(論評)失墜する信用

セルソ・ミンギ

インフレの見通しが、悪化する一途だ。中央銀行が週計する経済調査「フォーカス」の聞き取り先である金融機関100社は、4週間前、2013年末時点で拡大消費者物価指数(IPCA)による年間のインフレ率を、5.49%と予想していた。しかし現在、この予想の平均は更に上昇しており、4日に発表されたフォーカスでは5.68%に達した。過去の見通しで的中率の高かった金融機関5社のアナリストの平均(トップ5)は、更にその上を行き年間5.69%のインフレを予想する。

中央銀行自身のインフレに関する見通しとしては、2012年12月に発表されたのが最新のものである。この時点で中央銀行は、2013年のインフレ率をわずか4.8%と予想している。当時、中央銀行は2013年にインフレターゲット(4.5%)が達成できないことを改めて示唆した。中央銀行は当時、「非直線的」な形で12月までに収斂していく、という表現を使った。通貨当局は既に、法律で定められたように年次事業計画の目標の範囲内にインフレを収束させるというコミットメントを、確約していない。彼らの許容度も、大まかになった。

原則として、1年以上にわたる長い期間を設定して目標に収斂していくことを想定するのは、間違っていない。英国など他国の中央銀行が、制度的にこのようにオペレーションを展開している。しかしこの場合、ブラジルが現時点で年間上下2パーセントポイントに設定しているような、許容範囲を認めるようなことはない。

ブラジルがこの許容範囲を設けているのは、12月末で終了する12か月間の年度ごとに、インフレターゲットにインフレ率を収束させていくことが法律で義務付けられているからだ。この条件により、通貨政策の当局者は、時間が問題を解決してくれない不慮の事態(例えば干ばつや原油相場の上昇、自然災害など)に、恒常的に直面することになり、通貨政策(金利政策)が常に6か月から9か月という一定の期間で結果を出す必要に迫られる。

7日には、1月のインフレ率の発表が予定されている。1月のインフレ率が市場の予想する水準に達した場合、12か月後のインフレ率は、グラフに見られるように、6.14%に上昇することになる。アルゼンチンを例外として、他のエマージング諸国では、国際的に物価が強い値下がりを示す環境の中でこのように高いインフレ率を記録している国はない。しかもブラジルは、既に国際的な評価が引き下げられている上に、低水準の「ピビーニョ(わずかな成長に止まったGDP)」と、この意図せざるインフレという、嘆かわしい2つの数字を加えることになる。

当局は、インフレ圧力が低下するには忍耐が必要であり数か月を要するとコメントするだろう。また別の機会には、このアピールが聞き入れられ、通貨当局の側に有利に価格変動が推移するかもしれない。だが中央銀行は、信用の失墜に直面しているのだ。この場合、値上げに対する衝動を抑制させるにとどまらず、インフレターゲット政策の効果を保つという、より複雑な問題に直面していることを意味する。

急速に悪化しているインフレに対する見通しを確実に転換させる方法の1つは、ジルマ政権が、公会計を厳格に運用し、強力なプライマリー収支黒字を確保するというコミットメントを確実に履行することだろう。しかし財務省で聞こえてくるのは、逆向きの議論だ。つまり、カウンターシクリカルな政策を立ち上げるため、さらなる財政出動がいかに必要かということなのだ。(2013年2月4日エスタード紙)

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