(2011年3月3日)会員企業A.YOSHIIのウイルソン・ホサカ営業重役が表敬訪問

会員企業A.YOSHII社のウイルソン・ホサカ営業重役が2011年3月3日に商工会議所を表敬訪問、応対した平田藤義事務局長とブラジル経済など多岐にわたって意見交換した。

左から平田藤義事務局長/A.YOSHII社のウイルソン・ホサカ営業重役

中銀はSelic金利を0.5%引上げ

昨日の中銀の通貨政策委員会(Copom)で政策誘導金利(Selic)は更にインフレ圧力を低減させるために、前回に次いで0.5%引上げて11.75%を満場一致で決定した。

このSelic金利11.75%は過去2年間では最高金利となったが、昨年末の資本財購入に対するクレジットの引締め政策の導入、先月の500億レアルに達する歳出削減政策などインフレ対策をすでに打ち出していた。

しかし金融引締め政策、過度なインフレ対策、旺盛な内需に対するコントロール政策の相次ぐ採用で、連邦政府が目標としている持続可能な経済成長率5.0%前後を下回る可能性を金融市場関係者や製造業者は危惧している。

今回のSelic11.75%の引上げでブラジルのインフレ分を差引いた実質金利は5.9%と2位オーストラリアの2.0%の約3倍と世界最高を維持、3位にはハンガリー1.9%、南アフリカ1.7%、トルコ1.3%、中国1.1%、チリ0.8%、メキシコ0.7%、台湾並びにフィリピンが0.5%となっている。(2011年3月3日付けエスタード紙)


 

ゲルダウは24億7,000万レアルを投資して建材用棒鋼増産

ゲルダウ社はワールドカップやオリンピック開催に伴ってブラジル国内の空港、ホテル、エネルギーや通信部門関連するインフラ整備プロジェクトの拡大に伴って、建材用棒鋼の大型需要を見込んでリオ州サンタ・クルース市のCosigua製鉄所の棒鋼生産を180万トンに引上げるために、24億7,000万レアルの投資を予定している。

建材用棒鋼では競合するアルセロール・ミッタル社がすでにミナス州のジョアン・モンレヴァーデ製鉄所での増産を発表、またゲルダウ社は鋼線や鋼板生産用設備投資を予定している。

昨年のブラジルの鉄鋼生産は前年比11%増加、今年は6%から7%増加を予想、しかし鉄鋼メーカーではオーストラリアの洪水被害による石炭輸出量の減少や鉄鉱石のコモディティ価格の高騰で鉄鋼メーカーのコスト上昇が企業努力では吸収しきれないために、製品価格への転嫁が余儀なくされている。

ゲルダウの今後数年間の投資額は100億レアルを上回り、投資総額の50%は社会経済開発銀行(BNDES)から調達、残りは自己資金を予定している。(2011年3月3日付けエスタード紙)


 

1月の鉱工業部門の生産が0.2%増加

ブラジル地理統計院(IBGE)の発表によると1月の鉱工業部門の生産は前月比0.2%増加、前年同月比2.5%増加して、市場関係者の予想であるマイナス0.5%、1.4%増加をそれぞれ大幅に上回った。

しかし1月の製造部門では為替が大きく影響する繊維セクターが前年同月比マイナス14.7%、家電がマイナス5.9%と大幅に落ち込んでいた。

また昨年12月の連邦政府の資本財に対するクレジットの引締め政策は1月の自動車セクターの生産が前月比マイナス3.2%を記録、しかし2月は前月比12%、前年同月比19.5%とそれぞれ大幅に増加して回復している。

1月の耐久消費財の生産は前月比6%、前年同月比6.1%それぞれ増加、非耐久消費財は0.3%、0.8%、資本財は1.8%、9.1%、消費財0.8%、2.0%、中間財マイナス0.4%、0.9%となっている。(2011年3月3日付けエスタード紙)

 

日韓共同でブラジルのレアルメタル大手CBMM)社に出資

中国が世界中で資源獲得のために大型投資を行っているために先手を打って、日本と韓国の鉄鋼大手、商社や国営企業がブラジルのレアメタル大手で世界のニオブの75%の生産を誇るCBMM社に15%の資本参加を発表して貴重なニオブを確保する。

日韓共同で18億ドルを投資するBMM社は自動車用鋼板やパイプライン用鋼管など高級鋼材の生産に不可欠なレアメタルのニオブ鉱山と精製工場を擁し、本社はミナス州アラシャ市にある。

ニオブは鋼材の強度や粘着度アップするための添加剤として不可欠であり、
石油パイプライン、ガスパイプライン、ミサイル、ロケット、光学レンズ、超伝導線など用途が広く、またタンタルの代替としてコンデンサー用に使用されている。

軍事用戦略関連工業や宇宙開発関連の材料として非常に重要であり、ブラジル国内には世界のニオブの埋蔵量の98%を占めており、米国はブラジルから必要量の87%を輸入している。

昨年のCBMM社のニオブ生産は9万トン、2015年までには15万トンに増産を予定、ニオブ鉱山としてミナス州アラシャ並びにゴイアス州カタランなどで生産されている。(2011年3月3日付けヴァロール紙)


 

(2011年3月2日)KOBELCO社の小池麿社長が表敬訪問

神戸製鋼グループ企業のKOBELCO社ニュヨークオフィスの小池麿(JACK)社長、大熊太郎副社長並びに同社サンパウロオフィスのオズワルド・ムラタ氏が2011年3月2日に商工会議所を表敬訪問、平田藤義事務局長が応対した。

左からKOBELCO社ニュヨークオフィスの小池麿社長/大熊太郎副社長/同社サンパウロオフィスのオズワルド・ムラタ氏/平田藤義事務局長

南米三カ国セミナーに会場一杯の56人が参加して開催

ジェトロ・サンパウロセンター(澤田吉啓所長)、コンサルタント部会(都築慎一部会長)並びに日伯経済交流促進委員会(澤田吉啓委員長)共催による南米三カ国セミナーに会場一杯の56人が参加して2011年3月2日に開催、ジェトロ・ボゴタの清水文祐所長はフライト問題で不参加となったが、プレゼンテーションは商工会議所サイトに掲載。

初めにジェトロ・サンチアゴの竹下幸治郎所長は「チリ発南米事業展開 チリの特質どう生かす?」と題して、首都サンチアゴ市では超高層ビルの建設ラッシュでブラジルと比較して物価が割安、低インフレのもとで30年近くに亘り経済成長継続して、南米諸国では最も早く先進国入りが予想されていると説明した。

またチリは1970年代から外資に対して貿易や金融でのアクセス改善や民営化などで解放して国際化が進んで、輸出の増加や対外直接投資増加で国際化を進めており、レアルプランから国際化をすすめたブラジルにも大いに参考になる。

特に1990年代から構造改革、FTAの推進、力を付けたチリ企業の対外投資の増加、銅輸出シェアの比率低下と産業の多角化、輸入関税の低下、重点セクターは銅鋼業、建設業、果樹栽培、金融サービス業、養殖業、物流、アウトソーシング業、FTA締結国との輸出入は90%以上に達している。

海外投資家のチリへの直接投資比率は世界平均の2倍以上で特にサービス業ガ26.7%を占めて鉱業の25.7%を抜いてトップ、電気・ガス・水道、運輸・通信への直接投資も大きい。

チリの対外直接投資では1990年代はアルゼンチンが多かったが、今ではブラジル、ペルー、コロンビア、特に40%を占めるサービス業、28%の電力エネルギー、24%を占める工業部門となっており、昨年3月に就任したピニョラ政権は2018年までの先進国入りを目標に年平均60%のGDP伸び率を目指している。

チリ人気質としてラテン諸国気質とは大いに違って日本人気質に非常に似ているが、階級意識が強くて自己中心的で、他人への配慮意識が稀薄なところが特徴、鉱業やインフラ関連のサラリーが高くて平均を大幅に上回っている。

乗用車、テレビ販売では日本は韓国、中国企業と競合、自動車販売では日本と韓国メーカーが60%のシェアを確保、昨年のチリの自動車販売は29万台、しかし長年に亘って銅開発や資源の権益確保などに投資をしてきた日本の直接投資は韓国や中国を大幅に上回っている。

2007年にチリは日本とEPAを締結、10年以内に貿易の92%の関税を撤廃、ビジネス環境整備の改善、双方向の貿易額の増加、南米からチリ市場でのビジネスチャンスの分析として容易な会社設立、容易な企業運営、魅力的な資源・食糧関連産業、今後も継続する中国やインドの銅需要、しかし既存鉱山の老朽化で更なる深部での開発のための採掘コスト増加、並びに北部での水資源枯渇危機など問題も抱えている。

最後に竹下幸治郎所長はブラジルと違うチリの特徴として銅、優位性を持つ多様な食品産業、最下層の人口比率が低い、積極的なFTA締結、教育熱心で少ない汚職、しかし問題点としてファミリー企業が経済を牛耳っており、また非常に保守的でアントレプレナーシップにかけるところもあると結んで講演を終えた。

続いてジェトロ・リマの石田達也所長はペルーを言えば”マチュピチュ”と100人中100人が答え、ペルー・イコール・マチュピチュのイメージが世界中に浸透、ペルーを訪問する人の72%はマチュピチュ観光で目的であると説明した。

マチュピチュはケチュア語で”老いた峰”を意味し、米国のエール大学の考古学者ハイラム・ビンガム氏が1911年にインカの遺跡マチュピチュを発見して今年で100年、しかしペルーではすでに存在していたために、再発見から100年の今年は色々なイベントが企画されて更なる観光客が押し寄せるが、一方であまりに世界的に有名なためにマチュピチュを見て、すぐ帰国するという悲劇につながっていると説明した。

堅実に経済成長を続けている今年のペルーのGDP伸び率はチリと共に6%を予想されているが、ラテンアメリカで5%の伸び率が予想されているのはこの2国だけであり、ペルーの過去10年間のGDP累積成長率60.2%と2位のコロンビアの39.5%を大きく引き離し、ブラジルの29.9%の2倍の伸び率を記録している。

世銀の今年のビジネス環境調査でペルーは南米地域でトップ、世界では36位にランク、昨年の新車販売は12万台でチリの4割、しかし人口は2倍あるので経済成長と共に市場拡大が期待できる。

マチュピチュ以外のペルーの注目点として低所得者層に人気のある庶民の音楽である”クンビア”、”サーフィンパラダイス”並びに”平静の開国”を挙げ、クンビア界の女王歌手マリソルは日常生活を唄っており、昨年ヒットした唄の歌詞の中にクレジットカードがでてきており、低所得者層へのクレジットカード浸透してきていることの表れとなっている。

リマは年間降雨量が数ミリと低所得者の住宅には屋根がないのが普通であったが、経済の発展と共に住宅建設が年間12万軒増加、水道や冷蔵庫の普及もしてきており、10年前はボデガと呼ばれる屋台風の小売店が大半を占めていたが、最近は大型化してきて品揃えも増加、富裕層はスーパーで買い物、ウオールマートなどの欧米系のハイパーマーケットはペルーには進出していないが、チリの小売業界が進出している。

“サーフィンパラダイス”では世界のサーファーに有名でペルーの波は非常に大きく上級者向きであるが、同じ海岸には初級者向きの小さな波もあるために家族ずれで楽しめる。

ペルーは今まさに波に乗っている国であり、世界金融危機の波を乗り越え、また現在の中近東情勢も産油国であるために波にのまれることはなく、また今年の大統領選挙では有力候補者3人、だれが当選しても好調な経済の波に乗れるために国民は安心してあまり関心を持っていない。

また為替の変動は経済にとって好ましくないが、南米諸国でペルーの為替は最も安定して変動幅が少なく海外からの対内投資が順調に拡大してきて、今後も堅調な経済成長が継続する。

最後の”平静の開国”では年内に発行が予定されている日本とペルーのEPA、2009年発行の投資協定(BIT),租税条約交渉に向けた動き、アジア諸国とのFTA締結、日本のTPP参加への期待が大きくて確実に開国元年に向かっていると結んで講演を終え、活発な質疑応答も行われて素晴らしいセミナーとなった。

「チリ発南米事業展開 チリの特質どう生かす?」ジェトロ・サンチアゴの竹下幸治郎所長

「南米三カ国セミナー ペルー編」ジェトロ・リマの石田達也所長

 「コロンビア 新しい国づくりを目指して」ジェトロ・ボゴタの清水文裕所長

 「コロンビア 資料編 カーボン地図」ジェトロ・ボゴタの清水文裕所長

「コロンビア 資料編 石油開発」ジェトロ・ボゴタの清水文裕所長

 

左からジェトロ・サンチアゴの竹下幸治郎所長/ジェトロ・リマの石田達也所長/コンサルタント部会の都築慎一部会長/ジェトロ・サンパウロセンターの澤田吉啓所長

講演中のジェトロ・リマの石田達也所長

講演中のジェトロ・サンチアゴの竹下幸治郎所長

会場一杯の56人が参加した南米三カ国セミナー

左から挨拶を行うコンサルタント部会の都築慎一部会長/ジェトロ・サンパウロセンターの澤田吉啓所長/同センターの大岩玲取締役

ペトロブラスはエタノール輸送ロジスティックでLOGUM社設立

国内外のエタノール需要増加に伴って、サトウキビ栽培地域が消費地から益々遠くなってきて輸送コストが上昇してきているたに、ペトロブラス石油公社がエタノール・パイプラインを運営するLOGUM社を設立した。

LOGUM社ではサンパウロ州のエタノール生産の中心地であるリベイロン・プレートとパウリーニアを結ぶパイプラインを2012年末までに建設、この事業にはCosan社、Copesucar社、OTP社、Uniduto社並びにCamargo Correa社が資本参加する。

同社のパイプラインや貯蔵庫建設プロジェクトへの投資総額は60億レアル、2020年には年間輸送能力220億リットルと8億リットルの貯蔵能力を擁する計画となっている。

またLOGUM社はエタノール輸出のためにカラグァタツーバ港に50億リットルの貯蔵ターミナルを建設、エタノールのパイプラインによる輸送で20%のコスト削減が可能となり、Cosan社では年間8,000万レアルのコスト削減に結びつくと予想されている。

エタノール需要の拡大に伴ってサンパウロ州以外にもミナス州、ゴイアスや南マット・グロッソ州でも生産拡大が続いており、2009年のサンパウロ州のエタノール生産比率は全国の69.3%であったが、2021年には48.06%まで低下、しかしゴイアス州は10.2%から18.2%、南マット・グロッソ州は6.1%から14.5%とそれぞれ大幅に増加すると予想されている。(2011年3月2日付けエスタード紙)


 

2月の貿易収支黒字は11億9,000万ドル

通商産業開発省(MDIC)の統計によると2月の輸出は前年同月比23.5%増加の167億3,300万ドル、輸入は18.4%増加の155億3,000万ドル、貿易収支黒字は11億9,000万ドルとなった。

昨年12月から連続して輸出の前年同月比の増加率が第一次産品の国際コモディティ価格の高騰に伴って、輸入の増加率を上回ってきているが、今後の傾向を明確にはなっていない。

今年2カ月間の鉱工業部門の生産が大半を占める半製品並びに完成品の輸出比率は前年同期の59.7%から53.8%と大幅に減少、一方、農産物や鉱業部門の第一次産品の輸出比率は37.6%から44%に増加している。

輸出増加の要因として2月の鉄鉱石のコモディティ価格が前年同月比で136.2%増加、しかし輸出量は10.6%減少したために111.2%の増加につながっている。

北アフリカや中東での政情不安にも関わらず、2月のエジプト、リビア並びにチュニジア向け輸出は前年同月比では増加、連邦政府はインフレ圧力低減のために公共支出の削減や政策誘導金利(Selic)の引上げに伴って、国内総生産(GDP)伸び率を抑制するために今後の輸入は減少傾向になると予想されている。(2011年3月2日付けエスタード紙)


 

ヴァーレはベロ・モンテ水力発電所建設に参加か

200億レアルの投資が予定されているパラー州のベロ・モンテ水力発電所建設コンソーシアムに名を連ねていたベルチングループへの融資を、社会経済開発銀行(BNDES)が拒否したために同社の参加が不可能となった。

先週、ブラジル中央電力(Eletrobras)は会議を開催してベルチングループのコンソーシアムの不参加に伴って、電力消費量が膨大なヴァーレ社の参加を促している。

ヴァーレ社はNorte Energia社のコンソーシアムに参加して同水力発電所の入札に参加、しかし落札できなかった経緯があったが、連邦政府ではヴァーレ社がブラジルを代表する企業であることを認めていることも参加に有利となっている。

実業家エイケ・バチスタ氏もコンソーシアムの参加に興味を示しているが、連邦政府側では同氏が将来的に利益確保のために、権益を他社に譲渡する可能性を危惧しているためにヴァーレの参加を促している。(2011年3月2日付けヴァロール紙)