2月の懇親昼食会に120人が参加して開催

2月の懇親昼食会が2011年2月11日正午から2時までインターコンチネンタルホテルに120人が参加して開催、司会は平田藤義事務局長が務め、初めに特別ゲストのミナス・ジェライス州開発統合院(INDI)のマウリシオ・デ・オリベイラ・セシリオ投資促進部長、元ブラジル東京銀行頭取のブラジル・ビジネス・コンサルタントの鈴木孝憲氏、ブラジル日本商工会議所名誉顧問の大部一秋総領事が紹介された。

連絡事項では中村敏幸監事会議長が1月26日に開催された2010年最終四半期の業務・会計監査には藤井敏晴監事、堀内勝監事、山田唯資元監事会議長、財務委員会から村田俊典委員長が参加、監事会では「2010年の第4四半期の会議所の業務の遂行と会計処理は適正であったこと」を承認したことを報告した。

3分間スピーチでは大阪・サンパウロ姉妹都市協会の岡田茂男会長が1 月16 日に大阪国際交流センターにおいて大阪市の姉妹都市、ブラジル・サンパウロの公用語であるポルトガル語スピーチコンテスト開催を報告、第1 回目となるコンテストでは全国から11 名が出場、ポルトガル語の作文の事前審査を経てスピーチを行った結果、3 名の受賞者が選ばれ、このうち、協会長賞に輝いた井寺美樹さんが今年夏に大阪市の親善大使としてブラジル・サンパウロへ派遣される予定。語学の一層の研鑽と現地での生活体験の機会を通じ大阪とサンパウロの架け橋になるよう、今後の活躍が期待されている。

井寺 美樹 (大阪大学外国語学部3年)A Minha Missao Na Comunidade Brasileira 「ブラジル人コミュニティにおける私の使命」
長谷川 里佐 (上智大学外国語学部ポルトガル語学科3年)「私は何人だと思いますか?」
吉田 みゆき (上智大学外国語学部ポルトガル語学科4年) 「平和の糸を紡ぐ「おおきに」カルチャー」

続いて商工会議所のお抱え占い師を自認する山下日彬氏は本業のコンサルタント業が振るわないので占いのアルバイトをしていると笑いを誘い、中世では占い師は軍事参謀を担っていたが、私の信ずる易学は未だに存在してルーラ大統領の誕生、リーマンショックや民社党への政権交代をことごとく的中、今年3月から10月にかけて歴史的に残る変化が発生すると予想した。

総合人材サービス会社フジアルテ社の平尾隆志社長は聖市パウリスタ大通りに新事務所を開設、2月18日にブルーツリーホテルでパウリスタ事務所開設記念パーテイーを開催、同社は日伯間の人材サービス事業において22年間の実績があり、今後、ここを拠点として両国を結ぶ新たな人材サービス「ポロロッカプラン」や新規事業「データエントリー受託業務」などを積極的に展開することを報告した。

JX Nippon Oil & Energy do Brasilの上林理人社長、新日本アーンスト&ヤング監査法人監査第一部の堀越喜臣パートナーがそれぞれ着任挨拶、新入会員紹介ではブラジル三井化学の岡部雅行社長並びに豊田通商保険マネージメント社の山本芳彦代表がそれぞれ自社をアピール、中山立夫会頭から会員証が授与された。

マウリシオ・デ・オリベイラ・セシリオ投資促進部長は「ミナス・ジェライス州開発統合院(INDI)」について、INDIのミッション、組織の構成、ミナス州のポテンシャル、経済規模、発達した鉄道網インフラ、電力部門のポテンシャル、鉱工業部門の構成や分布図、ミナス州内地域別ポテンシャルなどについて説明してミナス州への企業の誘致をアピールして中山立夫会頭から記念プレートが贈呈された。

Pdf 「ミナス・ジェライス州開発統合院(INDI)」(マウリシオ・デ・オリベイラ・セシリオ投資促進部長 2011年2月11日)

鈴木孝憲氏は「ポスト・ルーラのブラジル経済」をテーマにルーラ政権の8年間では経済を好転して国民の大半が幸せを感じられるようにしたことが最大の功績であるが、カルドーゾ前政権がインフレ抑制と経済の活性化を行ってルーラ政権が引き継いだ。

ルーラ政権誕生時は民営化中止やドルが暴騰などしたが、ボルサ・ファミリアや最低サラリーの大幅調整などもカルドーゾ政権を引きついて実施、昨年の国内総生産(GDP)は7.5%の伸び率を記録すると予想、しかしルーラ政権の負の遺産が残され、歪みがでてきている。

ルーラ大統領の行った公務員の大幅増加や大幅なサラリー調整で財政収支黒字が減少したためにジウマ大統領が是正を余儀なくされ、レアル高の為替による輸入の増加、一方で輸出競争力をそがれて昨年の貿易黒字は200億ドルに留まり、今年は更に黒字幅が縮小すると設明した。

また鈴木氏はブラジル国内の物価が非常に高く、ビッグマックが世界1高く、パウリスタ大通りの5つ星ホテルが帝国ホテルよりも高く、こんな状態が続くわけがなくて、どこかで調整が発生する。

パウリスタやジャルジン・アメリカ地区の2005年から2010年の5年間にアパート価格が3.8倍、クレジットカードが13倍増加、住宅の月賦販売期間を15年から30年にのばして住宅購入する人が大幅に増加したが、金利が30年物で年率10.5%と非常に高く、サンパウロ市、リオやベロ・オリゾンテの住宅価格は中国よりも値上がり率が高いために外資が虎視眈々を狙っており、バブルの入口に近づいていると警告している。

ジウマ政権の公約はルーラ政権の継続、貧困層の減少や治安の回復であり、すでに財政支出の引締めを始め、政治力を見せ始めており、レアル高対策として金融取引税(IOF)の引上げ、先物ドル売り制限や短期投資の制限で為替に目が離せない。また税制改革は分割方式の採用をするが年金改革は先送りすると予想した。

ジウマ大統領は閣僚などに金曜日も通常に仕事をさせており、回答期限を設けて会議の時間厳守を決めており、パロッシ官房長官が補佐していくと予想、最後に鈴木氏は「2020年のブラジル経済」を上梓して大いにブラジル宣伝を行っているが、日本の書店にはブラジル関連の品がほとんどないために、皆さんにブラジルの情報を大いに発信してほしいと結んで、中山立夫会頭から記念のプレートが贈呈された。

左は「ポスト・ルーラのブラジル経済」をテーマに講演を行った鈴木孝憲氏/記念プレートを贈呈する中山立夫会頭

「ミナス・ジェライス州開発統合院(INDI)」について講演するINDIのマウリシオ・デ・オリベイラ・セシリオ投資促進部長

120人が参加した2月の懇親昼食会

関係者一同揃って記念撮影


 

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