第2四半期のエンブラエルの利益はドル安で48.5%減

 航空機メーカーのエンブラエル社の第2四半期の売上げは21億レアルで、前年同期比マイナス2.4%と僅かに下回ったが、この間のドル安が9.0%となったために、純益は48.5%減の7,970万レアルに留まった。また今年の粗利は30%から23%前後に下がると予想している。

 第2四半期の航空機会社向けジェット機の売上げは、前年同期の全体の69%から62.4%に減少して13億6,000万レアル、国防省向け航空機は5.8%から9.0%、エグゼクチブ向けジェット機は10.8%から15%それぞれ増加した。

 同社では今後はPhenom300型とLegacy600型の中間のエグゼクチブジェット機の開発を行なうが、Phenom100型及び300型はすでに500機納入している。(16日付けヴァロール紙)

パン・デ・アスーカルの第2四半期の利益は32.7%減

第2四半期のパン・デ・アスーカルグループの売上げは、前年同期比6.4%増加の35億レアルであったが、安売り戦略及びセンダス販売網の赤字で、純益は32.7%減の2,750万レアルであった。

今年上半期の売上げは6.6%増加の71億レアルであったが、純益は37.2%の大幅減少の6,350万レアル、昨年6月に開始した安売り戦略とセンダスの4,280万レアル赤字が大きく影響している。

同社では安売り戦略の見直しを検討しているが、今年上半期の顧客総数は1.7%増加、食品チケットによる売上げは3.9%増加している。(15日付けエスタード紙)

グラジエンテ社はブラウン管テレビ生産を中止

グラジエンテ社は2年前にイタウー銀行グループからテレビメーカーであるフィルコ社を買収、国内ビッグスリーを目指していたが、7月末から従業員に集団休暇を与え、マナウスのフリーゾーンでのブラウン管テレビの生産を中止している。

メーカー側は操業中止の理由を需要の低下、価格破壊や過当競争を挙げているが、部品供給会社のサムスングSDI社への負債により、部品供給が止まっていると業界では予想している。

同社の昨年の売上げは13億8,100万レアルであったが、1億1,448万レアルの赤字を計上、赤字低減のためにブラジル進出を狙っている中国メーカーにフィルコ部門を売り渡すのではないかと予想されている。(15日付けエスタード紙)

マリンガ市の日本公園担当責任者が表敬訪問

 パラナ州の日本移民百周年二大プロジェクトの一つであるマリンガ市の日本公園建設のための造成の進行状況報告を兼ねて、マリー・クリスチーナ・吉井・富居チーフマネージャー、マリンガ市のSISA建設エンジニアのクラウジオ・春雄・向井氏、SUPRARSC社のカーチア・ロッシャ女史、エレーナ・コダマ女史が8月15日に商工会議所を訪問、平田事務局長が応対した。

マリンガ市役所では専門の職員を雇い率先して計画を推進、既に公園の運営および維持管理のために公益民間団体(OSCIP)「ジャパン・パーク―移民百年記念祭」が発足、日本庭園は約5万2,000平米と最大の面積を占め、桜広場、池と浮島、石庭、茶室、観月台や日本レストランの建設が予定され、また庭園内には約1キロに及ぶ散策道も造成され、また移民記念会館、移民モニュメントも造成され、公園保全として公園内の樹木の選定や盆栽教室などもすでに実施されており、将来を見据えた素晴しいプロジェクトが進んでいる。

庭園の横には劇場を含んだ1,500人収容の文化センターを建設、560人収容の劇場はオーケストラボックスを備え、イベントエリアには4つに区切ることのできる大広間と4つの教室を造り、生け花や折り紙、陶芸、墨絵などの日本文化を市民に提供、駐車場はテントを取り付けられるように設計、屋外イベントにも対応を予定している。

 移民100周年記念プロジェクトーマリンガ日本公園

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コダマ女史/平田事務局長/クリスチーナ吉井チーフマネージャー/ロッシャ女史/向井春雄技師

ペトロブラスは5年間で1,120億レアルを投資

ペトロブラス石油公社は2008年から2012年の5年間に1,124億レアルを投資して、世界石油メジャー5位以内、またバイオ燃料の生産及び国際市場リーダーを目標に掲げている。

昨年発表した2007年度からの5年計画の投資総額871億レアルから29%上積みされ、新プロジェクトに133億レアル、ドル安の為替調整用に42億2,400レアル、プロジェクト総数は454件で、国内用投資が65%に相当する631億レアルである。

最大の投資先は石油・天然ガスの採掘及び生産で、投資総額の58%に相当する651億レアル、2012年の石油・天然ガスの生産は毎年7.2%増加で日産349万4,000バレル、ナイジェリアやメキシコ湾でも積極的に増産を予定している。

またバイオ燃料部門には15億レアルの投資が予定されており、民間企業との共同事業総額は46億レアルに達して、2012年には12億リットルのバイオジーゼルの生産、エタノール輸出は47億5,000万リットルを見込んでいる。(15日付けエスタード紙)

監事会開催で第2四半期の会計監査

2007年第2四半期の会計監査の監事会(山田唯資監事会議長)が、8月15日正午より商工会議所小会議室で開催、出席した山田監事会議長、藤井敏晴監事、中村敏幸監事は事務局から提出された各種伝票類、バランスシート(B/S)、損益書(P/L)、対予算・実績収支明細書や書類をチェックした。

監事会は慣例に従い各1四半期を締めた後3ヶ月おきに開催され、平田事務局長から固定資産、各委員会・部活活動収支明細、会費滞納社(者)などが報告、事務局からは平田藤義事務局長、エレーナ・ウエダ会計担当、日下野成次事務局員が出席した。

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監事会の様子

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左から書類やバランスシートチェック中の藤井監事/山田監事会議長/中村監事

ブラジルの銀行の収益率は米国より高い

 ブラジル及び米国の20大銀行の収益率調査によると、トップから4位まではブラジルの銀行が占めたが、5位から20位は米国の銀行で収益率は11.01%から2.24%であった。

 利益を昨年末と今年6月の純資産の平均で割った収益率でトップはイタウー銀行の16.03%、ブラデスコ銀行が15.37%で続き、ウニバンコ銀行13.72%、ブラジル銀行は11.5%であった。

 今年上半期のイタウー銀行の純益は、前年同期比35.8%増加の40億1,600万レアル、ブラデスコ銀行は27.9%増加の40億700万レアル、ブラジル銀行は24億7,700万レアル、ウニバンコ銀行が14億2,200万レアルを記録している。

 米国の銀行ではUSバンコープの収益率が11.01%で5位、シティグループが9.08%で8位、アメリカ銀行が8.13%で10位であった。(15日付けエスタード紙)

サブプライム問題で金属コモデティ価格下落

米国のサブプライムローン問題の影響で、最近2週間の間に金属コモデティ価格の下落が続いており、10日のアルミ地金価格は、昨年9月以来のトン当たり2,570ドルと15日間で9.0%下落した。

またニッケルも昨年8月以来の2万5,850ドルと20.15%も下落、鉛は15日間で18.69%下落の3,040ドル、亜鉛も11.19%下落の2,220ドルで昨年7月以来の安値となっている。

銅は7月の最終週から6.38%下落の7,530ドル、サブプライム問題の影響で今後数週間は10%から15%の下落の可能性も残されているが、中国を中 心としたアジアの需要が旺盛で、下半期は持ち直すと市場関係者は予想している。(14日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

鉱工業の雇用は2.1%増加

6月の鉱工業の雇用は5ヶ月間連続で増加してきたが、僅かに前月比0.1%減少、今年上半期では前年同期比2.1%増加した。

上半期の鉱工業界の雇用は、南大河州が履物や皮革の不振でマイナス1.7%と減少したが、全国の18部門のうち12部門で雇用が増加、特に鉱工業部門の20%の雇用を占める飲料と食料品部門が5.3%増加した。

金属部門は5.7%、自動車工業4.7%、機械・装置が4.3%とそれぞれ大幅に増加、6月の実質賃金は0.2%上昇、上半期では4.6%増加している。(14日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

第2四半期のペトロブラスの純益は2.2%減の68億レアル

第2四半期のペトロブラス石油公社の純益は、前年同期比2.2%減の68億レアルであったが、前四半期比では65%と大幅に増加した。

また同公社の上半期の純益は、今年初めの国際石油価格の低迷及び第2四半期に6%のドル値の下落で、利益が10億レアル減少したために103億レアルとなり、前年同期の136億レアルから大幅に減少した。

第1四半期の売上げは前年同期比7.5%増加の417億レアル、上半期の売上げは9.3%増加の807億レアル、投資のうち石油採掘やプラットフォーム建 設が46%を占めるが、下半期の投資はリオ州のプラットフォームP-34およびFPSOが生産開始したために大幅に減少する。(14日付けガゼッタ・メル カンチル紙)