ConstrutechのAmbar社は1億レアルで競合AutoDoc社を買収 (2021年10月13日付エスタード紙)

米国資本のTPG Capital(旧 Texas Pacific Group)やブラジルのベンチャーキャピタルIgah社が出資しているブラジル建設業界のスタートアップ企業Ambar社は、同業のAutoDoc社を買収した。

Ambar社が同業のAutoDoc社を買収した目的は、建設現場のユニット化の実践と建設現場のデジタル化促進を背景にしており、工程作業の迅速化、建設コスト削減で建設業界での競争力強化を図る。

電気部品、油圧関係並びに上下水道関連部品などを製造して建築資材ユニットとして建設現場に収めている。またデジタルツールを取扱うAmbar社は、プロジェクト管理、安全性、品質、エンジニアや建築家向けのソフトウェア会社のAutoDoc社を1億レアルで買収した。

Ambar社は現在、約1,100カ所の建設現場にサービスを提供しており、不動産市場の活性化に伴って、昨年の同社の収益は倍増した。AutoDoc社の買収で両社は合わせて1,800カ所の建設現場にサービスを提供する。

ヴァーレ社はニューカレドニアのニッケル鉱をテスラ社に供給(2021年10月13日付ヴァロール紙)

Prony Resources社の発表によると、資源大手のヴァーレ社はニューカレドニアから産出されるニッケル鉱を年間4万2,000トンを電気自動車メーカーのテスラ社に供給する

Prony社は今年ヴァーレ社からフランス領ニューカレドニアで産出するニッケル鉱山を買収、2024年までに今年のニッケル生産目標の2倍に相当する4万4000トンまで引き上げる。

電気自動車メーカーのテスラ社は、自動車用バッテリーの原材料供給の安定的確保のために、供給元の確保を急いでいた経緯があった。

今年3月にヴァーレがニューカレドニアに保有するニッケル鉱山の権益を、Pronyというコンソーシアムに売却することに合意していた。

Tesla社は、過去にリチウムやコバルトの原料確保にも動いており、リチウムイオン電池の正極材の主原料であるニッケルの確保にも力を入れていた。

第17回石油・天然ガス鉱区入札では僅か5ブロック落札で過去最悪 (2021年10月7日付ヴァロール紙)

ブラジル石油監督庁(ANP)の発表によると、今月7日の第17回石油・天然ガス鉱区入札には、92ブロックが入札に掛けられたにも関わらず、僅か5ブロックが落札されてだけで、過去最悪の石油・天然ガス鉱区入札となった。

シェル社は落札された5ブロックのうち4ブロックを落札、また残りの1ブロックは、コロンビア資本のEcopetrol社とコンソーシアムを組んだシェル社が共同落札している。

シェル社が落札した5ブロックの入札総額は僅か3,714万レアルに留まったが、今後の石油・天然ガス開発向けの最低投資総額は1億3,600万レアルが見込まれている。

今回の石油・天然ガス鉱区入札には、サントス海盆、ポチグア海盆、カンポス海盆並びにペロタス海盆の92鉱区が入札に掛けれれたにも拘らず、サントス海盆の5ブロックのみが落札されている。

第17回石油・天然ガス鉱区入札は、92ブロックに分けられて実施されたが、世界自然遺産に登録されているフェルナンド・デ・ノローニャ島やロカス環礁(Atol das Rocas)に近いポチグア海盆の鉱区入札に対して、環境破壊問題の発生が憂慮されていた影響を受けて、入札を試みた企業は皆無であった。

入札参加申し込み企業としてペトロブラス石油公社、 3R Petroleum社, Chevron社, Shell社, Total Energies EP社, Ecopetrol社, Murphy Exploration & Production Company社, Karoon Petróleo社並びにGás e Wintershall Dea社の9社が入札参加を表明していた。

今年の穀物生産は、前年比14.2%増加で記録更新予想(2021年10月7日付ヴァロール紙)

穀物生産用の作付面積増加並びに今後の穀物栽培に好条件となる天候予想で、2021/22年度の穀物生産は、前年比14.2%増加の2億8,810万トンで記録更新すると国家配給公社(Conab)では予想している。

2019/20年度の穀物栽培は、降雨不足によるトウモロコシ生産が予想を下回った影響で2億5,270万トンに留まっていたが、今年は二桁台の増産が見込まれている。

また2020/21年度の穀物栽培面積は、前年比3.6%増加の7,150万ヘクタールに拡大、1ヘクタール当たりの穀物生産性は、前年比10.2%増加の4,088キログラムが見込まれている。

今年の穀物生産を牽引するのは大豆生産で、前年比2.5%増加の1億4,080万トン、栽培面積は2.5%増加の3,990万ヘクタール、1ヘクタール当たりの生産性は、3,526キログラムとトウモロコシ同様に安定的な生産性が見込まれている。

今年の第1期作、第2期作並びに第3期作のトウモロコシ向け栽培面積は、4.7%増加の2,090万ヘクタール、1ヘクタール当たりの生産量は27.7%増加の5,575キログラム、生産量は、33.7%増加の1億1,630万トンが見込まれている。

今年の米生産は、前年比マイナス1.3%の1,160万トン、また今年の3期作のフェジョン豆生産は、3.1%増加の300万トンが見込まれている。棉生産は13.7%増加の270万トンが見込まれている。

9月の食肉輸出が大幅増加(2021年10月7日付ヴァロール紙)

経済省通商局(Secex)並びにブラジル冷凍業者協会(Abrafrigo)の発表によると、2021年9月のブラジルの食肉輸出は好調を維持しており、9月の牛肉輸出金額は、前年同月比79%増加の11億9,800万ドル、輸出量は31%増加を記録している。

また9月の鶏肉輸出金額は、前年同月比52.5%増加の7億3,050万ドルに達して、9月としては、牛肉並びに鶏肉輸出金額は過去最高を更新している。

しかし9月4日ブラジル政府は、ミナス州並びにマット・グロッソ州で「非定型」BSEを2件確認したと発表、中国政府とのこれまでの協定に基づき同国への牛肉輸出を停止している。

中国向け食肉輸出は、海上輸送用コンテナ不足やロジィスティック問題で遅延状況にあった上に、BSE(牛海綿状脳症)発生で10月の中国向け牛肉輸出は、大幅な減少を余儀なくされるにも拘らず、中国向け食肉輸出は、継続して最大の輸出相手国を維持すると予想されている。

今年初め9か月間の中国向け牛肉輸出は、輸出総量150万2,000トンの60.2%に相当する88万9,200トン、前年同期比では2.8%増加、輸出総額は、22%増加の74億6,700万ドルを記録している。

ブラジル動物蛋白質協会(ABPA)の発表によると、今年9月の鶏肉輸出量は、前年同月比21.3%増加の41万8,500トン、輸出金額は、52.5%増加の7億3,050万ドルを記録している。

9月の中国向け鶏肉輸出量は、20.4%増加の6万3,200トンでトップ、2位には、日本向け鶏肉輸出が45.2%増加の4万6,900トン、3位には、アラブ首長国連邦国が66.3%増加の4万3,200トンとなっている。

今年初め9か月間の食肉輸出は、前年同期比9.0%増加の346万6,000トン、輸出総額は、21.7%増加の56億2,300万ドルを記録している。

今年第3四半期のブラジルの食肉輸出は月間平均40万トン、月間平均輸出金額は7億ドルに達しており、今年の食肉輸出は、記録更新するとブラジル動物蛋白質協会(ABPA)のRicardo Santin会長は予想している。

また今年9月のブラジルの豚肉輸出は、前年同月比29.7%増加の12万2,200トンで記録更新、輸出金額は35.6%増加の2億5,580万ドル、中国向け豚肉輸出は13.6%増加の86万8,800トン、輸出金額は、22.9%増加の20億6,100万ドルを記録している。

8月の一般小売販売はマイナス3.1%を記録(2021年10月6日付IBGEサイトより抜粋)

ブラジル地理統計院(IBGE)の月間小売調査(PMC)によると、2021年8月の自動車や建材部門を除く一般小売販売量は、前月比マイナス3.1%を記録したが、7月の一般小売販売量は前月比2.7%増加、統計を取り始めた2000年初めからでは過去最高水準に匹敵していた。

今年6月~8月の四半期の月間平均一般小売販売はマイナス0.5%、前年同月比マイナス4.1%、今年初め8か月間の累計一般小売販売は5.1%増加、8月の過去12か月間では5.0%増加を記録している。

また今年8月の。自動車や建材を含む広範囲小売販売は前月比マイナス2.5%、6月~8月の四半期の月間平均はマイナス1.3%、前年同月比0.0%、9.8%増加、8.0%増加を記録している。

8月の月間小売調査(PMC)の前月比のセクター別調査によると、調査対象の8部門のうち6部門でマイナスを記録、特に日用雑貨・装身具類セクターは二桁台のマイナス16.0%、事務用品・情報通信機器セクターはマイナス4.7%、燃料・潤滑油セクターはマイナス2.4%、家具・家電セクターはマイナス1.3%、ハイパー・スーパーマーケット・食料品・飲料・嗜好品セクターはマイナス0.9%を記録している。

一方8月のセクター別調査で増加を記録したには、繊維、衣類・履物セクターは1.1%増加、医薬品・香水・化粧品・医療機器セクターは0.2%増加を記録している。

8月の広範囲小売販売のセクター別比較では、二輪車・四輪車・自動車部品セクターは前月比0.7%増加、今年初め8か月間では24.5%増加、過去12か月間では14.4%増加、前期同様建材セクターはマイナス1.3%、12.8%増加、15.9%増加を記録している。

今年8月の一般小売販売の前年同月比のセクター別比較では、家具・家電セクターはマイナス19.8%、事務用品・情報通信機器セクターはマイナス9.1%、ハイパー・スーパーマーケット・食料品・飲料・嗜好品セクターはマイナス4.6%、日用雑貨・装身具類セクターはマイナス1.7%を記録している。

一方前年同月比で増加したセクターは、医薬品・香水・化粧品・医療機器セクターは6.5%増加、書籍・雑誌・印刷物・製本セクターは1.3%増加、繊維、衣類・履物セクターは1.0%増加、燃料・潤滑油セクターは0.4%増加を記録している。

8月の広範囲小売販売の前年同月比は0.0%と同じ水準に留まったが、二輪車・四輪車・自動車部品セクターは16.8%と二桁台の伸び率を記録、建材セクターは7.1%増加を記録している。

9月の自動車生産は半導体不足による減産で前年同月比マイナス21.3%(2021年10月6日付エスタード紙)

全国自動車工業会(Anfavea)の発表によると、2021年9月のバスやトラックを含む自動車生産は、世界的な自動車向け半導体供給不足の影響を受けて、前年同月比マイナス21.3%に相当する17万3,300台に留まったが、既に生産調整を余儀なくされていた前月比では5.6%増加となっている。

今年初め9か月間の自動車生産は、昨年3月から始まったCovid-19パンデミックの影響で、大半の自動車メーカーが製造ライン停止による生産調整を余儀なくされた前年同期比では、二桁台の24.0%増加に相当する164万9,000台の生産を記録している。

今年9月の自動車メーカーの自動車生産は、半導体などの電子不品による生産停止、自動車ディーラーのベストセラーカーの在庫不足などで、新車販売は前年同月比マイナス25.3%と二桁台の落込みを記録している。

今年9月のバスやトラックを含む新車販売は、前月比マイナス10.2%に相当する15万5,070台、今年初め9か月間の新車販売は、前年同期比14.8%増加の157万7,000台を記録しているが、今年4月並びに5月の新車販売は、ディーラーの営業停止の影響を受けて大幅に落ち込んでいた経緯があった。

今年9月のブラジルの主要輸出国であるアルゼンチン向け新車輸出は、前年同月比マイナス22.5%を記録、9月の新車輸出は2万3,640台、今年初め9か月間の新車輸出は、前年同期比33.8%増加の27万6,980台となっている。

全国自動車工業会(Anfavea)の発表によると、今年9月の自動車業界は、生産調整のために5万4,000人の雇用閉鎖を余儀なくされ、自動車業界の雇用総数は、10万2,960人まで減少している。

今年初め8か月間のブラジルの鉄鉱石輸出金額は前年同期比93.6%増加の409億1,000万ドルを記録(2021年10月6日付ヴァロール紙)

2021年初め8か月間のブラジルの鉄鉱石の輸出量は、前年同期比9.7%増加の2億4,320万トンに達しているとブラジル鉱業協会(Ibram)は発表している。

Covid-19パンデミック発生直後の昨年4月の1トン当たりの鉄鉱石の国際コモディティ価格は、85ドル前後で推移、今年1月は170ドル前後で推移していたが、今年7月のピーク時の価格は210ドルを突破した影響で、今年初め8か月間のブラジル鉱業部門の輸出総額は、前年同期比93.6%に相当する409億1,000万ドルに達している。

また今年初め8か月間の鉄鉱石並びに主な鉱物資源の輸出量は、前年同期比10.8%増加の2億3,340万トン、そのうち鉄鉱石の輸出金額は、前年同期比10.8%増加に相当する324億ドルを記録している。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大や世界的な経済不安の影響で、世界的に株式市場が急落する中、手元資金の確保のために昨年の金価格は高値を維持、今年初め8か月間の金の輸出金額は、前年同期比14.3%増加の34億ドル、銅鉱石輸出金額は44.0%増加、ニオブ鉱石輸出は28.0%増加を記録している。

一方今年初め8か月間のブラジルの鉱物輸入は、前年同期比29.2%増加に相当する48億ドルを記録、今年初め8か月間のブラジルの鉱業部門の貿易収支は、前年同期比107.3%増加の361億1,000万ドルの黒字を計上、鉱業部門の貿易収支黒字は、ブラジルの貿易収支黒字の69.0%を占めており、昨年同期の49.0%を大幅に上回っている。

今年8月の鉱工業部門生産はマイナス0.7%(2021年10月5日付ブラジル地理統計院サイトより抜粋)

2021年8月のブラジルの鉱工業部門生産は、前月比マイナス0.7%と3ヶ月連続でマイナスを記録、この間の鉱工業部門の累積生産は、マイナス2.3%と大幅に後退している。

また今年8月の鉱工業部門生産は、前年同月比マイナス0.7%と前月まで11ヶ月連続の増加から一転して減少に転じている。また今年初め8か月間の累計生産は9.2%増加、8月の過去12か月間では、依然として7.2%増加を記録している。6月~8月の鉱工業部門の月間平均生産はマイナス0.8%を記録している。

今年8月の鉱工業部門生産が前月比マイナス0.7%を記録した要因として、調査対象の4部門のうち3部門でマイナスを記録、また26セクターのうち15セクターでマイナスを記録している。

今年8月の鉱工業部門生産の落込みを牽引したのは、その他の化学製品セクター生産は、6月のマイナス1.0%、7月のマイナス1.8%に引き続いてマイナス6.4%を記録している。

また8月の石油派生品・バイオ燃料セクターはマイナス2.6%したにも拘らず、5月~7月の3ヶ月連続で増加、累計生産は9.8%と大幅な増加を記録していた。

また自動車、重車両、トラックはマイナス3.1%、5月~8月の4ヶ月間の累計生産はマイナス9.5%を記録、医療化学製品・医薬品は、マイナス9.3%して5月~7月の累計生産12.4%増加から一転して、大幅なマイナスに転じている。

8月の情報機器・光学機器セクター生産はマイナス4.2%、機械・装置・電気材料セクターはマイナス2.0%、ゴム・プラスティックセクターはマイナス1.1%、繊維・衣類・アクセサリーセクターはマイナス1.6%、紙・パルプセクターはマイナス0.8%を記録している。

2021年8月の鉱工業部門生産は前月比マイナス0.7%、前年同月比0.7%、今年初め8か月間の累計生産は9.2%、8月の過去12か月間の累計生産は7.2%を記録している。

前期同様資本財セクターはマイナス0.8%、29.9%増加、41.3%増加、29.8%増加、中間財セクターはマイナス0.6%、マイナス2.1%、7.4%増加、6.6%増加している。

消費財セクターはマイナス0.1%、マイナス4.3%、6.6%増加、4.1%増加、そのうち耐久消費財セクターはマイナス3.4%、マイナス17.3%、19.9%増加、12.2%増加、非耐久消費財セクターは0.7%増加、マイナス0.8%、3.7%増加、2.2%増加している。

CCR社は3,400万レアルでパンプーリャ空港民営化コンセッションを落札(2021年10月5日付ヴァロール紙)

ミナス州ベロ・オリゾンテ市のパンプーリャ空港民営化コンセッションの入札は、10月5日にサンパウロ証券取引所B3で実施されたが、同じベロ・オリゾンテ市のコンフィン空港の民営化運営権を所得しているCCRグループが落札した。

CCRグループは、最低入札価格980万レアルの245.29%に相当する3,400万レアルを提示、今年に入って航空業界に進出したItapemirimグループ傘下のASAコンソーシアムと最後まで競合したにも拘らず、ミナス州で最も重要なコンフィン空港についで、パンプーリャ空港の落札に成功した。

CCR社は既にブラジル国内で15カ所の空港民営化の運営権を取得しており、パンプーリャ空港の落札は記念すべき喜びであり、国内空港の改善、収益や雇用に結びつくとCCR AirportsのCristiane Gomes社長は説明している。

パンプーリャ空港の民営化コンセッション期間は30年間、空港民営化の運営権を取得したCCR社の投資総額は1億5,100万レアル、初めの3年間の投資総額は6,500万レアルをミナス州政府は見込んでいる。

今後数か月間以内に、ミナス州内の12カ所のリージョナル空港の民営化入札を予定しているが、パンプーリャ空港入札と同様の好結果をミナス州政府インフラストラクチャ―・モビリティ局のFernando Marcato局長は期待している。

過去10年以上に亘ってミナス州政府は、財政赤字の垂れ流しを行ってきたが、私の州知事就任後に財政赤字の解消政策に舵を切った。州政府の5万人以上の削減による州政府公務員給与の49%支出削減に大ナタを振るったにも拘らず、未だに財政赤字に留まっており、今後も州政府公社の民営化による歳出削減を果敢に進めるとミナス州のRomeu Zema州知事は強調している。

Romeu Zema州知事は、次回の州内公社の民営化としてミナス州水道公社(Copasa)、ミナス・ジェライス電力公社(CEMIG)並びにミナスジェライス開発会社(Codemig)が候補に挙げている。