【雇用維持に向け連邦政府がPPEの政府負担拡大を検討】

大統領府は、企業が不況を脱出しない間の雇用維持を目的として、雇用保護計画(PPE)に対する政府の負担を拡大して雇用を維持しようとを検討している。ロナルド・ノゲイラ労働大臣が8月19日、明らかにした。

同大臣はこの日、サンパウロ州サン・ベルナルド・ド・カンポ市のABCパウリスタ地区金属労組の執行部と会合を持ち、「企業と協議する。不況が厳しさを増す中、PPEがより広範囲に、投資を拡大し、雇用を維持できるとするなら、我々は再び議論して仕切り直すのを厭わない」とコメントした。

同大臣によると連邦政府は現在、PPEの見直しを進めている。案には、現時点で削減された給与の50%を負担するとしている労働者支援基金(FAT)を通じた拠出比率の割り増しも俎上に上がっていると言う。

金属労組のラファエル・マルケス委員長によると、連邦政府はこれを75%に引き上げることも検討中と言う。この場合、給与面での影響は小さくなり、雇用者にとってPPEの導入はこれまで以上に有利な条件で合意する可能性に道を開く。

現時点で企業が労働時間を20%削減すると労使が合意した場合、連邦政府が10%を負担するため、労働者の給与は10%の減少となる。議論中の提案では、労働時間を30%引き下げた場合、で連邦政府が22.5%(削減額の75%)を負担することとし、労働者の手取りの減少は7.5%にとどまる。

マルケス委員長はこの条件に関連して、トラックとバスの工場で余剰人員を抱えているメルセデス・ベンツに言及し、「この条件なら、例えばメルセデスは、主張を撤回し、雇用を回避することが選択肢になりえる」とコメントした。労組によると同社は、サン・ベルナルド・ド・カンポ工場の従業員に対して、既に解雇通知をの電報を送付している。

メルセデス・ベンツは、2,000人以上の余剰人員を抱え、この工場の全従業員のおよそ20%を削減すると発表している。8月19日の同社発表によると、この人員削減を行わなければ「同社の将来を見越して計画している投資に責任を負えない」と言う。

労働者が工場前で抗議

ノゲイラ労働大臣は、電報による解雇通知に関して、メルセデス・ベンツを批判した。「解雇に当たって労働者には、敬意と思いやりが必要だ。呼び出し、目と目を見て、伝えるべきだ。労働者はネジではなく、心と感情を持った人間なのだ」。

また8月19日に従業員らは、労組が工場前に用意したドラム缶で電報を燃やすなど、8月第3週に入って3度目の労組主導の抗議が行われた。組合と会社の代表者らは、19日午後に再び協議の場を持ったが、主張は平行線だった。この交渉は、さらに週末にも続けられる模様だ。

ノゲイラ労働大臣は連邦政府関係者と同社役員らが協議する場を設けようと考えていることを明らかにしている。この協議を通じて労使交渉の仲介役となり、「労働者を傷つけないあり方を模索する」のが目的としている。(2016年8月20日付けエスタード紙)
 

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