10月の労働委員会に55人が参加して開催

10月の企業経営委員会(黒子多加志委員長)の労働問題研究会に55人が参加して開催、司会は山内正直副委員長が務め、初めにKPMGのレジーナ・モラエス労働・社会福祉問題シニアマネージャーは、「E-Social」について、公共デジタル会計システム(Sistema Público de Escrituração Digital, SPEDは6022号/2007で制定、E-Socialは5号/2013で承認され、SPEDを含む従業員とINSSの電子リンクで不正負担金の削減、情報の簡素化、公共支出の削減、企業、国庫庁並びに社会に対するベネフィット、労働、保障分野の統合・標準化を目的に新たにその使用が義務付けられ、企業にとっては企業内部の従業員管理並びに安全性、アウトソーシング契約のプロセスの見直しが必要となり、新たな義務の発生で負担が大きくなると予想されている。

従業員の勤務時間の管理並びに給与明細書、業務中の事故報告、社会保障情報及び勤続期間保証基金の納付書(GFIP)、社会医療福祉制度(RGPS)へのアクセス義務の簡素化、XMLスペックマニュアル並びにウエーブサービス接続開始テストは2013年10月、2014年3月からE-Socialの登録開始などについて説明した。

Dannemann Siemsen Advogados のマリーナ・イネス・カラカニアン パートナーは、「外国からの技術的労働に関する契約を結ぶ際の国立工業所有権院(INPI)による登録の必要性」について、INPI 16/2013:での技術移転契約や知的所有権ライセンス、フランチャイズに関する規定、技術移転の方法並びに最新テクノロジーの供与、ライセンス、商標の使用、資材の購入、製品の生産量、販売、性能保証、機密保持、技術移転料の決め方や支払い時期・方法などについて明確に取り決めておく必要がある。

ブラジル企業への技術移転契約の締結に際しては、技術移転契約、または知的所有権ライセンスに関する契約は、INPIへの登録が必要であり、その契約が第三者に対する効力を発揮し、契約金額の送金やその契約における 所得税および利益に対する社会分担金の納付控除ができる。

技術移転契約はINPIに登録した後、ブラジル中央銀行(BACEN)への登録も必要でブラジルでは対外送金が制限されているために貿易外送金では許可を取る必要であり、契約がBACENに登録されていないと、ロイヤルティなど技術移転料の送金ができないために、契約時に技術供与に関する詳細を計画にしておく必要がある。

契約の内容の中で商標使用の強制 並びに輸出を含む販売の制限 、海外からの材料購入の義務付け などは,INPIでの登録を拒否される可能性があり、特許のない技術の場合は,契約期間満了後は供与技術の使用を制限できなくなり、 契約の期間は原則として5年であるが、INPIが承認すれば再度5年間の延長が可能となることなどを説明した。

KPMGのレジーナ・モラエス労働・社会福祉問題シニアマネージャー 「E-Social」

Dannemann Siemsen Advogados のマリーナ・イネス・カラカニアン パートナーは、「外国からの技術的労働に関する契約を結ぶ際の国立工業所有権院(INPI)による登録の必要性」

Fotos: Rubens Ito/CCIJB

 

左から/Dannemann Siemsen Advogados のマリーナ・イネス・カラカニアン パートナーKPMGのレジーナ・モラエス労働・社会福祉問題シニアマネージャー/山内正直副委員長

監事会は2013年第3四半期の業務・会計監査を実施

2013年第3四半期の業務・会計監査が2013年10月23日正午から午後1時30分まで監事会から中村敏幸監事会議長(デロイト)、藤井敏晴監事(KPMG)、原敬一監事(ブラジル三井住友保険)、財務委員会から村田俊典委員長(ブラジル三菱東京UFJ銀行)が参加して開催された。

初めに平田藤義事務局長から会計事務所が作成し提出した貸借対照表、損益それに事務局が準備して常任理事会によって承認された月別会計種目別収支明細書、実績対比表、会費滞納現況表並びに2013年第3四半期までの各委員会や部会の予算と実績について説明、それに対する監事側からの質問など相互間で活発な討議が行なわれて審議された結果、監事会は「2013年の第3四半期の会議所の業務の遂行と会計処理は適正であったこと」を承認した。

監事会は慣例に従い各四半期を締めた後3ヶ月おきに開催され、事務局からは平田藤義事務局長、エレーナ・ウエダ会計担当、日下野成次総務担当が参加している。

 

Foto: Rubens Ito/CCIJB

中村勉氏を偲ぶ会に事務局長が出席

2013年10月19日、故人中村勉氏を偲ぶ会が開催され、会議所を代表し平田藤義事務局長が参列した。挨拶の中で、謹んで親族や友人に対し哀悼の意を表明しながら、一番最初に会議所宛に訃報連絡を行った二宮正人弁護士に深くお礼を述べた。(なお、中村氏の訃報と偲ぶ会の案内は事務局便りで会員企業へ告知された。)

故人勉さんとはサンタクルース病院経営に関する相談案件で、会議所に於いて過去僅か2回しか直接会う機会が無かったと前置き、しかし「その人徳ある優しい人柄には非常に感銘、印象的であった」、今でも昨日の様に脳裏に焼き付いていると語った。

故人の功績については2010年、会議所が公益民事団体として設立から70年を迎えた機会に発行した70周年記録集からの活動歴を抜粋、1993年~1996年、会議所副会頭を歴任、渉外広報委員長を務め、特に1995年の日伯修好条約締結100周年記念委員会では実行副委員長の重責を負い寄付活動に大きく貢献されたご功績を称えた。

また一連の行事を終えた後の残余金は、日系主要5団体が日伯友好交流促進協会を設置、その残余金を修好基金として、会議所事務局が資金運用管理を任され、その運用益は多くの日系諸団体の福祉事業(23件)に助成して来た経緯を説明。

2003年に日系主要5団体長が会議所に集まり、残余金は資金運用後に日本ブラジル移民100周年(2008年)の事業に全額助成を申し合せ、助成対象プロジェクト中(14件)、最も多額の46万4千レアル相当が慈悲深い故人の関わったサンタクルース病院向けであった事を明らかにした。

1994年以降はサンパウロ南西のイビウナに庵をかまえ、その豊富な知識と経験を活かし、2011年からニッケイ新聞6面で時事随筆「イビウナ庵便り」も執筆、金利などの経済ネタ「日伯経済」から「一般時事」、「フクシマ」問題、ブラジル政権についての「政治ネタ等」、一般購読者へ分かりやすい言葉で解説を行っていたことにも触れる。

その記事の切り抜きはPDFにファイル、会議所のサーバーに収納されているが、全てを抜粋し偲ぶ会の場で披露するのは極めて困難なため、いくつか故人のウイークリー・ノ―トであるブログからピックアップして紹介した。

特に最近では人生哲学や宗教観に関連する「生命観」、「黄昏に」、「死についての断章」、「生死観」、「伝道者の書」、「イビウナ庵主闘病ノ―ト(1)から(17)」、「科学と宗教」、「宗教について」、「人生という名の旅」などの記事が目立っていた事を回顧。一番「黄昏に」の記事に共感した事を披露し参列者に再読を奨めた。

「故人を偲ぶ会」は二宮正人CIATE理事長(サンタクルース評議会会長)が主導開催、イナシオ森口忠義 元日伯援護協会会長(現移民史料館委員長、元ブラジルキリスト教連盟会長)が牧師役を勤め、親族からの挨拶後、特に旧交のあった来賓としてデルフィンネット(元企画/大蔵大臣)時代の池田昭博元大統領府企画庁経済特別補佐官、原 敬一 三井住友保険社長(当会議所監事)、矢部健太郎三井物産取締役(当会議所、日伯経済交流促進副委員長)等が故人を偲び挨拶を行った。

10月の日伯法律委員会に40人が参加して開催

日伯法律委員会(村上 廣高委員長)は、2013年10月17日午後4時から6時30分まで40人が参加して開催、司会はクラウジオ・ヤノ副委員長が務め、Trench, Rossi e Watanabe Advogadosのマリーナ・ペルフェッテ税制担当アソシエートは、「ISS‐課税戦争」について、役務提供を行う法人や個人の受取対価に対して課せられ、市により課税額が定められるサービス税(ISS)は最高5%から最低2%であり、企業誘致のためにインセンチブとして使われていたためにISS課税戦争と呼ばれていた。

サンパウロ市のISS税は5%に対して、企業誘致を行っているサンパウロ市近郊のポア市並びにコチア市、バルエリ市の平均ISS税は2%、サンパウロ市近郊の各市によって承認されていた税法上特権の削減または取消し、税法上の特権が理由で徴収されていなかった税金を課される可能性があり、サンパウロ州裁判所による違憲性直接訴訟権への判決などについて説明した。

Pinheiro Neto Advogadosのクリスティアネ・マツモト・ガーゴ弁護士は、「利益・実績配分制(PLR)における社会保障給付管理」について、10.101号/2000で従業員利益配分(PLR)は、企業側並びに従業員との間で交渉するように定めており、労働者の権利を保証に対する詳細条文として、不当解雇に対する保障並びに失業保険、退職引当金、最低給料、減給の禁止、13 カ月給料、残業の割増、12.832号/201ではPLRのための委員会を設置、情報の開示の義務、 PLRの所得税の減税額の変更、10.101号/2000の規定の遵守を免れるときに、社会保障給付を求める、最近の税務上訴審議会(CARF)の決定について説明した。

KPMG Brasilのウイリアム・カレガリ・デ・ソウザ税担当ディレクターは、「技術革新への税法上特権」について、技術革新のコンセプト、主要な税制上特権、ブラジル連邦税務局とMCTIの現行法への立場、過去6年間の技術革新の税制恩典を受けたセクターとして機械・輸送セクターがトップ、続いて化学セクター、電気・電子セクター、食品セクターソフト、ウエアセクター、消費財セクター、金属セクター、医薬品セクター、日本進出企業ではブラジル日産、ブラジルトヨタ、ヤマハモーターなどが適用を受けていることなどを説明した。

EYのクラウジオ・ヤノ税制コンサルタント部門ディレクターは、「連邦収税(RFB)1.397/2013号 – 暫定的課税方式(RTT)と税クーポン発券機(ECF)」について、暫定的課税方式(RTT)のコンセプト、移行時期の納税体制、 新企業会計. 税務. 資本公開/金融などについて説明、また2013年9月17日付けの連邦官報に公表されて以来、この訓令は、株式配当金の非課税、自己資本比率の計算基準、資産に相当する投資の評価、2014年からは暫定税務会計コントロール(FCONT)がECFへ代用される事が決定、電子納税伝票 (EFD-IRPJ)とその電子実益計算書(E-LALUR)発効の背景、最近RFBはこの訓令が変更される事を言い渡し、2014年からRTTは新たな方向へ向かうことなどについて説明した。

Abe, Costa, Guimarães e Rocha Neto Advogadosのアドリアノ・ベゼーラ弁護士は、「情報機密の保護と、インターネット上の法規制」ついて、ジルマ・ロウセフ大統領の件も含めて、米国政府の国家安全局がインターネット上で、各国の機密情報へ不正にアクセスしてきたことに対する告発がきっかけで、ジウマ大統領は、「情報や通信技術の領域を、国家間の新たな戦場にすべきではない」と訴え、伯国政府としては、通信を不正な傍受から守るための法規制や技術を導入する方針を示した上で、それを国家間での枠組みに広げ、インターネット上の情報を保護するための国際的な取り決めの創設を提案、しかしブラジルの法律は、インターネット情報網でのやり取りや、その中を行き交うデータの保護に関して未だ底が浅く、インターネット情報網のデータに関する権利に係わる争いを解決するに当たって、全面的にカバーできる法律もできていない。

インターネットのユーザー保護といえる、2126号/2011が議会を通過、この法令の目的は、インターネットのユーザー保護・イノベーションの奨励・インターネット網へのアクセスの発展と拡大を図り、インターネット上の情報に関する法的問題の取り扱いに適応される主要な憲法の法解釈を行うことであり、またその他の懸念事項として、ユーザーやコンテンツの識別を妨げる事など、他国に既に存在する懸念事項と比較して非常に遅れているために、早急な法規制の作成に流れが変わったことなどを説明した。

Trench, Rossi e Watanabe Advogadosのマリーナ・ペルフェッチ税制担当アソシエート 「ISS‐課税戦争」

Pinheiro Neto Advogadosのクリスティアネ・マツモト・ガーゴ弁護士 「利益・実績配分制(PLR)における社会保障給付管理」

KPMG Brasilのウイリアム・カレガリ・デ・ソウザ税担当ディレクター 「技術革新への税法上特権」

EYのクラウジオ・ヤノ税制コンサル部門ディレクター 「連邦収税局(RFB)訓令1.397/2013号 – 暫定的課税方式(RTT)と税クーポン発券機(ECF)」

Abe, Costa, Guimarães e Rocha Neto Advogadosのアドリアノ・ベゼーラ弁護士 「情報機密の保護と、インターネット上の法規制」

左からPinheiro Neto Advogadosのクリスティアネ・マツモト・ガーゴ弁護士/Trench, Rossi e Watanabe Advogadosのマリーナ・ペルフェッテ税制担当アソシエート/EYのクラウジオ・ヤノ税制コンサルタント部門ディレクター/KPMG Brasilのウイリアム・カレガリ・デ・ソウザ税担当ディレクター/Abe, Costa, Guimarães e Rocha Neto Advogadosのアドリアノ・ベゼーラ弁護士

 

Foto: Rubens Ito/CCIJB

FIESPの海外投資家グループの会合に参加

平田藤義事務局長と篠原一宇日伯法律委員会副委員長は2013年10月15日午前10時から開催されたサンパウロ州工業 連盟(FIESP)のルイス・カルロス・トリポド氏がコーディネーターを務める海外投資家(GPAII)グループの会合に参加、移転価格税制の変更点、連 邦収税局指令 RFB:1.395号/2013 -コモディティ、財務省令MF:427号/2013 -スプレッド、次回の会合のテーマなどについて意見交換された。

当会議所から現在のマージン率は時代とともに実態からかけ離れ、特に日進月歩のハイテク分野の製品製造においては非常に厳しい現実を参加者に訴えた。

 

知的財産協会との意見交換会開催

知的財産協会との意見交換会は、2013年10月14日午前10時から11時30分まで14人が参加して開催、特許権並びに意匠権、商標権などの知的財産の侵害訴訟における抗弁手段、無効確認訴訟の提起及び行政上の権利無効手続き申請、近年の模造品対策の成果、効率的な模造品対策の実施の有無、営業秘密の流出防止対策、産業財産権法による保護、従業員との間での秘密保持契約や雇用契約の秘密保持事項の規定や取り組み例、営業秘密の流出のトラブル例、訴訟に関する統計的データーの有無、従業員による発明の帰属や補償をめぐるトラブル例、ブラジル国外から国内企業に対する技術移転・技術情報の供与・輸出、国立工業所有権院(INPI)への登録・承認に要する期間、技術供与契約でのINPIによる延長承認の実例、ブラジルへの技術移転の問題点についての新興国との比較などについて意見交換が行われた。

日本側から日本知的財産協会常務理事で日本ヒューレット・パッカードの宮下智子知的財産部長、キリン株式会社R&D本部 知的財産部知財創造担当の原田基弁理士、三井化学株式会社知的財産部R&Dサポートグループの山本大祐弁理士、第一三共株式会社戦略本部知的財産部 特許第一グループ課長代理の児玉博宣弁理士、ブラジルの弁護士資格を所有する日本技術貿易株式会社IP総研のロベルト・カラペト客員研究員、日立国際電気知的財産権本部第一部の立花淳平弁理士、株式会社東芝研究開発センター知的財産部の石原信也氏、商工会議所から大塚順氏(キャノンブラジル)、相原良彦氏(ブラジル三菱重工)、廣瀬孝氏(南米新日鐵住金)、磯村恵次郎氏(エプソンブラジル)、三浦修氏(ソニー)、深瀬聡氏(ジェトロサンパウロ事務所)、平田藤義事務局長

 


 

10月の懇親昼食会に140人が参加して開催

10月の懇親昼食会は、2013年10月11日正午から午後2時までマクソウド・ホテルに会員140人が参加して開催、平田藤義事務局長が特別ゲストとして初めにダンテ・シカabeceb.comディレクター、元アルゼンチン産業・商業・鉱業庁長官、佐野浩明在サンパウロ総領事館首席領事、室澤智史 JICAブラジリア事務所所長、後藤隆ブラジル日本商工会議所第8代会頭、貞方賢彦ブラジル日本商工会議所第13代会頭、田中信ブラジル日本商工会議所第15代会頭、山下ジョージ文協 副会長、ラファエル・ジュン・マベ ブラジル青年会議所会頭.、野村知宏アルゼンチン三井物産社長をそれぞれ紹介した。

近藤千里秘書が司会を務め、着任挨拶では、JX NIPPON OIL & ENERGY DO BRASIL LTDAの小笠原敦輔氏は、同社はガソリン・灯油・潤滑油等の石油製品の精製および販売、燃料電池、太陽電池、蓄電装置などの開発、製造および販売などを行っているが、ブラジルでは潤滑油事業から開始すると説明、JICA ブラジル事務所兼サンパウロ出張所の遠藤浩昭次長は、1年前からブラジリアで勤務、民間連携を強化するためにサンパウロ出張所に常駐、ODA以外に途上国の発展のために、民間企業のノウハウ・技術をブラジル企業の発展に民間提携事業を進めると説明した。

3分間スピーチでは、ジェトロ・サンパウロ事務所の石田靖博所長は、第13回中南米日系企業進出企業の経営実態調査について、中南米7カ国(ブラジル、メキシコ、コロンビア、ヴェネズエラ、ペルー、チリ、アルゼンチン)に進出した日系企業の業績を含めた経営実態の把握するための調査を行っており、昨年の同調査には141社から回答がきたが、今年は147社から回答がきているが、25社から回答が届いていないので、10月25日の締め切りまでの回答協力を要請、また「ブラジル・ウルグアイ・ビジネスミッション」の募集について 、11月24日から12月3日まで、日系企業を対象にブラジル(バイーア州、サンパウロ州)、ウルグアイ(モンテビデオ)を訪問、バイーア州ではCIMATEC(人材育成機関)等訪問、カマサリ工業団地進出企業を視察、サンパウロ州では・日系食品メーカー・アチバイア・ビジネスパーク を視察、ウルグアイでは日系自動車部品メーカー 、フリーゾーン内企業を視察することなどを説明、Quickly Travelの生駒氏が「新サービス部門開設」について、日本人と日本語が堪能な日系スタッフが日本人の、日本人による、日本人のための部門であるアジアン ディビジョンを9月からスタートしたことを説明した。

藤井晋介会頭は講師歓迎の辞でコンサルティング会社のダンテ・シカ氏は元アルゼンチン産業・商業・鉱業庁長官であり、アルゼンチンの情勢、選挙展望など生の声が聞けるのは非常に貴重であると説明、またジェトロ・サンパウロ事務所の石田靖博所長は、ラプラタ大学の経済学部教授の同氏はジェトロと深い関係にあり、いつもアルゼンチン情勢を入手しており、abecem社は鉱業、農業、食糧などの分析などを行っていると説明、講師のabecem.comのディレクターであり、元アルゼンチン産業・商業・工業局長のダンテ・シカ氏はテーマ: 「アルゼンチン情勢とその展望」について、債務危機に陥った2001年以降のアルゼンチンの平均GDP伸び率は6.0%と好調に推移、2003年から2007年は高いGDP伸び率と低いインフレ、2008年から2011年は平均GDP伸び率が5.1%に低下したが、20%を超えるインフレ、2012年から2016年のアルゼンチンの平均GDP伸び率は2.0%、二ケタ台のインフレ予想、2011年から電力エネルギー収支の悪化、外貨準備高も2011年から減少、正規ドルと闇ドルの開きの拡大、2012年から継続している利益・配当金の送金の減少などについて説明した。

2015年のアルゼンチンでの大統領選挙では、クリスティーナ大統領は選ばれないと予想、農産品や鉱業製品の国際コモディティの下落によるアルゼンチンの輸出減少、10月27日のアルゼンチンの地方統一選挙の行方、ドル高による電力エネルギー貿易収支の更なる悪化、観光収支はGDP比1.3%相当の赤字、自動車産業のみ好調、自動車輸出の大半はブラジル向け、2006年の世界の中間層は33億人、2025年には51億人に拡大するために、中国やインドの中間層の拡大が牽引してアルゼンチンの農畜産の貿易収支は黒字を拡大、2012年から2020年にかけて牛肉需要は14.4%増加、植物油は15%、バイオディーゼルは48.3%、バイオエタノールは51.3%とそれぞれ増加予想、ブラジルとアルゼンチンの貿易では、アルゼンチンの輸出は過去12カ年で140%増加、輸入は189%増加、アルゼンチンとブラジルの輸入関税は中南米で最高のレベルでビジネス障害要因、両国の貿易ではアルゼンチンの方がより保護主義、自動車貿易アグリーメントの見直し、アルゼンチンの貿易相手国ではブラジルが輸出入ともトップ、次いでヨーロッパ連合、中国、ヴァーレ社並びにALL ペトロブラス石油公社、アンドラーデ・グッチエレスの事業の一部撤退などについて説明、藤井晋介会頭から記念プレートが手渡された。最後に平田藤義事務局長は、アルゼンチンの現状や今後の行方など貴重な話が聞け、ブラジルは関税撤廃案をすでにメルコスール同盟国のアルゼンチン、パラグアイ、ウルグアイ並びにヴェネズエラに提示しており、2014年から交渉が開始するにも関わらず、難航が予想されために、メルコスールとEUはどのように進んでいくのか、注視していかなければならない、またEUと米国はEPA交渉をすでに開始していると説明した。

元アルゼンチン産業・商業・工業局長のダンテ・シカ氏 テーマ: 「アルゼンチン情勢とその展望」

講演中のダンテ・シカabeceb.comディレクター、元アルゼンチン産業・商業・鉱業庁長官

左からダンテ・シカabeceb.comディレクター、元アルゼンチン産業・商業・鉱業庁長官/藤井晋介会頭/佐野浩明在サンパウロ総領事館首席領事

左は記念プレートを贈呈する藤井晋介会頭/ダンテ・シカabeceb.comディレクター、元アルゼンチン産業・商業・鉱業庁長官

140人が参加した懇親昼食会

ダンテ・シカabeceb.comディレクター、元アルゼンチン産業・商業・鉱業庁長官を囲んで記念撮影

 

Foto: Rubens Ito/CCIJB

中部経済連合会・海外経済視察団との夕食懇談会に出席

中部経済連合会主催の在サンパウロ総領事館及びブラジル日本商工会議所との夕食懇談会が2013年10月10日、市内のホテルで開催され、会議所から藤井晋介会頭、伊吹洋二副会頭、江上知剛専任理事、林正樹専任理事、遠藤秀憲専任理事、黒子多加志専任理事及び事務局長が出席した。

第4回磐田信用金庫経済ミッションとの意見交換会

第4回磐田信用金庫経済ミッションとの意見交換会は2013年10月8日午前10時から正午過ぎまで開催、初めに平田藤義事務局長が会議所の沿革、組織、委員会や部会活動、事務局の役割や全世界に向けた情報発信、様々 なセクターとの意見交換、両国政府への提言や他国会議所との連携について説明。日伯経済合同委員会(CNI/経団連)や日伯貿易投資促進委員会(MDIC/METI)などの場を通し2012年初めから商用マルチビザ発行、2012年3月から日伯社会保障協定発効等の具体的な成果が挙がった事などを説明、EU諸国並びに周辺7カ国、韓国はすでにビザフリー、中国にもマルチビザで先行されており、日本からの中小企業進出を促進する上でビザフリーは避けて通れないと強調、日本からの中小企業進出の最大のボトルネックとなっているビザのフリー化に向けて、来伯の関係閣僚や政治家に鋭意働きかけていることを強調、また中小企業進出への支援構想、メディカル分科会の設置、10月25日にブラジリアで開催される第1回日伯貿易促進産業協力合同委員会での国家サニタリー庁(ANVISA)に関する提議などについて説明した。

当会議所の会員数は現在354社(うち進出企業214社)であるが、3年後の2016年には500社(進出日本企業 350社)を目指していると説明、現在のドイツからのブラジル進出企業数が1,600社であるのに対し、日本は僅か400社に過ぎず、両国の進出企業会員数の比較で見てもドイツの1,400社に対し日本の215社には約7倍の差が生じたのは何故なのか特性要因分析の手法を用い、その根本的な要因として本国からの資金的援助やフリービザの有無が大きく影響していると推測、地政学的な関係強度(両国の関係は距離の二乗 に反比例)、ダイレクト便の有無、移民の歴史、本国の文化/言語教育普及の違い等が根本的な要因として挙げられるが他方、戦略的要素と考えられる職員数の規模の圧倒的な違い、会議所内の進出支援ビジネスセンター設置の有無、会員企業の現地化の差なども可なり影響していると強調、また煩雑で負担の大きい税制や多い労働訴訟/高い人件費、ブロクラシー大国、インフラ未整備、保護主義並びに治安の悪いブラジルを日本勢は概ね悲観的にみているが、欧 米諸国とりわけドイツは将来のビジネスチャンスと肯定的に捉えているのではと参加者に対し自問・疑問を投げかけた。日本のマスコミは6月20日の抗議デモを悲観的にみているが、ドイツの見方は「眠れる巨人がついに目を覚ます歴史の一通過点」と捉え、むしろポジティブな見方をしている事にも大きな差が生じていることなどを説明した。

日伯法律委員会のリカルド・ササキ副委員長は、「ブラジル経済の現状及びブラジル法制度」について、1970年代のブラジルの奇跡と呼ばれた高度成長、1980年代のハイパーインフレ、通貨危機、カントリーリスクの上昇、カルドーゾ政権のインフレの安定、経済の自由化、ルーラ政権の安定した経済成長、カントリーリスクの低減、2010年のブラジルのGDPは世界7位、2050年には4位の予想、人口構成と所得分布、日本企業の投資動向、ブラジルの法制度、裁判システム、労働訴訟が毎年200万件新たに発生、毎年1万5,000人の弁護士が誕生、ブラジルには75万人の弁護士、1万7,000人の裁判官、ブラジルにおける債権回収の法的側面、ブラジルにおける労働訴訟の概要、教育レベルの向上やインフラ整備、治安の改善、技術力の向上など問題は山積みしているが、日本からの素晴らしい技術を導入すれば膨大な底力が開花、日本とは補完関係にあり、世界最強のパートナーになると説明した。

意見交換会ではブラジルコスト、労働訴訟問題、銀行員や教師のストライキなどブラジルに来て初めて実感できることや日本の物つくりは世界で通用するが、言葉や時差の違い、ビザの問題、諸制度の違い、実在するコピーマーケット、中小企業の進出では、M&Aやジョイントベンチャーの活用などの検討などについて、大いに意見交換が行われた。

参加者は小松工業株式会社の小松敏幸社長、中部メタル株式会社の野末赳夫常務取締役、磐田信用金庫アジア・ブラジル業務支援デスクの相川アンジェラ氏、Lautenschleger, Romeiro e Iwamizu 弁護士事務所のマリオ・イワミズ共営者、リカルド・ササキ日伯法律副委員長(味の素)、平田藤義事務局長、日下野成次総務担当

左からリカルド・ササキ日伯法律副委員長(味の素)/Lautenschleger, Romeiro e Iwamizu 弁護士事務所のマリオ・イワミズ共営者/磐田信用金庫アジア・ブラジル業務支援デスクの相川アンジェラ氏/小松工業株式会社の小松敏幸社長/平田藤義事務局長/中部メタル株式会社の野末赳夫常務取締役

 

Foto: Rubens Ito/CCIJB