サンパウロ州工業連盟(Fiesp)が実施した調査によると、国内総生産(GDP)に占める製造業の比率は、2012年に13.3%である。これは1955年と同水準であり、この1年前には、当時低開発国と見なされていたブラジルに対して当時のジュセリーノ・クビシェキ大統領が、工業化を加速させる意思を表明した。Fiespは、この比率が2029年には9.3%へ低下すると警告している。
工業部門がGDPに占める比率を低下させることは、それだけを見るなら問題とは言えない。そもそも、その他の産業、とりわけサービス業で富を生産する能力が工業を上回ることで、「脱工業化」と呼ばれる現象が発生する。これは通常、1人当たりの所得が増加し、したがって、サービスの需要が拡大する場合に発生する。先進国はこのプロセスを踏襲しており、例えばアメリカでは、国民1人当たりの所得が1万9,500ドルに達した時点から、産業は相対的に比重を縮小した。
Fiespによると、国民1人当たりの所得がわずか1万0,300ドルという状況にあるブラジルの場合は、脱工業化を迎えるには余りにも早すぎるという。国民の所得が今後20年で倍増、そうなって初めてGDPに占める製造業の比重が下り坂に向かうのが自然の流れであるとFiespは見ている。
ただしFiespは、既に脱工業化した国だとブラジルを見なしている。このことは、調査のタイトルに「なぜブラジルを再工業化するのか?」と既に記していることにも表れているのだが、この判断については議論の余地がある。先進国で発生したのと同様、ブラジルでも製造業が既に雇用と所得の頼みの綱ではないにしても、ポスト工業社会の段階に達したと評価するには、依然として多くの条件が備わっていない。ブラジルの工業部門が抱える問題は、むしろ停滞であり、競争力不足であり、低生産性なのだ。
様々な数字が、この点を決定的に示している。6月の産業活動は、季節変動要因を考慮して5月と比較して、2.6%拡大した。だが、5月の時点で産業活動は4月比で2.7%縮小したという結果が出ており、好材料として示された6月の回復であるが、その前の落ち込みを埋め合わせるには十分ではなかったのだ。12か月の累積で見ると、産業活動の伸びはわずか0.9%だ。
この亀のような歩みこそ、Fiespの調査で示された、製造業が弱体化していることの本質だ。脱工業化の徴候が現れる以前に、生産部門のほぼすべてに悪影響を与える旧来の構造的な障壁が、低調な産業活動によって示されたのだ。こうした状況は、様々な要因が影響して生み出されている。例えば、先進国の経済危機は、需要の落ち込みと市場競争の激化を促した。その結果、外国市場の競争で国内産業部門が抱える問題が、堅調期ですら山積していたところに、これらの問題の解決のに向けたハードルが上がったのが明白になった。
国内市場では、所得の向上は一方で需要の拡大につながり、国内産業部門は、これに対応することができずにいる。その結果、工業製品の輸入が増加した。
産業を強化するという口実で、連邦政府は、自動車産業など一部の選ばれた産業を対象に恩典を付与する政策を維持しているが、この戦略には思い付きで組み立てた基準と目的以上のものは何もなく、根本的な問題については手を付けていない。
国際市場で大企業と競争する前に、国内の製造業は、機能不全に陥っている税制、不安定な輸送インフラとエネルギー・インフラ、過度に煩雑な手続き、更に、教育部門による積年の成果ともいうべき優れた労働力の不足という課題を、乗り越える必要がある。これは、公平とは言えない戦いだ。
このようなあらゆる要素によって、産業部門は脱水して干乾び、中期的には、技能を必要とする雇用の創出能力にとっても脅威になる。
この流れを逆転させるには、連邦政府と実業家が、戦略を、それも根本的なところから見直すことが急務だ。一部の選ばれた業界だけに恩典を与える誤った税制優遇政策の代わりに、イノベーションとクオリティーに投資し、コストを引き下げ、融資の財源を多様化することを促進する必要がある。(2013年9月2日付けエスタード紙)








