インタビュー記事【「企業経営者は政党との対話を希望しない」】

Insperのセルジオ・ラッザリーニ教授は、ラヴァ・ジャット作戦とゼロッテス汚職捜査が、政府と民間部門の関係を変化させると受け止めている。

ペトロブラスの汚職解明からスタートしたラヴァ・ジャット作戦と、脱税の解明を目指すゼロッテス汚職捜査が継続的に進められている結果、政府と民間部門の関係は否応なく変化すると、教育調査研究所(Insper)のセルジオ・ラッザリーニ教授は受け止める。同教授は、「(ラヴァ・ジャット作戦のケースで)これまでにない状況と呼べるのは、勾留され禁錮刑を受ける者が出ていることだ」と話す。以下は、同教授とのインタビューの要約である。

エスタード紙 ラヴァ・ジャット作戦とゼロッテス汚職捜査は、ブラジル経済にどのような影響を与えるでしょうか?

ラッザリーニ教授 被害の規模は計測しようがないが、経済が受ける打撃は非常に大きい。そのため、公共部門と経営者層の関係が変化している。

エスタード紙 その変化とは、どのようなものでしょうか?

ラッザリーニ教授 政府が公的機関を通じて統制するという点で、私たちは縁故資本主義と呼ばれる状況の中で暮らしてきた。つまり、銀行なら社会経済開発銀行(BNDES)、大企業ならペトロブラス、それに公社系年金ファンドだ。こうした公的システムは、助成的な融資と優遇措置から利益を得ている経営者層と、縁故を生じさせる。この結びつきを決定的なものにするため、経営者層は、主に選挙キャンペーンで寄附することで、政治組織を支援する。それはラヴァ・ジャット作戦で、白日の下にさらされたように、巨大なスキームだ。効果的な処罰を行いラヴァ・ジャット作戦が進むにつれて、企業経営者はビジネス手法を変化させるだろう。自制し、より厳しい制限を盛り込む必要がある。

エスタード紙 この「縁故資本主義」モデルは、ポピュリズムの傾向がある政府により特有のものでしょうか?

ラッザリーニ教授 それは、君主制時代からの、ブラジルの歴史的なものだ。ゼツリオ・バルガスは常に優柔不断な態度だった。ある時は公共部門の官僚制を近代化しようとしたが、同時に、それは介入主義的でもあった。最近の例で言えば、民営化プロセス(フェルナンド・エンリッケ・カルドーゾ政権時代の1990年代末)では、国家の関与を減らそうとしたが、BNDESと公社系年金ファンドを通して政府は企業内で様々な地位を確保し続けた。

エスタード紙 汚職はこの数年で拡大してきたのでしょうか?

ラッザリーニ教授 労働者党(PT)政権では、2つの要素が絡み合っていたと私は受け止めている。すなわち、国家主義的イデオロギーと政策的孤立だ。民営化が進められた当時、公社は政治的圧力から保護されていた。だからと言って汚職がなかったというのではない。ところがPT政権下で監督庁が弱体化すると、政府には、これまで以上に介入の余地が生まれた。

エスタード紙 しかし、多くの企業経営者が利益を得ていましたが…。

ラッザリーニ教授 この段階まで来ると、縁故資本主義の自己増殖サイクルが加速する。企業経営者は、縁故の枠組みに入ることを希望する。掘削リグを製造する会社を設立している? これに参加を希望するよ。国内最大の企業を設立する? 我々も同じく参加を希望する、とね。

エスタード紙 ジルマ・ロウセフ大統領が弾劾により解任されると、何が変わるでしょうか? ミシェル・テーメル大統領は、何か、変革できるでしょうか?

ラッザリーニ教授 変革はわずかだろうが、それも信念によるものではなく、必要性からだ。分かりやすい類型を挙げるなら、状況ということ。我が国は財政調整の推進が必要で、それなくしては破綻するから手を付けるというのと同じだ。

エスタード紙 ラヴァ・ジャット作戦で得た我が国の経験とは、何でしょうか?

ラッザリーニ教授 ラヴァ・ジャット作戦は、一連の縁故資本主義の増殖サイクルが限界にきたことを示している。これまでと違うのは、今回は、人々が逮捕、勾留されたことだ。これは大きな進歩だ。汚職に歯止めをかける重要な要素は、適切な処罰が下されることだ。今、企業経営者の多くがこれを懸念していると感じられる。誰も、政党との対話を希望していない。それはむしろ有益で、縁故資本主義の増殖サイクルに歯止めをかける。

エスタード紙 既に明白な変化があるでしょうか?

ラッザリーニ教授 ブラジルの伝統は温情主義と言って間違いない。だがこれは、変える必要がある。企業経営者は税金に不満を表明し、ラバー・ダックをサンパウロ市内の目抜き通り、パウリスタ大通りに持ち込んだ。だが一方で彼らは、助成金の既得権益を手放そうとしないのだ。(2016年6月19日付けエスタード紙)

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