事務局便り JD-016/18    「大使館情報」第118号(2018年3月号)を送付

                                               事務局便りJD-016/18
                                               2018年3月7日

サンパウロ商工会議所会員の皆様へ

平素より大変お世話になっております。
在ブラジル日本国大使館の川橋です。

                 「大使館情報」第118号(2018年3月号)を送付いたします。
本号のトピックスは,「山田大使の北パラナ訪問」(在ブラジル大),「木村在クリ
チバ総領事のクリシウーマ市出張」(在クリチバ総)等となっております。

送付致します情報は、日本政府の立場を代表したものではなく、公表された情報を中
心にとりまとめたものであり、皆様へのご参考として送付させていただくものです。
なお、転写、引用等を希望される場合には、あらかじめ当館にご相談下さるようお願
い致します。

また、今後、更に皆様のお役に立てるよう内容を充実させていきたいと思いますの
で、ご意見・ご要望等ございましたら、下記連絡先までご連絡いただければ幸いで
す。
皆様,今後とも引き続き宜しくお願い致します。

※大使館情報の最近のバックナンバーを大使館ホームページに掲載しましたので、そ
ちらもご覧下さい。
在ブラジル日本国大使館 www.br.emb-japan.go.jp

【問い合わせ・連絡先】
在ブラジル日本国大使館
三等書記官(経済班) 川橋 天地
電話:(61)-3442-4215
FAX:(61)-3242-2539
Email:tenchi.kawahashi@mofa.go.jp

 

ブラジル三菱東京UFJ銀行一行が訪問

ブラジル三菱東京UFJ銀行営業第一部の志津田周成マネージャー並びに同コーポレートストラテジー部の井戸兼人主任が2018年3月7日に商工会議所を訪問、応対した平田藤義事務局長と日下野成次総務担当に、同行商工会議所担当が志津田周成マネージャーが井戸兼人主任に変更になったことを報告した。

Fujiyoshi Hirata, Seidi Kusakano, Kento Ido e Shusei Shizuta

Foto: Rubens Ito / CCIJB

財務省は自動車メーカーのブラジル撤退恫喝を無視

2017年12月31日で終了した自動車技術革新政策(Inovar Auto)に替わって、これを置き換える新たな政策案Rota2030を2018年1月1日から実施される予定であったが、連邦打政府の財務省や企画省では、年間15億レアルの歳入減少に繋がるInovar Auto政策を引き継ぐRota2030プログラムによる減税政策に反対している。

一方で商工サービス省(MDIC)並びに自動車メーカーは、Rota2030プログラムでの技術革新を進めるP&Dや投資促進には、Inovar Auto政策同様の減税インセンチブ政策の導入は不可欠であり、年間15億レアルの減税政策が導入されなければブラジルからの撤退や投資削減を行うと恫喝しているが、財務省ではコメントを出していない。

今年3月1日からROTA2030プログラムが施行される予定であったにも関わらず、財務省と商工サービス省(MDIC)との間の意見調整の難航、また南米共同市場(メルコスール)と欧州連合(EU)との間で進行している通商交渉締結まで先送りする可能性が自動車業界関係者は予想している。

世界貿易機関(WTO)から国際貿易協定に違反しているとされた自動車技術革新政策(Inovar Auto)に替わるROTA2030プログラムの目的は、排出ガスと燃費基準に沿った環境にやさしい省エネカーの拡大を目指して工業製品税(IPI)の減税率を設定、自動車メーカーやパーツサプライヤーの排気ガス減少並びに燃費効率の向上に伴うブラジル自動車産業の競争力強化を狙って、海外から新規サプライヤーの参入を促す。

自動車メーカーでは、ROTA2030プログラムによる減税政策導入が不十分であればブラジルからの撤退を示唆しているにも関わらず、2012年には380万台の販売実績があるために、国内向け設備投資は必要ないと財務省では強気になっている。

また自動車技術革新政策(Inovar Auto)の導入で、ブラジル国内での自動車生産を余儀なくされた高級車メーカーでは、排気ガス減少並びに燃費効率の向上の省エネカー生産転換を余儀なくされるROTA2030プログラム導入では、ブラジルからの撤退を余儀なくされる。

全国自動車工業会(Anfavea)のアントニオ・メガレ会長は、ROTA2030プログラムの技術革新を進めるP&Dや投資促進向け減税政策が不十分であれば多くの自動車メーカーでは投資削減を余儀なくされると指摘している。

財務省では、善意の暫定令をとしての年間15億レアル以下の減税政策適用を検討している一方で、自動車技術革新政策(Inovar Auto)を導入した各自動車メーカーでは、経済リセッションによる自動車販売減少並びに技術投資拡大で収益性が圧迫されていた。(2018年3月7日付けエスタード紙)

2018年1月の鉱工業部門生産は前月比マイナス2.4%

ブラジル地理統計院(IBGE)のブラジルの鉱工業部門生産調査(PIM-PF)によると、今年1月の鉱工業部門の生産(GDP)伸び率は、前月比マイナス2.4%と昨年12月の3.1%増加から一転して減少に転じている。

今年1月の鉱工業部門の調査対象の24セクターのうち19セクターで生産が減少、しかし自動車セクター生産が7.6%と大幅増加が牽引して前年同月比5.7%増加、前月の昨年12月の4.5%増加を上回っている。

国内経済の回復による内需拡大が牽引して、今年1月の耐久消費財セクター生産は前年同月比20%増加、資本財セクターは、18.3%増加しているとRosenberg Associadosチーフエコノミストのタイス・ザラ氏は指摘している。

またタイス・ザラ氏は、銀行金利の低下、クレジット部門の緩和、労働市場拡大などが内需拡大に結び付いており、今年のGDP伸び率は3.8%に達すると予想している。

良性インフレ、失業率並びに金利の低下が一般消費者の消費拡大を促して鉱工業部門の活性化に繋がっているとコンサルタント会社Pezco社のYan Cattani氏は指摘している。

2018年1月の鉱工業生産伸び率は前月比マイナス2.4%、前年同月比では5.7%増加、今年1月の過去12カ月間では2.8%増加、前記同様に資本財部門生産はマイナス0.3%、18.3%増加、6.9%増加を記録している。

前記同様に中間財部門生産伸び率はマイナス2.4%、4.2%増加、1.8%増加、消費財部門はマイナス1.6%、6.2%増加、3.4%増加、そのうち耐久消費財セクターはマイナス7.1%、20.0%増加、14.5%増加、非耐久消費財セクターは0.5%増加、3.0%増加、0.9%増加を記録している。(2018年3月7日付けヴァロール紙)

ゴールデン・ルール達成には800億レアル~1,000億レアルの歳出削減

連邦政府では、今年の中央政府の財政プライマリー収支赤字を許容上限幅の1,590億レアル以内に収めるためのゴールデン・ルール達成のためには、800億レアル~1,000億レアルの財源確保を余儀なくされている。

今年の公務員給与や失業保険、保健・教育部門への最低支出などを含む義務支出の歳出予算総額は2,086億レアル、社会経済開発銀行(BNDES)が国庫庁へ1,300億レアルの供与金返済以外にもゴールデン・ルール達成するために、780億レアルの赤字補てんを連邦政府では余儀なくされる。

今年の中央政府の財政プライマリー収支赤字を許容上限幅の1,590億レアル以内に収めるためには、エレトロブラス社民営化による122億レアルの臨時歳入や燃料に関する税制の変更、投資ファンドに対する所得税変更などが検討されている。

連邦政府では、公共事業の進捗状況や経費などの監査を行う連邦会計検査院(TCU)による2017年度の繰越歳入金の今年度の使用承認を待っているが、2019年度の財政プライマリー収支赤字は2,000億レアルを上回ると予想、今後4年~5年間の財政プライマリー収支赤字は避けられないと予想されている。

2019年度の連邦政府の財政プライマリー収支2,000億レアルの赤字補てんをするために、財政責任法に触れてテーメル大統領の罷免に繋がる可能性のあるゴールデン・ルール変更は、リオ州の治安確保のための直接統治令発令中は憲法改正が不可能となっている。

しかし連邦政府並びに連邦会計検査院(TCU)では、2019年度の予算基本法達成のための不可欠なゴールデン・ルールの変更検討を余儀なくされている。(2018年3月7日付けエスタード紙)

 

ブラジル三井住友保険一行が訪問

帰国するブラジル三井住友保険の井上秀司社長並びに後任の長野昌幸社長が2018年3月6日に商工会議所を訪問、井上秀司社長は応対した平田藤義事務局長に帰国挨拶、後任の長野昌幸社長は着任挨拶を行った。井上秀司社長は金融部会長として、業種別部会長シンポジウム発表や金融セミナー、マーケット情報配信サービスなど会議所活動に尽力。

Fujiyoshi Hirata, Masayuki Nagano e Hideji Inoue

Foto: Rubens Ito / CCIJB

明治大学商学部一行が訪問

明治大学商学部の小林勇輝さん並びに弓削田サユリさんが2018年3月6日に商工会議所を訪問、応対した平田藤義事務局長とブラジルの直近の政治経済や自動車関連日系進出企業の活動などについて意見交換を行った。

Yuki Kobayashi, Sayuri Yugueta e Fujiyoshi Hirata

Foto: Rubens Ito / CCIJB

第3弾カルネ・フラカ作戦敢行でBRF株価は50億レアル霧散

昨日3月5日、連邦警察は、第3弾カルネ・フラカ作戦として「トラパッサ作戦」と命名された捜査を実施、昨年までBDF社の社長を務めていたペドロ・ファリア氏初め11人を拘束した。

2017年3月中旬に『Operação Carne Fraca』(規格外混入食肉作戦)で発覚した食肉偽造事件では、農畜産省(APA)の職員が賄賂を受け取って、衛生検査を行わずに許可証の発行疑惑、食用期限切れを隠すための化学薬品使用、増量のための水注入、ダンボールや期限切れ食肉の混入など発覚して国際的な信用が下落していた。

連邦警察によると、ペドロ・ファリア氏が食中毒の原因となるサルモネラ菌のデーターを捏造して、農務省の検査に合格するように指示したEmailでの証拠を確保、労働法に違反していると指摘している。

2015年のBDF社の時価総額は、545億レアルに達していたにも関わらず、2017年3月に第1弾カルネ・フラカ作戦が発覚した影響で、2017年末の時価総額は296億レアルまで減少、また昨日の第3弾カルネ・フラカ作戦発覚で、僅か1日で時価総額が50億レアル減少している。

昨日のBDF社の株価は19.75%下落、過去30日間では26.03%下落、今年は38.45%下落、22%のBDF株を所有しているブラジル銀行年金ファンド(Previ)及びペトロブラスの年金ファンド(Petros)は、経営改革を主張している株主で経営審議会顧問の実業家Abilio ・Diniz氏と意見が分かれており、4月26日に総会が予定されていることも株価下落の一因と見込まれている。

過去1年間で次の3人のBDF社の最高級幹部が逮捕されている。昨日5日に逮捕されたペドロ・ファリア氏は2015年~2017年までBDF社の最高責任者。エリオ・ルーベンス・ジュニオル元グローバル副社長、また昨年7月には、2007年に発覚したCISCOスキャンダルに絡んでいたロベルト・ペルノミアン・ロドリゲス副社長。(2018年3月6日付けエスタード紙)

 

年金改革実施を前に駆け込み需要拡大で年金受給入り年齢減少

ミッシェル・テーメル大統領が与野党議員や国民の支持を無視してまで、実行を敢行しようとしていた年金・恩給改革は、リオ州の治安確保のための直接統治令発令中は憲法改正が不可能となり、憲法改正案(PEC)である年金・恩給に関する社会保障制度改革は、直接統治令が解除される今年末まで、国会での承認の先送りを余儀なくされている。

しかし2017年中の年金・恩給改革が国会での承認が濃厚とみられていたために、昨年1年間で140万人の年金受給が承認され、そのうち47万人が年齢による年金入りではなく、年金納付期間を満たした年金入りとなっている。

ブラジル人の高齢化で年金給付開始年齢が上昇の一途を辿っていたが、昨年の年金改革前の駆け込み需要で、2016年の女性の平均年金入り年齢53.2歳が2017年意は52.8%に短縮、男性も55.8歳から55.6歳に短縮している。

ブラジル地理統計院(IGBE)の調査では、53歳のブラジル女性の平均余命は30年、55歳のブラジル男性の平均余命は24歳となっているために、年金改革では男性の最低年金受給年齢を65歳、女性は62歳への引上げが検討されていた。

先進国の経済成長と発展途上国への経済援助、貿易拡大などを目指す国際機関で「先進国クラブ」といわれ、ヨーロッパ諸国を中心に日・米を含め35ヶ国の先進国が加盟する経済協力開発機構(OECD)の調査では、男性の平均年金受給開始年齢は64歳であるにも関わらず、加盟申請中のブラジル男性の平均年金受給開始年齢は最も低年齢となっている。(2018年3月6日付けエスタード紙)

 

2017年の製造業部門のハイテク部門が牽引

経済リセッションで低迷していたブラジル製造業界の2013年~2016年の累計生産はマイナス18.0%を記録していたが、2017年のハイテク部門は前年比2.8%、ミディアム・ハイテク部門は5.8%それぞれ増加して牽引している。

2017年のブラジルの製造業部門の生産伸び率は、ミディアム・ハイテク部門である自動車セクターの生産伸び率が17.8%増加して2.2%増加、2013年~2016年のマイナス18.0%から一転して増加に転じて、経済リセッションからの回復が明確になっている。

2017年のハイテク部門並びにミディアム・ハイテク部門生産は、全体の80%に相当する1.8%増加に相当して牽引していると産業開発研究所(Iedi)エコノミストのラファエル・カジリン氏は説明している。

2017年の製造業部門のハイテク部門の生産伸び率は前年比2.8%増加、昨年第4四半期の生産伸び率は前年同四半期比8.4%増加、前記同様にそのうち医薬品セクターはマイナス5.3%、3.6%増加を記録していた。

また前記同様にハイテク部門の情報機器・事務機器・通信機器セクターは13.2%増加、22.7%増加、ラジオ・テレビセクターは22.8%増加、18.0%増加、医療機器・精密機械セクターは13.2%増加、10.5%増加を記録している。

ミディアム・ハイテク部門の内訳では、電機関連機械・装置セクターマイナス3.5%、6.0%増加、自動車・重量輸送機器セクターは17.2%、23.7%、医薬品を除く化学製品セクターは0.7%、4.5%、機械関連機械・装置セクターは2.6%、3.4%それぞれ増加している。

ミディアム・ローテク部門の生産伸び率はマイナス0.9%、3.6%増加、内訳ではコム・プラスティックセクターは4.5%増加、8.9%増加、石油派生品・その他の燃料セクターはマイナス4.1%、マイナス0.1%、非鉄金属セクターはマイナス3.1%、1.1%増加、金属セクターは2.7%増加、8.3%増加を記録している。

前記同様にローテク部門の生産伸び率は2.0%、3.1%、リサイクルセクターは3.6%、1.2%、紙・パルプ・木材セクターは1.8%、6.2%、食品・飲料・たばこセクターは1.5%、2.5%、繊維・皮革・履物セクターは3.3%、2.25それぞれ増加している。(2018年3月6日付けヴァロール紙)