メキシコからの自動車輸入割当制の枠に達する

IPI減税が適用されているメキシコからの自動車輸入は、2012年から2014年まで各メーカーに割当制が導入されて、月間の輸入台数に制限が設けられているが、各メーカーの割当制の枠に達してきているために、自動車輸入を継続するためには工業製品税(IPI)35%を支払わなければならない。

フォード社は来年早々からメキシコから輸入しているハッチ型のフィエスタ車をサン・ベルナルド・ド・カンポス工場で生産を開始、日産はリオ州レゼンデ自動車工場が完成する2014年からマーチ車を生産する。

今年のメキシコからの自動車輸入の割当14億5,000万ドルのうち既に13億8700万ドルを輸入、来年3月まで6,300万ドルの自動車の輸入しかできないために、今月でIPI免税の輸入自動車の中止が予想されている。

ホンダの輸入自動車の割当は4020万ドルしかないために、来年3月からCR-V車の輸入にとどめ、日産の輸入自動車の割当は2億3,900万ドルですでに使い切っているために、自動車を輸入するためにはIPI35%を支払わなければならないが、マーチ車並びにセントラ車への価格転嫁は2.0%~5.0%にとどめる。

燃費改善やテクノロジー投資に対する減税並びに自動車パーツ並びにパーツ供給能力部門への投資を促す新プログラム(Inovar-Auto)では、IPI30%減税が来年1月から有効となるが、メキシコからの自動車輸入は割当制が継続される。(2012年11月26日付けエスタード紙)


 

ドル高にも関わらず、年末の輸入製品は割安

食料品を除く年末の輸入製品はドル高にも関わらず、ドル高になる前の成約で輸入価格が決められて価格転嫁する必要がないために、昨年よりも割安で輸入製品の購入が可能となる。

23日のドルの終値はR$2.083となったが、一時はR$2.1170まで上昇、今月のドルは2.61%上昇、今年は11.45%と大幅に上昇しているために、輸出時の為替で取引が行われる輸入食料品は、価格の転嫁が避けられないため昨年末よりも高くなると予想されている。

高級輸入食料品並びに飲料を取り扱うカーザ・サンタ・ルジア社のジョージ・ダ・コンセイサン取締役は、ドル高の為替の影響で輸入価格は10%~12%増加するにも関わらず、3.0%~5.0%の値上げにとどめるとコメントしている。

パン・デ・アスーカルグループは価格上昇を抑えるために、オランダからチーズ、ワインはオーストラリアやニュージーランドから輸入、デカンテール社はスロベニア、クロアチア、ハンガリー、ギリシャからワインを輸入する。

また電気製品は技術革新がめまぐるしくて各電機メーカーはマーケットシェア獲得のため値下げ競争が激化している影響で、昨年11月の32インチ型LED TVの価格は1,899レアルであったが、今では47.4%減少の999レアルまで値下がりしている。

昨年11月のiPad2の価格は2,049レアルであったが、今では40.7%減少の1,570レアル、前記同様にノートブック Intel CORE17は 3,499レアルから2,799レアル、13メガピクセルのデジタルカメラは599レアルから399レアルとそれぞれ大幅に減少している。(2012年11月26日付けエスタード紙)

 

10月の経常収支赤字は54億ドル

国内経済の回復による外資系企業の本国への利益・配当金送金の51%増加並びにブラジル人の海外旅行での支出増加、輸入増加による貿易収支黒字の減少などが要因となって、10月の経常収支赤字は54億ドルを記録して10月の月間赤字記録を更新している。

国内消費の拡大による純益増加で外資系企業の本国への利益・配当金送金の増加は繋がっているが、一方でドルに対するレアル通貨安は送金額を縮小させる逆効果につながっている。

10月の外資系企業の本国への利益・配当金の送金は、24億ドルで統計を取り始めた1940年代以降では過去最高を記録、今月20日までの利益・配当金の送金は10億ドルに留まっているにも関わらず、利益・配当金の送金は20日以降に集中しているために、25億ドルに達して記録を更新する可能性があると中銀経済班のフェルナンド・ロッシャ氏は説明している。

10月のブラジル人の海外旅行による支出は、前年同月比26%増加の15億ドルに達しており、また海外からの機械・装置のレンタル料や輸送代などのサービス部門の支出は40億ドルに達して過去最高の赤字を計上している。

10月の海外からの生産部門への対内直接投資は、77億ドルと中銀が予想していた60億ドルを大幅に上回り、今年は中銀予想の600億ドルを上回ると予想されており、経常収支赤字を充分にカバーできると見込まれている。

また今後の海外からの生産部門への対内直接投資は、インフレ整備部門のコンセッション入札や2014年のサッカーのワールドカップ、2016年のオリンピックなど大型スポーイベント向けの投資が目白押しとなっている。(2012年11月23日付けエスタード紙)

 

 

10月の失業率は5.3%と過去最低と同率

ブラジル地理統計院(IBGE)の調査によると、10月の6大都市圏の失業率は国内経済の回復に伴って前月の5.4%から5.3%に減少して、統計を取り始めた2002年以降では過去最低と同率を記録している。

過去4カ月間の6大都市圏の失業率は5.4%前後で安定的に推移しており、10月のインフレ指数を差引いた実質平均サラリーはGDP伸び率が1.5%にも関わらず、前月比0.3%増加、前年同月比では4.6%増加している。

今年1月の最低サラリーのインフレ指数を大幅に上回る調整は、特に商業部門並びにサービス部門のサラリーの上昇につながったが、建設部門の人材不足による引き抜き合戦もサラリー上昇の要因となっているとブラジリア連邦大学経済学部のジョージ・アルバシエ教授は説明している。

10月のサラリー支給総額は前月比1.6%増加の422億レアル、前年同月比では7.9%増加、今後も雇用の創出増加並びにサラリーの上昇が継続すると予想されている。

9月から10月にかけての失業率低下は、サンパウロ市の失業率が6.5%から5.9%と大幅に減少したことが要因となっているが、レシーフェ市では逆に9月の5.7%から6.7%と失業率が増加している。

10月のレシーフェ市の失業率増加の要因として、年末の臨時雇用やより良い職場を求めるための自主退職が1万8,000人増加並びに1万9,000人が解雇されたことが失業率を引き上げている。

10月のサンパウロ市では新規雇用が13万3,000人増加、新規雇用を求める人が9.5%に相当する6万3,000人減少したことが6大都市圏の平均失業率の低下につながっている。

今年10カ月間の6大都市圏の平均失業率は、5.7%と前年同期の6.2%から大幅に減少、10月のベロ・オリゾンテ市並びにポルト・アレグレ市の失業率は3.9%と最低を記録している。

10月の部門別の雇用は製造業部門が前月比0.5%増加、前年同月比0.9%増加、以下前記同様に建設業部門は4.5%、8.5%それぞれ増加、商業部門は0.4%、4.0%それぞれ増加、教育、医療、公務員部門は1.9%、4.9%それぞれ増加、ハウスケア部門はマイナス2.4%、マイナス1.6%、その他のサービス部門は0.5%、4.0%それぞれ増加している。(2012年11月23日付けエスタード紙)

 

 

中国との間で投資促進グループ発足

昨日、中国を訪問中のブラジル開発商工省のアレサンドロ・テイシェイラ次官は、中国政府との間で投資促進グループの発足で合意、今後は両国の投資環境整備や中国向けの工業製品の輸出を拡大させる。

中国側はブラジル国内で食糧増産のための農業用地や鉄鉱石鉱山の購入を控えることで合意、ブラジル側は、中国の自動車メーカーやマナウスフリーゾーン進出向けの環境整備を促進させる。

中国からブラジルでの自動車やトラック生産のためにChery社並びにJAC社、 Foton 社、Great Wall 社、Sinotruck社の5社がすでに進出して投資を行っている。

昨年の中国の海外への投資は600億ドルで世界5位、ブラジルへの海外からの対内直接投資は667億ドル、今年の対内投資は600億ドルが予想されており、そのうち中国の投資は6.0%から10%に達すると予想されている。

昨年のブラジルの中国への輸出の70%は大豆並びに鉄鉱石が占めているため、連邦政府は中国への工業製品輸出拡大のために、中国政府に対して421品目の輸入規制緩和を要請する。

特に農業機械並びにパルプ生産向け機械・装置、電気製品などを中心に輸入規制緩和を要請した421品目のうち200品目で競争力があると見込んでおり、今年10カ月間の空気清浄機の輸出は2,400万ドルに増加している。

今年10カ月間の中国向け工業製品輸出は前年同期比17%増加の19億ドル、航空機輸出は44%増加の6億9,670万ドル、ブラジル国内で中国開発銀行などが営業開始すれば貿易促進に結びつく。(2012年11月23日付けエスタード紙)


 

 

11月の労働問題研究会に40人が参加して開催

企業経営委員会(上野秀雄委員長)の労働問題研究会が2012年11月22日午後4時から6時まで40人が参加して開催され、上野秀雄委員長が開催挨拶を述べ、司会は破入マルコス副委員長並びにサンドロ・ホリカワ氏が務めた。

初めにHonda, Estevão Advogados 弁護士事務所海外貿易部門のリタ・デ・カッシア共営者並びにナターリア・ブリット弁護士が「貿易保護政策 」について、ブラジルの貿易保護政策としてセーフガード、アンチダンピング、補助金相殺措置が採用されており、セーフガードの細則令は30号/1994で発令、セーフガードは特定品目の貨物の輸入の急増による国内産業に重大な損害を与えていることが認められ、また経済上緊急の必要性が認められる場合に、損害を回避するための関税の賦課又は輸入数量制限を実施、またブラジルのセーフガード発令のフローチャートを説明した。

補助金相殺措置は、政府補助金を受けて生産された貨物の輸出が輸入国の国内産業に損害を与えている場合に、当該補助金の効果を相殺する目的で賦課される特別な関税措置であり、相殺関税制度はWTO協定(GATT・SCM協定)において認められており、またブラジルの補助金相殺措置発令のフローチャートを説明した。

アンチダンピング関税措置は、輸出国の国内価格よりも低い価格による輸出(ダンピング輸出)が、輸入国の国内産業に被害を与えている場合に、ダンピング価格を正常な価格に是正する目的で、価格差相当額以下で賦課される特別な関税措置であり、アンチダンピング制度はWTO協定(GATT・AD協定)において認められており、発動要件として1) ダンピング輸入の事実、 2) 国内産業の損害の事実、
3) 両者の因果関係、4) 国内産業を保護するための必要性となっており、ブラジルのアンチダンピング措置発令のフローチャートを説明した。

Ernst & Young Terco労働法・社会保障部門のマルセロ・リベイロ・ゴジーニョ・シニアエグゼクティブ並びにジゼリ・デ・フレイタス・シニア責任者が「EFD-Social (e-fopag)」について、デジタル会計方式(ECB)から法人の公共デジタル会計システム(SPED)の推移、当時の試験プロジェクトによる問題点の活用、社会保障院(INSS)連動によるデジタル会計システム(SPED)のベネフィットとして、企業は書類や保管場所の削減、社内売上プロセスの改善並びに会計簡素化、社会的にはブラジルコストの削減、書類削減による環境の改善、個人では情報クオリティの改善、不正撲滅の強化につながり、不正操作によるINSS保障院の納付漏れによる損害は月間70億レアルであるが、SPEDの実施で改善が可能と説明した。

INSS保障院連動のSPEDの試験プロジェクト開始は2013年7月が予定されており、プロジェクトパートナーとして有価証券取引所(CVM)、マナウス・フリーゾーン監督庁(Suframa)、ブラジル銀行協会連盟(Febraban)、全国自動車工業会( Anfavea)などが参加、INSS保障院連動の電子システムを通した会計と税務情報の標準化及び共有化が可能になると説明した。

左から3人目は上野秀雄委員長

40人が参加した11月の労働問題研究会の様子

40人が参加した11月の労働問題研究会の様子

 

 

 

過去3年半で最大のレアル安

昨日のドルに対するレアル通貨は、中銀がドル介入を行わずにレアル安を容認する形となったために、R$2.094と過去3年半で最大のレアル安を記録、ギド・マンテガ財務相は、「為替は変動しており、ドルに対するレアル通貨も他国の通貨と同様に下げている」とコメントしている。

中銀のドル介入の形跡もなく、またマンテガ財務相がレアル安を容認する発言から、多くの金融スペシャリストは今後も更なるレアル安が継続すると予想している。

レアル安の為替は、ブラジルの製造業にとっては価格競争力の強化による輸出の増加並びに輸入の減少に繋がるために諸手を上げて歓迎されるが、その一方でインフレ圧力が増加する。

先週、ブラジリアではジウマ・ロウセフ政権の終わりには、レアル通貨がR$2.30まで下がるように連邦政府がレアル安を誘導するのではないかとの噂が盛んに流れているために、今後もレアル安を容認する可能性が強くなってきている。

ドルに対するレアル通貨が10%下がるとインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)を0.3%押し上げる効果に結びつき、現在のIPCA5.45%が5.75%まで上昇することとなり、連邦政府の上限目標インフレ指数6.5%に接近するとヴォトランチン・コレトーラ社のチーフエコノミストのロベルト・パドヴァーニ氏は説明している。

今年のドルに対するレアル通貨は、8.5%下落して南アフリカのランド通貨の17.7%下落に次ぐ下落幅を記録、一方輸出形態が同様のオーストラリアドルは12.2%上昇している。

過去30日間のドルに対するレアル通貨は3.2%下落、南アフリカのランド通貨の3.3%下落、日本の円の3.8%の下落に次いで世界では3番目の大きな通貨の下落を記録、一方、韓国のウォン通貨は1.9%上昇、オーストラリアドルは0.33%上昇している。(2012年11月22日付けエスタード紙)

 

 

明日のブラックフライデーのオンラインショッピングの売上は1億3,500万レアルを予想

米国の習慣をコピーした毎年11月第4木曜日に催される感謝祭(Thanksgiving Day)の翌日の第4金曜日のブラジルのブラックフライデーの今年のオンラインショッピングの売上は、昨年の1億レアルを大幅に上回る1億3,500万レアルが予想されている。

ブラジルのブラックフライデーのオンラインショッピングは2010年から開始され、今年はスーパーマーケットのエストラ、パン・デ・アスーカル、自動車メーカーのGM/Chevrolet、TAM、Golなども参加を決めている

オンラインショッピングやスーパーなどでは家電、衣類、食品、エアーチケット、新車などの安売りを予定しているが、最大80%の割引を行うと予想されている。

マガジン・ルイザのオンラインショップでは家具、家電、玩具など最大60%の割引を予定、ウォルマートは1,000品目に対して最大70%の割引、ロージャス・アメリカーナスは最大80%の割引を予定している。

自動車メーカーGM/Chevroletのディーラーで特別割引の新車販売を行うにも関わらず、割引価格は明日発表、スーパーマーケットのエストラ並びにパン・デ・アスーカルは、今日午後10時から食料品並びに家電の割引販売を開始する。(2012年11月22日付けエスタード紙)

 

ムーディーズはブラジルの低い経済成長率や投資で格上げを見送り

昨日、ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、低い成長率や投資に対する懸念でブラジルの格上げを見送り、昨年6月以来「Baa2」となっているブラジルのソブリン格付けを据え置くことを決定、見通しも引き続き「ポジティブ」としたが、今後12カ月間から18カ月間に亘って様子を見て格上げが再度見直される。

同社のマウロ・レオ副社長は、「大半のケースでは、見通しが18カ月間ポジティブだった場合には格上げが決定されたが、2011年と2012年のブラジルの平均GDP伸び率が2.0%と低成長率に留まるためアナリストの意見が一致せず、また債務水準が他国よりも高いことも据え置きを決定したポイント」と説明した。

レオ副社長は、来年のGDP伸び率が4.0%に達し、更に製造部門向けの海外投資家の対内直接投資が拡大すれば格上げされる可能性が高いとコメントしている。

しかしPUC-RJ大学のモニカ・バウンガルテン教授は、「最近の連邦政府による電力料金引き下げによる電力供給会社の収益悪化や商業銀行に対する手数料の強制引下げなどは、民間企業にとって企業活動の阻害要因となっている」と説明している。

MB Associadosのチーフエコノミストのセルジオ・ヴァーレ氏は、「ムーディーズのBaa2の据置は、GDP伸び率が僅か2.0%では当然の措置」と説明している。

イタリアはブラジルと同じ格付けBaa2、最上位のAaaにはドイツ並びにフィンランド、ルクセンブルグ、オーストリア、オランダ、Aa1は米国並びにフランス、ストが続発しているギリシャはC 、ポルトガルはBa3となっている。(2012年11月22日付けエスタード紙)

 

現代自動車のピラシカーバ工場でストライキ発生

9月20日から自動車生産を開始した現代自動車のピラシカーバ自動車工場では、ディーラーへの納品が来年2月までまたなければならない人気車種のコンパクトカーHB20車を生産している。

しかし現代自動車のピラシカーバ工場の金属工は、基本サラリー1200レアルに不満を抱いており、8月に同市近辺に自動車生産工場を持っているアジア系自動車メーカーの金属工の基本サラリーと同レベルの1,600レアルを要求していた。

地元の金属労連は1,600レアルの基本サラリーへ調整を要求していたにも関わらず、9月に1,700レアル~1,800レアルの基本サラリー調整が行われたアジア系自動車メーカーと同レベルの1,800レアルの基本サラリーを要求してストライキ入りした。

基本サラリー調整が11月の現代自動車関連の自動車部品工場の3,000人の金属工の基本サラリーは1,200レアルであるが、今のところストライキには参加していない。

現代自動車のピラシカーバ工場は2交代勤務体制を敷いて1日当たり600台の自動車を生産、12月までに2万6,000台の自動車生産を予定しているにも関わらず、ディーラーからの5万台のHB20車の注文に追い付いていない。

金属労連は基本サラリーの大幅調整以外にも1週間の勤務時間44時間を40時間に削減並びに現代自動車側が2013年の従業員利益分配金(PLR)の1万レアルを提示しているにも関わらず、組合側は合意していない。(2012年11月21日付けエスタード紙)