【実業家のアビリオ・ジニス氏が「ブラジルはバーゲンセール中」とコメント】

ブラジル人実業家のアビリオ・ジニス氏が、現在のブラジルの資産について、政治危機のせいで外国人投資家にとっては非常に割安な状況にあると指摘、さらに、1ドル=4レアルというレアル安は行き過ぎだという見方を示した。

実業家でBRFの取締役会議長を務めるアビリオ・ジニス氏が、11月9日、ブラジルは経済危機に見舞われてはおらず、危機的状況にあるのは投資家と実業家、消費者に悪影響を与える政治問題だと指摘した。ニューヨークで開催されたBRFデイに参加する前、現地で記者団とのインタビューに応じた同氏は、「政治問題を乗り越えた暁には、経済状況に関する問題は極めて迅速に解決されるだろう」とコメントした。なお同社は今回のイベントで、ニューヨーク証券取引所(NYSE)への上場15周年を祝った。

「誰もが投資を避けているが、それは信頼が不足しているからだ。短期的にどのような事態が発生するかについては不明だが、確実に言えることは、いずれは困難な状況も克服されるということだ。私はそれには全幅の信頼を置いている」とコメント。さらに同氏は現在の状況について、「ブラジルはバーゲンセール中だ」と強調した。「我が国は、外国人投資家にとって極めて安価だ。外国人投資家は、それを利用するべき時だろう。我々は厳しい状況に置かれているが、それは、一時的なものだ」という。

加えてアビリオ氏は、1ドルが4レアル近辺の現在の為替の水準について、「行き過ぎたレアル安だ」という認識を示し、ブラジル経済の現時点のファンダメンタルズからすれば、米国通貨との為替がこの水準に達する妥当性がないと指摘。同氏が適正と考える線は、1ドル=3.50レアル近辺だという。

「誰も彼もが、ブラジルが経済危機に見舞われていると言う。私は経済危機には親近感すらあるのだが、私は人生を通じて危機的状況の中で成長してきたからね。その私の目からすると、現在のブラジルは経済危機には見舞われていない」と、同氏は強調する。アビリオ氏はこの主張の中で、90年代に自身が国家通貨審議会(CMN)のメンバーとしてニューヨークでの交渉に参加した債務危機など、自ら経験してきたブラジル経済の様々な危機的状況について言及した。それを踏まえて、「我が国が現時点で保有する外貨準備高は3,700億ドルだ。つまり、状況は完全に過去の経済危機とは異なるものだ」と話した。

国際化を指向するBRF

BRFのペドロ・ファリア会長は、2015年のBRFデイで、同社が国際化を推進していること、さらにブラジルにおいては短期的な見通しが不確かなことも言及した。同会長にはその上で、状況は改善する前に一層悪化するだろう、と言う。またブラジルが抱える問題について、今回のニューヨークでは、アビリオ氏と同じく実業家と消費者の信頼に悪影響を与えるような政治状況に由来するものだと断言した。

ファリア会長は、現在のような逆風においてさえ、BRFはブラジル国内で成長しており、2015年第3四半期に過去最高益を記録したことを強調。今後もBRFが国際化を推進するとしており、アメリカ国内でもチャンスがあれば買収も有り得るという。

投資家向けのプレゼンテーション中、ファリア会長はブラジル経済が悪化するのかどうかについて質問を受けた。この質問に対して同会長は、1年前の予想を上回る厳しい状況としつつも、同グループはこれまで成長を達成していることを強調した。(2015年11月3日付けエスタード紙)
 

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