3月の懇親昼食会(第62回定期総会及び定例理事会)に130人が参加して開催

3月の懇親昼食会は、2012年3月16日12時15分からインターコンチネンタルホテルに130人が参加して開催され、平田事務局長が司会を務めた。

初めに、特別参加者のタルシーゾ・フレイタスTarcisio Freitas DNIT(輸送インフラ局)エグゼクティブ・ディレクター、クラウデニール・デ・ブリットDNIT監査役、大部一秋在サンパウロ日本国総領事/ブラジル日本商工会議所名誉顧問、アンセルモ中谷日伯文化連盟(アリアンサ)会長が紹介された。

インターコンチネンタルホテルのダヴィデ・プレスレール・マーティング&セールスディレクターは、ブラジルにおける同ホテル網の紹介、日本食の朝食サービス、日本茶や和菓子のサービス、お茶漬け並びに日本食の弁当サービス、ホリディインマナウスホテルやクラウン・プラザ・クリチーバホテルの和食サービス、日本のテレビ番組放送サービスなどを紹介した。

2月14日に行われた部会長シンポジウム基調講演の中で、田中直毅CIPPS(国際公共政策研究センター)理事長が、同センターが企画しているブラジル経済調査(景気動向)への協力を商工会議所の会員企業に要請していた経緯があり、連絡事項で平田事務局長は、再度、ブラジルの景気動向を把握し景気判断に役立つために、アンケート調査への参加登録の協力を出席者へ要請した。

帰国挨拶では、丸紅の前田一郎南米総支配人はブラジルに5年間勤務、ブラジル勤務は通算で13年と長く第2の故郷と説明、会議所活動では日系社会委員長としてマルチビザ取得に協力し、手前味噌になるものの日伯ビジネスの拡大に役立ったのでは、また特に平田事務局長にはお世話になったと強調した。平田事務局長は、ビザフリーをはじめ、就労ビザ、技術ビザや研修ビザなど今後も解決していかねばならないとしつつも、マルチビザ取得の功労者である前田支配人に再度の拍手を出席者に求め労をねぎらった。

日本経済新聞の壇上誠サンパウロ支局長は、ブラジルに4年7カ月勤務して、メキシコからチリまで中南米を担当、ブラジル経済が世界から注目されているよい環境下で仕事ができて満足している、また次女がブラジル生まれで縁があるので、またブラジル勤務をしたいと述べた。

着任挨拶では、パナソニック社の村上廣高社長は2月にタイから赴任、ブラジル勤務はカナダ並びに英国、タイに次いで4カ国目の海外勤務、単身赴任は9年であり、会議所活動に少しでも貢献したいと挨拶した。MURATA DO BRASIL COMÉRCIO E REPRESENTAÇÃO DE MÁQUINAS LTDA.の伊藤輝久社長は、同社は1970年代にブラジルに進出したが、50年間駐在員は不在であった、また海外勤務は、ダラス並びにドバイに次いでブラジル勤務で3回目になると挨拶した。ジャイカ・ブラジル事務所の室澤智史所長は、メキシコから昨年11月にブラジリアに赴任、ジェトロと協力して現地の中小企業の強化に力を入れる、ビジネスチャンス拡大のサポートを行うので、どしどし相談して欲しいと述べた。

新入会員紹介では、STARTS BRASIL IMOBILIÁRIA社の森口信義社長は、今年1月から営業活動を開始、自社の業務として進出企業の支援サービスとしてテナント物件や駐在員向けのアパート提供、不動産ネットワークのフランチャイズ加盟による居住用・事業用・投資用不動産の賃貸・売買仲介業務と運用提案などを説明した。

TOKYO SOFT SERVIÇOS DE INFORMÁTICA LTDAの上野陽子社長は5年間上海に勤務、ブラジルセンターでは、データーエントリー業務、データ処理・画像処理、また日本との時差を最大限に利用して、短納期のデータ入力処理や夜間体制が必要な業務を効率よく処理することなどを説明した。

3分間スピーチでは、3月にサンパウロ市名誉市民賞を受賞した日伯文化連盟の中谷アンセルモ会長は、日伯文化連盟セミナー開催について説明。同連盟の教室では3,000人の生徒が日本語を受講、受講生の75%は大卒で非常に優秀であり、日本進出企業の駐在員は、ブラジルの文化や習慣の違い、ポルトガル語の習得に時間がかかるために現地化を進める必要があり、それら生徒をただ単なる通訳としての採用ではなく、ポルトガル語並びに日本語、英語が話せることを活かし、幹部として雇用してほしい、5月に開催するセミナーに日本進出企業の経営者に参加してもらい、企業の生の要望を聞きたいと説明した。

近藤正樹会頭は、続く講演会の前に講師歓迎の辞を述べ、タルシーゾ・フレイタスDNIT(輸送インフラ局)エグゼクティブ・ディレクターは、テーマを「ブラジルの輸送インフラ」とし、初めに輸送インフラ局の組織について説明、ブラジルのインフラ部門への投資は遅れており、パラナグア港に向かうトラックの停滞や貧弱な道路のインフラ整備がブラジルコストに繋がって価格競争力を失っている事や遅れている港湾整備などについても説明した。

2005年の道路輸送比率は全体の58%であるが2025年には33%まで低下、輸送コストの低い鉄道輸送は、25%から32%並びに水上輸送は、13%から29%とそれぞれ大幅に改善されると説明、ブラジルの道路輸送比率は、全体の58%とメキシコの55%を下回っているが、米国の32%やロシアの8.0%を大幅に上回っていると説明した。

ブラジルの鉄道輸送の比率は、全体の25%とロシアの81%、オーストラリアや米国の43%を大幅に下回っており、コストが最も低い水上輸送比率は、全体の17%とメキシコの34%、一方で米国の25%を下回っていると説明した。

国家輸送プログラムの目標、ブラジルの地域別穀物生産マップ、経済成長加速プログラム(PAC)の輸送インフラ関連投資、各港湾の特徴や貨物扱い量の比較、今年の主なインフラ関連投資案件、2013年から2014年にかけて終了する輸送関連投資、道路の舗装や複線化計画、メンテナンス計画などについて説明した。

懇親昼食会に先立って開催された第62回定期総会では、初めに、参加者全員で東日本大震災犠牲者に対して1分間の黙祷を行った。近藤正樹会頭は、2011年度事業報告並びに2012年度事業方針を説明、村田俊典財務委員長は、2011年度収支決算報告並びに2012年度収支予算計画を説明、藤井敏晴監事は、監事会意見として、ブラジル日本商工会議所の2011年度の事業報告書並びに貸借対照表、収支決算書、財産目録を検査したところ、適性であると認めたと報告した。近藤会頭は、出席者に挙手による承認を求め、賛成多数で承認された。

第62回定期総会資料

DNIT プレゼン資料(日本語) 

DNIT プレゼン資料(ポ語) 

講演中のタルシーゾ・フレイタス DNIT(輸送インフラ局)エグゼクティブ・ディレクター

講演者歓迎の辞を述べる近藤正樹会頭

左からタルシーゾ・フレイタス DNIT(輸送インフラ局)エグゼクティブ・ディレクター/近藤正樹会頭/大部一秋在サンパウロ日本国総領事

タルシーゾ・フレイタス DNIT(輸送インフラ局)エグゼクティブ・ディレクターを囲んで記念撮影

左から3人目は記念プレートを掲げるタルシーゾ・フレイタス DNIT(輸送インフラ局)エグゼクティブ・ディレクター/4人目はクラウデニール・デ・ニットDNIT監査役

 

 

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