5月の段ボール箱派生品生産指数(IBPO)は前月比0.6ポイント減少(2022年6月13日付けヴァロール紙)

ブラジル包装紙協会(Empapel)の発表によると、2022 年5月の経済動向のバロメーターの1日当りの平均段ボール箱派生品生産は、前年同月比4.4%減少の1万3,041トンを記録している。

今年5月の段ボール箱派生品生産指数(IBPO)は、前年同月比0.6%微減の151ポイントを記録したが、段ボール箱派生品の生産総数は33万9,073トンと5月としては過去2番目の生産量を記録している。

季節的な影響を含まないデータを考慮すると、5月の段ボール箱派生品生産指数(IBPO)は1.6%増加となり、昨年9月以来の最高レベルである148.1ポイントを記録している。

今年5月の段ボール箱、シート並びに板紙付属品を含む段ボール箱派生品出荷量は33万1,817トンに達し、1営業日当りの出荷量は前月比6.2%減少の1万2,762トンに留まっている。

5月の貿易収支は、前年同月比44.7%減少の49億4,300万ドルに留まる(2022年6月13日付けヴァロール紙)

経済省通商局(Secex)の発表によると、2022年5月のブラジルの貿易収支は、49億4,300万ドルの黒字を計上したにも関わらず、昨年5月比では44.7%と大幅な黒字の減少を記録している。

今年5月の輸出総額は、前年同月比8.0%増加の296億4,700万ドルに対して、輸入総額は、33.5%増加の247億400万ドル、貿易収支は49億4,300万ドルの黒字に留まっている。

今年初め5か月間の累積貿易黒字は、前年同期比6.4%減少の251億2,800万ドル、今年初め5か月間の累積輸出総額は、前年同期比20.3%増加の1,310億8,600万ドルに対して、累積輸入総額は29.0%増加の1,059億5,700万ドル、累積貿易総額は、24.0%増加の2,370億4,400万ドルを記録している。

経済省通商局(Secex)が4月に行った最終予想によると、今年の貿易収支は1,116億ドルを見込んでおり、輸出総額は3,488億ドルに対して輸入総額は2,372億ドル、貿易総額は5,860億ドルと予想している。

5月の二輪車生産は過去7年間で最高記録更新(2022年6月13日付けヴァロール紙)

ブラジル二輪製造会社協会(Abraciclo)の発表によると、2022年初め5か月間のマナウスフリーゾーンの二輪車の累積生産台数は、前年同期比22.9%の二桁増加の56万9,600台に達し過去7年間では記録を更新している。

今年初め5か月間の新車登録台数は前年同期比25.6%に相当する51万5,700台を記録している。今年初め5か月間の二輪車の累積生産台数は58万600台で2015年以降では最高の生産台数を記録して、回復傾向が顕著になってきている。

今年3月の二輪車の生産台数は13万350台、4月は前月比17.4%減少の11万2,678台と二桁台の減少を記録していたが、5月は目覚ましい回復を示している。

今年5月の二輪車販売は前年同月比25.0%増加、前月比では15.2%増加、また5月の二輪車の新車登録台数は前年同月比20.8%増加、前月比では23.8%増加を記録している。

今年初め5か月間の二輪車の累積生産台数58万600台を基に推定すると今年の二輪車の生産台数は前年比7.9%増加に相当する129万台に達する可能性をブラジル二輪製造会社協会(Abraciclo)の Marcos Fermanian会長は指摘している。

4月の一般小売販売は前月比0.9%増加(2022年6月10日付けIBGEサイトより抜粋)

ブラジル地理統計院(IBGE)の月間小売調査(PMC)によると、2022 4月の自動車や建材部門を除く一般小売販売量は前月比0.9%増加、4か月連続での増加を記録している。

今年4月の一般小売販売量は前年同月比4.5%増加、今年初め4か月間の累計一般小売販売量は2.3%増加、4月の過去12か月間の累計一般小売販売量は0.8%増加を記録している。

今年初め4か月間の一般小売販売量は、連続で増加を記録しているが、1月の2.4%増加から4月の0.9%増加と減少傾向を示している。また今年4月の一般小売販売量は、COVID-19パンデミック直前の20202月の水準を4.0%上回っている。今年4月の自動車セクター並びに建材セクターを含む広範囲小売販売量は、前月比0.7%増加している。

今年4月の一般小売販売で、COVID-19パンデミック前の水準を大幅に上回っているセクターは、医療関連セクターで17.7%増加、建材セクター9.1%増加、その他の日用雑貨・装身具類セクターは7.3%増加している。

一方事務機器・装置セクターは、マイナス11.7%と二桁台の落込みを記録、家具・家電セクターマイナス10.7%、繊維・衣類・履物セクターはマイナス8.6%を記録している。

また今年4月の一般小売販売で前月比で増加を記録していのは、家具・家電セクターの2.3%増加、繊維・衣類・履物セクターは1.7%増加、日用雑貨・装身具類セクター0.1%増加、医薬品・香水・化粧品・医療機器セクターは0.4%増加している。

一方前月比でマイナスを記録しているのは、燃料・潤滑油セクター はマイナス0.1%、ハイパー・スーパーマーケット・食料品・飲料・嗜好品セクターマイナス1.1%、書籍・雑誌・印刷物・製本セクターはマイナス5.6%、事務用品・情報通信機器セクターはマイナス6.7%を記録。広範囲小売販売では、二輪・四輪・パーツセクターはマイナス0.2%、建材セクターはマイナス2.0%を記録している。

今年4月の一般小売販売の前月比の州別調査では、調査対象の27州のうち19州で増加を記録、アマゾナス州は4.4%増加、北大河州4.0%増加、アラゴアス州3.8%増加した一方でペルナンブーコ州はマイナス7.7%、ローライマ州マイナス4.5%、パラー州はマイナス4.4%とそれぞれ大幅な落込みを記録している。

昨年のブラジルの直接投資残高は世界6位

国際貿易開発会議 (UNCTAD) はグローバルな海外直接投資の傾向についての「世界投資報告書2021」発表によると、昨年のブラジルへの対内直接投資残高は、前年よりも3ランクアップの6位に上昇している。

昨年のブラジルへの対内直接投資残高は、Covid‐19パンデミックで大きな影響を受けていた前年比では77.9%の大幅増加の503億ドルに上昇したが、2020年のブラジルへの対内直接投資残高は283億ドルに留まっていた経緯があった。

昨年のブラジルへの対内直接投資は前年比大幅に上昇したにも関わらず、Covid‐19パンデミック前の2019年の650億ドルには大幅な差が存在するが、昨年の対内直接投資は外資系企業による再投資が幅を占めていた。

今年のブラジル向け対内直接投資は、国際コモディティ価格の高騰で、石油・天然ガスや金属などの鉱業部門や農畜産部門への投資拡大を国際貿易開発会議 (UNCTAD) 投資担当部門のJames Zhan理事は予想している。

昨年の世界の対内投資ランクでは、米国への投資がトップ、次いで中国、香港、シンガポール、カナダに次いでブラジルは6位と年間平均のGDP伸び率が8.0%のインドを追い越している。

昨年ブラジルへの対内直接投資503億ドルの18%は民間部門の住宅投資、設備投資や公共投資などの国内総固定資本形成(FBCF)であったが、2020年のFBCF比率は11.8%であった。

昨年末のブラジルへの累計対内直接投資残高は、前年比マイナス0.4%に相当する5,927億ドル、昨年の対内直接投資額はGDP比36.9%に相当するが、2020年は41.1%であった。

5月のインフレ指数は0.47%、過去12カ月間の累計は11.73%(2022年6月9日のエスタード紙)

9日のブラジル地理統計院(IBGE)の発表によると、2022年5月のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は、4月の1.06%増加から半分以下の0.47%増加に減少を記録、ブロードキャストプロジェクションの調査では、5月のIPCA指数の平均予想は0.60%であった。

今年5月の過去12か月間の累計IPCA指数は11.73%と依然として二桁台を維持している一方で、ブラジル中央銀行の今年のインフレ指数の中央目標値3.75%、最高許容値5.00%を大幅に上回っている。また今年初め5か月間お累計IPCA指数は4.78%を記録している。

ブラジル地理統計院(IBGE)の調査によると、調査対象の9部門のうち8部門で増加を記録、特に衣類部門のIPCA指数は2.11%増加、輸送部門は前月の1.91%増加から1.34%増加と大幅に減少、食品・飲料部門は前月の2.06%増加から0.48%増加と大幅に減少している。

また住居関連のIPCA指数は、4月のマイナス1.14%からマイナス1.70%と更に減少を記録、教育部門は前月の0.06%増加から0.04%増加に微減、前記同様に健康保健・個人ケア部門は1.77%増加から1.06%増加、通信関連部門は0.08%増加から0.72%増加を記録している。

また生鮮食料品ではトマトはマイナス23.72%、ニンジンはマイナス24.07%とそれぞれ大幅な値下がりを記録した一方で、玉ねぎは21.36%増加と5月のIPCA指数調査では最高の値上がりを記録している。

今年第1四半期のブラジル国内のベンチャーキャピタル向け投資は、前四半期比42.0%下落の15億4,000万ドルに留まる(2022年6月9日付けエスタード紙)

コンサルタント会社 KPMG社の調査によると、2022年第1四半期のブラジル国内のベンチャーキャピタル向け投資は、前四半期比42.0%下落の154,000万ドルに留まっている。

今年第1四半期のブラジル国内のベンチャーキャピタル向け投資は、前四半期に次いで2か月連続で減少しているにも拘らず、統計を取り始めた2014年初めからでは3番目の投資金額を記録、過去最高の投資金額は、2021年第3四半期の30億1,000万ドルであった。

高止まりするインフレ指数及び12.75%に達する政策誘導金利(Selic)の更なる引上げ予想、不透明な大統領選挙の行方などの要因で、今年第2四半期のブラジル国内のベンチャーキャピタル向け投資は同じ水準で推移すると KPMGレポートは指摘している。

今年第1四半期のブラジル国内のスタートアップ企業向け投資では、フィンテク部門投資が牽引しており、特に Neon社の3億ドルの投資を筆頭に、 Creditas社は2億6,000万ドル、 Velvet社は2億ドル、 Flash社は1億ドルの資金調達に成功している。

今年第1四半期の世界のスタートアップ企業向け投資は、前四半期比24.5%減少の1,919億ドル、投資対象企業数は9,349社の一方で、昨年第4四半期の投資総額は1,448億ドル、投資対象企業数は1775社であった。

今年第1四半期の世界のスタートアップ企業向け投資トップは、米国で投資総額は776億ドル、投資対象企業数は4138社であった。米国に次いで英国、ドイツ、インド、中国、トルコ、エストニアが続いている。

5月のブラジルのセメント販売は1.0%微減も今年初め5か月間では2.2%微増(2022年6月7日付けヴァロール紙)

全国セメント工業組合(SNIC)の発表によると、20225月の経済動向指標の一つであるブラジル国内のセメント販売は、 前年同月比0.9%減少の550万トンに留まっている。

今年5月のブラジル国内のセメント販売が微減した一因として、セメント生産用の原材料コスト上昇で、製造業部門向けセメント価格転嫁を余儀なくされたと全国セメント工業組合(SNIC)は説明している。

また海外要因として、ロシアによるウクライナ侵攻の影響による石油、天然ガスやコークスなどの国際コモディティ価格の上昇が更に、セメント生産コストの上昇を助長していると全国セメント工業組合(SNIC)は指摘している。

一方国内要因として、過去最高水準に達している家庭収入の52.5%に達する一般家庭の負債レベル、4月には10.5%に減少した失業率も依然として二桁台を維持している上に、今年初め4か月間の新規雇用者の7.9%に達する実質賃金の目減りを指摘している。

更に二桁台が継続しているインフレ指数、今後も上昇が懸念されている政策誘導金利Selicは既に12.75%に達して、住宅購入向けクレジット金利の上昇を招いているために、4月及び5月は2ヶ月連続で上昇、また今年第1四半期の住宅販売リリース軒数は2.6%減少、2020年以降では初めて減少を記録している。

今年初め5か月間のセメントの累計販売は、前年同期比2.2%減少の2,560万トン、5月の1日当りの平均セメント販売は4.7%減少、今年初め5か月間の1日当りの平均セメント販売は3.1%減少している。

今年初め5か月間の道路輸送車販売は1.02%微減(2022年6月8日付けヴァロール紙)

大手から小規模メーカーまで約150社が加盟する全国道路機器生産会社協会(ANFIR)によると、2022年初め5か月間の道路輸送向けトラックやトレーラーなどの販売は、前年同期比1.02%微減の61,919台に留まり、特に大型輸送機器を中心に昨年同期の62,555台を636台下回っている。

今年初め5か月間の大型並びに中型トラックやトレーラー販売は、前年同期比9.47%減少の3万3,296台に留まり、昨年同期の3万6,779台よりも約3,500台近く減少している。

一方今年初め5か月間の業界でと呼ばれる小型トラックやトレーラー販売は、前年同期比11.05%の二桁台増加の28,623台に達し、昨年同期の2万5776台よりも約3,000台増加を記録、輸出台数は9.21%増加の1,566台を記録している。

今年初め5か月間の道路輸送向けトラックやトレーラーなどの販売は、前年同期比1.02%微減の61,919台に留まった要因として、主にアグロビジネス向け輸送機器販売が低調に推移した上に、インフラ整備部門、鉱業部門並びに建設業部門向け輸送機器販売が芳しくなかった。

2021年の道路輸送向けトラックやトレーラーなどの販売は、COVID-19パンデミックの影響を受けていた前年比では33.47%と大幅増加の162,700台を記録していたが、今年初めの全国道路機器生産会社協会(ANFIR)は、今年の道路輸送機器販売は前年比5.0%~10.0%増加を予想していた。

今年初め5か月間の月間平均道路輸送機器生産は12,400台、今年の道路輸送機器販売台数は、伝統的に下半期の販売増加を期待して148,600台を全国道路機器生産会社協会(ANFIR)では見込んでいる。

今年の穀物生産は2億7,130万トンに上方修正(2022年6月8日付けヴァロール紙)

今月8日の国家配給公社(Conab)の発表によると、2021/2022年の穀物生産は、先月の予想を0.4%上回る2億7,130万トンに達し、過去最高を更新すると予想、また前年比では6.2%増加が予想されている。

今回の国家配給公社(Conab)による2021/2022年の穀物生産予想が前月を0.4%上回った要因として、トウモロコシ及び大豆の第2期収穫増加予想に加えて、小麦生産も上方修正されている。

トウモロコシのサフリーニャと呼ばれる収穫期に突入した第2期のトウモロコシは、種蒔時の理想的な降雨にマッチしたために、異常気象の影響で大幅な減産を余儀なくされていた前年同期比では、44.9%と大幅増加の8,800万トンと上方修正されている。

今年のトウモロコシ生産は、第2期の大幅な増産予想で前年比32.3%増加の1億1,520万トンの収穫が見込まれている。またブラジルの穀物生産を牽引する今年の大豆生産量は、5月の予想の1億2,380万トンを50万トン上回る1億24,30万トンが見込まれているにも関わらず、南マット・グロッソ州の一部地域及び南部地域の旱魃による影響で昨年を10.1%下回る生産高が予想されている。

国家配給公社(Conab)では,今年の米生産は前年比9.9%減少の1,060万トンを予想、今年の三毛作のフェジョン豆生産は、前年比6.6%増加の310万トンが予想されている。また今年の原綿生産は前年比19.2%と二桁台の大幅増加の280万トンが見込まれている。