メキシコはメルコスールとの自動車協定見直しを拒否

過去2年間で対メキシコ自動車分野の貿易赤字が拡大しており、ブラジル政府は、メキシコとの自動車産業に関する協定を廃止する意向を発表、ジウマ大統領とメキシコのカルデロン大統領は、話し合いの場を持つことで合意していた。

しかし、メキシコからの自動車貿易ミッションとの話し合いは平行線をたどって一向に合意する様子がなく、メキシコ側は協定見直し拒否を継続しており、今日が話合いの最終日となっている。

2003年1月1日に発効したメルコスール・メキシコの自動車協定(ACE55号)では、原産地基準を満たす自動車関連製品に関して、各国間が相互に輸入税を削減。メキシコが、メルコスール 4ヵ国とそれぞれ、二ヵ国間協定を結ぶ形態となっている。

ブラジル-メキシコ間の完成車貿易は、2006年まで無税の輸入枠が定められていたが、2007年に自由化された。 自動車部品では、関税の相互撤廃品目は、約800品目に達している。

2003年から2009年までのメキシコとの自動車関連貿易は、ブラジル側の黒字であったにも関わらず、2010年はブラジル側の11億ドル、昨年は25億ドルとそれぞれ赤字を計上。しかし2003年から2011年までの自動車関連貿易の累計では、ブラジル側の100億ドルの黒字となっている。

またメキシコ側の言い分では、自動車関連以外の同期間の2国間貿易では、ブラジルが220億ドルの黒字を計上しているために、今回の自動車協定の見直し拒否は正当であると強調している。(2012年2月9日付けエスタード紙)


 

1月の外貨流入残高は73億ドル

中銀の統計によると、1月の外貨流入額から流出額を差引いた流入残高は73億ドルと、1月としては1982年から統計を取り始めて以来、2番目に多い残高を記録。しかし昨年12月までは3カ月間連続で、流出額が上回っていた。

中銀は外貨流入が大幅に増加したために、今年はすでにレアル通貨がドルに対して7.97%と大幅に上昇。中銀は過去1週間で3回のドル介入を試みたにも関わらず、昨日のレアルは0.23%高のR$1.72まで上昇している。

今年の外貨流入の主要因として、ブラジルの大手民間企業や金融機関が、海外での社債発行などで金利の安い資金を調達しており、外貨流入のうち95%は、このファイナンスオペレーションであった。

残りの5.0%は、1月の貿易収支が大幅な赤字にも関わらず、輸出業者による輸出のドルクレジットオペレーションが大幅に増加したためとなっている。

ブラジル企業や金融機関による海外での社債発行の償還期間は、5年から10年と長期間であり、短期間の確定金利付きファンドへの資金流入は、僅かとなっている。(2012年2月9日付けエスタード紙)

 

事務局便り JD 009/12: 「大使館情報」第46号(12年2月号)

事務局便り JD 009/12

2012年2月9日

 

商工会議所会員の皆様

 

平成2429

在ブラジル日本国大使館

 

ブラジルにてご活躍の皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。

 

「大使館情報」の第46号(122月号)を送付させていただきます。

 

今月号では社会保障協定現地説明会等を掲載しております。

 

送らせていただく情報は,日本政府の立場を代表したものではなく,公表された情報を中心にとりまとめたものであり,皆様へのご参考として送らせていただくものです。なお,目的以外での使用(転写,引用等)を希望される場合には,あらかじめ当館にご相談くださるようお願いいたします。

 

また,今後、更に皆様のお役に立てるよう内容を充実させていきたいと思いますので、ご意見やご要望等がありましたら下記連絡先までご連絡いただければ幸いです。

 

  大使館情報の最近のバックナンバーを大使館ホームページに掲載いたしましたのでそちらも御覧ください。

在ブラジル日本大使館 www.br.emb-japan.go.jp

 

【問い合わせ・連絡先】

在ブラジル日本国大使館

書記官(経済班) 佐久間 有児

電話:(61)-3442-4215

FAX:(61)-3242-2539

Email:yuji.sakuma@mofa.go.jp

 

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昨年のイタウーウニバンコ銀行の純益は146億レアルで記録更新

昨年のイタウーウニバンコ銀行の純益は合併が完全に終了したシナジー効果で前年比9.7%増加の146億レアルを記録して、ブラジルの国内銀行の記録を更新した。

特にクレジット部門が19%増加の3,970億レアルを記録したために純益増加を牽引。特に住宅クレジットなどの個人向けクレジットは前年比67%と大幅増加した。

イタウー銀行のロベルト・セツバル頭取は,今年の政策誘導金利(Selic)は10%を下回る影響を受けて、銀行の貸出金利低下で収益率は低下するもクレジット拡大で収益低下をカバーできると見込んでいる。

昨年は全体のクレジット拡大に伴って、個人向けクレジット延滞率が特に増加。昨年末の90日以上の延滞率は4.9%。今年初めには5.0%に達するが、その後は安定すると予想されている。

イタウーウニバンコ銀行は合併したために、民間トップを長年維持してきたブラデスコ銀行を抜いてトップに立ったが、ブラデスコ銀行は昨年に1,009支店を開設して、年末にはイタウー銀行との総資産差では、2010年最終四半期の1,180億レアルから900億レアルまで縮小している。

昨年12月のイタウー銀行の総資産は8,510億レアル、ブラデスコ銀行は7,610億レアル、サンタンデール銀行はこれら2行から大きく引き離されて4,000億レアルに留まっている。

昨年のイタウー銀行の支店開設は123支店に留まったために、総資産は前年比13%増加に留まった。しかしブラデスコ銀行は1,009支店開設で20%増加して差を詰めてきている。

しかし一方でブラデスコ銀行は早急な支店開設で従業員が9,400人増加したために、昨年の支出は17.5%増加。イタウー銀行は3,500人増加で9.5%の増加に留まっている。(2012年2月8日付けエスタード紙)

 

 

講師に大阪商業大学の古沢昌之教授を迎えて、ブラジル進出企業における「日系人の活用」等に関するセミナーを開催

コンサルタント部会(都築慎一部会長)主催で、大阪商業大学古沢昌之教授が実施した調査結果の分析やコメント・纏めを発表するセミナーが、2012年2月8日午後3時30分から5時まで50人が参加して開催された。日系コロニアにとっても非常に関心の高いアンケート調査結果や分析の講演会であるために、在サンパウロ総領事館、文協、日伯文化連盟、国外就労者情報援護センター(CIATE)や邦字新聞社などから、多数の参加があった。

昨年4月、商工会議所で『日本企業の国際人的資源管理の現状と課題』-『現地化を越えたグローバル人的資源管理』というテーマで古沢教授が講演、続いて同教授のブラジル進出企業における「日系人の活用」等に関するアンケート調査を会議所会員企業に行い、65社より回答が寄せられていた。

初めに古沢教授は調査概要、実施体制、調査期間や対象、主な調査結果と分析をアンケート項目に沿って説明。その後で纏めとして、在日日系人アンケート調査と照らし合わせながら、進出企業と日系コロニアは疎遠状態である、「日本語能力」、「定着率」や「忠誠心」など非日系人との比較において企業は満足している、駐在員は日系人社員を「文化の橋渡し役」として認識している、在日日系人は「板挟み」で苦労しているイメージが存在する、と説明した。

また従来から指摘されていた「現地化の遅れ」や「グローバルなキャリアチャンスの欠如」でも進展がないと説明。日本語能力手当の支給をしている企業はほとんどなく、「英語重視」の傾向ではあるが、役員会等では日本語を使用する企業が多い。ホワイトカラー労働者や大卒も多い在日日系人は、進出企業にとって貴重な「人材プール」となる可能性を指摘。入管法改正後20年経過で、単純労働から起業する在日日系人が徐々に出てきている事も説明。

進出企業の課題として、経営陣の現地化の促進、日本語能力に対する処遇の改善、有能人材の採用・定着を図ると同時に人的資源管理での変革を、また日系コロニアやブラジル社会に情報発信することで進出企業のマイナスイメージや先入観の払拭する必要性、また大卒の優秀な日系人は日系企業以外の外資系企業や政府系・優良民族系企業から歓迎される人材であることを忘れてはならないと指摘。またコロニアの諸団体は出稼ぎを通して「質的変容」を遂げた日系人を活動に取り込んでコロニアの再活性化を図り、人材プールの供給拠点としての存在意義を示していくべきであることなどを説明した。

質疑応答では、古沢教授は平田事務局長、日下野総務担当が同行し7日に訪問した韓伯学園の印象について、8000平方メートルの敷地があり、幼稚園生から高校生を対象に、午前中はブラジル教育、午後は韓国教育システムを導入、卒業時にはポルトガル語/韓国語が自由に話せるバイリンガルとなっており、韓国政府は学園設立時に50%を援助、改修中の現在も50%の援助を行ってバックアップしていることを説明した。

また8日に訪問したドイツ商工会議所の印象として、加盟しているドイツ企業がドイツ系フンボルト高校とタイアップするDualシステムを導入して、企業が資金を提供して生徒をドイツ系企業での実習に積極的に受け入れていることを挙げた。同会議所はブラジルからドイツに留学した人に対して、積極的にドイツ企業への就職を斡旋しており、社会貢献のための貢献に終わっていないと説明した。

現地採用で日本進出企業の社長を務めたのは今まで18人しかおらず、同セミナー内で質疑したのはその一人で、「昔の日系二世や三世は日本企業では通訳として雇用されていた。ポルトガル語のできない駐在員とは厄介な話になると、日本語でないと通じなかった」と説明。日伯文化連盟からは、現在3,000人が日本語や日本文化を勉強している現状が説明され、日本からの進出企業が増加していて、日本語が話せる人の需要が高くなっているので、積極的な採用を行うよう企業へ依頼があった。

また古沢教授は、119人のサンパウロ大学生へのアンケート調査によると、日本への留学希望が欧米を抜いている結果を説明、一方で県費留学生が母県の財政縮小の影響で減っているために、日本進出企業がスポンサーとなって留学を支援して人材を育成することは、企業にとっても有益な人材プールにつながると説明した。

アンケート調査報告書へのアクセスは右をクリック アンケート調査・報告書(PDF)

講演中の古沢昌之教授(Foto: Rubens Ito / CCIJB)

50人の参加者は熱心に講演に聞き入っていた

参加者は配布資料を見ながら講演を聞き入っていた

左から平田事務局長/都築コンサルタント部会長/古沢昌之教授/栗田氏

 

ドイツ商工会議所を訪問

大阪商業大学古沢昌之教授が、2012年2月8日9時半から12時近くまで、会議所からは平田藤義事務局長及び日下野成次総務補佐が同行しドイツ商工会議所を訪問した。

前日7日に訪問した韓伯学園に引続き、ブラジル進出企業における「日系人の活用」等に関する調査の一環として、対応した同会議所専門教育部のマ―ティン・ゲバート ディレクターとタイス・ラモザ氏に、古沢教授がインタビューを行った。

ブラジル全国で1,400社、サンパウロ州で850社の会員企業を持つドイツ会議所の職業教育部は、教育と職業訓練(企業での実習)を同時に進めるデュアルシステムスクール並びにその学生らと在伯ドイツ進出企業の橋渡し役として活躍している。

鉱業大手エクストラータ、グレンコアと合併

スイスの鉱業大手エクストラータと商品取引大手のグレンコア・インターナショナルが対等合併、時価総額が900億ドルの世界最大のコモディティ商社が誕生した。

グレンコアは現在エクストラータに34%出資、残りの66%を410億ドルで買収、しかし3.6%の株主であるStandard Life Investimentos 社並びにSchroders社の両社は買収価格に不満を抱いて合併に反対している。

この合併でヴァーレ社、BHP Billiton並びにRio Tinto社に次ぐ世界で4位の鉱業会社が誕生。世界最大の石炭輸出、世界最大の銅鉱石生産、世界4位のニッケル生産となり、昨年の両社の売上は2,090億ドル、純益は160億ドルとなっている。

グレンコアは農産物並びに電力エネルギー生産が主な事業であり、エクストラ-タはアフリカ、南米並びにアジアで石炭、銅やニッケル開発に投資している。

グレンコアはブラジルでは砂糖、年産35万トンの大豆油、メルコスールで150万トンの精米を生産、エクストラータは埋蔵量が1億500万トンと見込まれているニッケル鉱開発のアラグアイアプロジェクトを擁している。

2010年の両社の亜鉛生産は世界シェアの13.54%に相当する163万8,600トン、コバルトは11.87%の9,000トン、銅は7.44%の119万4,800トン、ニッケルは6.0%の9万1,500トン、銀は4.84%の1,100トン、石炭は1.47%の1億708万6,000トンであった。(2012年2月8日付けエスタード紙

Stora Ensoはブラジルに本社機能を移す

スエーデン‐フィンランド資本のStora Enso社は南米での紙・パルプ生産を拡大するためにサンパウロに本社機能を移して、経営陣8人のうち6人が勤務、残り2人はスエーデン並びにフィンランドに残る。

同社はバイア州ヴェラセル工場、ウルグアイで建設中のモンテ・デル・プラタ、フィンランドのSunila並びにSkutskar工場のパルプ生産は年産474万トンに達する。

また南大河州では植林事業を展開、ラオスやタイでも試験的に植林している。今後は新興国で販売増加が見込めるティッシュなどの増産を見込んでいる。

Stora Enso社とチリ資本 Arauco社のコンソーシアム企業モンテ・デル・プラタ社はウルグアイで最大の投資額となる20億ドルを投資して、2013年から年間130万トンのパルプを生産予定で売上は15%以上アップする見込み。

また2017年にはFibria社とのジョイントベンチャーであるヴェラセル工場の第2工場が稼働、ユーカリを原料とした高級紙の生産を始める予定となっている。(2012年2月8日付けヴァロール紙)


 

韓伯学園を訪問

2012年2月7日13時から15時過ぎまで、大阪商業大学古沢昌之教授がブラジル進出企業における「日系人の活用」等に関する調査の一環として、韓伯学園(COLÉGIO POLILOGOS)を訪問した。会議所からは平田藤義事務局長及び日下野成次総務補佐が同行した。

同学園ではスン・キュ・チョル教頭(韓国語課程)、マリア・テレザ・コスタ教頭(ポルトガル語課程)並びにヴェロニカ・パク氏に迎えられ、古沢教授からのインタビューを兼ねた意見交換が行われた。

1983年に開始された韓国人コミュニティーの移動教室を発端に韓国語と文化存続の需要が高まる中、韓国政府から50%の資金援助を受け1995年現在の施設を建設開始、1998年末に初めてブラジル政府より認定を受け翌年より認定校として授業が開始された。幼稚園生から高校生を対象に、午前中はブラジル教育、午後は韓国教育システムを導入、バイリンガルを養成している。在8000平方メートルの敷地があり(大講堂など増築中)、190人の生徒がいる。

古沢教授より韓国人のコミュ二ティー意識等についてのインタビューが行われた後、一行は学園内の様々な施設を見学した。