8月の経済活動指数(IBC-Br)はマイナス1.13%を記録(2022年10月17日付けヴァロール紙)

17 日中銀発表の2022年8月のGDP伸び率の先行指標となる経済活動指数(IBC-Br)は、前月比マイナス1.13%、7月の経済活動指数(IBC-Br)は1.17%から1.67%と大幅に上方修正されている。

今年1月の経済活動指数(IBC-Br)はマイナス0.58%、2月は0.91%増加、3月1.13%増加、4月はマイナス0.43%、5月もマイナス0.20%と2ヶ月連続でマイナスを記録していたが、6月0.75%、7月は1.67%それぞれ増加、8月の経済活動指数(IBC-Br)はマイナス1.13%と大幅な落込みを記録している。

Valor Data社の8月の経済活動指数(IBC-Br)の最高予想は0.30%増加、最低予想はマイナス2.60%、平均予想はマイナス0.50%であった。

8月の経済活動指数(IBC-Br)は前年同月比4.86%増加、8月の過去12か月間の累積は2.08%増加、今年初め8か月間の累積は2.76%であった。

今年6月から8月の四半期の月間平均経済活動指数(IBC-Br)は1.20%増加、7月は0.95%増加、6月の経済活動指数(IBC-Br)は0.74%増加を記録していた。

8月のサービス部門提供量は前月比0.7%増加(2022年10月14日付けIBGEサイトより抜粋)

ブラジル地理統計院(IBGE)の月間サービス生産量調査(PMS)の発表によると、2022年8月のサービス部門提供量(生産性指標)は前月比0.7%増加、Covid‐19パンデミック前の2020年2月の水準を10.1%上回っており、過去最高を記録した2014年11月の水準を若干下回るマイナス0.9%のレベルまで回復してきている。

今年8月のサービス部門提供量(生産性指標)は前年同月比8.0%増加、18カ月連続で増加を記録、今年初め8か月間の累計サービス部門提供量(生産性指標)は前年同期比8.4%増加、8月の過去12カ月間の累計サービス部門提供量(生産性指標)は、7月の8.9%増加から9.6%増加と更に上昇している。

8月のサービス部門提供量(生産性指標)は、大枠の5部門のうち3部門で前月比で増加を記録、特にその他のサービス部門は、前月のマイナス5.0%から一転して6.7%の大幅増加を記録、情報・通信サービス部門は0.6%微増、一般家庭向けサービス部門は1.0%増加と6カ月連続で増加を記録している。

一方8月のサービス部門提供量(生産性指標)でマイナスを記録したのは、輸送・輸送補助サービス・郵便サービス部門提供量はマイナス0.2%、教育・研究機関などの公共サービス部門は前月比と同率であった。

8月のサービス部門提供量(生産性指標)の前年同月比では8.0%増加と18カ月連続で増加を記録、大枠5部門のうち4部門で増加を記録、特に輸送・輸送補助サービス・郵便サービス部門提供量は、貨物の陸上輸送部門、一般航空旅客部門並びに海上輸送部門が牽引して13.6%と二桁台の増加を記録している。

また教育・研究機関などの公共サービス部門提供量(生産性指標)は7.3%増加、一般家庭向けサービス部門は22.0%増加、情報・通信サービス部門は2.9%増加を記録している。唯一その他のサービス部門はマイナス2.4%を記録している。

今年初め8か月間のサービス部門の累計提供量(生産性指標)は前年同期比8.4%増加、調査対象の166セクターの内66.9%に相当するセクターで増加を記録している。

特に輸送・輸送補助サービス・郵便サービス部門提供量は13.8%増加、一般家庭向けサービス部門は32.2%増加、教育・研究機関などの公共サービス部門は7.7%増加、情報・通信サービス部門は2.8%増加、唯一その他のサービス部門はマイナス5.0%を記録していた。

8月のサービス部門提供量(生産性指標)の州別の前月比調査では、サンパウロ州は1.6%増加、ブラジリア連邦直轄地5.0%、ミナス州1.0%、リオ州0.5%それぞれぞ増加を記録した一方で、パラナ州はマイナス7.1%、ゴイアス州マイナス3.4%、南大河州はマイナス1.1%を記録している。

国内便エアーチケット代はCovid‐19パンデミック前の約2倍も価格低下には時間を要する(2022年10月14日付けヴァロール紙)

現在の国内便エアーチケット代は、Covid‐19パンデミック、ロシアによるウクライナ侵攻、石油の国際コモディティ価格の高騰などの要因で、航空会社のコスト上昇に伴ってCovid‐19パンデミック前の約2倍に高騰しているために、ブラジル人は旅行の先送りへの変更や旅行代の安価なバスなどの交通手段の選択を余儀なくされている。

またCovid‐19パンデミックで2年以上も旅行停止を余儀なくされていたために、搭乗率が80%以上に達する航空便の需要拡大に対応するために、航空会社は新航路の開発まで行って需要の対応を余儀なくされているが、需給のアンバランスはいつまで継続するか不透明となっている。

Kayakサイトのエアーチケット価格調査によると、サンパウロ-リオ間の平均往復のインフレ指数を差引いた実質航空運賃は、Covid‐19パンデミック前よりも11.59%高い640レアル、サンパウロ-ブラジリア間は30.79%高い794レアル、サンパウロ-ポルト・アレグレは42.27%高い1063レアルとなっている。

コンサルタント会社Bain & Company社の共営者で業界スペシャリストのAndré Castellini氏は、中期的には航空業界にとっては利益の出ない良くないシナリオになっていると指摘している。

2020年1月から今年7月までの航空機用燃料ケロシン(QAV) の価格は146%高騰、この間のレアル通貨に対するドルの為替は30%増加、インフレ指数のIPCA指数は18%増加、航空会社のコストは65%を大幅に増加、Covid-19パンデミック前と同じ収益性を維持するためには、平均のエアーチケット代を65%値上げしなければならないとAndré Castellini氏は指摘している。

エアーチケット代の値上げは消費者からの絶え間ない批判の対象となっている一方で、航空会社側では、需要は引き続き旺盛で、飛行機は満席状態であるにも拘らず、航空会社の収益性をもたらすという課題では、ブラジルの航空会社の多くは依然として株式の時価総額が回復していない。

 

今年の二輪車生産を前年比18.8%増加に上方修正(2022年10月13日付けエスタード紙)

ブラジル二輪製造会社協会(Abraciclo)の発表によると、マナウスフリーゾーンの2022年9月の二輪車生産は、前年同月比28.3%増加の13万9,600台を記録、9月としては過去9年間で最高の生産台数に達している。

9月の二輪車の生産台数13万9,600台を牽引したのは、デリバリー向けの宅配用二輪車の需要拡大及び経済性の高い輸送手段の見直し需要が牽引しており、今年の二輪車生産は、前回予想の前年比10.5%増加から18.8%と大幅な上方修正が行われ、今年の二輪車生産は142万台が見込まれている。

しかし今年9月の二輪車生産は前月比ではマイナス4.2%を記録したが、今年8月の二輪車生産は、2014年4月以降では最高の生産台数を記録していた経緯があった。

今年初め9か月間の二輪車生産は、前年同期比18.4%増加の106万台と過去8年間で最高記録、二輪車生産レベルは既にCovid‐19パンデミック前のレベルを上回っている。

今年9月の二輪車販売は前年同月比13.6%増加の12万3,600台、前月比では4.3%増加で2011年同月以降では最高の販売台数を記録、今年初め9か月間の累積販売台数は、前年同期比17.3%増加の98万6,200台に達している。

ブラジルの石油生産ピークは2029年の540万バレル予想(2022年10月13日付けヴァロール紙)

ブラジル石油監督庁(ANP)の発表によると、ブラジルの1日当たりの石油生産ピークは、2029年の540万バレルに達すると予想しているが、前回の予想の520万バレルを20万バレルの上方修正を行っている。

石油生産ピーク予測は、EPE と鉱山エネルギー省 (MME) によって作成された 今後10 年間のエネルギー拡張計画 2032 (PDE 2032) の準備のための補足研究を構成するレポートに記載されている。

今後10年間のエネルギー拡張計画 2032 (PDE 2032)の最終年の2032年のブラジルの1日当たりの石油生産は、490万バレルが見込まれているが、石油生産の80%はプレソルト油田からの生産が見込まれている。

サントス盆地のブジオス油田の開発計画の更新に加えて、ペトロブラス プラットフォームの生産開始日の変更が考慮されており、またカンポス盆地とセルジペ・アラゴアス盆地の新しい地域の油田も、生産開始を始めている。

2032年のブラジルの1日当たりの天然ガス生産は、1億3,700万立方メートルと前回予想の1億3,400万立方メートルを300万立方メートル上方修正された要因として、パルナイーバ海盆、ポチグア海盆及びカンポス海盆の新規商業化が見込まれている。

今年初め9か月間の米国との貿易赤字更新(2022年10月13日付けヴァロール紙)

アメリカ商工会議所(Amcham)の調査によると、2022年初め9か月間の米国との二国間貿易は、国際コモディティ価格の上昇の影響を受けて、114億ドルの赤字に達して記録を更新しており、ブラジルから米国への輸出総額は279億ドルに対して、米国からの輸入は394億ドルに達している。

今年初め9か月間の二国間の貿易額は前年同期比36.0%増加、ブラジルの対米の過去最高の貿易赤字は2013年に記録した114億ドルであったが、今年初め9カ月間ではすでに114億ドルの赤字に達しており、今年1年間の貿易赤字の記録更新は避けられない。

今年の両国間の貿易は需要と国際コモディティ価格の上昇で、特定のセグメントに偏ることなく広範囲に及んでいるとアメリカ商工会議所(Amcham)のAbrão Árabe Neto副会頭は指摘している。

今年初め9か月間のブラジルから米国への輸出は30.4%増加、特に原油は60%、半完成鉄鋼製品0.4%、鉄くず79%、コーヒー64%、航空機及び部品25%、製材58%、パルプ11%、エンジニアリング機器53%、セメント1.0%それぞれ増加したが、木製パネルはマイナス15%であった。

一方米国からの輸入では、石油燃料106%、モーター54%、天然ガス58%、原油199%、石炭157%、肥料159%、殺虫剤、殺菌剤、除草剤32%、エチレンポリマー5.0%、無機化学品は109%それぞれ増加した一方で、航空機及び部品はマイナス4.0%を記録している。

アメリカ市場へのブラジルの輸出製品の 79% 、アメリカから輸入する製品の 83% は、製造業部門の製品であり、 昨年の二国間貿易総額は 705 億ドルを記録した一方で 今年初め 9 か月二国間貿易総額はで、既に673 億ドルに達している。

アグロインダストリー部門生産は回復基調(2022年10月13日付けヴァロール紙)

2022年8月のブラジル国内のアグロインダストリー部門生産指数(PIMAgro) は、前年同月比3.9%と大幅増加とジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)の調査で判明している。

今年初め8か月間のアグロインダストリー部門生産指数(PIMAgro) は好調を維持しており、また今年のアグロインダストリー部門生産指数(PIMAgro)は好結果が予想されており、2023年もこの傾向が続くと予想されている。

今年8月のアグロインダストリー部門生産指数(PIMAgro) は前月比並みを維持、今年初め8か月間のアグロインダストリー部門生産指数(PIMAgro) は前年同期比0.7%増加、今年は1.9%増加が予想されている。

今年8月の食品・飲料部門生産は前年同月比4.2%増加、特に飲料部門は8.9%増加で牽引、非食品部門生産は3.6%増加している。

今年のアグロインダストリー部門生産は1.9%増加予想、そのうち食品・飲料部門生産は2.2%増加、非食品部門生産は1.6%増加が予想されている。

 

 

全国工業連合会(CNI)は今年のGDP伸び率を3.1%に上方修正(2022年10月11日付けヴァロール紙)

全国工業連合会(CNI)では、2022年のブラジルのGDP伸び率は、7月の予想の1.4%増加から2倍以上に相当する3.1%増加と大幅に上方修正、今年の鉱工業部門のGDP伸び率も前回予想の0.2%増加から2.0%増加に上方修正している。

今年のGDP伸び率を3.1%増加に上方修正した要因として、ロシアによるウクライナ侵攻による世界的な自動車用半導体などの部品供給問題の徐々の正常化、COVID-19パンデミック対応の中国の主要都市のロックダウンの解除などの海外要因で改善が寄与している。

また建設業部門の回復は、ルーラ政権の経済成長加速プログラム(PAC)の大衆住宅建設”私の家、私の暮らし Minha Casa Minha Vida”に替わる“ブラジルシンボルカラー大衆住宅 緑と黄色の家 Casa Verde e Amarela”プログラム向けクレジット拡大が牽引している。

今年のサービス業部門のGDP伸び率は前回予想の1.8%から3.8%と2倍以上の上方修正されており、今後数年に亘って安定したGDP伸び率を維持するためには、税制改革案の上院の憲法改正法案(PEC 110)の早急な承認などをCNIの Robson Braga de Andrade会長は指摘している。

サービス分野での経済活動の活発化が雇用市場を後押しし、雇用者数が大幅に増加したと説明。 今年は昨年を上回る平均収入の増加に繋がっているとCNI の経済担当エグゼクティブ マネージャーのMário Sérgio Telles 氏は説明している。

8月末の労働人口は9900万人に達しており、今年第3四半期の労働市場の回復は顕著で、平均失業率は10.8%から9.3%が予想されており、インフレ指数の減少に伴って実質賃金は1.6%から5.1%への増加が見込まれている。

また今年第3四半期の初めに前政権の家族手当(ボルサ・ファミリア)プログラムに替わるブラジル救済(Auxílio Brasil)プログラムによる給付金支払いの増額、トラック運転手やタクシードライバー向けの給付金は消費需要を引き上げている。

今年のブラジルの貿易は、輸出及び輸入ともに国際コモディティ価格の上昇に伴って増加しており、CNIでは、今年の貿易収支は前回予想の817億ドルから513億ドルに下方修正している。

9月のインフレ指数IPCAは3ヶ月連続でデフレを記録(2022年10月10日付けヴァロール紙)

ブラジル地理統計院(IBGE)の発表によると、2022年9月のブラジルの正式なインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は、7月のマイナス0.68%、8月のマイナス0.36%に続いてマイナス0.29%と3ヶ月連続でデフレを記録している。

1年前の2021年9月の広範囲消費者物価指数(IPCA)は、1.16%増加を記録していたが、今年9月はガソリン派生品や電力エネルギー料金値下げなどの要因で、今年7月からデフレに転じている。

今年9月の過去12ヶ月間の累積IPCA指数は、8月の8.73%から7.17%と1.5%以上の大幅減少、2021年9月の過去12か月間の累積IPCAは10.25%、今年7月は10.07%と二桁台のインフレ指数を記録していた。また今年初め9か月間の累積IPCAは4.09%となっている。

今年9月のIPCA指数がマイナス0.29%を記録したが、 Valor Data社が35社のコンサルタント会社及び金融機関対象の調査では、最高予想は0.33%増加、最低予想はマイナス0.41%平均予想はマイナス0.09%であった。

今年9月の過去12ヶ月間の累積IPCA指数7.17%は依然としてブラジル中央銀行の目標中央値3.5%、許容範囲値2.00%~5.00%を大幅に上回っている。Valor Data社の最低予想は7.05%、最高予想7.38%、平均予想7.13%は若干下回っている。

今年9月のIPCA指数がマイナス0.29%を記録した要因として、輸送費がマイナス1.98%で0.41%のマイナスインパクトを記録、ガソリン価格はマイナス8.33%で0.42%のマイナスインパクトに繋がっている。

 

8月の鉱工業部門生産は調査対象の15地域のうち7地域で前月割れを記録(2022年10月10日付けヴァロール紙)

ブラジル地理統計院(IBGE)の地域別鉱工業部門生産調査(PIM-Regional)によると、2022年8月のブラジル国内の調査対象の15地域のうち7地域で前月比マイナスを記録している。

特に8月のパラー州の鉱工業生産は前月比マイナス6.2%、サンタ・カタリーナ州マイナス4.8%、エスピリット・サント州マイナス3.9%、バイア州マイナス2.8%、ミナス州マイナス1.9%、パラナ州マイナス1.5%、セアラ―州はマイナス0.8%とそれぞれ前月割れを記録している。

一方8月の鉱工業部門生産で前月を上回ったのは、アマゾナス州は7.0%増加、リオ州3.3%、サンパウロ州2.6%、マット・グロッソ州2.1%、ゴイアス州は1.8%、北東部地域1.1%、南大河州は0.1%それぞれ増加を記録しているが、ペルナンブーコ州は前月並みであった。

また今年8月の鉱工業部門生産の前年同月比では、2.8%増加を記録、調査対象の15地域のうち10地域でマイナスを記録、今年初め8か月間の鉱工業部門生産は8地域でマイナスを記録、特にパラー州はマイナス8.1%、セアラー州マイナス4.6%、8月の過去12か月間では12地域でマイナスを記録している。

今年8月の鉱工業部門生産の前年同月比で増加した10地域のうちマット・グロッソ州は29.9%の大幅増加を記録、続いてアマゾナス州は13.4%と二桁増加を記録、リオ州6.4%、南大河州6.3%、北東部地域6.0%、ペルナンブーコ州5.0%、サンパウロ州4.5%、ゴイアス州4.5%それぞれ増加した。バイア州は1.3%増加、サンタ・カタリ-ナ州は0.7%増加とプラスを記録したが、全国平均を下回った。

一方エスピリット・サント州はマイナス12.2%と二桁ぢの落込みを記録、パラ―州マイナス8.7%、セアラー州マイナス4.7%、パラナ州マイナス2.2%、ミナス州はマイナス1.6%を記録している。