【サービス業界の成長率が2003年以降で最低水準で推移】

国内総生産(GDP)の3分の2を占め雇用創出のほぼ70%に貢献するサービス業界が、2014年に1%あるいはそれ以下の成長率に止まると、エコノミストは予想している。

サービス業界が過去11年で最悪の業績に向かって歩みを進めている。エコノミストは、この業界のGDP成長率が、インフレを考慮した実質値で、前年比1%、悪ければ0.9%増に止まると予想している。実際に成長率がこの水準に止まれば、業界は、0.8%の成長に止まった2003年に次ぐ最悪の事態となる。

サービス業界は、経済においてコアと位置づけられる存在であり、国内の経済成長のほぼ3分の2を占める。雇用の面でも、労働者の70%がサービス業であるが、大部分は従業員の技術水準が低く賃金もより低いという重要な側面を持つ。言い換えると、サービス業は、所得ピラミッドの底辺にいる家庭の所得を保障しているのである。

テンデンシアス・コンスルトリアのエコノミスト、アレサンドラ・リベイロ氏によると、サービス業の減速は2014年3月から始まっており、様々な業種に広がっている。運輸、金融仲介業、不動産取引などは、取引にブレーキを掛けている代表的な業種だ。その上で同氏は、「全体的に景気が後退している」と指摘する。

アレサンドラ氏によると、第2四半期の景況は極めて悪く、それだけに井戸の底を打った可能性はある。サービス業の成長率はこの期間にわずか0.2%に止まり、業界の成長率が更に沈み込んでいく可能性は薄い。同氏は現時点で、第3四半期に1.2%の成長を記録し、第4四半期は0.6%にまた落ち込むと予想している。

人々がクリスマスのプレゼントを交換しようと支出を拡大するはずの年末に、落胆すべき状況に陥る見通しだが、これには理由がある。サービス業にとって最大の逆風は、GDP統計の上でサービス業の一部に組み入れられている小売業なのだ。

成長率の分析に取り組んでいる他のアナリストと同様、LCAコンスルトーレスのエコノミスト、ブラウリオ・ボルジェス氏も、商業部門の明確な回復は見込めないと予想する。ボルジェス氏は、小売業界の2014年のGDP成長率が、わずか0.5%に止まると受け止めている。更にLCAは、サービス業の成長率についても、0.9%と予想する。

インフレ対策としては追い風

だがボルジェス氏によると、景気の減速は、一方で経済全体にはポジティブな影響も与える。サービス業の過去12か月間の累積インフレ率は8%から8.5%であり、8月までの過去12か月間で6.51%を記録した公式インフレ率を大きく上回る。この点で、ボルジェス氏は、業界の景気の後退はこれらの価格を引き下げる効果があると受け止める。サンパウロ市の場合、1時間当たり25レアルまで高騰した駐車料金が、初めて値下がりを記録した。

不透明要素として存在感を増してきているのは、雇用の動向だ。サンパウロ州商業連盟(Fecomércio-SP)のエコノミスト、ファビオ・ピナ氏によると、景気の減速はまだ解雇の動きにつながっていないが、それは、依然として優秀な人材が不足していることを理由に、企業が解雇に踏み切れずにいるからだという。

しかも状況は、楽観視できない。2014年に所得が上昇しないとする見通しもある。こうした中でインフレが昂進することは、余分なサービスに対する家計支出の抑制につながると見られており、雇用の維持を困難なものにする。「より悲観的な見通しへと傾き、消費者が更に節約に走れば、どこかの時点で人件費の削減が始まる。電話の通話プランやケーブルテレビのプランが見直され、支出は一層抑制される」とピナ氏は言う。

(2014年9月21日付けエスタード紙)

中銀は今年の経常収支赤字は800億ドルを予想

中銀の発表によると、8月の海外投資家によるブラジルへの対内直接投資は、68億ドルに達して経常収支の赤字を大幅にカバーしたが、9月の経常収支は67億ドルの赤字に達すると予想している。

9月の経常収支の67億ドルの赤字予想の要因として中国経済の低迷による影響を受けて、鉄鉱石や農産物の国際コモディティ価格の下落による貿易収支の悪化が牽引すると予想されている。

中銀は今年の貿易収支黒字を30億ドルと予想しているにも関わらず、6月の予想の50億ドルから大幅に下方修正、しかし金融市場関係者の今年の貿易収支黒字は24億ドルを予想しており、中銀は楽観的な予想している。

8月の経常収支赤字は55億ドルとなったにも関わらず、対内直接投資は68億ドルと8月の月間記録を更新して、経常収支赤字の80%をカバーして経常収支の赤字幅を大幅に減少している。

今年8カ月間の対内直接投資総額は548億ドルと前年同期の420億ドルを大幅に上回っており、今年の対内直接投資総額は630億ドルを予想、また今年の経常収支赤字は800億ドルが予想されている。

海外投資家による今年のブラジル国債などの金融投資残高は、前回予想の180億ドルから230億ドルに上方修正、ブラジル人の海外旅行による支出は180億ドルから185億ドルに上方修正されている。

また外資系企業による今年の本国への利益・配当金送金はドル為替に対するレアル通貨の下落の影響を受けて、前回予想の260億ドルから250億ドルに下方修正されている。

今月22日までのブラジル人による海外旅行での支出は17億9,100万ドル、海外旅行客のブラジル国内での支出は僅かに3億5,000万ドルと14億4,100万ドルの大幅な赤字を記録している。(2014年9月25日付けエスタード紙)

 

今年の機械・装置セクターの売上は前年比20%減少予想

ブラジル機械・装置工業会(Abimaq)では今年の機械・装置セクターの売上は国内経済の停滞による影響で、企業経営者の景況感悪化で投資の先送りが見込まれているために、前年比20%減少の650億レアルを予想している。

今年初めの8カ月間の機械・装置の売上は、前年同期比17%減少の459億レアルに留まっており、Abimaq工業会のエコノミストのマリオ・ベルナルジーニ氏は、今年の機械・装置セクターの回復見通しの可能性は全くないとコメントしている。

製造業部門の大半のセクターの企業経営者の景況感が悪化している影響で設備投資を先送りしており、ますます非工業化が進んできているとマリオ・ベルナルジーニ氏は警告している。

8月の機械・装置セクターの売上は前年同月比28.7%と大幅に減少、前月比では5.5%減少、機械・装置価格の上昇率は製造コスト上昇率よりも低いために、ますます収益率が低下してきている。

8月のブラジルの機械・装置輸出は前年同月比6.7%減少の11億5,000万ドル、輸入は17.2%減少の25億5,000万ドル、貿易収支は11億ドルの赤字を計上している。

今年8カ月間の機械・装置の貿易収支は104億3,000万ドルの赤字を計上、8月の機械・装置セクター設備稼働率は前年同月比2.8%減少の75.5%、今年の月間平均設備稼働率は75.8%となっている。(2014年9月25日付けヴァロール紙)

 

連邦政府はインフラコンセッション向けの民間銀行の金利の引上げを検討

中銀の政策誘導金利(Selic)が11.0%と高止まりしているために、道路や鉄道、港湾向けのインフラコンセッション向け投資がコンソーシアムにとって魅力を失っているために、インフラコンセッション向けの入札内容の調整が遅れている。

インフラコンセッション向けの民間銀行のクレジット金利は、社会経済開発銀行(BNDES)の長期金利(TJLP)の5.0%プラス2.0%、クレジット期間は25年、返済開始は工事開始後5年後となっている。

民間銀行はインフラコンセッション向けクレジットの金利の引上げを要求しているにも関わらず、連邦政府は民間企業の入札参加を促すためにBNDES銀行のスプレッド金利の引下げを検討している。

BNDES銀行のスプレッド金利は0.5%となっているが、連邦政府はクレジット金利引き上げでは益々民間コンセッションにとって収益率が低下して魅力を失うために、BNDES銀行のスプレッド金利を0.2%~0.3%への引下げを検討して、民間銀行の金利幅を引き上げる。(2014年9月25日付けエスタード紙)

 

今年4回目のメディカル分科会開催

今年4回目の貿易部会(岡 省一郎部会長)のメディカル分科会(藤田誠分科会長)は、2014年9月24日午後4時から5時30分まで19人が参加して開催、8月2日に300人が参加して開催された日伯医療セミナーの前日にブラジリアで医療・保健分野における協力に関する覚書、8月3日の厚生省との会合、その翌日はPMDA と共にANVISAとのクローズドセッションが開催された。

8月20日にはブラジリアの大使公邸でのANVISA長官との会合に、メディカル分科会から藤田誠 分科会長(テルモ)、栗田秀一副分科会長(日本光電)、加藤彰彦 副分科会長(島津製作所)、友納 睦樹 分科会メンバー(富士フイルム)が参加してANVISA相談体制の構築について意見交換、9月第1週にANVISA長官が訪日して医療機器メーカーや医薬品メーカーを訪問、9月11日の第2回日伯貿易投資促進産業協力合同委員会で藤井会頭は、「ブラジルのビジネス環境整備に向けた体制整備」、藤田メディカル分科会長は、「医薬機器等の販売にかかわる審査の迅速化」についてそれぞれ講演、商工会議所から上野副会頭、矢部機能強化委員会副委員長、平田事務局長、天谷機能強化委員会アドバイザー、土屋メディカル分科会メンバーが参加した。

機能強化委員会の産業競争力強化/中小企業育成ワーキンググループにメディカル分科会から松下メンバー(富士フイルム)、平野メンバー(テルモ)、オブザーバーに副分科会長(日本光電)が参加、今後のメディカル分科会の予定としてANVISAの審査の迅速化、法制度の改正のために厚生省・PMDAとも協調、ANVISAの日々のプロセスで困っている点のリスト作成、INMETROの課題抽出や対応方法などについて意見交換が行われた。

参加者は藤田分科会長(テルモ)、栗田副分科会長(日本光電)、加藤副分科会長(島津製作所)、山田氏(味の素)、友納氏(フジフイルム)、工藤氏(カネカ)、田渕氏(クラシキ)、海原氏(住友コーポレーション)、横内氏(テルモ)、平野氏(テルモ)、栗原氏(ジェトロ)、福田氏(オムロン)、土屋氏(パラマウントベッド)、植松氏(パラマウントベッド)、坪井領事(サンパウロ総領事館)、遠藤氏(ジャイカ)、商工会議所から平田事務局長、吉田氏、大角編集担当

左から栗田副分科会長(日本光電)/加藤副分科会長(島津製作所)/藤田分科会長(テルモ)

8月の国庫庁の歳入はRefis da Criseが寄与して5.5%増加

8月の国庫庁のインフレ指数を差引いた実質歳入総額は、企業の負債返済額の低減措置を利用した臨時歳入のRefis da Criseによる71億3,000万レアルが寄与して、5.54%増加の943億7,800万レアルを記録している。

今年8カ月間の国庫庁の実質歳入総額は、前年同期比0.64%増加の7,821億4,500万レアル、国庫庁では、今年の実質歳入総額は連邦政府が今年の国内総生産(GDP)伸び率を前回予想の1.8%から0.9%と大幅に下方修正したために前年比1.0%増加に留まると予想している。

8月のRefis da Criseによる臨時歳入総額71億3,000万レアルのうち48億5,200万レアルは一括払い、22億7,800万レアルは分割払い、9月~12月までの4カ月間のRefis da Criseによる臨時歳入総額は91億2,200万レアルが見込まれている。

今年のRefis da Criseによる臨時歳入総額は180億レアル~190億レアルが予想されており、今年8カ月間の輸入税(II)による歳入は、前年同期比4.67%減少の243億8500万レアルとなっている。

また今年8カ月間の工業製品税(IPI)は前年同期比1.57%増加の329億6,300万レアル、所得税(IR)は1.85% 増加の2,089億4,600万レアル、そのうち個人所得税(IRPF)は2.02%増加の206億3,600万レアル、法人所得税(IRPJ)は2.46%減少の880億1,400万レアル、源泉徴収所得税(IRRF)は5.91%増加の1,002億9,700万レアルとなっている。

また金融取引税(IOF)は6.36%減少の194億4,100万レアル、社会保険融資納付金(Cofins)は3.80%減少の1,286億7,900万レアル、社会統合基金(PIS)/公務員厚生年金(Pasep)は3.14%減少の344億2,300万レアル、純益に対する社会納付金(CSLL)は0.12%減少の469億800万レアル、社会保障院(INSS)の納付金は1.89%増加の2,270億9,900万レアルとなっている。(2014年9月24日付けヴァロール紙)

 

財政収支改善のために電力料金は25%値上げ

連邦政府は今年の財政プライマリー収支黒字の減少を抑えるために、一般消費者向け電力エネルギー値下げ並びに火力発電所の支出カバーのための電力エネルギー開発会計(CDE)向け補助金を40億レアル削減する。

電力エネルギー開発会計(CDE)向け補助金の40億レアル削減は、一般消費者向け電力料金の25%の値上げにつながるとコンサルタント会社PSRでは予想している。

今年の財政プライマリー収支黒字は目標を105億レアル下回ると予想されており、政府系ファンドから35億レアルを計上、また70億レアルの削減は公共投資向け支出を予定していた。

しかし連邦政府は70億レアルの削減のうち40億レアルは電力エネルギー開発会計(CDE)向け補助金の削減、31億レアルは社会プログラムなどの補助金の削減、22億レアルは公務員の人件費などの削減を予定している。

2012年にジウマ・ロウセフ大統領は、暫定法579号による電力エネルギーコンセッションの新規契約による20%の電力エネルギー価格の引き下げを発表していたにも関わらず、旱魃による水力発電所の水位が低下したために、通常より長期間に亘って火力発電所の稼働を余儀なくされたこと並びに電力配給会社が フリーマーケットで大口の電力エネルギーを購入したために、電力エネルギー値下げによる国庫庁の支出が増加していた経緯があった。(2014年9月24日付けエスタード紙)

8月の設備稼働率83.2%から9月は83%に減少か

ジェツリオ・バルガス財団(FGV)の調査によると、企業の景況感を示す9月の業況判断指数(ICI)は3.2%減少して、世界金融危機後の2009年3月以降では最低の業況判断指数となっている。

また9月の設備稼働率(Nuci)は83.0%と8月の83.2%から更に悪化、製造業部門の経営者の景況感は80.7ポイントと景況感の判断基準となる100ポイントを大きく割っている。

6月並びに7月はワールドカップ開催による営業日数や製造日数の減少で製造業部門の生産や売上は落ち込んでいたが、8月から営業日数が増加したにも関わらず、9月の製造業部門の経営者の景況感は80.7ポイントまで減少しているために、第3四半期の製造業の回復の見通しは立っていない。

10月の大統領選挙の結果の不透明感の増加に伴って、9月の製造業部門の雇用指数や景況感の減少、生産の見通しが減少してきているために、大統領選挙の結果がでるまで企業経営者は投資を控えていると予想されている。

ジェツリオ・バルガス財団のエコノミストのアロイジオ・カンペーロ氏は、自動車並びにトラックの需要減少による在庫が非常に大きくなっているとコメントしている。(2014年9月24日付けエスタード紙)

 

海外日系人協会の森本昌義常務理事が訪問

元ソニー・ブラジル社長で公益財団法人 海外日系人協会の森本昌義常務理事並びに西脇祐平事務局次長が2014年9月23日に商工会議所を訪問、応対した平田藤義事務局長に10月22日から24日迄東京で開催される第55回海外日系人大会の案内を行った。

左から平田藤義事務局長/海外日系人協会の西脇祐平事務局次長/海外日系人協会の森本昌義常務理事

Japan Food Show 紹介の為、Francal Feiras とアリアンサが会議所を訪問

2014年9月23日、見本市企画会社Francal FeirasのAbdala Jamil Abdala社長とLucia Cristina de Buone国際ビジネスマネジャー、中谷アンセルモ日伯文化連盟(アリアンサ)会長と海老名三津郎同事務局長が会議所を訪問、応対した平田藤義事務局長にJapan Food Showについて説明した。

来年8月3日~5日Expo Center Norte にて開催予定のJapan Food Showは日伯文化連盟が名義後援をしており、本件について9月26日行われる会議所定例昼食会での3分間スピーチを行う。東京やニューヨークで行われているアジア食専門の見本市を手本とし、食材を始め、飲料、食器、デコレーション、輸入業者、ロジスティック等の関連業者の展示を予定している。

また、Francal Feirasは履物、携帯電話技術、オーディオ・照明機器、ゴム技術、文房具等様々なテーマの見本市を毎年開催している大手企業。近々会議所会員加盟を予定。

左から平田事務局長、Abdala Francal Feiras社長、De Buone マネジャー、中谷アリアンサ会長、海老名事務局長 (Foto: Rubens Ito/CCIJB)