(特別記事)政府が変動幅制で介入している(エスタード紙2012年4月22日)

元中銀総裁、目標1ドル1,90レアルあるいはそれ以上は、動きから明らか

フェルナンド・ダンタス(リオデジャネイロ)

「政府は為替の変動幅制を採用している」と言うのは、エコノミスト兼コンサルタントで元中央銀行総裁のアフォンソ・セルソ・パストーレ氏だ。「最低1ドル=1,80レアルの線を目指していると思っていたが、今週の様子を見て思うに、少し上のレベルの1,90レアル、ひょっとしたら、さらにもう少しのレアル安すら狙おうという野望があるようだ」。金曜日、パストーレ氏がエスタード紙に語った。

コンサルタントとして本件について月曜日にレポートを発表する予定だが、彼は政府の為替介入政策に対する批判者の一人ではない。為替が長期にわたってバランスを失った状態になる可能性を捨て去ってはいけないと考えている。「あの場にいたら私もやるだろう。3カ月にもわたってバランスの取れた状態よりも為替が高くて、何もしないのが正しいという状況とは異なるのだ」。

高い為替のためにバランスを変えて長持ちさせるということなら、経済の生産性構造を変えようと考える必要がある、とパストーレ氏は続ける。しかし、長期間、つまり数年間のアンバランス、しかも産業に損害を与えるアンバランスがあるのでは、という疑いがあるので、注意したほうがいいとのこと。

しかし、エコノミストとして、問題への最善の取り組み方に関しては反論を許さない。「投資の必要性は確かなのだから、保護主義か為替かどちらかを選ばなければならないなら、私は為替に介入するほうを選ぶ。為替は可逆的だからだ。だが、自動車の国産比率を高めよとか、何でもかんでも製品に課税するなどというお遊びをやったら、将来取り消すことのできない明らかな利害を作り出すことになり、それは経済にとってきわめて高いものにつく」。

彼にとってもう一つの問題は、為替介入政策を効果的に行うことが可能かどうかという問題だ。彼は可能と信じていて、それは、銀行がドル建てで行う外資の資金調達とドル売りポジションに対する税金と強制預託といった、2011年1月以来の一連の措置で、5年以内の資金流入を強力に妨げてきているからだ。

彼の説明によると、中銀が為替で積極的に活動すると、いわゆる「為替クーポン」が上がる傾向がある。為替クーポンはブラジル市場におけるドルの金利で、通常先物市場を巻き込んだ統合的オペレーションにおいて登場する。

中央銀行がブラジルに入って来るドルのフローよりも多く買いを入れると、為替クーポンは上がる傾向がある。これを技術的に説明しようとすると複雑だが、単純な考え方をすれば、中銀の介入によって米国の通貨がスポット市場で不足し、ドルの金利が上がるのである。

資本流入に制限のない市場では、外国人は、ゼロに近い金利で国際市場においてドルを融通し、ドル・レアル間の為替リスクを排除してくれるブラジルの為替クーポンに投資して、確実に利益の上がるオペレーションであると見ている。したがって、ドル高を起こそうとする中銀の介入は、為替クーポンへの資本フローを引き付けるので、新たに入って来る大量のドルによって無効化されるのである。「中央銀行は、リアクションを生むアクションを行いながら、霜を払いのけているのだ」とパストーレ氏は言う。

しかしながら、現在、資本をコントロールする措置によって、外貨フローが為替クーポンのオペレーションにおいて利益を出すことはできない。こうして、中央銀行のスポット市場におけるアクションは、そのパワーを保っているのである。

為替クーポンを求めるフローを締め出す以外の代替策があるとすれば、中銀がスポット市場と先物市場の両方で同時に動くことだろうと言う。技術的な理由により、そうすることでクーポンの上昇は阻止され、投機的フローを呼び込むこともなくなるだろう。しかし、パストーレ氏が言及するのは、中央銀行はおそらく、中銀に損失をもたらす可能性のある先物市場でのオペレーションの問題で、中銀役員たちに対して訴訟を起こされることを恐れているということだ。

J・サフラ投資銀行チーフエコノミストのカルロス・カヴァル氏は、パストーレ氏の分析に同意する。「レアルのレートは、豪ドルのレートと比較すれば極端に安いが、違いは、向こうは為替市場が自由なのに対し、こちらは資本コントロールがあるということだ」。

一方、JGPのチーフエコノミストで資金管理部門経営者のフェルナンド・ローシャ氏は、最近のレアル安の主な理由は、ブラジルが以前ほど良くないという認識による資本フローの減少だと考える。

パストーレ氏は、1ドル1,90レアル前後にとどまるなら、最近のレアル安で大きなインフレのリスクがあるとは見ていない。「為替1,90レアルを目指しているぞという目に見える合図をキャッチしても、それについて私は何の確証もないが、インフレのコントロールとは両立しない」。(2012年4月22日付けエスタード紙)

(論評)標的を捉えた!

アミール・カイル

政府は、銀行各社が徴収する高金利を優先的攻撃目標として、そこへまさにシュートを的中させた。それと同時に、政府系金融機関が再び金利を引き下げ、それを手本のようにマスコミを通じて広く通知するという戦略でも、ゴールを決めた格好だ。

私は、公銀が経済をリードすることで金利の指針に重要な1歩を踏み出す結果につながったと評価する。

景気に対する最大の抑止因子を見つけ出し、銀行業界が持つ巨大な力に立ち向かったジルマ・ロウセフ大統領には、賛辞を送りたい。金利の低下は、成長に向かう決定的な余地を生み出すことになる。

しかしながら金融市場の分析は、2008年の国際金融危機当時に採用された戦略の繰り返しという議論に終始しており、利下げを実施したことによってブラジル銀行と連邦貯蓄銀行が利益を縮小して債務不履行が拡大する、という内容にとどまった。だが現実には、この分析と逆のことが起きた。この戦略は、高いマージン(スプレッド)とわずかな信用という状況を、低いマージンと信用市場の拡大へ切り替えることに成功した。しかも、大きな収益に加えて、新たな顧客に対してさらに別の商品を提供する可能性をも生み出した。

この戦略もまたゴールを決める可能性があるが、重要なことは銀行の利益の大小ではない。問題は、競争力の拡大とこの国を成長に向かわせるという、国家システムの枠組みなのだ。

この見解こそ、顧客拡大のための利下げ発表キャンペーンの本質だ。顧客の損失を恐れた民間銀行は、ブラジル銀行と連邦貯蓄銀行の決定後、金利を引き下げると発表した。

後は、民間銀行によるこの金利の引き下げが実際問題としてどうなるのかを見守るだけだ。もしそれが価値のないものであれば、政府の放ったシュートをもろに浴びるはずだ。しかしながら、金利の引き下げという目標を達成するために政府は、別の対策を組み合わせることが必要になる。というのもこれらの銀行は、過剰なスプレッド金利には何ら手を付けることなく22件の対策をPRするという出足の稚拙さで、ゲームの鍵を握っているのが政府だと示したからだ。実際のところ、攻撃を仕掛けてゴールを決めた政府が、終始ボールを支配していた。負担する金融コストを引き下げようという顧客の精力的な努力を見下すべきではない。

政府の考えとして、民間銀行がいかなる形であれ利下げすることを重視しておらず、むしろ、文明的な金利水準へと向かわせることが問題の解決につながると判断していることは明らかだ。

このための強力な武器を政府はいくつか手にしており、そして大統領はすでに、個人的にこのプロセスを見守っていくことを明言した。

複数の武器。そのいくつかの武器の重要なものの1つが、Selicの利下げだ。国債への投資という金鉱山は、Selicが利下げされるごとに活気を失っていく。公債の収益性はいずれもSelicと連動しており、利下げと連動して低下する。結果として信用の提供を拡大する方向へと銀行を駆り立てる。そうすると、競争原理によりカルテルの試みを阻止する動きが強まり、高い金利を設定することが難しくなる。

後は、今年の年末まで、政府がSelicを更に利下げするのか、それとも、選挙イヤーの今年、銀行預金に関する問題を回避するために9%で維持するのかを見守るだけだ。

私は、政府が対策を更に進めると確信する。というのも、債券から預金へとアプリケーションが地すべりしていくリスクを避けながら利下げ可能な余地が、依然として残されているからだ。銀行が課す高い手数料は低下傾向にあり、この類の努力は、Selicの利下げを可能にする。

もう1つの可能性は、公債によって得た利益に対する課税率の縮小、あるいは…私はそのほうが好ましいと考えるのだが、通貨の発行を伴うロールオーバーの実施だ。

最終的に、Selicの利下げというアドバンテージを、連邦政府が流動負債のロールオーバーを実施して外貨準備高の負担縮小ために活用するという選択肢が存在する。

その資金を社会プログラムの積極的な拡張とインフラへの投資拡大、同様に、社会に対する税負担の低減に活用することができるため、支出の中で最も強力な経済的手段だ。そのリソースは実に大きい。2011年の場合、連邦政府は1,810億レアルを金利のために支払い、外貨準備高への負担のために1,000億レアル以上を支出している。2012年には、負債も外貨準備高も増大するため、この金額は更に拡大する。リソースにより経済が活性化するため、枯渇もしない。重要なことは、金利によってこれらを浪費しない事だ。

もう1つの強力な武器は、銀行が設定する金利に基づいて中央銀行による法定準備預金の規定を定めることである。法定準備預金の積み立ては現在、現金預金とその期間によって比率が決められている。

新しい規定では、そのパーセンテージは、銀行が低利子で商品を提供すればするほど低くなるだろう。ブラジル銀行と連邦貯蓄銀行は民間銀行よりも低利で事業を展開していることから、信用を拡大するために財源も大きくする必要がある。これは市場でシェアを拡大させる戦略に沿ったものになる。

そこで提案したい。これから政府は、大きな経済効果のある2つの対策を実施すべきだ。

最初の対策は、銀行業界の金利の引き下げ。この金利というのは、個人と法人の金を銀行が吸い上げる強力な吸引機構の1つだ。銀行サービスにはコストがかかり、報酬も支払われるべきであるが、この国ではそれが過大に行われている。顧客の苦情件数が記録的な状況にあることから分かるように、そのサービスは不明朗で、これらの手数料の大部分は銀行の業務コストを完全に上回る。2008年4月にサービスの標準化が行われたが、手数料の値下がりには何ら進展が見られなかった。

手数料の値下げを実施し、消費と貯蓄の拡大につながる個人と法人の手に置かれる資金を拡大する時が到来している。

2番目の提案は、公共の財政と為替に強い影響をもたらすものだ。資金の流動性を拡大すること、言い換えれば、通貨の発行を拡大するということ。説明しよう。連邦政府会計の赤字のカバーと、中央銀行が外貨準備高を拡充(レポ取引)、そしてBNDESへの資金拠出を目的にドルを調達するために国庫財務局は公債を発行するが、それに比べて、中央銀行が補足的に通貨を発行するのはごくわずかである。2011年の国債の純発行額は1,790億レアル!に達し、連邦政府の国内流動負債は1兆6,040億レアルから1兆7,830億レアルへ、1年間で増大した。利払いが発生する債券によって負債を拡大させる代わりに通貨を発行することを提案したい。これに対して、インフレが発生するという批判がある。

私は、それを信じない。というのも、インフレ因子は国外にあって、その国際価格は停滞あるいは値下がりしていることから、企業各社による価格上昇の誘発を抑制することになる。

このチャンスはまさに今だ。金利に伴う支出削減の見通しに加えて、企業各社の競争力に大きな影響を与える為替に対して決定的な効果のある、この時なのだ。先進諸国はいずれも、金利をほぼゼロ金利にした上で、輸出を拡大させるためにこの戦略を採用している。先進国経済によって生み出された過剰な流動性は、通貨を発行してマネタリーベースを拡大するという、まさに同じ戦略をもってしてのみ、これを撃退することができる。流動性に流動性をもって制する。ブラジルには持続的な形でより大きく成長する余力があるため、この新しい標的に照準を合わせるにしくはない。(2012年4月22日付エスタード紙)

(論評)銀行たちのカルテル

つまるところ、本当にカルテルが破られたということだろうか? もし銀行間で宣戦が布告され、顧客を争奪するために利下げが行われるのなら、もしそれが本当のことで永続的であるなら、いよいよ、資本主義の改善すべき点が再構築されるだろう。それはつまり、大衆と預金者に利益をもたらし、ダイナミックな経済へと向かう軌道に乗るための推進力となる「善」であり「古(いにしえ)」の存在、「競争」だ。仮に将来、これらのことが確認され、いずれもが「夏の夜の夢」に帰することなく、また時間の経過とともに消滅するようなマーケティング活動などでないのなら、銀行融資はようやく、消費者への融資や企業の運転資金への融資、経済発展への融資といった本来の役割を果たすことになり、その次のステップとして、インフラと生産への長期融資に波及していかないと誰が言えるだろうか。

ブラジルの銀行業界はいつの時代も、カルテルを結んできた。その金利は、もし事前に申し合わせてなどいないとしても、その差は微々たるもので、五十歩百歩の、ほぼ同じ内容だった。レアル計画の導入後、外資に市場が開放された際、市場競争が再度確立されるという希望が生まれてきた。ところが外資系の銀行各社は、進出するやいなや、すぐに国内銀行と公営銀行の「習癖」に順応した。そしてブラジルは、エコノミスト誌が最新版で「極めて大きい」と評したスプレッド(銀行が資金を調達する際の金利と融資を行う際の金利の差)により、世界で最も金利の高い国になった。

このイギリスの経済誌は、ブラジルのスプレッドに関して極めて大きな懸念を示した。2011年は平均すると、ヨーロッパ諸国では5%未満であり、ラテンアメリカでも5%だというのに、ブラジル国内では30%に達したのだ。ざっと計算したにしても、それは中央銀行の設定する基本金利の水準にもよるのだが、企業向けの融資の場合はブラジル国内で年利40%から50%の金利が設定される一方、周辺国の金利は8%から15%なのだ。ブラジル国内において、各種租税はスプレッドの22%、銀行の利益は34.15%だ。言い換えるなら、融資オペレーションで年利40%が設定されている場合、もし非課税となり銀行各社が利益を半分に抑えるとするなら、その金利は28%に低下することを意味する。ところが金利は依然として高いままだ。というのも、銀行各社と中央銀行がスプレッドに対して3つの別のコストを組み入れていることによる。そのコストとは、管理コストと、債務不履行のコスト、法定準備預金のコスト(銀行が中央銀行に対して義務付けられている預金)である。

市場競争が維持され、しかも成功を収めるとしても、エコノミスト誌は、ブラジルがインフレを伴わずに低金利を維持するのは困難とみなしている。争点はこうだ。スプレッドというのはあくまでも結果に過ぎず、問題の本当の本質は、ブラジルの貯蓄率の低さにあるということ。ブラジルは90年代以降、貯蓄率が継続的に16.5%で推移している一方、例えばメキシコでは22.6%である。そして、もしインフレが再び高進するのなら、中央銀行はブラジル経済基本金利(Selic)の利率を引き上げるし、スプレッドの引き下げ努力は無に帰す。

同誌は、更に主張を続ける。ハイパーインフレに見舞われた年代からこのかた、現金をとどめ置かずに迅速に利益を生み出すという風潮は、ブラジル人と銀行、政府の日常に深く刻まれている。その証拠が、償還期限が極めて短く政府が繰り延べを懸念すらしていないという、内債の現状だ。加えて、国内の低い貯蓄率。長期的に見て貯蓄を積み上げるという習慣が徐々に根付くように誘導していくための、しっかりと考え抜かれた枠組みが欠落している。

こうした事情があるものの、スプレッドの引き下げ努力は、歓迎だ。そして、一寸先が霧の中で発表された金利を実際に銀行が適用するのか疑わしいこの時期に、成功に向けて背中をひと押しする何らかの施策が必要になる。中央銀行が、可能な限り短いサイクルで、迅速に、自身のサイトで銀行各社が融資事業に採用している金利に関するランキングを公表し、その発表内容を拡充していくことが、1つのより良い指標になるだろう。冷蔵庫を購入するのにより低価格な店を探して選ぶように、個人向け融資にしろ自動車の購入にしろ、あるいはクレジットカードや源泉徴収型クレジットであれ、目的に応じてより低い金利を設定している銀行を、預金者が選ぶようになる。

もう1つの指標は預金者が、金利と苦情、称賛に関する情報を通知することができ、同じく中央銀行によって公表されるようなチャネルの創出だろう。現段階で大衆に声を届けることは、銀行の公約を証明し、ブラジル国内の金利低下を決定づけるために極めて重要なことである。(4月22日付エスタード紙)

スエリー・カルダス ジャーナリスト。リオデジャネイロ・カトリック大学教授。

(論評)見かけとは違う

セルソ・ミンギ

連邦政府は、ブラジルの高金利が投資を呼びレアル高を起こす主たる要因だと、もう信じていない。今度は、生産セクターの競争力喪失の原因だと言う。

例えば、ジルマ大統領が執拗に述べるのは、主たる要因は、大国の中央銀行が巨額の通貨を発行する際に引き起こした「マネーの津波」であり、豊富な流動資産がブラジルにやって来てしまっている状態だということだ。ギド・マンテガ財務相は、この現象を別の言葉で、「為替戦争」と言っている。

次に、財務省のネルソン・バルボーザ長官がとうとう認めたことだが、ブラジルで支払われる高金利で利益を得る目的の裁定取引操作が随分非難されているが、それはこのプロセス上の補助金的要素だけだとこのことだ。金曜日のヴァロール・エコノミコ紙でクラウジア・サファトルの記事が指摘したとおりだ。

大国の中央銀行の通貨発行(世界危機の影響を食い止めるためには不可欠である)を妨げることはブラジル政府の手の届くことではない。ジルマ大統領とマンテガ財務相の抗弁は、子供が暴れて言うことを聞かないのと同じだ。

だからと言って、対外勘定の膨らむ赤字を埋めるのに海外貯蓄を惹きつける必要がある時に、資金流入を阻止しようとすると、自分の足に向けて銃を撃つことになる。そして、外貨買いにおける中央銀行の仕事ぶりが意図する目標に到達していると言うには、単純な疑念以上の疑念がある。逆に、反対の効果を出そう出そうとしていると信じるだけの理由がある。

中央銀行は、過度の変動性を避けるためにのみ外貨を買う(「余分」だけを買う)という先の約束を反故にした。国内の為替でドルのレートのラリーを引き起こすために仕事をするようになっている。4月の16営業日だけ(先の金曜日まで)で、米ドルは2.5%上がった。同時に、外貨準備高は12月末の3,520億米ドルから19日の3,710億米ドルへと跳ね上がり、5,4%伸びている。

矛盾しているようだが、中央銀行がレアル安誘発のためにドル買いに積極的になると(もはやレートの変動性を妨げるためではない)、経済の盤石さが強調される分、余計に資金を呼び込むようになる。拭い取るための霜を増やしてから霜を払いのけるというオペレーションになるのである。ある面で、このこともネルソン・バルボーザ長官は認識するようになった。

結局、産業の競争力を取り戻す目的でこの12か月間に政府が採った措置は、大いなる限界と、まさしくオウン・ゴール(自殺点)にぶち当たり、外貨準備高横溢の産物となっている。公認された恩恵に大いに浴している産業界の指導者たちが不満を口にするのは、実際の到達点の低さ、一過性である点、一部の選ばれたものにしか及ばない点についてである。

完全な空洞化の過程においてブラジル産業を強固にできるかどうかは、二つの要素の強化にかかっている。すなわち、製造コストを下げることを目的とした改革、インフラへの投資を増やすという改革の二つだ。両方とも国内貯蓄を強力に増やせるかどうかがカギだ。

実際、生産セクターの強化のためには、今日消費に特権を与え投資に特権を与えていない経済政策モデルに重大な転回が必要とされる。 (2012年4月21日付けエスタード紙論評)

元会議所会頭、三井物産執行役員の中山立夫自動車・建機事業本部長が訪問

元ブラジル日本商工会議所会頭、三井物産執行役員の中山立夫自動車・建機事業本部長が2012年4月27日に商工会議所を訪問、応対した平田藤義事務局長と昨今のブラジル経済情勢や金利政策などについて意見交換を行った。

左から元ブラジル日本商工会議所会頭、三井物産執行役員の中山立夫自動車・建機事業本部長/平田藤義事務局長(Foto: Rubens Ito / CCIJB)

CIR 054/12: 5月定例懇親昼食会開催ご案内

CIR-054/12

2012年4月27日

会員各位

ブラジル日本商工会議所

会頭      近藤 正樹

 

5月定例懇親昼食会開催ご案内

 

拝啓 時下益々ご清栄のこととお慶び申上げます。

 

さて、当所ではこの度5月定例懇親昼食会を下記の通り開催致します。

 

先般招待していたワグネル バイア州知事が急遽諸般の事情で欠席となりましたため、今回は前ペトロブラス総裁であり、同バイア州政府企画長官のジョゼ・セルジオ・ガブリエリ(José Sergio Gabrielli)氏にご講演頂きます。

 

皆様奮ってご参加頂きますようお願い申し上げます。

 

この懇親昼食会にも日ポ、ポ日の同時通訳が付きますので、対会議所代表者以外の社員の方多数のご参加をお待ちしております。

敬具

‐ 記 ‐

 

日時:201211() 12 時14 (カクテルは11時30分から)

会場ブルーツリー・モルンビー Blue Tree Morumbi (Av.Roque Petroni Jr. 1000 BrooklinTel: 5187-1200)

 

講演テーマ 追ってお知らせ致します。

講師:ジョゼ・セルジオ・ガブリエリ(José Sergio Gabrielli)バイア州政府企画長官

略歴: バイア州サルバドール市出身。バイア連邦大学経済学科卒。税制優遇措置と地域開発分野での修士号取得、国家の資金調達に関する論文でボストン大学経済学博士号取得(1975年~1979年)。

 バイア連邦大学では大学院及び研究所の副総長、経済学部役員、経済学修士課程コーディネーターを務めた。また、研究・大学院支援基金(Fapex)役員、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス客員研究員(2000年~2002年)。

 ペトロブラスでは、2003年~2005年まで財務及び投資家向け渉外広報担当役員を務め、同年経営審議会メンバーに選出され、総裁就任。6年7か月と同社では最も長い間総裁職を務めたことで知られている。(出所: バイア州企画局サイト www.serplan.ba.gov.br から抜粋)

 

 

参加費: お一人 R$160

 

申込み:下記申込書に参加費を添えて、5月9日(水)までに事務局宛お申込下さい(Av.Paulista,475協栄ビル13階、担当:テイコ)。

 

 

会議所会員以外でお申し込みをご希望の方は事前に事務局にご相談下さい

 

なお、月9日(水)以降に申込みを取消される場合、参加費は返金できませんのでご了承願います

 

銀行振り込みの場合、E-mail: secretaria@camaradojapao.org.br 又はファックス: (11) 32849424 にて振り込み証明書をお送り願います。

 

口座番号

Banco do Brasil
Agência: 1196-7
C.c: 14650-1
CNPJ : 61.009.031/0001-06
Câmara de Comércio e Indústria Japonesa do Brasil

 

定例行事:定例行事の際に代表交替(会社代表、対会議所代表)の挨拶をご希望の方は予め事務局まで御連絡下さい。(担当: SEIDI Tel:3178-6233)

 

お願い:会場の駐車場は有料につき、料金は使用者負担となります。

以上


 

月定例懇親昼食会参加申込書

 

氏名:………………………………………………………………………………

 

会社名:……………………………………………………………………………

江上相互啓発委員会長と事務局長が視察旅行の打ち合わせ

2012年4月26日及び27日、江上知剛相互啓発委員会長と平田藤義事務局長が同委員会主催の視察旅行(州外および国外視察旅行)の打ち合わせのため、視察先である企業へ概要説明と了承依頼を行う目的で訪問した。同委員会は「会員相互のコミュニケーションを促進し、明るく、開かれた商工会議所活動の一翼を担う」を活動方針に、企業視察やリクリエーション、ゴルフなどの企画を行っており、本年は7月20日頃にマナウス経済特区への視察及びアマゾナス日系商工会議所との交流を予定している。

 

大塚化学執行役員の土佐浩平経営企画部長・関連会社統括が訪問

大塚化学本社の執行役員の土佐浩平経営企画部長・関連会社統括並びにブラジル大塚化学の奥村肇社長が2012年4月27日に商工会議所を訪問、応対した平田藤義事務局長とブラジルの経済情勢、ポテンシャル、移転価格税制暫定法などについて意見交換を行った。

左から平田藤義事務局長/大塚化学本社の執行役員の土佐浩平経営企画部長・関連会社統括/ブラジル大塚化学の奥村肇社長(Foto: Rubens Ito / CCIJB)

(論評)スプレッド下げは持続可能な政策を要す(エスタード紙2012年4月21日付け論評記事)

グスタボ・ロヨラ

クレジットを拡大しようという一種の(十字軍的)政府キャンペーンは五里霧中の状態にある。何としてもスプレッドを下げ、景気刺激のために銀行システムがクレジット供給を増やすよう誘導しようとしている。目的そのものは誤りではないし、追求しなければならないものだが、こちらに見える所では、選択した道は惨憺たる反生産的なものになる可能性がある。


まず、クレジット供給増大は常に下支えされた方法で、システムのリスクを増大させることなく起こるべきだと、考えることが必要だ。近年の米国サブプライム危機とユーロ圏財政問題は、銀行によるクレジット供与において過度にギアを入れることと慎重さに欠けることがリスクであるということの、極めて明らかな証拠である。政府の政策によって銀行(公営であれ民間であれ)が不自然に低い金利での貸し出しを強要されると、クレジット市場でバブルが形成されかねず、金融システムの安定性にもたらす影響は予測できない。


したがって、政府キャンペーンが意味を持つのは、技術的に確固たるアジェンダに基づき、ブラジルにおける金融監視について最終的に責任を持つ者として、中央銀行が動くという後ろ盾がある場合のみである。ブラジルにおいて金融マージンが高い理由は、特にここ数年間にわたって中銀自身が行った諸研究によって、わかり過ぎるほどわかっている。これらの研究によれば、スプレッドを下げ金融仲介の効力を高める意図で、政策のアジェンダを設定することも可能だ。
しかし、クレジット操作において金利を下げよという、公営銀行に対する政府の最近の決定によって明らかになったのは、金融市場において「価格戦争」を引き起こすことを通じて、スプレッドを下げるという目標にできるだけ速く到達できる脇道のほうが好ましいと考えているということだ。この戦略は、短期的には顧客や経済活動にとってひょっとしたら有利かもしれないが、金融システムの安定性という観点からは、もたらすリスクが明らかだ。公営銀行の場合、無視できない財政リスクももたらす。


より良い代替案は、スプレッド作りに関して中銀が信頼してもらえる仕事を行うところから始め、問題の根幹にある原因と戦うため、諸作戦のアジェンダを作り直すことだ。既知のように、2010年に発表されて現在サイト内で見ることができる中銀の研究によれば、スプレッドのおよそ29%が与信を受けた者の債務不履行、22%が税金、12.5%が管理費用、約4%が強制預託・補助金・FGC(クレジット保障基金)歳入の効果を合わせたもの、となっている。残り、すなわちスプレッドの32.5%は、「純利益マージン、誤差、漏れ」に帰せられる。


この分析が示唆するのは、スプレッドを下げようとすると、直面すべき多様な要素が存在するということだ。肉眼で純粋に見るだけで確認できるが、スプレッドのかなりの部分が、直接的にも間接的にも、税制であれ規制であれその他の性質のものであれ、公共政策と結び付いているということだ。したがって、少なくともこれらの政策の見直しを行わないと、スプレッド問題の前進は難しいように思える。ただし、各々の政策の真の目的を見失わないようにするのは当然のことだ。同様に、ブラジルでクレジットを安くするのは、現在スプレッドの3分の1を食っている債務不履行を減らしてからだ。債務不履行の確実な減少には、政府内でイニシアティブを執ることが必要で、この目的のために民間セクターの重要な貢献があるかもしれないとはいえ、政府のイニシアティブがない限り政務不履行の減少は想像のしようがない。


一方、銀行システムの効果を増大させることは、スプレッドを下げるためには、同等の重要性がある。要は、2010年の研究で中銀が強調している通りだ。その示唆するところは、少なくとも「ボールの一部」は銀行側(公営民営双方)にあるということで、銀行は金融仲介機能においてますます力を発揮しなければならないのである。


要するに、金融の安定性を脅かすことなく達すべき目的としてのスプレッド下げのためには、持続可能な政策の施行を視野に入れて、銀行と政府の間で果てしなく対話することが必要なのである。(エスタード紙2012年4月21日付けグスタボ・ロヨラ氏論評記事)

中銀の議事録では追加利下げの可能性示唆

18日に開催された中銀の通貨政策委員会(Copom)は、政策誘導金利(Selic)を0.75% 引き下げて9.00%にすることを満場一致で決定、昨日、発表されたCopom委員会の議事録では、景気支援のための追加利下げの可能性も示唆し、市場関係者を驚かせた。

第1四半期の経済活動が停滞しており,またインフレ指数である広範囲消費者物価指数(IPCA)は、2カ月連続して予想を下回ってインフレ懸念が薄れているために、Copom 委員会の議事録では、Selic金利を引き下げる余裕があると読み取れる。

また議事録では、Selic金利は過去最低水準の8.75%近くまで低下し、その水準にとどまる公算が大きいとしていた従来の文言が削除され、金融アナリストは、ブラジルの経済の回復ペースが上昇しなければ、追加利下げが行われると見込んでいる。

連邦政府は、ブラジル銀行並びに連邦貯蓄金庫に対して、クレジット金利の大幅引き下げを要請した影響で、民間銀行も金利引き下げを余儀なくされたが、更にSelic金利の引下げで公立銀行は再度の金利引き下げを予定している。

ブラデスコ銀行では5月にSelic金利の0.5%の切下げで8.5%になり、この8.5%は年末まで継続されると予想、シティバンクでは5月並びに7月にそれぞれ0.25%の切下げで8.5%を予想している。

HSBC銀行では国内経済並びにインフレの動向に左右されるが、0.5%の切下げは0.25%の切下げよりも可能性が強いと予想、市場関係者の間では、Selic金利の追加利下げ並びに利下げサイクルの終焉で二分している。(2012年4月27日付けエスタード紙)