2023年のヴァーレ社の純益は前年比マイナス54%に留まる(2024年2月23日付けヴァロール紙)

2023年の資源大手ヴァーレ社の純益は、鉱物の国際コモディティ価格の下落及びレアル通貨に対するドルの為替変動の影響を受けて前年比マイナス54%に相当する399憶レアルに留まった。

2023年のヴァーレ社の税引前利益に支払利息と減価償却費を加算したもので、総資本に対してどの程度のキャッシュフローを産みだしたかを簡易的に示す(Ebitda) は、前年比マイナス12,4%の894億レアルに留まっている。

また昨年の同社の純営業利益は、前年比マイナス 8,14%に相当する2,080億レアルに留まっている。昨日同社は3月19日に同社の株主に対して総額117憶2,000万レアルの配当金支払いを発表している。この配当金は1株当たり2,73レアルに相当するが、配当金は昨年末の決算から算出されている。

2023年12月、ヴァーレは今年の業績予想に言及し、配当金と株式利息として20億ドルを支払っていた。同社は2023年の第4四半期にも、第4回自社株買いプログラムの一環として4,400万ドルを割り当てた。昨日2月22日の時点で、この自社株買戻しプログラムは 15% 完了し、2,260 万株が買い戻された。

昨年第4四半期の純売上は前年同期比 2,8%増加の645憶レアル、Ebitdaは 28,6%増加の312億レアル、純益は前年同期比マイナス7,8%に相当する119憶8,000万レアルを記録している。

2023年の貸借対照表に添えられた説明の中で、同社の2023年の鉄鉱石生産量は同年の目標を上回る3億2,100万トンに達し、資産の信頼性とプロセスが向上している証拠を示したとヴァーレ社のEduardo Bartolomeo社長は説明している。

2023年第4四半期の銅鉱生産は前年同期比50%増加、またニッケル生産も目標を達成、我々の公約として、2023年は2015年と2019年にヴァーレの事業で環境災害が発生したミナスジェライス州のブルマジーニョとマリアナの修復が大きく前進した年だったと当社幹部は説明している。

ヴァーレの昨年の投資は、確立された目標に沿って維持費と成長費を含む294億レアルを支出した。 2024 年の投資予測は約 65 億ドルで、維持費は 40 億~45 億ドルを見込んでいる。2024年~2026年に承認された短期プロジェクトのEBITDAが約40億ドル増加する可能性を示唆している。

中国の不動産危機と経済不安で鉄鉱石スポット市場で5.3%下落(2024年2月20日付けヴァロール紙)

中国の不動産セクターの危機と、鉄鉱石の世界最大の消費国である中国の鉄鉱石需要の見通し不透明であり、今週火曜日、さまざまな市場で原材料価格が下落し、春節の大型連休が戻ってきた中国経済の回復への期待に疑問が生じている。

S&P Global Commodity InsightsのPlatts指数によると、中国北部では、含有量62%の鉄鉱石価格が5.3%下落し、1トン当たり121.95ドルで取引を終えた。これはスポット市場では3カ月ぶりの安値となる。

Itaú BBA社アナリストのDaniel Sasson氏は今朝の顧客向け報告書で、この数値は旧正月後の将来の鉄鉱石需要と鉄鋼生産に関する否定的なセンチメントを示唆するものであると説明している。

Itaú BBA銀行は、2024年の鉄鉱石の平均価格予想を1トン当たり120ドルに据え置いた。今年2月の粗鋼生産向け主原料の鉄鉱石価格は7,5%減少しており、今年初めからの累積ではすでに13%下落している。

中国北部の大連商品取引所(DCE)では、最も取引が多かった5月渡しの鉄鉱石契約価格が5.4%下落し、1トン当たり909.5元(約121.80ドル相当)となり、昨年11月初め以来の安値となった。

中国人民銀行が5年住宅ローンの基準金利(LPR)を4.2%から3.95%へ最大の​​引き下げ幅で引き下げるという動きを投資家が無視したことも示している。この措置の目的は、すでに地元開発業者に打撃を与えている危機を封じ込めようとして、不動産取引を刺激することにある。

この不動産ローンの金利引下の効果が現物市場で感じられるまでには時間がかかる。 中国人民銀行も 1 年物の LPR を引き下げるとの期待があったが、金利は 3.45% に維持された。

過去長年にわたって中国経済をけん引してきた建設部門は中国の鉄鋼消費の約 30% ~ 40% を占めており、鉄鉱石需要の強力な推進力となっていた経緯があった。

ヴァーレ社の2023 年の鉄鉱石生産は前年比4,3% 増加の3億2110万トン (2024年1月30日付けヴァロール紙)

ヴァーレの2023年の鉄鉱石生産量は、好調な第4四半期に牽引され、前年比4.3%増の3億2,110万トンに達した。昨年の鉄鉱石生産量3億2,110万トンは、同社が設定した目標である3億1,500万トンを上回った。

その成果は、パラー州セラス—ル・デ・カラジャス鉱山での生産オペレーション改善と、ミナス州イタビラ鉱山およびヴァルジェン・グランデ複合施設での生産実績によって保証された。また第三者からの鉄鉱石の大量購入も最終的な数値に寄与した。

昨年のヴァーレ社の鉄鉱石生産が前年比4.3%増の3億2,110万トンに達した要因として、昨年10月~12月の最終四半期の鉄鉱石生産量が前年同期比10,6%と二桁台増加の8,940万トンに達していた。

主な鉄鉱石関連商品の微粉鉄鉱石の昨年第4四半期の生産量は前年同期比マイナス4.1%に相当する7,780万トンに留まり、2023年の微粉鉄鉱石販売量は前年同期比1.5%減少に相当する2億5,670万トンとなっている。

ヴァーレ社は、いかなる犠牲を払ってでも鉄鉱石の生産量を増やすことよりも、鉄鉱石の品質を優先することに重点を置いている。これは、高レベルの鉄含有量 (純度) で生産することを意味する。

これは、顧客である製鉄所にとって、より低いガス排出レベルで鉄鋼を生産できるようにするために重要であり、脱炭素化を見据えたこの戦略には、鉄含有量が 65% を超える鉱石など、ニッチな製品分野での事業展開が含まれる。

ヴァーレ社では鉄鉱石生産量と販売量の差を縮小するという課題は依然として残っており、これを解決するには物流チェーン全体での在庫管理の改善が必要となっており、ヴァーレ社は報告書の中で、2023年第4四半期の鉄鉱石微粉とペレットの販売量が8,820万トンに達し、年間比較では安定していると報告している。

2023年第4・四半期の鉄鉱石の国際コモディティの実現価格が同行の予想を下回ったため、ヴァーレの2023年第4・四半期の金利・税・減価償却前利益(EBITDA)予想の65億ドルから63億ドルに修正したとItaú BBA社のDaniel Sasson氏は説明している。

昨年第4四半期における同社の微粉鉄鉱石の平均価格は1トン当たり118.3ドルで、Itaú BBA社の予想である1トン当たり121.7ドルを下回ったにも拘わらず、前年同期比23.7%増加していた。

鉄鉱石以外の金属分野では、2023年第4四半期の銅生産量は前年同期比49.5%増加の9万9.100トンで、2023年の銅鉱生産量は前年比29%増加の32万6.600トンに達し、昨年の同社目標の32万5000トンも上回る結果となった。 2024年の生産目標は32万~35万5000トンが設定されている。

ヴァーレ社の2023年第4四半期のニッケル生産量は前年同期比5.3%減少の4万4.900トン、2023年のニッケル生産量は前年同期比7.9%減少の16万4.900トンを記録している。

 

中国の独壇場のレアアース市場に風穴を開けるためにブラジル国内でも生産開始(2024年1月11日付けヴァロール紙)

ブラジルの鉱山会社は、中国の独壇場のレアアース市場に風穴を開けるために、地理的多様化を目指して、ブラジル国内でもレアアース金属の生産を開始した。

ゴイアス州でレアアースの採掘と加工を開発する鉱業部門のセラ・ヴェルデ社は、ペラ・エマの鉱床で商業生産を開始したと今月11日に発表している。

中国政府が昨年12月にさまざまなレアアース技術の輸出を停止すると発表したことで、レアアース関連鉱物をめぐる緊張が再び焦点となり、米国とその同盟国が原材料の供給を増やすことが潜在的に困難になる可能性が指摘されている。

過去 30 年にわたり、中国はレアアースに関する採掘、特に風力タービンから軍事機器、電気自動車に至るあらゆるものに使用される 17 種類の元素からなるレアアースの精製において、世界的に支配的な役割を築いてきている。

米国政府の統計データによると、中国は昨年採掘されたレアアースの3分の2以上を占め、世界の精製のすべてを行っている。中国はまた、工業製品に使用される主な製品である希土類磁石の供給も独占している。

ブラジルにとって、中国以外でレアアース生産を拡大する絶好のチャンスが巡ってきており、中国の独占に歯止めをかける可能性がある。ブラジルのレアアース埋蔵量は中国とベトナムに次ぐブラジルは、世界第 3 位の埋蔵量としてロシアと並んでいる。

ペラ・エマ鉱床には、エネルギー遷移の基礎となる軽希土類と重希土類を擁しており主にネオジム、プラセオジム、テルビウム、ジスプロシウムの生産が見込まれている。

Vision Blue Resources e Energy and Mineralsグループ傘下のDenham Capital社が投資を行っているセラ・ヴェルデ社では、最終的に年間の生産能力は5,000トンの酸化希土類生産を目標にしており、2030年までに生産を倍増させる第2段階の拡張の可能性についても示唆している。

商業生産の開始は当社の開発における重要なマイルストーンであり、永久磁石の製造に使用される 4 つの重要なレアアースを大規模に生産できるアジア以外の唯一の企業になるとセラ・ヴェルデ社のThras Moraitis CEOは説明している。

 

2023 年のブラジルのセメント販売は前年比マイナス1,7% と2 年連続で前年割れ(2024年1月9日付けヴァロール紙)

全国セメント工業組合(SNIC)の発表によると、経済動向の指標の一つである2023年のブラジル国内のセメント販売は、前年同月比マイナス1,7% と2 年連続で前年割れを記録している。

2023年のブラジル国内のセメント販売は、前年同月比マイナス1,7%に相当する6,200万トンは2011年のセメント販売の水準まで落ち込んでいると全国セメント工業組合(SNIC)のPaulo Camillo Penna会長は憂慮している。

2022年のブラジルのセメント販売は前年比マイナス2,8%、昨年はマイナス1,7%と2 年連続で前年割れを記録したが、昨年初めの全国セメント工業組合(SNIC)の予想は前年比1%増加を見込んでいたが、昨年下半期の予想はマイナス1%~2%に下方修正していた。

昨年のセメント販売量6,200万トンは、2011年のセメント販売の水準まで落ち込んでいるが、過去最高の販売量は、2014年に記録した7,190万トンよりも1,000万トンも少ない販売量まで落ち込んでいる。

2004年~2014年のブラジル国内のセメント業界は新規セメント生産工場の建設ラッシュに沸いていたが、今ではブラジル国内の平均設備稼働率は僅か34%に留まっている。

昨年12月のブラジル国内のセメント販売は前年同月比0,3%微増の450万トン、1日当たりの平均販売量は、前月比マイナス16,2%に相当する19万9,900トンまで落ち込んでいた。

昨年の地域別セメント販売比較では、北東部地域が0,4%微増で唯一増加を記録した一方で、南部地域はマイナス4,5%、中西部地域はマイナス3,2%、北部地域はマイナス2,1%、南東部地域はマイナス0,4%であった。

昨年のブラジル国内のセメント販売減少要因として、二桁台に留まっている政策誘導金利Selic、一般家庭の負債増加、高止まりするインフレ指数による実質賃金の減少などセメント需要を阻害する要因を形成していたと全国セメント工業組合(SNIC)では指摘している。

2024年のブラジルのセメント販売は前年比2%増加を全国セメント工業組合(SNIC)では見込んでいるが、2022年以降のセメント販売落ち込みを三分の一の回復に留まると予想している。

銀行金利の減少及び大衆住宅建設“私の家、私の暮らし”(MCMV)プログラムの加速で、2024年~2026年はブラジル国内のセメント業界の回復を全国セメント工業組合(SNIC)のPaulo Camillo Penna会長は期待している。

 

 

今年11月のブラジルのセメント販売は特定地域の異常降雨量や一般家庭の負債増加などの影響も受けてマイナス1.7%の530万トンに留まる(2023年12月7日付けヴァロール紙)

特定地域の異常降雨量や一般家庭の負債増加、不透明感が増してきているマクロ経済などの要因で、2023年11月のブラジル国内のセメント販売は、前年同月比マイナス1.7%の530万トンに留まったと全国セメント工業組合(SNIC)では発表している。

今年11月の1日当たりの平均セメント出荷量は、前年同月比マイナス1.3%の23万8,600トンに留まったが、前月比では4,4%増加を記録している。

今年初め11か月間のセメント販売は、前年同期比マイナス1.8%に相当する5750万トン、11月の過去12カ月間の累積セメント販売は、前年同期比マイナス1.9%の6,170万トンを記録している。

11月のセメント部門販売は伝統的に好調な月となっているにも拘らず、セメント売上高は異常気象による悪影響が続いており、ブラジルのマクロ経済や一般家庭債務の方向性に関する不確実性がさらに高まって悪影響を及ぼしていると全国セメント工業組合(SNIC)のPaulo Camillo Penna課長は指摘している。

今年11月の南部地域の異常な降雨量はセメント販売に悪影響を及ぼし、前年同月比マイナス8.4%を記録した一方で、強い乾期が継続した北部地域のセメント販売は4.0%増加を記録している。

ブラジル国内のセメント販売拡大をするためには、連邦政府主導による住宅プログラムの推進が不可欠であり、また道路や高速道路の入札においてコンクリート舗装による保全もオプションとして含めることも全国セメント工業組合(SNIC)では推奨している。

ヴァーレ社の2024年の鉄鉱石生産は3億2,000万トン予想(2023年12月5日付けヴァロール紙)

資源大手ヴァーレ社の今年の鉄鉱石生産は3億1,500万トンが予想されているが、202年の鉄鉱石生産は3億1,000万トン~3億2,000万トンを見込んでいる。

また2026年の鉄鉱石生産は3億4,000万トン~3億6,000万トン、2030年以降は3億6,000万トン以上の鉄鉱石生産が見込まれている。

ヴァーレ社の鉄鉱石生産ソルーション担当のMarcello Spinelli副社長は来年の鉄鉱石生産は3億1,000万トン~3億2,000万トンに達すると確信している。

2023年にロンドンで開催される投資家との年次会合であるVale Dayに参加しているSpinelli副社長は、今後はVargem Grande鉱山, Capanema鉱山並びにS11D鉱山プロジェクトの操業開始で2026年までに5,000万トンの鉄鉱石増産が可能になると説明している。

中国国内の危機的な建設不動産市場や国内経済の停滞による鉄鋼製品の需要減少が問われているが、しかし中国市場は我々が想像している以上の回復力を擁しているとSpinelli副社長は指摘している。

今年のヴァーレ社のペレットと練炭の生産は、約3,700万トン、2024年は3,800万〜4,200万トン、2026年は5,000万〜5,500万トン、2030年には1億トン以上になると推定している。

今年のニッケル生産は、インドネシアの合弁事業とPTV鉱山での生産への影響を反映して16万5,000トン、2024年には16万トン~17万5,000トン、2026年には21万トン~23万トン、そして2026年には21万トン~23万トンの生産が見込まれており、 2030年からは30万トンを超えると予想している。

鉄鉱石の「all-inオールイン」生産コストは、C1 現金コストに経費、ロイヤルティ、プレミアムを加えたもので、今年の1 トンあたりの生産コストは 56 ドル、2024 年には 53 ドル~57 ドル、2026 年には 45 ドル近くになると推定されている。

鉄鉱石の 生産コストと鉱山から港までの輸送コストを合わせたC1 現金コスト は、2023 年には 1 トンあたり 22.5 ドル、2024 年には 21.5 ドル~ 23 ドルの間、2026 年には 1 トンあたり 20 ドル未満と推定されている。

鉄鉱石プレミアムは市場を上回って受け取る価値で、2023年には1トン当たり3ドル、2024年には3~4ドル、2026年には8~12ドル、2030年時点では18ドルを超えると推定されている。

鉄鉱石ソリューションによる固定費の予測は、2023 年に 63 億ドル、2024 年に 61 億ドルになると予想されている。

ニッケルの総コストは、2023 年に 1 トンあたり 1万6,200 ドル、2024 年に 1万4,500 ~ 1万6,000 ドル、2026 年に 1万1,500 ~ 1万3,500 ドルと推定されている。

銅生産の予想総コストは、2023 年に 1 トンあたり 3,400 ドル、2024 年に 4,000 ~ 4,500 ドル、2026 年に 3,500 ~ 4,000 ドルが見込まれている。

ヴァーレ社の総資本投資(capex)は、2023 年に 60 億ドル、2024 年以降は 65 億ドルと見積もられており、既存事業の維持については、2023 年に 42 億ドル、2024 年以降は 40 億ドル~ 45 億ドルになると予測されている。ヴァーレ社の事業拡張向け投資は2023年に18米ドル、2024年以降は20億〜25億ドルが見込まれている。

2024 年以降の鉄鋼ソリューション向けの設備投資は、35 億ドル~ 40 億ドル。エネルギー転換のための金属関連への投資は、来年から25億ドル~30億ドルに達すると予想されている。

2015年と2019年にヴァーレの事業で環境災害が発生したミナスジェライス州のブルマジーニョとマリアナの総支出予測は、2023年が29億ドル、2024年と2025年が30億ドル、2026年と2027年が19億ドル、 2028 年~2035 年までの年間平均では 4 億ドルが予想されている。

ヴァーレ社は、2026年の金利・税・減価償却前利益(EBITDA)は、鉄鉱石の年間平均価格が90ドルから130ドルの範囲に応じて、152億ドルから310億ドルになると予想している。

 

オンライン精神疾患治療2社が合併(2023年10月18日付けヴァロール紙)

遠隔医療プラットフォームの Conexa社 は、年間約 100 万件の診察を行うオンライン治療を専門とする企業 Zenklub社 と合併した。

Conexa社は、2021年にすでにメンタルヘルスにフォーカスしたネットワークであるPsicologia Viva社と提携しており、このメンタルヘルス市場はパンデミック以来3年間飛躍的に成長し続けている。

世界保健機関(WHO)の統計によると、ブラジルは精神疾患に繋がる精神不安を抱えている人口が最も多い国の一つであり、うつ病の症例数が世界で3番目に多い国となっている。

この企業合併は株式交換のみで金銭の支払いは行われない。合併後の会社は同じ株主で継続し、40%から50%が創設者に残り、残りの部分は、近年事業に参入した複数のファンドに振り当てられる。

Conexa社 は 2017 年にフェルナンド ・ドミンゲス氏によって設立され、General Atlantic社, Goldman Sachs社やIgah Ventures社などの投資ファンドから3億レアルの投資を受けている。

一方、Zenklub 社は医師の Rui Brandão 氏とデータサイエンティストの José Simões 氏によって 1 年前に総額 1 億レアルで設立、主な投資家は、Pátria社に買収されたPedro Faria社の主な投資家のKamaroopin氏となっている。

この合併で今年末のConexa社は売り上げが2億2,000万レアル、運転資金は2億レアルが見込まれているが、2024年初めには赤字解消が見込まれている。

合併後の会社は現在、さまざまな医療専門分野で年間約 600 万件のオンライン診療を実施するプラットフォームを保有。オンライン診察の約半分は心理学者によるセラピーが見込まれている。

Zenklub社 は、法人契約限定でオンライン セラピー サービスを提供しており、自動車メーカーVolkswagen社, 航空会社Azul社並びに薬局チェーンRaia Drogasil社など約 500 社が顧客となっている。

ヴァーレ社の第3四半期の鉄鉱石生産はマイナス3,9% の6970万トン (2023年10月18日付けヴァロール紙)

資源大手ヴァーレ社の2023年第3四半期の鉄鉱石生産は、パラー州カラジャス鉱山の北山脈のS11D鉱山の鉄鉱石生産が150万トンの減産の影響で前年同期比マイナスの6,970万トンに留まっている。

また南部システムでは、廃棄物パイプラインの通常メンテナンスによる操業の一時停止に加えて、パラオペバ複合施設からのランオブ鉱山の生産と販売の減少の影響で、260万トンの減産に結び付いた。

今年第3四半期の鉄鉱石パレット生産は、前年同期比11,1%増加の917万,5000トンと二桁台の増産を記録している。

今年第3四半期のニッケル生産は、カナダのSudbury鉱山, Thompson鉱山及びVoisey鉱山の保守点検による減産、インドネシアのニッケル鉱山及びOnça Puma鉱山の影響で、前年同期比マイナス18,7%に相当する4万2,100トンに留まっている。

今年第3四半期の銅生産はブラジル国内のSalobo銅鉱山の増産の一方で、Sossego 銅鉱山の減産の影響で9,8%増加の8万1,600トンを記録している。

ヴァーレ社は年初から現在までの鉄鉱石生産は、前年同期比22%増加と好調を維持しているものの、2023年の生産ガイダンスは約1,500万トン下方修正され、3億1,500万トンから3億2,500万トンに設定されている。

また今年のパレット生産は3,600万トン~4,000万トン、ニッケル生産は16万トン~17万5,000トンを見込んでいる。

今年第3四半期の含有量の高い鉄鉱石販売は6,6%増加の6,970万トン、鉄鉱石パレット販売は1,1%増加の860万トンを記録している。

今年第3四半期のニッケル販売は、生産減少の影響を受けてマイナス11,5%の3万9,200トンに留まっている。

今年第3四半期の含有量の高い鉄鉱石の1トン当たりの平均国際コモディティ価格は、前年同期比13,5%増加の105,1ドルを記録している。

9月のセメント販売は前年同月比マイナス5,1% の520万トンに留まる (2023年10月10日付けヴァロール紙)

全国セメント工業組合(SNIC)の発表によると、経済動向の指標の一つである2023年9月のブラジル国内のセメント販売は、前年同月比マイナス5,1% の520万トンに留まっている。

今年8月のブラジル国内のセメント販売は、営業日数が9月よりも3日間多かったにもかかわらず、前年同月比マイナス12,6%を記録していた経緯があった。

今年初め9か月間の累積セメント販売は、前年同期比マイナス2%に相当する4,680万トンに留まっている。9月の建材メーカー売上は前年同月比マイナス0,1%、前月比ではミナス0,2%を記録している。

9月の1日当たりの平均セメント出荷量は、前年同月比マイナス2,5% に相当する23万2,100トン、前月比ではマイナス2,8%を記録している。

今年初め9か月間の建材部門売上は前年同期比マイナス3%、9月の過去12カ月間ではマイナス3%に留まっている。

切下げサイクルに突入した金利や一般消費者の所得増加、新経済成長加速プログラム(PAC)の大衆住宅建設“私の家、私の暮らし”(MCMV)プログラムなどの要因で、今年残り3か月間のセメント販売は回復基調に突入すると全国セメント工業組合(SNIC)では期待している。

ブラジル建設材料工業協会(Abramat)では、今年の建材部門の売上は前年比マイナス1%を見込んでいるが、来年は新経済成長加速プログラム(PAC)、金利の低下、コントロールされるインフレなどの要因で、0,5%から3,5%増加を予想している。