【スパイ行為の告発を受けてジウマ大統領がインターネットにおける民事基本法を早急に制定するよう要請】

2年前から審議が中断している同法に対し、大統領が連邦官報で迅速な手続きを求める。
米国家安全保障局(NSA)がブラジル政府を標的にスパイ行為を働いていた疑いがあるとの告発を受け、ジウマ・ロウセフ大統領は、上下両院に対し、下院においてインターネットの民事基本法を緊急体制下で審議するよう要請した。大統領の要請は、9月11日付け連邦官報で公示された。

この法案は2年前から、インターネット関連企業と電話通信業界の企業の反発を受け、国会での審議が中断している。民事基本法は、ユーザーと業界企業の権利と保証を明確に示す、インターネットの関連の根本原則となる。

この問題については9月10日、大統領府執務室において、パウロ・ベルナルド通信大臣とジョゼー・エドゥアルド・カルドーゾ司法大臣、下院の法案提出者であるアレサンドロ・モロン下院議員(PT=労働者党、リオデジャネイロ州選出)が出席して協議がもたれた。この会議においてジウマ大統領は、モロン下院議員に対して、データの保存先を国内に移転する目的で国内にデータセンターを立ち上げることも盛り込むよう要請した。現状では、情報の多くが国外で保存されている。これは、情報を国内に保存し、あらゆる不正行為を国内法に従い評価するのが狙いである。

緊急制度とは

緊急制度を適用することで、国会でこの問題の処理を迅速化する。この制度では、国会は審議から表決まで45日間の猶予が与えられ、上院で更に45日の審議後表決に移る。もし期間内に表決に移行しない場合、この法案の審議を優先しその他の審議を凍結する。このため、緊急制度に伴う法案の表決はその他の審議の表決に優先されることになる。(2013年9月11日付けエスタード紙)

【スパイ行為を受けてジルマ大統領がインターネットの民事基本法の早急な表決を要請】

米国家安全保障局(NSA)による電子メールと電話通信に対する盗聴に関連し、ジルマ・ロウセフ大統領とペトロブラスも標的になっていたという新たなスパイ行為に対する告発を受けて、連邦政府は対策に乗り出すとともに、約2年にわたり下院で審議が中断しているインターネット民事基本法案を早急に表決するよう国会に求めた。11日付け連邦官報において公示されたもので、大統領は国会に対して、同法案に緊急制度を適用するよう求めた。この声明は、一連のスパイ行為の告発に対してアメリカがブラジルに回答するのを待たずして、10日に署名された。国会内規において、緊急制度が適用された場合は45日以内に表決する必要があり、もし表決に移らない場合は、下院の議事日程が凍結され、暫定令(MP)と憲法修正案(PEC)を除き、表決が先送りされる。この民事基本法案は上院には提出されていないが、既に上議の間で議論は交わされており、何度も公聴会が実施された経緯がある。

下院でこの法案を提出したのは、アレサンドロ・モロン下院議員(PT=労働者党、リオデジャネイロ州選出)で、9月10日にはジルマ・ロウセフ大統領と協議したという。同下議の説明によると、大統領はネットワークの中立性とブラジルのインターネット利用者のデータのプライバシーを守ることを支持し、民事基本法によって第三者のデータを不適切に利用されるのを規制したい意向。その上で大統領は、対策としてこの民事基本法がより強力な効力を持ち得るかについて質問したという。同下議は、9月第3週には、連邦政府関係者とともにこの問題および法案の修正について協議する予定である。

なお、下院のエンリッケ・エドゥアルド・アルヴェス議長(PMDB=ブラジル民主運動党、リオ・グランデ・ド・ノルテ州選出)は、民事基本法を歓迎すべきものと受け止めているとコメントしている。

同下院議長は9月11日、「民事基本法は、(緊急制度の適用を受けるような)歓迎すべきものだ。既に下院に提出され長きにわたって議論されてきたこの懸案について、我々は態度を固めるべきだ。表決すべき時に来ている。私は、この問題では、表決に移ることができるよう、支援することも考えている」とコメントした。

アレサンドロ・モロン下議は更に、国内へのデータ保存を義務付けるよう求め続ける意向としており、これは、ブラジル国内でインターネット利用者のデータが収集された場合にそれを国内にとどめ置くことを意味する。同下議によると、これは国内へのデータセンターの立ち上げを義務付けることは求めないが、「最終的にはそうなるだろう」という。これについては、インターネットを経済的に利用する者と、大企業に対し、規定に基づいて規制する。

そこで連邦政府は、ブラジル国民の通信に対するスパイ行為とプライバシーの侵害をあらゆる面から阻止する連邦政府の統制を容易にするため、民事基本法に対して処理センターとデータセンターを国内に設置することを盛り込みたい意向である。

インターネットに対する民事基本法は、インターネットに関する根本原則を定めた法律と位置付けられ、あらゆる業界と社会がこれに従うべきものとして、広範囲に適用される法律になる。アレサンドロ・モロン下議は、この法案で最も意見が分かれている部分でもある、ネットワークの中立性確保についても賛成の立場だ。ただし、同下議によると、ネットワークの中立性は2つのケースに限って適用されない。1つは、オンラインのデータ送信が電子メールの送信に関連したものに優先性が与えられている場合。もう1つの例外は、緊急サービスに優先性が与えられている場合で、インターネットを駆使して医師が手術をする場合と言及している。(2013年9月11日付けグローボサイト)

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