政策対話委が開発商工省商業サービス局(MDIC/SCS)主催の官民合同会合へ参加

 政策対話委員会は、2015年6月22日、ブラジリアの開発商工省商業サービス局(MDIC/SCS)主催の「MDIC/SCSと各国商工会議所によるサービス業会の海外市場とアジェンダの設立」と題する会合に招待され、村田俊典会頭(三菱東京UFJ銀行)、平田藤義事務局長、吉田章則調査員、そして大使館から下司剛生二等書記官、ラファエルファリア調査員が出席した。この官民合同会合は、MDIC/SCSのマルセロ・マイア局長、エジナ理事、レナタ国際担当調査員の司会により、アメリカ、カナダ、フランス、メルコスール、アラブ、アフリカ、中国等の会議所の代表が参加して行なわれた。

 マルセロ局長は、ブラジル商業サービス業界は、ブラジルGDP比の69.8%(2014年)を占めているが、商業サービスの貿易GDP比は5.59%であり、世界におけるGDP比の12.1%より少くなっている。ブラジル政府は、この業界の貿易増加を目標に掲げるものの知見や経験もなく、各国のカマラの皆様を招待し官民合同の対話の場を持つことが重要であるとし、参加者へ感謝の意を評した。レナタ調査員は、2012年8月より集められたSiscoservの統計データが5月よりMDICサイトにて公開されることで、研究や分析に活用でき、今後の国家輸出計画における優先国や産業の選択、そして貿易の障壁となっている課題等の整理をすることができるようになると述べた。民間企業の意見を聞き対話を保ちながら、今後の国家輸出計画に盛り込んでいきたいと語った。

 各国会議所との意見交換の場で、村田会頭は、経済情報や企業支援における在日ブラジル大使館の役割の強化を言及、また平田事務局長は、ブラジルは産業保護主義がいまだ残っており、日本との二国間協定もなかなか出来ないことが課題だと述べた。また、インフラや業務のワンストップサービスの整ったZPEをサンパウロ付近できちんと機能させることが、ブラジル経済の発展に貢献すると語った。また、サービス産業の国家輸出計画の取り組むのには、各国商工会議所からのアンケート調査が有効であると指摘、参加者の賛同を得た。

 また、貿易への障害として、APEXや SECOMの役割の強化、ビザ発給手続きの改善、2重課税を回避するための二国間協定締結など、具体的な貿易障壁についての意見交換も行なわれた。ブラジルでビジネスを行なうには課題が多く、海外投資を阻害している。また太平洋同盟に見られるように、南米諸国は外国投資を呼ぶために積極的に二国間協定や自由貿易協定を結んでいく中、ブラジルは遅れを取っているとの意見が飛び交った。

 マルセロ局長は、このような民間からの意見は重要であるとし、今後もこのような対話の場を持つことが重要であるとした。また、他省庁に関わる課題もあり、政府内で調整していく努力をすると述べた。

 平田藤義事務局長がAPEXと意見交換

APEX訪問の前、平田事務局長は、InvestSPに提出したZPEに関する提言書をMDIC/SCSに手渡した。

平田藤義事務局長、吉田章則調査員は2015年6月22日、ブラジリアのAPEX事務所を訪ね、今後のAPEX関係強化やZPEなどについての意見交換を行った。APEXからは、Andre Faveroダイレクター、Rafael Pradoマネージャー、Clara Santos担当員に同席を頂いた。平田事務局長からは、ブラジルの産業保護主義で会社を閉めなければならない企業があり、インフラや業務のワンストップサービスの整ったZPEをサンパウロ付近に作るべきであると語った。Andreダイレクターは、ブラジル企業の輸出を促進する事業で、Isetanでの出展を支援しているが、その他にも一緒に交流活動やビジネスマッチングなどを行ないたいと話した。

平田藤義事務局長がブラジリアの農務省を訪問

平田藤義事務局長、吉田章則調査員は2015年6月22日、ブラジリアの農務省を訪ね、農務省のClaudia Yukari Asazu書記官とRui Samarco Loraアドバイザーとの意見交換を行なった。まずは、Claudia書記官より、先日サンパウロにて行なわれたカチア・アブレウ農務大臣の講演会に農務大臣講演会のカマラの支援を感謝し、有意義な講演会が開かれたと話した。平田事務局長は、何か必要なことがあれば、いつでも協力してくことが約束された。

Pdf国家輸出振興計画 (MDICリンク)

Pdf国家輸出計画-イヴァン・ラマーリョ副大臣プレゼン(日本語)(2015上期の業種別部会長シンポジウム基調講演)

https://camaradojapao.org.br/jp/?p=40808