ペトロブラスはメキシコ湾の石油開発を縮小か

ペトロブラス石油公社は、米国領のメキシコ湾の石油鉱区を175ブロック所有、今年2月に100%の権益を所有しているCascade油田は原油生産を開始、また米国領のメキシコ湾で浮体式石油ガス生産貯蔵積出設備(FPSO)のBW Pioneerの操業開始で、1日当たりの原油生産を9,000バレルから1万3,300バレルに引上げた。

ペトロブラスのメキシコ湾の原油開発は、同社の米国支社にとって事業規模が大きすぎるために、石油鉱区のブロックの放出並びに所有する権益の売却などを積極的に進めて、ブラジル国内の岩塩層下(プレソルト)原油開発に投資を集中させる。

ペトロブラスは、ラテンアメリカ並びにアフリカで石油開発に積極的に事業展開していたが、プレソルト原油開発を優先するために、海外の石油開発事業の売却を進めて海外でのポートフォーリオ事業を縮小する。
同社は、メキシコ湾の石油開発事業の放出で2015年までに136億ドルの資金調達を予想、Cascade油田以外にも7月から原油生産開始が見込まれているChinook油田の2/3の権益を擁している。

ペトロブラスは2015年までに海外での石油開発向けに110億ドルの投資を見込んでおり、そのうちの40億ドルは米国向けの投資、同社が海外で所有している石油鉱区は、埋蔵量が計り知れないプレソルト原油が発見される前の2005年から2006年にかけて落札していた。

4月、アルゼンチンのクリスチーナ・フェルナンデス大統領は、同国最大の石油・天然ガス会社であるYPF社の実質的な国有化を表明、レプソルから51%の株式を取得、また今月1日、ボリビアのモラレス大統領は、スペインの送電会社レッド・エレクトリカ のボリビア子会社のTDEを国有化する方針を表明した。

ペトロブラスではこれらのリスクを軽減するために、南米諸国で展開している石油・天然ガス開発事業を縮小する可能性が予想されている。(2012年5月8日付けエスタード紙)


 

パイロットペンの早乙女辰男社長が訪問

パイロットペンの佐野典久前社長の後任の早乙女辰男社長が2012年5月7日に商工会議所を訪問、応対した平田藤義事務局長に着任挨拶し、政治経済等の一般情勢について意見交換を行った。

左から平田藤義事務局長/パイロットペンの早乙女辰男社長(Foto: Rubens Ito / CCIJB)

 

環境セミナーの打合せで環境委員会を開催

6月1日に予定されている環境セミナーの打合せのために、環境委員会(廣瀬孝委員長)は5月7日午後2時から3時まで8人が参加して開催、講演会のスケジュール、資料、キーワードなどについて意見交換を行った。

講師は財団法人リモートセンシング技術センター(RESTEC)利用推進部の小野誠総括研究員で、「アマゾン森林保全・違法伐採防止のためのALOS衛生画像の利用プロジェクト」総括・リモートセンシング分野専門家が講演を行う。

日本の陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS Advanced Land Observing Satellite)のレーダー画像をアマゾンの森林違法伐採防止に活用する技術・能力を、ブラジル環境再生可能天然資源院(IBAMA )及びブラジル連邦警察(DPF )が獲得することを目的としたJICA 技術協力プロジェクト「アマゾン森林保全・違法伐採防止のためのALOS衛生画像の利用プロジェクト」の事業内容と成果を英語で紹介する。

参加者は廣瀬孝委員長(南米新日鐵)、飯田将基副委員長(ブラジル三井住友銀行)、井上英祐副委員長(メタルワン)、平沼州副委員長(南米新日鐵)、座間創副委員長(BASE)、平田事務局長、大角編集担当、日下野総務担当

参加者は講演会のスケジュール、資料、キーワードなどについて意見交換を行った。(Fotos: Rubens Ito / CCIJB)

 

2012年第1四半期の業務・会計監査で監事会開催

2012年第1四半期の業務・会計監査が2012年5月7日正午から2時まで監事会から中村敏幸監事会議長、藤井敏晴監事、堀内勝監事並びに村田俊典財務委員長が参加して開催、堀内監事はこの監事会に先立って、5月7日午前に会議所で関連書類を事前にチェックした。

初めに平田藤義事務局長から会計事務所が作成し提出した貸借対照表、損益それに事務局が準備して常任理事会によって承認された月別会計種目別収支明細書、実績対比表、会費滞納現況表並びに2012年の第1四半期の各委員会や部会の予算と実績について説明、それに対する監事側からの質問など相互間で活発な討議が行なわれて審議された結果、監事会は「2012年の第1四半期の会議所の業務の遂行と会計処理は適正であったこと」を承認した。

監事会は慣例に従い各四半期を締めた後3ヶ月おきに開催され、事務局からは平田藤義事務局長、エレー ナ・ウエダ会計担当、日下野成次総務担当が参加した。

2012年第1四半期の業務・会計監査中の監事会の参加者(Fotos: Rubens Ito / CCIJB)

 

サンパウロ大学機械工学部のセルソ・マサトシ・フルカワ教授が訪問

サンパウロ大学機械工学部のセルソ・マサトシ・フルカワ教授が2012年5月4日に商工会議所を訪問、ブラジルの工業高校や普通高校のレベルアップを目的としたフェアの開催を希望しており、応対した平田藤義事務局長に商工会議所並びに会員企業の協力を依頼した。フェアはサンパウロ市ピニェイロスのETEC Guaracy Silveiraで開催を予定している。

左から平田藤義事務局長/サンパウロ大学機械工学部のセルソ・マサトシ・フルカワ教授(Foto: Rubens Ito / CCIJB)

 

製造業の在庫増加で生産調整

ジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)の調査によると、国内の消費減少並びにレアル高による為替の影響などで工業部門の輸出が減少して、4月の製造業部門の1/3のセクターの在庫が平均を大幅に上回っている。

中銀の通貨政策委員会(Copom)は、昨年8月から連続して政策誘導金利( Selic)を切り下げて、銀行のクレジット金利が大幅に減少しているにも関わらず、製造部門の在庫増加による生産調整のために、金利減少は製造部門の投資増加に結びついていない。

3月の製造部門の生産は前月比マイナス0.5%、前年同月比ではマイナス2.1%と大幅に落ち込んでいるために、今後もCopom 委員会によるSelic金利の切り下げが予想されている。

建材向け非鉄金属セクターの29.2%の企業が適正在庫を上回る在庫を抱えており、バス・トラックセクターの25.1%、衣料セクターの24.1%、自動車セクターの13.6%、プラスティック包装セクターの11.9%がそれぞれ大幅な在庫を抱えている。

2万5,000社の衣料メーカーが加盟しているブラジル衣料協会(Abravest)のロベルト・シャダジ会長は、「一般消費者向け衣料の在庫は45日分で適正在庫を大幅に上回っている」と憂慮している。

また4月の農業機械メーカーの過剰在庫を抱えている企業は全体の10.7%、酪農製品メーカーは11.3%、機械・装置メーカーは11.6%と過剰在庫となって、3月の在庫水準を上回っている。(2012年5月6日付けエスタード紙)


 

自動車メーカーの利益・配当金の送金が大幅に減少

第1四半期の自動車メーカーの本国への利益・配当金の送金は、ブラジル国内の販売不振などで3億2,900万ドルと前年同期の16億9,000万ドルから5分の1以下まで減少している。

ブラジル国内のビッグ4のフィアット社並びにフォード社、GM社、ワーゲン社のマーケットシェアはそれぞれ減少、フォードの第1四半期の世界の純益は、前年同期比40%減少の14億ドルに留まっている。

ブラジルの売上が60%を占める第1四半期のフォード社の南米地域の純益は、5,400万ドルと前年同期の2億1,000万ドルから大幅に減少、また南米地域の純益は世界全体の3.8%と昨年同期の8.0%から大幅に縮小している。

第1四半期のブラジルのフォードの販売台数は、7万8,900台で国別では世界3位に相当する14.6%であったが、昨年同期の16.4%から大幅に減少している。

現在のレアルの為替は対ドルでR$1.90を上回ってドル高傾向に転じているが、第1四半期はレアル高の為替で推移していたために、自動車の輸出では価格競争力を失っていた。

GM社の第1四半期の南米地域の純益は、8,300万ドルと昨年同期の9,000万ドルから僅かに減少、しかし世界全体の純益は、昨年同期の42億ドルから32億ドルと大幅に減少している。(2012年5月6日付けエスタード紙)

 

Renovaエネルジアはバイア州カエチテ市の風力発電所を操業開始

電力会社ライト社並びにCemig社などが資本参加しているRenovaエネルジア社では、現在建設中のバイア州カエチテ市の風力発電所の操業開始を今年7月に予定している。

最終的には同風力発電所に14基の風車の建設が予定されており、2015年までに総額44億レアルを投資して、発電能力は293,6メガワットに達する予定となっている。

RR participação 社はRenovaエネルジア社の株式の35.8%を所有、ライト社は25.8%、Infrabrasil社は17.9% 、Fip Caixa Ambiental社は7.2% 、Fip Santa Bàrbara社は6.5%、サンタンデール銀行は2.8%の株式を所有している。

Mckinsey & Company社のベッカー氏はブラジル国内の風力発電業界では再編が進んできており、最終的には5から7グループのプレーヤーに再編されると予想している。

Renovaエネルジア社の風力発電の電力エネルギープロジェクトでは更に総発電量が8,700メガワットの発電能力を擁しており、パラー州のツクルイ水力発電所の8,370メガワットを上回るプロジェクトとなっている。

また今年8月からRenovaエネルジア社は、15基の風車建設で総発電量が375メガワットの風力発電所を建設、2013年から2014年の操業開始を予定、社会経済開発銀行(BNDES)から10億レアルの資金を調達する。(2012年5月7日付けヴァロール紙)

 

ポウパンサ預金の金利はSelic金利の70%プラスTRに変更

5月末の通貨政策委員会(Copom)での政策誘導金利(Selic)引下げの可能性が非常に高く、現在のSelic金利9.0%が0.5%以上引き下げられて8.5%以下になると、ポウパンサ預金の金利が確定金利付きファンドの金利を上回るために、連邦政府はポウパンサ預金の金利計算方法の変更に迫られていた。

現在のポウパンサ預金の年利は、現行の月利0.5%(年間6.17%)プラス参考金利(TR)で5月3日までの預金については継続、5月4日以降のポウパンサ預金の年利はSelic金利が8.5%以下になった場合に、Selic金利の70%プラスTRが適用される。

教育調査研究所(Insper)のジョゼ・ヅトラ・ソブリ-ニョ教授は、Selic金利が8.5%になった場合のポウパンサ預金の年利は、現行の6.53%から新計算方法では5.95%に下がると説明している。

ポウパンサ預金の新計算方法が採用されても所得税の免税並びに管理費は無料、いつでも引き出せる預金などは継続されるが、新計算方法の採用で、Selic金利の引下げに伴う確定金利付きファンドからの大幅なポウパンサ預金への資金流出が阻止できるために、連邦政府は継続して国債発行が可能となり、またSelic金利の引下げが継続して可能となる。

ギド・マンテガ財務相は、「現行のポウパンサ預金の計算方法の継続ではSelic金利の引下げの障害になっていたが、新計算方法でSelic金利の引下げが可能となった」と説明している。

連邦政府は、今回のポウパンサ預金の新計算方法の採用で銀行がポウパンサ預金への資金流出を防ぐために、確定金利付きファンドの手数料の引下げを期待している。

マンテガ財務相は、Selic金利が8.0%に引き下げればポウパンサ預金の年利は5.6%になるが、確定金利付きファンドの年利は手数料が1.5%とすれば年利は3.5%とポウパンサ預金が有利になるために、銀行は手数料の引下げが必要になると説明している。

レーメ・インベスティメント社のパウロ・ペトラシ取締役は、「国内製造業の不振やヨーロッパの債務危機、インフレ圧力の低下などの要因にも関わらず、ポウパンサ預金の金利がSelic金利の引下げの障害になっていたが、ポウパンサ預金の金利の計算方法の変更で可能となった」と説明している。

またゲルダウ・インべスティメント社のチーフエコノミストのアンドレ・ペルフェイト氏は、「ポウパンサ預金の金利変更は歴史的なイベントであり、フェルナンド・エンリケ・カルドーゾ大統領が金利変更の検討を開始、ルーラ大統領も変更を試みたが失敗、ジウマ大統領がついに変更を成し遂げた」と説明している。(2012年5月4日付けエスタード紙)


 

3月の鉱工業部門の生産はマイナス0.5%

ブラジル地理統計院(IBGE)の発表によると、連邦政府のブラジル マイオール プランの減税適用による景気刺激策の導入並びに昨年8月から連続6回のSelic金利の引下げなどにも関わらず、3月の製造業を中心とした鉱工業部門の生産は、前月比マイナス0.5%となった。

今年第1四半期の鉱工業部門の生産は前年同期比マイナス3.0%、過去12カ月間ではマイナス1.1%、3月の生産は、前年同月比マイナス2.1%とそれぞれ予想よりも大幅に回復が遅れている。

サフラ銀行のエコノミストのマルセロ・フォンセッカ氏は、第1四半期の国内総生産(GDP)の伸び率を0.8%と予想していたが、0.5%から0.6%と下方修正をしている。

産業開発研究院(Iedi)では、第1四半期の鉱工業部門の不振はレアル高の為替による競争力の低下だけではなく、欧米の経済停滞や世界の貿易縮小などの要因でブラジル国内経済にブレーキがかかっており、鉱工業の回復開始は下半期にずれ込むと予想している。

3月の中間財の生産は前月比でマイナス0.9%、非耐久消費財並びに半耐久消費財はマイナス0.8%、しかし資本財は3.8%、耐久消費財は3.4%と好調であった。

3月の自動車生産は前年同月比マイナス5.7%、耐久消費財はマイナス4.7%とそれぞれ大幅に減少したために、資本財や耐久消費財の生産伸び率の足枷となっていた。

過去12カ月間の資本財はマイナス1.5%、第1四半期はマイナス11.4%、中間財はマイナス0.5%、マイナス1.3%、消費財はマイナス1.7%、マイナス2.3%、耐久消費財はマイナス6.1%、マイナス11.6%とそれぞれ大幅に落ち込んでいる。(2012年5月4日付けエスタード紙)