ゼツリオ・バルガス財団ブラジル経済研究所(FGV/Ibre)のGDP伸び率モニター調査によると、2023年12月のGDP伸び率は前月比0,6%増加を記録している。2023年1年間の累計GDP伸び率は3,0%増加を記録している。
2023年の3,0% のGDP伸び率を牽引したのは農畜産部門で約30%を占めており、中西部地域並びに南部地域の大豆生産が牽引している。
昨年のサービス部門のGDP伸び率はすべての分野で堅調に推移した一方で、消費は3,2%増加、輸出部門は9,5%と大幅な増加を記録した一方で、住宅投資、設備投資や公共投資などの国内総固定資本形成(FBCF)部門のGDP伸び率はマイナス3,4%と大幅に後退している。
昨年 第 4 四半期の経済成長率は第 3 四半期に比べてわずか 0.1% 微増に留まり明らかに減速傾向が見られるが、国際コモディティ商品の輸出に大きく依存しているという弱点にもかかわらず、ブラジルの国内経済の回復力を示しているとJuliana Treceコーディネーターは説明している。
昨年の月次分析では、昨年12月のGDP伸び率は前月比0.6%増加した。年次比較では、12 月の GDP 伸び率は 2.1% 増加している。
2023 年の家計消費は 3.2% 増加。年間を通じて勢いが弱まったにもかかわらず、サービス消費がこの成長の主な原因であった。非耐久製品の消費もこの好結果に大きく貢献し、3.6% 増加を記録し、年間を通じて安定した水準を維持した。最後に、耐久財の消費は年半ば以降増加し、2023 年は 3.8%増加で終了した。
国内総固定資本形成(FBCF)部門のGDP伸び率はマイナス3,4%と大幅に後退した要因として、機械・装置部門の業績は年間を通して下落を続けており、年間ではマイナス8.5%と大幅に減少したために懸念されている。建設業部門もマイナスも 0.5% を記録している。
昨年の財とサービス部門輸出は 9.5% 増加したが、中間財を除くほぼすべてのセグメントがこの業績にプラスに寄与した。 また昨年の農畜産物部門 輸出は前年比25.3% 増加した。これに加えて、鉱物部門輸出も16.7%増加を記録している。
昨年の財とサービス部門輸入は1.1%減少した。輸入減少の要因として、中間財部門輸入はマイナス3,9%、鉱業部門輸入もマイナス11,1%十二桁台のマイナスを記録している。
2023 年の GDP は現在価値で 10 兆 7,000 億レアルに達すると推定されており、実質的には、2021年から上昇軌道が続いており、2023年は実質GDPが過去最高値を記録した年となると予想されている。
2023 年の一人当たり GDP金額 は 52,611 レアル。 2021 年以降増加ペースが続いているものの、依然として 2013 年と 2014 年に観察されたレベルよりも低い水準に留まっている。
2023 年の国内総固定資本形成(FBCF)部門のGDPは約 1.8 兆レアルに留まり、2013 年の 2023 年の価格で 2.1 兆レアル)から 10 年が経過した今でも、すでに達成されているレベルをはるかに下回る水準に留まっている。一方、家族消費は拡大を続け、2023年には史上最高水準の約6兆9,000億レアルに達している。