金融市場はEBXグループに不信感

実業家エイケ・バチスタ氏の天然ガス・石油開発会社OGX社は、カンポス海盆のツバラン・アズール油田の1日当たりの原油生産が僅かに5,000バレルと発表したことに対して、金融市場関係者は余りに生産量が少ないために驚愕している。

昨年9月にOGX社は、同油田の1日当たりの生産を2万バレルに達すると発表、しかし予想の僅かに25%の生産に留まっているために、バチスタ氏のグループ企業を統括するEBX社に不信感を募らせている。

OGX社の1日当たり僅か5,000バレルの原油生産の発表の影響で、OGXP3の株価は19.50レアルから7.30レアルに下落、同社の時価総額は、1日で82億5,000万レアルも減少している。

バチスタ氏はEBX社の運転資金は90億レアルと余裕があると強調、また国際石油価格が1バレル当たり85ドルでツバラン・アズール油田の1日当たりの原油生産が25万バレルであれば、2013年のOGX社の税引き前利益に支払利息と減価償却費を加算したEBITDAは、30億ドルに達すると予想している。

バチスタ氏のEBXグループ企業の時価総額は456億9600万レアルから374億4,300万レアルに下落したことよりも、同グループ全体に対する不信感増加が今後の企業活動に大きな影響を与えると、金融市場関係者は予想している。

原油生産が昨年の予想である2万バレルから5,000バレルと大幅に下方修正した発表を受けて、メリルリンチ証券は、OGX社の株評価をニュートラルからアンダーパーフォーマンスへと降格している。(2012年6月28日付けヴァロール紙)


 

ヴァーレはセーラ・スール鉱山開発に200億ドルを投資

資源大手のヴァーレ社は、パラー州のセーラ・スール鉱山の開発のための環境ライセンスをすでに入手しており、総額200億ドルを投資して年間9,000万トンの鉄鉱石を生産する。

ヴァーレではセーラ・スール鉱山の開発着手で、北部システムの鉄鉱石生産が現在の1億900万トンから2億3,000万トンの増産を見込んでいる。

2017年には南北システムの鉄鉱石生産は、現在の3億1,000万トンから4億6,000万トンの増産が予定されており、鉄鉱石の含有量が非常に高く、また新しい鉄鉱石の輸送システムで生産コストが非常に低いために、ヴァーレ社の純益アップにつながる。

シッコ・メンデス生物学的多様性保護研究所(ICMBio)の研究員は、ブラジル環境・再生可能天然資源院 (IBAMA)がヴァーレ社の鉄鉱石開発のために、環境ライセンス許可したことに驚いている。

ヴァーレ社ではセーラ・スール鉱山の開発で、ベルトコンベアによる鉄鉱石の輸送でトラックを使用しないために、環境破壊にはつながらない新システム採用を強調している。(2012年6月28日付けエスタード紙)


 

(論評)最悪のタイミングで開催されたリオ+20

1930年代の世界大恐慌以来の甚大な経済危機という、最悪のタイミングに重なった国際会議リオ+20でブラジル政府は、その実施にこだわる余り、大志が あり余った一方で、リアリズムを欠いていた。ホストとしてだけでなく、ジウマ・ロウセフ大統領は、重大な環境に関連した交渉に、可能な限り集中すべきだっ た。大統領は18日と19日にG20へ出席するためメキシコへ行かねばならず、しかも早々に帰国してリオセンターの作業部会の開始を宣言しなければならな かった。しかも同センターでは数10か国が、長期的な環境政策のコミットメントを協議するため、極めて緊急性の高い国際的な経済問題を棚上げする必要に迫 られた。

少なからぬ重要人物が欠席しており、もし実際にそれが避けられなかったのなら、まさに開催のタイミングが悪かったと言える。欠席 した重要人物には、米国のバラク・オバマ大統領、ドイツのアンジェラ・メルケル首相、日本の野田佳彦首相、英国のデイビッド・キャメロン首相、国際通貨基 金(IMF)のクリスティーヌ・ラガルド専務理事などがいる。

国際通貨基金の専務理事は出席することを確約し、講演についても準備が整っていると発表していたが、最終的にその約束を撤回し、ギリシャの新政権と新たな財政問題、スペインとイタリアにおける銀行問題などで再び注目を集める欧州で開かれた会議に出席した。

ブ ラジルの役員では少なくとも1人、財務省のカルロス・アウグスト・コゼンデイ国際問題担当補佐官が、今回の国際会議に対する失望を隠さずコメントしてい る。同外交官は、「私はいずれの交渉にも直接は参加していない。しかしながら、環境政策への融資や開発支援などの国際的な資金問題は、世界経済危機の打撃 を受けていたことは明白」と言う。

更に同氏は、伝統的に国際協力に参加してきた国が「現在、極めて難しい財政状態」にあるとした上で、 様々な交渉において、その忘れられていた問題が明らかに浮き彫りになり目を引いたと語った。環境政策にはコストがかかるが、多くの国で、それを支援するた めの資金が不足している。エクアドルのラファエル・コレア大統領は、もし同国が環境問題のための資金援助を受けられるなら、環境保護のため石油開発を部分 的に中断する意思があると発言した。今の時世、このような政策に資金の拠出を行う国があるだろうか?

様々な政府が短期的な課題に注目し、 自然の保護と深刻な社会問題の軽減につながる長期的なコミットメントを先送りする状況を、ジウマ・ロウセフ大統領は批判した。これらの政治家を近視眼的と 決めつけるレトリックを称賛することは、政治的には正しいことだ。しかし重大な社会問題は、現在、環境への取り組み以上に、非凡かつ喫緊のものだ。

欧 州連合における失業率はおよそ10%であり、しかも、スペインでギリシャでは22%を上回る。食料品の価格が過去12か月でやや好転したとはいえ高値を維 持しているため、食料品を輸入する貧しい国々では飢餓が深刻化している。ヨーロッパの停滞と米国の失速、中国経済の冷却は、世界の貿易にとって脅威とな り、ブラジルや数多くの南米諸国のような原材料の輸出国に影響を及ぼす。

このような数字を前にして、リオ+20の総括文書を、大胆なもの にするか中庸を取るか、あるいは控えめなものにするかを議論することは、時間の無駄だ。わずかばかりの良識によって問題が解決され、このような状況下で可 能な範囲の共同声明が採択された。その内容は、もう少し突っ込んだものにも、あるいは控えめなものにもなった可能性はあるが、いずれの場合でも、この線か ら大きくは外れなかっただろう。NGO活動家は批判を展開し、セミヌードで抗議し、金切り声でスローガンをがなり立てたが、その内容は、環境問題から、性 問題、ドラッグの公認、会計規則の改定、南アメリカにおけるクリケットの普及まで、ありとあらゆる種類のものだった。各国の元首や代表者らは、これらの問 題に関する裁量権を持ち合わせていない。誠実な政治家の間では、リオ+20で出された成果以上を要求する声は存在しない。むしろ、その開催時期について、 遺憾の声があるはずだ。(2012年6月24日付エスタード紙)

(論評)最悪のタイミングで開催されたリオ+20

1930年代の世界大恐慌以来の甚大な経済危機という、最悪のタイミングに重なった国際会議リオ+20でブラジル政府は、その実施にこだわる余り、大志があり余った一方で、リアリズムを欠いていた。ホストとしてだけでなく、ジウマ・ロウセフ大統領は、重大な環境に関連した交渉に、可能な限り集中すべきだった。大統領は18日と19日にG20へ出席するためメキシコへ行かねばならず、しかも早々に帰国してリオセンターの作業部会の開始を宣言しなければならなかった。しかも同センターでは数10か国が、長期的な環境政策のコミットメントを協議するため、極めて緊急性の高い国際的な経済問題を棚上げする必要に迫られた。

少なからぬ重要人物が欠席しており、もし実際にそれが避けられなかったのなら、まさに開催のタイミングが悪かったと言える。欠席した重要人物には、米国のバラク・オバマ大統領、ドイツのアンジェラ・メルケル首相、日本の野田佳彦首相、英国のデイビッド・キャメロン首相、国際通貨基金(IMF)のクリスティーヌ・ラガルド専務理事などがいる。

国際通貨基金の専務理事は出席することを確約し、講演についても準備が整っていると発表していたが、最終的にその約束を撤回し、ギリシャの新政権と新たな財政問題、スペインとイタリアにおける銀行問題などで再び注目を集める欧州で開かれた会議に出席した。

ブラジルの役員では少なくとも1人、財務省のカルロス・アウグスト・コゼンデイ国際問題担当補佐官が、今回の国際会議に対する失望を隠さずコメントしている。同外交官は、「私はいずれの交渉にも直接は参加していない。しかしながら、環境政策への融資や開発支援などの国際的な資金問題は、世界経済危機の打撃を受けていたことは明白」と言う。

更に同氏は、伝統的に国際協力に参加してきた国が「現在、極めて難しい財政状態」にあるとした上で、様々な交渉において、その忘れられていた問題が明らかに浮き彫りになり目を引いたと語った。環境政策にはコストがかかるが、多くの国で、それを支援するための資金が不足している。エクアドルのラファエル・コレア大統領は、もし同国が環境問題のための資金援助を受けられるなら、環境保護のため石油開発を部分的に中断する意思があると発言した。今の時世、このような政策に資金の拠出を行う国があるだろうか?

様々な政府が短期的な課題に注目し、自然の保護と深刻な社会問題の軽減につながる長期的なコミットメントを先送りする状況を、ジウマ・ロウセフ大統領は批判した。これらの政治家を近視眼的と決めつけるレトリックを称賛することは、政治的には正しいことだ。しかし重大な社会問題は、現在、環境への取り組み以上に、非凡かつ喫緊のものだ。

欧州連合における失業率はおよそ10%であり、しかも、スペインでギリシャでは22%を上回る。食料品の価格が過去12か月でやや好転したとはいえ高値を維持しているため、食料品を輸入する貧しい国々では飢餓が深刻化している。ヨーロッパの停滞と米国の失速、中国経済の冷却は、世界の貿易にとって脅威となり、ブラジルや数多くの南米諸国のような原材料の輸出国に影響を及ぼす。

このような数字を前にして、リオ+20の総括文書を、大胆なものにするか中庸を取るか、あるいは控えめなものにするかを議論することは、時間の無駄だ。わずかばかりの良識によって問題が解決され、このような状況下で可能な範囲の共同声明が採択された。その内容は、もう少し突っ込んだものにも、あるいは控えめなものにもなった可能性はあるが、いずれの場合でも、この線から大きくは外れなかっただろう。NGO活動家は批判を展開し、セミヌードで抗議し、金切り声でスローガンをがなり立てたが、その内容は、環境問題から、性問題、ドラッグの公認、会計規則の改定、南アメリカにおけるクリケットの普及まで、ありとあらゆる種類のものだった。各国の元首や代表者らは、これらの問題に関する裁量権を持ち合わせていない。誠実な政治家の間では、リオ+20で出された成果以上を要求する声は存在しない。むしろ、その開催時期について、遺憾の声があるはずだ。(2012年6月24日付エスタード紙)

森・濱田松本法律事務所の梅津英明弁護士並びに土屋智弘弁護士が訪問

森・濱田松本法律事務所の梅津英明弁護士(ニューヨーク州)並びに土屋智弘弁護士(日本及びニューヨーク州)が2012年6月27日に商工会議所を訪問、平田藤義事務局長が応対した。

左から森・濱田松本法律事務所の梅津英明弁護士/同事務所の土屋智弘弁護士/平田藤義事務局長(Foto: Rubens Ito/CCIJB)

(論評)リオ+20と世界危機

リオ+20(国連持続可能な開発会議)の開催前後にされた議論につきまとった二つの言葉がある。ギリシャ語に由来する危機(ポ語>crise、ギリシャ語>krisis)と偽善(ポ語>hipocrisia、ギリシャ語>hupokrisis)だ。環境問題を政治代表システムや金融市場による資金調達システムを含むより広範囲な国際危機の一部と認識していないために、環境主義的主張は挫折を繰り返している。それはちょうど、情報、コミュニケーション、調和のプラットフォームの急激な変化に社会が振り回され、それらが社会的に如何なるインパクトを起こすかまだ計りきれていない時期にだ。このような特殊な背景においてリオ+20の参加国が決められ、決定の本質と将来展望に影響した。ギリシャ語で「krisis」は決定、判断を想起する。つまり、「crise=危機」とは二つの可能性を判断し、行動を起こすことである。だが、哲学者のヘーゲルが語ったように、根拠を誇張し過ぎると主張が弱くなる。その上根拠も間違っていれば、ますます弱くなる。

森林法の議論の際、グリーンピースやWWFのような国際的NGOや地元の支持者たちが、国内外の世論をブラジルのアグリビジネスに反対するように仕向けたのは的外れであり、議論すべき危機をも間違えてしまった。彼らが攻撃したのはブラジルで最も持続可能性に貢献した分野であり、貢献していない都市工業を無視してのことだった。ブラジルは、他の国々の再生可能エネルギー比率の世界平均13%や発展国の6%に対して47%を記録し、同会議でも国際的に見て最もクリーンなエネルギーマトリックスを持っていた。この成功は農業のおかげである。

ブラジルのエネルギーの3割はサトウキビ、エネルギー用植林、バイオディーゼル用の植物性油、リサイクルなどによる。水力発電14%と他のクリーンエネルギー(例えば風力発電)3%を足せば、再生可能エネルギーは国のエネルギーマトリックスの半分近くになる。ブラジル農業は化石エネルギーをたった4.5%使用するのみでこれを実現している。グリーン経済、または低炭素経済は、二酸化炭素排出量と国のGDPを割って評価されるが、富を得るために最も二酸化炭素を排出している国、つまり、効率が最も悪い国である、韓国(1.5)、南アフリカ(1.38)、キューバ(1.34)とウクライナ(1.2)に対し、ブラジルは同指数で0.24となり104位。100以上の国より良い効率性を実現している。

ジルマ大統領がリオ+20の開会演説で述べたように、ブラジルは農業の栽培面積を30%広くしただけで作物生産を180%増やすことに成功した。現在の豆類の生産性が1975年の生産率のままであったとすれば、6千万ヘクタールに近い原生林を余計に伐採しなければいけない計算だ。技術革新は面積を増やす事無く、生産性を向上させた。ブラジルは世界でも保護区(自然保護区域と先住民族の土地)面積の高い国でもあり、広い国土を持つ諸外国の平均10%に比べ、ブラジルは30%保護している。アマゾンの森林伐採を劇的に減らし、最も森林を保有している国となった。さらに、土地の生物群系(biome)の特長によって原生林の20から80%を守ることを政府は農業経営者に要求している。現在、ブラジルが環境大国と認められるようになったのは、アグリビジネスの様々な成功のおかげであるのだが、それらは社会に対してアピールされずあまり知られていない。

国家首脳等用の最終資料を用意した約200人の外交代表らの関心の焦点は、持続可能な開発と貧困撲滅であった。リオ+20のための先行議論プロセスは、カンクン、コペンハーゲン、ダーバン、リオデジャネイロのような綺麗な場所で開催されたイベントによって飾られた。意見の不一致は、一致よりはるかに多かった。数ヵ月の準備期間後、リオデジャネイロのイベント開催3日前に、草稿文章の60%以上に対して諸国の合意を得ていなかった。だが、ブラジルの外交官が実行委員を引き受け、すぐに前例の無い成果を挙げ、国家首脳の来伯直前に全外交代表の同意を得て成果文章を作成したのだった。しかし、環境活動家、政治家数人といくつかの多国間機関は、成果文章はあまりにぬるく、今の時代の緊迫性や疑念を反映していないと指摘する。環境保護分野の関係者の大半は、実行しない計画を立案し、したことの無い事を分析し、「他人のふんどしで相撲を取る」状態の慈善活動をあたかも自分のもののように提唱する悪い癖を持つ。

クライメートゲート事件による気候変動に関する政府間パネル(IPCC)に対する信用の失墜、国連によるパネルの指導者の交代と、さらに新データを元に地球温暖化のより慎重な分析、見直しの必要性が提唱されているにも関わらず、リオ+20の開催中に行われたとあるブラジル気候フォーラムは、今世紀末までにアマゾンの気温が6度上昇すると明快に発表した。つまり、10年に1℃上がるペースだ。これはデータと呼べるものではなく、宗教的盲目さと予言的警報の要素を合わせ持つ、検証不能な仮定モデルをベースにしてはじき出された概算である。そんなものより現実的なのはC40グループ(世界大都市気候先導グループ)の都市が世界の参加59都市に対して掲げた、現実的な温室効果ガス減少取組みの目標である。

国際的情勢を見る限り、危機は長引きそうである。語源から考えれば、偽善者(=hipocrita)とは危機の範囲を理解せず、正しい行いが出来ない者を指す。つまり、危機の「下」に居る。叫ぼうが蹴ろうが、hipo(=下) crise(=危機)なのである。そのような者の神託、予言や批判は事実や必要な行動からかけ離れたものとなってしまい、若者にフラストレーションを与えるだけで、この国際的危機から脱する解決策を見つけるために何も貢献していない。
(2012年6月25日付け エスタード紙 ロドリゴ・ララ・メスキタ氏)

(論評)リオ+20と世界危機

リオ+20(国連持続可能な開発会議)の開催前後にされた議論につきまとった二つの言葉がある。ギリシャ語に由来する危機(ポ語>crise、ギリシャ語>krisis)と偽善(ポ語>hipocrisia、ギリシャ語>hupokrisis)だ。環境問題を政治代表システムや金融市場による資金調達システムを含むより広範囲な国際危機の一部と認識していないために、環境主義的主張は挫折を繰り返している。それはちょうど、情報、コミュニケーション、調和のプラットフォームの急激な変化に社会が振り回され、それらが社会的に如何なるインパクトを起こすかまだ計りきれていない時期にだ。このような特殊な背景においてリオ+20の参加国が決められ、会議決定の本質と将来展望に大きく影響を及ぼした。ギリシャ語で「krisis」は決定、判断を想起する。つまり、「crise=危機」とは二つの可能性を判断し、行動を起こすことである。だが、哲学者のヘーゲルが語ったように、根拠を誇張し過ぎると主張が弱くなる。その上根拠も間違っていれば、ますます弱くなる。

森林法の議論の際、グリーンピースやWWFのような国際的NGOや地元の支持者たちが、国内外の世論をブラジルのアグリビジネスに反対するように仕向けたのは的外れであり、議論すべき危機をも間違えてしまった。彼らが攻撃したのはブラジルで最も持続可能性に貢献した分野であり、貢献していない都市工業を無視してのことだった。ブラジルは、他の国々の再生可能エネルギー比率の世界平均13%や発展国の6%に対して47%を記録し、同会議でも国際的に見て最もクリーンなエネルギーマトリックスを持っていた。この成功は農業のおかげである。

ブラジルのエネルギーの3割はサトウキビ、エネルギー用植林、バイオディーゼル用の植物性油、リサイクルなどによる。水力発電14%と他のクリーンエネルギー(例えば風力発電)3%を足せば、再生可能エネルギーは国のエネルギーマトリックスの半分近くになる。ブラジル農業は化石エネルギーをたった4.5%使用するのみでこれを実現している。グリーン経済、または低炭素経済は、二酸化炭素排出量と国のGDPを割って評価されるが、富を得るために最も二酸化炭素を排出している国、つまり、効率が最も悪い国である、韓国(1.5)、南アフリカ(1.38)、キューバ(1.34)とウクライナ(1.2)に対し、ブラジルは同指数で0.24となり104位。100以上の国より良い効率性を実現している。

ジルマ大統領がリオ+20の開会演説で述べたように、ブラジルは農業の栽培面積を30%広くしただけで作物生産を180%増やすことに成功した。現在の豆類の生産性が1975年の生産率のままであったとすれば、6千万ヘクタールに近い原生林を余計に伐採しなければいけない計算だ。技術革新は面積を増やす事無く、生産性を向上させた。ブラジルは世界でも保護区(自然保護区域と先住民族の土地)面積の高い国でもあり、広い国土を持つ諸外国の平均10%に比べ、ブラジルは30%保護している。アマゾンの森林伐採を劇的に減らし、最も森林を保有している国となった。さらに、土地の生物群系(biome)の特長によって原生林の20から80%を守ることを政府は農業経営者に要求している。現在、ブラジルが環境大国と認められるようになったのは、アグリビジネスの様々な成功のおかげであるのだが、それらは社会に対してアピールされずあまり知られていない。

国家首脳等用の最終資料を用意した約200人の外交代表らの関心の焦点は、持続可能な開発と貧困撲滅であった。リオ+20のための先行議論プロセスは、カンクン、コペンハーゲン、ダーバン、リオデジャネイロのような綺麗な場所で開催されたイベントによって飾られた。意見の不一致は、一致よりはるかに多かった。数ヵ月の準備期間後、リオデジャネイロのイベント開催3日前に、草稿文章の60%以上に対して諸国の合意を得ていなかった。だが、ブラジルの外交官が実行委員を引き受け、すぐに前例の無い成果を挙げ、国家首脳の来伯直前に全外交代表の同意を得て成果文章を作成したのだった。しかし、環境活動家、政治家数人といくつかの多国間機関は、成果文章はあまりにぬるく、今の時代の緊迫性や疑念を反映していないと指摘する。環境保護分野の関係者の大半は、実行しない計画を立案し、したことの無い事を分析し、「他人のふんどしで相撲を取る」状態の慈善活動をあたかも自分のもののように提唱する悪い癖を持つ。

クライメートゲート事件による気候変動に関する政府間パネル(IPCC)に対する信用の失墜、国連によるパネルの指導者の交代と、さらに新データを元に地球温暖化のより慎重な分析、見直しの必要性が提唱されているにも関わらず、リオ+20の開催中に行われたとあるブラジル気候フォーラムは、今世紀末までにアマゾンの気温が6度上昇すると明快に発表した。つまり、10年に1℃上がるペースだ。これはデータと呼べるものではなく、宗教的盲目さと予言的警報の要素を合わせ持つ、検証不能な仮定モデルをベースにしてはじき出された概算である。そんなものより現実的なのはC40グループ(世界大都市気候先導グループ)の都市が世界の参加59都市に対して掲げた、現実的な温室効果ガス減少取組みの目標である。

国際的情勢を見る限り、危機は長引きそうである。語源から考えれば、偽善者(=hipocrita)とは危機の範囲を理解せず、正しい行いが出来ない者を指す。つまり、危機の「下」に居る。叫ぼうが蹴ろうが、hipo(=下) crise(=危機)なのである。そのような者の神託、予言や批判は事実や必要な行動からかけ離れたものとなってしまい、若者にフラストレーションを与えるだけで、この国際的危機から脱する解決策を見つけるために何も貢献していない。

(2012年6月25日付け エスタード紙 ロドリゴ・ララ・メスキタ氏)

ドイツ会議所専門教育部が訪問

2012年6月27日ドイツ会議所専門教育部のマ―ティン・ゲバート ディレクターとアグネス・コウチニョ氏が会議所を訪問、平田藤義事務局長と日下野成次総務補佐が応対した。
 
企業がグローバル展開する中で人的資源を最も重要視し、ドイツ会議所は積極的に企業が必要とする専門職、幹部・社員育成等についてワークショップやコースを開催しており、今後会議所相互間の連携を通し、当ブラジル日本商工会議所会員の参加も加え広範囲での実施を検討、互いの参加によりどの様に今後の人材を教育していくかを協議した。
 
一方、2008年、2010年に当会議所がアメリカ会議所と共催で実施し成功に終わったハッピーアワーを、次回はドイツ会議所と共催で行うことをマーティン氏らに平田事務局長が提案し、同氏らは会議所内の担当者と今後前向きに検討することに同意した。

左からゲバートドイツ会議所専門教育部ディレクタ-、コウチニョ氏、日下野総務補佐、平田事務局長      (Foto: Rubens Ito)

左から日下野総務補佐、コウチニョ氏、ゲバート ドイツ会議所専門教育部ディレクタ-、平田事務局長

今日、PAC -連邦政府購入プログラムが発表される

連邦政府は国内経済を活性化するために、一連の経済刺激策を導入しているにも関わらず、一向に景気が向上しないために、経済成長加速プログラム(PAC)関連のブラジル製品購入プログラムを発表する。

連邦政府は、年初に今年の国内総生産(GDP)の伸び率4.5%を目標に掲げていたにも関わらず、今では昨年のGDPの伸び率2.7%を下回る可能性がでてきているために、教育部門並びに保健部門、防衛部門向けの購買を先行させる。

今年初めの4カ月間の連邦政府によるPAC関連投資が、大衆住宅建設”私の家、私の暮らし”プロジェクト以外は大幅に減少しているために、連邦政府の購入拡大で製造業部門の生産拡大を図る。

4月に発表されたブラジル マイオール プランの経済活性化政策以外にも、R$2.00を突破しているドル高の為替で輸入製品の価格が上昇しているために、連邦政府はブラジル製品購入を優先させる。

連邦政府による教育部門並びに防衛部門、医療機器、農業機械、スクールバスの購入で、生産拡大並びにイノベーションのために優遇税制の導入などが見込まれており、厚生省の統一医療保険システム(SUS)への医療機器購入の入札では、ブラジル製品に対して輸入製品よりも25%割高でも優先して購入する。

連邦政府によるトラクターなどの農業機械の入札枠は12億9,000万レアルで年内の入札を予定、またブルドーザー3,591台を地方自治体に対して寄贈する。(2012年6月27日付けエスタード紙)


 

金利低下でも延滞率は記録更新

中銀の発表によると、5月のクレジット全体の90日以上の支払い遅延の延滞率は、3回連続の銀行金利の低下にも関わらず、6.0%と過去12年間で最も高率となっている。

連邦政府の要請による銀行金利の低下並びにクレジット拡大による新たな顧客増加で、クレジット総額は、GDP比50.1%まで拡大して記録を更新しており、特に自動車購入向けクレジットの延滞率が再び上昇してきている。

中銀の調査によると、7種類の個人向けクレジットのうち6種類のクレジットで延滞率が増加、特に、クレジットカードの延滞率は28.7%から29.5%に拡大して記録を更新、特別小切手と呼ばれる口座借越残クレジットの延滞率は、10.0%から11.3%に拡大している。

連邦政府は、国内消費を拡大するために銀行のクレジット拡大を奨励しており、5月の銀行のクレジット総額は2兆1,300億レアル、銀行の平均年利は、3回連続で引き下げられて32.9%と過去最低となっている。

連邦政府は公立銀行のクレジット拡大を奨励しているために、公立銀行の今年のクレジット増加は、前回の前年比19%から21%に拡大すると予想、一方で民間銀行は12%から10%に縮小すると予想されている。(2012年6月27日付けエスタード紙)