【新たな顔ぶれが空港事業入札で競い合う】

テーメル時代の最初の空港事業入札で、投資ファンドと国外の空港運営会社が主役の座を演じる。

テーメル政権初の空港事業入札では、ルーラ政権やジウマ政権とは、投資家の顔ぶれが大きく異なる。大手ゼネコンが建築がラヴァ・ジャット作戦の対象になっており、しかもブラジル空港インフラ業務公社(インフラエロ:Infraero)が参加しないことで、3月16日のサルバドール空港(バイーア州)及びフォルタレーザ空港(セアラー州)、ポルト・アレグレ空港(リオ・グランデ・ド・スル州)、フロリアノーポリス空港(サンタ・カタリーナ州)の事業入札の主役は、国際的企業と投資ファンドが主役の座を担うと見られる。

また事業入札に応札を予定する企業の幅も広い。国外の空港運営会社では、スペインのアヴィ・アライアンス、空港・航空管制公団(Aena)、OHL、スイスのチューリッヒ、アルゼンチンのコルポラシオン・アメリカ、ドイツのフラポート、フランスのヴァンシなどが名を連ねる。ブラジル企業では、大手投資ファンドとしてパトリアとヴィンシ・パートナーズがおり、インフラ分野からはCCR、更に建設会社ではCRアルメイダなどが応札する。3月第2週、これらの投資家の多くが戦略を導き出し、応札するかどうかを判断するため、スプレッドシートを前にかがみ熟考した。応札は13日にサンパウロ商品先物・証券取引所(BM&FBovespa)に提出すべきであるが、一部は10日の時点で応札に向け株主の承認を得るために奔走し、また一部は落札した場合を想定して建設会社との合意に向け交渉を続けた。

ある関係者によると、今回の傾向としては、外資系企業はブラジル企業あるいはブラジルの投資ファンドと提携して応札する傾向にあるという。例えば、パトリアと提携したアヴィ・アライアンス、ヴィンチ・パートナーズと提携したチューリッヒのケースがこれに相当する。市場では、フラポートがCRアルメイダと提携したと想定している。ただし、ブラジリア空港とナタール空港を経営するコルポラシオン・アメリカのように、単独で応札するケースも存在する。

ブラジルの大手ゼネコンが主役だった過去の空港事業入札と異なり、今回は、ゼネコンの多くが、投資家としての参加は認められず、建設工事のコンソーシアムのみで参加している。こうして一部のグループは、事業入札に参加したコンソーシアムが事業権を落札した場合の工事の担当会社として選出された。ただし、リスクを低下させるため、外資系企業は、応札のための文書を提出する前にこれらのゼネコンと合意することを希望した。関係者によると、ラシオナルとケイロス・ガルボンが、いくつかのグループが工事担当会社に選出した候補に名を連ねているという。

4空港の事業権に関心を示す投資家は多いものの、この事業入札の倍率が高くなる、あるいは、過去の空港事業入札のように高い打歩が付くと保証する関係者はいない。過去を例に出すと、グァルーリョス空港の打歩は373%、ブラジリア空港では673%、ヴィラコッポス空港も159%、ガレオン空港は294%、更にコンフィンス空港が66%だった。これらの過去の空港事業入札では、そのすべてで、直接あるいは間接的に、ゼネコンが参加している。

高い競争

4空港の実現可能性調査を担当したBCキャピタルのレナット・スクピラ社主は、「今回の事業入札は、これまで以上に公正だ。(過去のような)打歩がない上に、多くの投資家が応札を予定している」と話す。連邦政府でも、成否に慎重な見方が強い。複数の連邦政府関係者が、今回の事業入札について、応札件数は多いだろうと予想する一方で、応札が偏り応札のない空港が出る可能性もある、と受け止めている。

実際、その懸念は3月10日、韓国空港公社(KAC)と組んだスペインのOHLが応札を断念したことで更に高まった。障害のひとつは、同様にCCR社が脱落した理由でもあるが、需要に対する見通しに見解の相違が生じていることだ。連邦政府の実現可能性調査は、2015年に実施された。しかも、2016年の利用旅客数は、この調査関係者によると、サルバドール空港(-19%)、フォルタレーザ空港(-13%)、ポルト・アレグレ空港(-9%)、フロリアノーポリス空港(-5%)のいずれでも、減少した。これが、提案書の条件策定を難しくしている、と応札を予定する企業のある関係者は話す。

他方で、過去の事業入札から条件も変更された。過去の空港事業入札で運営会社の株式の49%を保有していたブラジル空港インフラ業務公社(インフラエロ:Infraero)は、今回の事業入札からは除外された。この条件は、過去の過去の事業入札の中心となった大手ゼネコンが財務状況の悪化から応札する体力を保持していないことと相まって、外国人投資家の呼び込みという点で魅力を拡大した。その上、権利金の支払い条件も改善されたと、別の応札予定の企業は話す。

外資は

技術者らは、ブラジル北東部の空港で、高い倍率を記録すると予想する。その理由のひとつは、ヨーロッパ距離的に最も近いことであり、サルバドールとフォルタレーザに国際線の直行便を導入できる可能性があることだ。ある関係者は、「これらのターミナルは外国人旅行者を確保できる能力がより大きく、商業的なアピールで優位にある」と話す。とは言え投資家らは、いくつかの空港がデリケートな問題を抱えていると指摘する。

例えばサルバドール空港の場合、第2滑走路の建設用地は砂丘にならざるを得ず、すなわち、環境当局と問題が生じることを意味している。入札図書はこの問題の解決を図っており、第2滑走路の建設が不可能な場合は経済的なバランスを確保するためにコンセッショネアに課されたいくつかの条件を無効にする。「だが、それは不確定要素だ」と、応札に関心を示すある企業は指摘する。ポルト・アレグレ空港の滑走路の延長も同様に、用地が不法占拠されるなど、いくつかの制限が生じている。

連邦政府は、3月第3週の空港事業入札が、2年にわたりリセッションを続けた経済に新たな息吹を与えると期待する。入札図書に基づけば、4空港の事業会社にはコンセッション契約期間を通じて総額66億1,000万レアルの投資が求められる。その上、事業入札では最低落札価格に打歩を加えた金額の25%を権利金の手付として即金で支払う必要があり、国庫管理局は歳入を強化する。深刻な財政危機に直面している連邦政府は、これに伴い少なくとも7億5,000万レアルを確保することになる。(2017年3月13日付けエスタード紙)
 
空港事業入札でPPIの遅れに対する批判も緩和へ

準備に関係した技術者らが期待するようにフォルタレーザ空港とサルバドール空港、フロリアノーポリス空港、ポルト・アレグレ空港の事業入札が成功を収めた場合、政権内でも高まりつつあるパートナーシップ投資計画(PPI)の推進の遅れに対する批判の声を和らげる可能性がある。2017年の財政目標達成に向けて奮闘する経済分野のスタッフらは、事業入札に伴う事業認可益を、国庫管理局の歳入として可能な限り早急に確保したい意向だ。

パートナーシップ投資計画(PPI)を担当するモレイラ・フランコ大臣補佐は、「長い時間をかけてインフラ計画を練り上げてきた」と事業入札が今になった理由について説明する。しかも前政権当時と異なり、現在の進捗はあわただしさとは無縁だ。

例えば、空港事業入札は、入札図書の公示から30日後に、2016年12月に実施されてしかるべきだった。だが技術者によると、企業、とりわけ外資が十分に準備できるよう、連邦政府は2017年3月実施という日取りを選んだ。

同様に、連邦政府に110億レアルの事業売却益をもたらすと期待される水力発電事業も控えている。ただし、いくつかのプロジェクトに関連した訴訟もあり、PPIでは保留中の案件に回された。それを先に進める判断の前に、こうした実務問題を解決することになる。

「もし実施できないのなら、数十億レアル規模のプロジェクトのリストを発表したところで無意味だ」と、ある技術者は言う。「我々はここで、後で実施されない計画のパワーポイントを作成しているわけではない」。

特別歳入を確保する必要性から異例のペースで作業を進めるだけでなく、テーメル政権のコンセッション計画は、5件の鉄道事業のコンセッション契約を前倒しで更新することで確保を予定する250億レアルの事業認可益の受け皿についても変更した。伝統的に、こうした特別歳入は国庫管理局に組み入れられ、基礎的財政収支(プライマリーバランス)の改善を支援する。

だが、テーメル政権はこれらの事業認可益を、全額、新たな鉄道線の建設に振り向ける計画だ。

これらの事業リストは既に作成済みで、その中には、例えば、サンパウロのフェロアネル(大都市圏環状鉄道)及びサントス平野への新たな鉄道線が含まれる。鉄道では同様に、アスー港に接続する路線が、岩塩層下の石油開発プロジェクト向けの重要事業として控えている。これ以外にも、マット・グロッソ州東部アグア・ボア市からゴイアス州カンピノルテ市を結び南北鉄道と接続する鉄道線も予定されている。

その他の事業入札

2017年3月は、空港事業入札に加えて23日にサンタレーン港の2か所のターミナルの事業入札が予定されている。6社の州上下水道公社の民営化に関連した事業採算性評価のための調査契約に向けた事業入札も計画されている。この6社は、カザル(アラゴアス州)とカエザ(アマパー州)、カエマ(マラニョン州)、コザンパ(パラー州)、コンペザ(ペルナンブコ州)、デゾ(セルジッペ州)。そして31日までに、ゴイアス州とミナス・ジェライス州を結ぶ国道364号線及び365号線のコンセッション契約に向けた意見招請が始まる。こうした状況から、技術者は、コンセッション計画が遅々として進んでいないという見方を強く否定している。(2017年3月13日付けエスタード紙)

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