10月のGDP伸び率は前月比0,1%増加(2023年12月19日付けヴァロール紙)

ジェツリオ・ヴァルガス財団ブラジル経済研究所(Ibre/FGV)の調査によると、 2023年10月のブラジルの国内総生産(GDP)伸び率は、前月比0.1%増加を記録している。

今年10月のブラジルの国内総生産(GDP)伸び率は前年同月比2.4%増加、8月から10月の四半期のGDP伸び率は2.0%増加、10月の過去12カ月間の累計GDP伸び率は2.9%を記録している。

.今年8月及び9月のGDP伸び率は前月比割れが発生していたが、10月のGDP伸び率は鉱工業部門とサービス部門が牽引して僅か0.1%増加でも反転を記録しているとジェツリオ・ヴァルガス財団ブラジル経済研究所(Ibre/FGV)のJuliana Treceコーディネーターは指摘している。

需要の観点から考慮すると、10月の一般家計消費は前月比0.5%減少と前月までの4カ月連続増加の後、すべての消費カテゴリーで後退が明らかになっている。この結果は一時的な可能性もあるが、今後の状況を考えると注目に値するとJuliana Treceコーディネーターは指摘している。

今年8月~10月の四半期の一般家庭消費は2.6%増加、2022年に一般家庭消費は大幅増加を記録した後、今年は一般家計消費は、四半期あたり約3.5%の安定した伸び率を記録しているとアナリストは指摘している。

今年8月~10月の四半期の住宅投資、設備投資や公共投資などの国内総固定資本形成(FBCF)部門の累積GDP伸び率は、機械・装置部門及び建設部門の停滞でマイナス6.2%と大幅な落ち込みを記録している。

今年8月~10月の四半期の輸出は、昨年同様に農畜産物部門及び鉱業部門が牽引して11.4%と二桁台の伸び率を記録している。

今年の輸出は農畜産部門の寄与度が年間を通じて増加し、3月~5月の四半期のGDP伸び率4.7%から10月終了の四半期には7.3%に上昇したことは注目に値する。

一方で今年8月~10月の四半期の輸入は、下半期初めから中間財部門の輸入の大幅減少でマイナス5.4%を記録している。

今年初め10か月間の累積GDP伸び率は8兆9,500億レアル、10月の国内総固定資本形成(FBCF)は17.1%増加を記録している。

 

2024年のラテンアメリカ諸国のGDP伸び率は継続して低い伸び率予想(2023年12月18日付けヴァロール紙)

国連のラテンアメリカ・カリブ経済委員会(CEPAL)の調査によると、2024年のラテンアメリカ地域の平均GDP伸び率は1,9%増加が予想されているが、世界の平均GDP伸び率2,9%、新興国及び貧困国の平均GDP伸び率4%を大幅に下回ると予想されている。

世界的な高金利、中国の不確実性、中南米諸国特に南米諸国は国内の政治問題を抱えており、今年同様に低いGDP伸び率は2024年も続くと予想されている。

来年のラテンアメリカ地域の経済成長率の低い伸び率に留まると予想されているが、今年はラテンアメリカ諸国の中ではメキシコとブラジルのGDP伸び率だけが目立ったが、2024 年には、おそらくメキシコだけが今年のGDP伸び率ペースに匹敵すると予想されている。

国連のラテンアメリカ・カリブ経済委員会(CEPAL)の調査によると、主要なラテンアメリカでは、今年はすでに2022年のパンデミック後の回復と比べてGDP伸び率が低い。今年のメキシコのGDP伸び率は3.6%、ブラジルは3%が見込まれている。

アルゼンチンに関しては、不確実性が蔓延しており、ハビエル・ミレイ政権が先週発表した財政調整策は強い景気後退効果をもたらすと予想されており、経済がいつ再び成長するかは不透明だ。

国連のラテンアメリカ・カリブ経済委員会(CEPAL)では、来年のアルゼンチンのGDP伸び率をマイナス1%、OECDではマイナス1,3%が見込まれているが、現段階では予測を立てることは非常に困難となっている。

周期的および構造的ないくつかの要因が組み合わさって、この地域のダイナミズムの喪失を引き起こしています。景気循環要因としては、世界的な金利上昇や中国経済の不確実性などが挙げられる。

ラテンアメリカのほとんどの国を含む世界の多くの国の中央銀行は近年、インフレを抑制するために金利を引き上げている。金利の上昇は内需を減少させ、成長を阻害します。さらに、対外債務返済への支出が増加し、投資能力がさらに低下、外部資金へのアクセスが困難になる。

中国は不動産セクターのショックと米国との戦略的紛争に揺れる中、経済の安定化に努め続けている。欧州は低成長を続けると予想されている。

エクアドルでは、当時のギレルモ・ラッソ大統領が弾劾の脅威の中、議会を解散し、総選挙を5月に前倒しした。選挙運動中に大統領候補が暗殺された。 10月、リベラル派のダニエル・ノボアが大統領に選出されている。

ラテンアメリカ諸国の2022年~2024年のGDP伸び率及び予想

30年ぶりの歴史的投票で税制改革法案を承認(2023年12月15日付けヴァロール紙)

今月15日にブラジル下院議会は、ルーラ政権の経済政策の主要議題の一つである税制改革案向けの憲法改正法案PECを承認した。

税制改革案向けの憲法改正法案PECは、第 1回 投票では賛成 371 反対 121 という大差で承認され、第 2回 投票 では 365 対 118 で承認された。可決には少なくとも 308 票が必要であった。Arthur Lira下院議長(PP-AL)によると、投票完了後、文書は来週水曜日(20日)に議会によって公布される予定。

税制改革でルーラ大統領から上院及び下院での政治交渉を託されていたFernando Haddad財務相は、税制改革案承認に大きな力を発揮したRodrigo Pacheco上院議長 (PSD-MG)及びArthur Lira下院議長(PP-AL)に対して最大限のお礼を述べた。

この税制改革案承認はルーラ政権の勝利であり、ブラジルにとって歴史的な出来事であり、税制改革は約30年間に亘って議論されてきたが、歴代政権時代には国会で審議されることはなかった。現在の税制度は 1960 年代に創設されたままであった。

税制改革案の完全な変更は 2033 年までの過渡期を擁するが、それまでは、さまざまなセクションの移行と規制の期間があり、行政府は、改革を規制する補完法案を公布から最大180日以内に提出する必要がある。

リラ下院議長は、下院は2024年上半期に税制改革規則を実施する補完法を起草するためのカレンダー作成に専念すべきだと説明している。

同税制改革法案の議院報告者であるアギナルド・リベイロ議員 (PP-PB) は、上院議会によって承認された基本的な食料バスケットモデルの 1 つを本文から削除した。 「拡張基本バスケット」には、税率が60%軽減され、キャッシュバックが義務付けられる商品も含まれていた。

この変更案は、非課税の「国家基本食料バスケット」を確立する。本文によると、バスケットを構成する製品は補完法案で定義され、今後も国会で議論され採決される予定となっている。

アギナルド・リベイロ議員 (PP-PB) は、低所得世帯がプロパンガスを購入する際に、強制的なキャッシュバック、つまり消費者が支払った税金の払い戻しを含めると説明している。

税制改革案の別の変更では、独自の課税規則を持つことになる 5 つのセクターを特定の改革制度から除外した。実際には、新しい税モデルに基づいて課税されることになる。

 

 

国会はルーラ大統領が拒否権を用いて阻止しようとしていた雇用の大きな17セクター向けINSS納付金の減税措置の延長を承認(2023年12月14日付けヴァロール紙)

今月14日、上院並びに下院議会は、ブラジルの製造業部門で最も雇用の多い17部門に対する給与税免除を拡大するプロジェクトに対するルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバ大統領(PT)の拒否権を覆した。

 上院議会でのルーラ大統領拒否権の打倒賛成は60票、反対13票だった。また下院議会では378票対78票であった。企業や労働組合の意見では、この措置は雇用の維持に貢献すると胸をなでおろしている。

ルーラ大統領拒否権の打倒で、この措置は2027年12月まで延長されるが、仮にルーラ大統領の拒否権が維持された場合、給与税免除措置は今年12月31日に無効になる寸前であった。

ジウマ・ロウセフ政権時の2011年に、経済活性化並びに雇用維持のための臨時措置として、企業側の社会保障院(INSS)への従業員給与額20.0%の納付率の免税に対して、売上の1.0%~4.5%の課税で企業負担を軽減する暫定令が始まりとなっていた。

給与税免除措置は、雇用が大きな製造業部門の17セクターが対象であり、繊維工業セクター、履物、機械・装置、動物性蛋白質生産、建設、通信、道路輸送セクターなど900万人の雇用維持が継続される。

給与税免除措置は、Win-Winのプロジェクトであり、それは生産者と労働者、生産部門と労働組合によって支えられている。給与税免除措置は、より多くの雇用を創出して税金を減らす人たちに非常に明確なメッセージを送るものであるため、全員が一致してこの給与税免除措置を支持しているとEfraim Filho (União-PB)上院議員は説明している。

上院議会での給与税免除措置の採択前に、Rodrigo Pacheco上院議長(PSD-MG)もルーラ大統領の拒否権無効化を支持する立場を強調していた。

ルーラ大統領の拒否権が覆された直後、フェルナンド・ハダジ財務相は、この提案は違憲であるため、連邦最高裁判所(STF)に控訴するつもりであると述べた。行政府にとって、このプロジェクトは利益創出に必要な財政への影響の見積もりを提示していないという点で憲法に矛盾しているとハダジ財務相は説明している。

しかし、ヴァロール紙がインタビューした憲法弁護士と税務専門家は、承認された条文は既存のプログラムを拡張するものであり、新たな措置を創設するものではないとして反論している。

ハダジ財務相は、最高裁判所への提訴に加え、与党は来週、給与税免除措置に代わる提案策を提示すると説明している。

通貨政策委員会 (Copom) は、政策導入金利(Selic)を現行の12.25%を0,50%引き下げて11.75%に決定した。

今月13日開催のブラジル中央銀行の通貨政策委員会 (Copom) は、政策導入金利(Selic)を現行の12.25%を0,50%引き下げて11.75%に決定した。

ヴァロール社が141社の金融機関及びコンサルタント会社対象の政策導入金利(Selic)の予想調査では、141全てが0.5%の切下げを予想していた。

また13日午後、米連邦準備制度理事会(FRB)は、インフレ抑制のための利上げを見送り、政策金利の誘導目標を5・25%~5・5%の据置を決定。インフレ上昇率は依然として高水準だが、金融引き締めによる経済への悪影響が懸念されており、利上げの効果と副作用を慎重に見極める必要があると判断して利上げを見送った。

FRBのパウエル議長は連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で、政策金利がピークかその近くの可能性が高いと、今回の利上げ局面の終了を示唆。さらに利下げ時期が視界に入っていると付け加えていた。

11月のCopom会合でSelic金利を0.50ポイント引き下げ年利12.75%とした際、ブラジル中央銀行は予想通りのシナリオが確認されれば、委員会メンバーは次回のCopom会合では、満場一致で0.5%同規模の引き下げを予想していると示唆していた経緯があった。

Selic金利は、1999年のインフレ目標制度創設以来最も積極的な利上げサイクルの後、今年8月までの12か月間にわたり、年率13.75%で据え置かれていた。

また2021年3月から昨年8月まで、ブラジル中央銀行の金融政策によりSelic金利は11.75%引き上げられていた経緯があった。次回のブラジル中央銀行のCopom会議は来年1月30日及び31日が予定されている。

2021年1月以降のSelic金利の推移

 

10月のサービス提供量は3 カ月連続で前月割れのマイナス0,6% (2023年12月13日付けヴァロール紙ならびにIBGEサイトより抜粋)

ブラジル地理統計院(IBGE)の月間サービス生産量調査(PMS)の発表によると、2023年10月のサービス部門提供量(生産性指標)は、2023年10月のサービス部門提供量(生産性指標)は前月比マイナス0,6%を記録して3 カ月連続で前月割れとなっている。

Valor Data社が22社のコンサルタント会社及び金融機関対象の調査では、最低予想はマイナス0.4%、最高予想は1. 4%増加、平均予想は0. 1%増加であった。

今年8月のサービス部門提供量(生産性指標)は前月比マイナス1,4%、9月はマイナス0,3%であった。この3カ月間のサービス部門の累計提供量は2,3%増加を記録している。

今年10月のサービス部門提供量は前年同月比マイナス0,4%、今年10月の過去12カ月間のサービス部門の累積提供量は前年同期比3,6%増加、今年初め10か月間のサービス部門の累積提供量は3,1%増加を記録している。

今年10月のサービス部門提供量は、Covid-19 パンデミック前の2020年2月の水準を10,2%上回っているが、過去最高を記録した2022年12月の水準を3,2%下回っている。

今年10月のサービス部門のインフレ指数を考慮しない名目売上総額は、前月比マイナス0,1%を記録した一方で、前年同月比では3,9%増加を記録している。

2022年11月以降の月間サービス部門提供量の推移

 

2023年8月、9月、10月のサービス部門各セクターのサービス提供量の推移

11月のインフレ指数は0.28%上昇(2023年12月12日付けヴァロール紙)

12日のブラジル地理統計院(IBGE)発表の2023年11月のブラジルの公式インフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は、前月の0,24%から0,28%に若干上昇している。昨年11月の広範囲消費者物価指数(IPCA)の0,41%よりも大幅に減少を記録している。

今年11月の広範囲消費者物価指数(IPCA)0,28%は、11月の広範囲消費者物価指数(IPCA)としては2018年のマイナス0,21%のデフレ以降では最低のインフレ指数に留まっている。

Valor Data社が39社の金融機関及びコンサルタント会社対象の調査によると、最低予想は0,24%、最高予想は0,38%、平均予想は0,30%を若干下回っている。

今年11月の過去12カ月間の累積広範囲消費者物価指数(IPCA)は、4,68%と10月の4,82%を下回っている。またValor Data社が39社の金融機関及びコンサルタント会社対象の調査によると、最低予想は0=4,60%、最高予想は4,79%.、平均予想は4,70%であった。

今年11月の過去12カ月間の累積IPCA指数4,68%は、ブラジル中銀の今年のIPCA指数の中央目標値を3.25%、許容範囲は±1.50%設定内に辛うじて収まっている。

ブラジルの正式なインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)の予想として先行して発表、1最低サラリーから40最低サラリーの所得層を対象に調査、ブラジリア連邦直轄地とゴイアニア市の地方自治体に加えて、9大都市圏を対象に調査されている。

今年11月のIPCA指数のカテゴリー別調査では、住居グループは、前月の0,46%からマイナス-0,42%に転じ、前記同様に衣料品グループは0,45%からマイナス-0,35%に転じている。

また前記同様に輸送グループは0,35%増加から0,27%増加と微減、健康保健・パーソナルケアグループは0,32%増加から0,08%増加と減少、教育グループは0,02%増加で変わらず、通信グループはマイナス-0,19%からマイナス-0,50%と大幅に減少している。

一方で輸送グループと共にIPCA指数で大きな臂臑を占める食品・飲料グループは、0,31%増加から0,63%増加と大幅に上昇している。

2022年11月以降のIPCA指数の月間推移

2022年11月以降のIPCA指数の月間中央目標値(青色)、上限値(赤色)、過去12カ月間の累計(緑色)推移

2023年11月の部門別IPCA指数の増減