連邦政府は5月から国内経済の回復を予想

連邦政府のエコノミスト達は、第1四半期の国内経済が沈滞していたにも関わらず、連邦政府の経済活性化政策の導入並びに公立銀行の金利引下げ、昨年8月末から連続して引下げられている政策誘導金利(Selic)などの効果が5月から現れるために、経済回復のサイクルに突入すると予想している。

15セクターへの減税政策導入による歳入減を補うために、ビールやソフトドリンクなどの飲料やたばこなどについては増税を実施、社会保障院(INSS)に対する企業の積立金軽減政策導入でINSSの大幅な減収につながるものの、国庫庁が減収分を負担するために、今年の歳入を前年比4.5%増加と予想していたが、連邦政府のエコノミストは国内経済の回復に伴って歳入が大幅に増加するために、6.0%に上方修正している。

中銀の発表によると2月の経済活動指数(IBC-Br)は、前月比マイナス0.23%と昨年10月のマイナス0.58%に次ぐ大幅な落ち込みを記録、1月のマイナス0.18%に続いて2カ月連続でマイナスを記録していたにも関わらず、Selic金利引下げ効果やインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)が、5月には過去12カ月間で最低になると予想されていることも経済回復サイクルに突入する要因と見込んでいる。

ブラジル銀行並びに連邦貯蓄金庫によるクレジットの大幅な金利引下げで、民間銀行は、マーケットシェアを失わないために金利引下げを余儀なくされており、サンタンデール銀行は中小企業向けクレジット金利引下げを発表している。

3月1日、連邦政府は、通貨レアルの急速な上昇を抑えるため国内企業が海外から融資を 受けるときに、6.0%課税される金融取引税(IOF)の対象を、これまでの期間2年の融資から期間3年の融資に拡大すると発表、12日、更にIOF税の 課税対象期間を5年に延長して、更に海外からのドルの流入阻止とレアル高の為替コントロールを強化したために、現在のレアル通貨はR$1.85と大幅に下がって、輸出並びに投資に追い風となってきている。(2012年4月18日付けヴァロール紙)


 

ペトロブラスは石油価格を数カ月以内に値上げか

国際石油価格が1バレル当たり119ドルと高止まりしている影響で、国内外の石油価格差が拡大の一途をたどっているために、ペトロブラス石油公社の収益が益々圧迫されてきている。

国際石油価格が70ドルから80ドルへと大幅に下落する見通しはなく、今後も120ドル前後で推移すると予想されているために、ブラジル石油院(IBP)で講演したペトロブラスのマリア・ダス・グラッサス・フォスター総裁は、今後2カ月後もしくは3カ月後、6カ月後になるかわからないが、ブラジル国内の石油価格調整は避けられないとコメントしている。

スーダン並びにイラン、イラク、リビアでの内戦や経済制裁などの影響で、今後の石油供給の見通しが不透明で、なおかつ中国を中心とした新興国の石油消費拡大などの要因で、フォスター総裁は今後も国際石油価格が高止まりすると予想している。

2000年から2011年までのブラジル国内の石油需要は35%増加、世界平均の15%を大幅に上回っているが、ペトロブラス公社への掘削リグの入札延期による納期遅れの影響で、国内の原油増産量が予想を大幅に下回っている。

フォスター総裁は、ペトロブラスの資金調達能力は投資計画を充分に上回る余裕があり、石油価格の値上げは投資計画を左右するものではないと説明している。

今年のペトロブラスへの掘削リグ納入は13基が予定されており、そのうち7基は、ペトロブラス傘下のSete Brasil 社からアトランチコ・スール造船に発注されたリグであると、フォスター総裁は今年の掘削リグの納入計画を説明している。(2012年4月18日付けヴァロール紙)

 

コンサルタント部会主催による「M&Aに関する実務セミナー」に68人が参加して開催

コンサルタント部会(澤田吉啓部会長)主催による「M&Aに関する実務セミナー」が2012年4月17日午後4時から6時30分まで、会場一杯の68人が参加して開催された。

プライスウオーターハウスクーパーズ(PwC)会計事務所コーポレートファイナンス部のアレシャンドレ・ピエラントーニパートナーが「ブラジルのM&A マーケット概要& M&A のバイサイドプロセス」について、 昨年のブラジルのトランザクション件数は、世界のマーケットが不安定で不確実にも関わらず、746件と2010年並みの水準を維持、また公表された昨年のM&Aの取引金額が公表された1件当たりの平均は、1億8,300万ドルと中規模でディール金額の公表は36%に留まっていると説明した。

昨年の大型M&Aでは、テルニウム社のウジミナス社への27億ドルの資本参加、キリンによるスキンカリオールの25億ドルでの完全買収などがあったが、ブラジルでは負債込みのM&Aは少ない。

セクター別トランザクションでは食品・飲料セクターが41件で最も多く、平均取引金額は2億1,200万ドル、金融セクターが30件で2億2,600万ドル、小売セクターも30件で金額は1億2,300万ドル、平均取引金額が最も大きいのは鉱業セクターで6億8,300万ドルであった。

地域別の取引件数では、サンパウロ州並びにリオ州を抱える南東部地域が全体の73%、南部地域は14%、中間層並びに消費が拡大している北東部地域は6.4%、農畜産業が盛んな中西部地域は3.3%、マナウスフリーゾーンを抱える北部地域は3.1%であった。

昨年のトランザクション件数のうち63%に相当する403件は国内投資家、37%に相当する237件は海外投資家による取引、マジョリティ取引が全体の56%、マイノリティ取引が29%、ジョイントベンチャーが9.0%であった。

M&A のバイサイドプロセスについて、ブラジルでディールを行う場合に直面する課題として、不十分な情報並びに人間関係を重視する文化性、保守的なファミリー企業、コミュニケーション上の課題などが挙げられ、フェーズ①として計画及び戦略的定義からスタートして、対象企業の特定→初期コンタクトとミーティング、フェーズ②として交渉→コンタクト→クロージングの内容の詳細について説明した。

続いて、PwCトランザクションサービス部のレオナルド・デロッソパートナーは、
「日本企業がブラジルでM&Aを行う場合の留意点 – デューデリジェンスの観点」について、デューデリジェンスの典型的な交渉プロセス、実施する主な理由、セルサイド/バイサイドデューデリジェンスの立場から財務及び会計、税務と労務、監査のプロセスの注意点やリスクについて説明した。

またブラジルのデューデリジェンスにおける主な検出事項として、高い税務コンティンジェンシー並びに高い労務リスク、内部統制環境の問題、マネジメント経営管理資料やパフォーマンスモニタリングの欠如、オペレーションにおける情報のレベル、事業に登録された人の人件費、誤謬を含んだ財務情報、オフバランス債務について説明した。

PwC M&Aタックス部のホドリゴ・バストスパートナーは、「ブラジルにおける典型的な税務上の検出事項及びタックスストラクチャリング」について、トランザクションにおける税務・労務デューデリジェンスのアプローチとして納税の領域にフォーカス、労務/ペンションに焦点を絞って詳細に説明、税務ストラクチャリングの主な問題点、デューデリジェンスの準備としてシークレット情報の準備と保存、工場の現場視察とテクニカルスタッフの訪問と環境分析、アクションプランについて、マネジメントとの議論、主要検出事項の要約と同時にマネジメントによる行動について説明した。

セルサイドによるデューデリジェンスのプロセスの準備として社内スタッフとの連携や話合い、実行段階とコンプライアンスにおける役割の決定、弱点とリスクの特定、重要な問題点がトランザクションに与える影響の評価、矯正的なアクションプランの決定、バイサイドによるデューデリジェンスのプロセスの戦略的決定のためのシークレット情報の保持契約、MOU、LOI、財務ストラクチャー、対象企業の初期評価などについて説明した。

最後にL&P Advogadosのエンヒケ・ハダードパートナーは、「 ブラジルにおける典型的な法務上の検出事項及びリーガルストラクチャリング」について、法務デューデリジェンスのコンセプト、目的、実践としての販売並びにジョイントベンチャー、IPO、価値分析のプロセス、投資への傘下、新規の統括主体の任命、株主調査、分析の範囲としての会社並びに訴訟、不動産、活動の範囲として契約上、規制と環境、無形不動産、保険、M&Aトランザクションとして株式の売買、事業、資産、及び事業部門の売買、役員による経営権の購入などについて説明した。

またM&Aトランザクションの主要契約の主な規定として、株式の売買、価格、支払い方法、従前の条件、責任の特定、補償の校正、競合禁止、守秘義務、包括契約、言語、司法調停と裁判所、補償として価格の一部の支払い保留、銀行保証、貸し金庫、抵当、担保、個人補償、約束手形、保証口座、主なクロージング後の問題点は、一般的に補償とストラクチャリングの手続きに関連して発生すると説明した。

また当日の資料準備、音響機器及び同時通訳の一切の費用はPwC社が負担し、同社主導で本セミナーが実現された。

左から講演者のPwC会計事務所トランザクションサービス部のレオナルド・デロッソパートナー/PwC M&Aタックス部のホドリゴ・バストスパートナー/L&P Advogadosのエンヒケ・ハダードパートナー/PwCコーポレートファイナンス部のアレシャンドレ・ピエラントーニパートナー(Fotos: Rubens Ito / CCIJB)

左からコンサルタント部会の澤田吉啓部会長/都築慎一副部会長/関根実副部会長

会場一杯の68人が参加して開催されたセミナー

講演を前に関係者一同が打合せ(左から澤田吉啓コンサルタント部会長、平田藤義事務局長、PwC社カロリーナ・サカマ氏、同社トランザクションサービス部のレオナルド・デロッソパートナー M&Aタックス部のホドリゴ・バストスパートナー、コーポレートファイナンス部のアレシャンドレ・ピエラントーニパートナー、矢萩信行シニアマネジャー、都築慎一コンサルタント副部会長)


 

3月の製造業部門の雇用は5,048人減少

就労・失業者管理センター(Caged)の統計によると、3月の製造部門の雇用は5,048人減少、世界金融危機の影響を大きく受けた2009年3月に次ぐ雇用の減少を記録した。

LCAコンサルタント社のエコノミストのファーヴィオ・ロマン氏は、製造業の雇用減少は憂慮されるべきであり、特に食品セクター並びに飲料セクター、エタノールセクターの雇用が2万5,211人と大幅に減少しているとコメントしている。

2001年から2012年までの3月の鉱業並びに製造業などを含む工業部門の平均雇用は2万3,000人、今年3月は2,423人の減少を記録している。

製造業部門の平均サラリーは伝統的に最も高かったが、3月は1,011.69レアルとサービス部門の1,046.1レアル並びに建設部門の1,066.36レアルをそれぞれ下回った。

サービス部門の労働者の大学進学が大幅に伸びて平均サラリーを押し上げており、サービス業並びに建設業が雇用の創出を押し上げている。

3月の建設部門の雇用は、大衆住宅プロジェクトやインフラ整備プロジェクトなどが目白押しで3万5,935人と前年同月の3,315人から大幅に増加、サービス部門の雇用は、8万3,182人と前年同月の6万309人から大幅に増加している。

3月のブラジル全体の雇用は188万1,000人、失業は176万9,000人と前年同月比20.5%増加の11万1,700人の新規雇用となっているが、2月の15万6,000人から大幅に減少している。

3月の商業部門の平均サラリーは869.68レアルで農畜産部門の790.96レアルを上回っているが、鉱業部門の1,690.64レアルを大幅に下回っている。(2012年4月17日付けヴァロール紙)


 

NECブラジルの伊地知嗣典アシスタントディレクターと後任の小山泰広アシスタントディレクターが表敬訪問

NECブラジルの伊地知嗣典アシスタントディレクターと後任の小山泰広アシスタントディレクターが2012年4月17日に商工会議所を表敬訪問、平田藤義事務局長が応対した。

左から平田藤義事務局長/NECブラジルの伊地知嗣典アシスタントディレクター/後任の小山泰広アシスタントディレクター (Foto: Rubens Ito / CCIJB)

日立製作所の執行役常務の田辺靖雄海外本部長が表敬訪問

日立製作所の執行役常務の田辺靖雄海外本部長並びに日立ブラジルの鈴木裕之副社長が2012年4月16日に商工会議所を表敬訪問、平田藤義事務局長が応対した。

左から日立ブラジルの鈴木裕之副社長/日立製作所の執行役常務の田辺靖雄海外本部長/平田藤義事務局長Foto: Rubens Ito / CCIJB)

フェルナンデス大統領は、石油会社YPFを政府の管理下に置くことを表明

アルゼンチンのクリスティーナ・フェルナンデス大統領は、同国最大の石油会社YPF社を政府の管理下に置くことを表明、石油生産の低迷や投資をめぐり対立していたスペインの親会社レプソルYPF社から経営権を取上げる。

1999年から石油生産を行っているYPFの経営を直ちに引き継ぎ、アルゼンチン政府は最高経営責任者の後任にジューリオ・デ・ヴィド企画・公共投資相を起用、政府はYPFの株式51%を取得するための法案を議会に送付する。

アルゼンチン政府はYPF社の26.01%の株を取得、石油生産州が24.99%の株を取得、ペトロブラス石油公社の石油生産は6.0%を占めて3位、今年4月に同社のNeuquén州の石油コンセッションは投資不足を理由に、アルゼンチン政府に取り上げられていた。

YPF社の今年のアルゼンチン国内での投資は、34億ドルを予定していたにも関わらず、アルゼンチン政府はYPF社が投資を怠って石油生産が落ち込んだ影響で、石油の輸入増加につながっていると非難していた。

スペインのマヌエル・ソリア産業・エネルギー・観光相は、「スペイン政府は対応策を協議中で数日中に発表を予定しており、明確で断固たる措置を取る。」とアルゼンチン政府を非難している。

アルゼンチンの石油・ディーゼル燃料のマーケットシェアは、YPF社が59.8%と2位のシェル社の13.3%の4倍以上で寡占、エッソ社は13.2%、ペトロブラス社は10.4%となっている。

YPFの1日当たりの原油生産は53万バレル、売上は100億ドル、石油精製能力はアルゼンチン全体の52%に達しており、1,600ヵ所のガソリンポストに石油を供給している。

YPF社は1992年に民営化されてアルゼンチンの実業家が買収、1999年にスペイン資本のYPFが買収して57.43%の株を取得、アルゼンチンのPetersenグループは25.4%を取得していた。(2012年4月17日付けエスタード紙)


 

2月の経済活動指数はマイナス0.23%

中銀の発表によると2月の経済活動指数(IBC-Br)は、前月比マイナス0.23%と昨年10月のマイナス0.58%に次ぐ大幅な落ち込みを記録、1月のマイナス0.18%に続いて2か月連続でマイナスを記録している。

中銀のIBC-Brは、ブラジル地理統計院(IBGE)が発表している農牧畜業・工業・サービス業の統計データを基に算出した指数(2002年が100)でGDPと連動しており、通貨政策委員会(Copom)では同指数も参考にしている。

2月のIBC-Brは、製造業部門の生産の回復の遅れや小売業の落ち込みなどでマイナス0.23%、しかしAE Projeções社のマイナス0.30%という予想を若干下回った。

2月の小売部門の売上は前月比マイナス1.1%を記録、また製造業の在庫が依然として平均を上回っていることも生産増加にブレーキをかけているが、連邦政府の経済活性化政策の導入や金利の低下などの効果が表れる下半期から国内経済の回復が予想されている。

社会経済開発銀行(BNDES)のルシアーノ・コウチーニョ総裁は、下半期から国内総生産(GDP)が大幅に増加して、今年のGDP伸び率は4.0%に達すると楽観視している。(2012年4月17日付けエスタード紙)


 

CIR 049/12: 2012年度第1四半期 監事会開催案内

CIR-049/12

2012年4月17

監事 各位 
財務委員長

ブラジル日本商工会議所

監事会議長   中村敏幸

 

2012年度第四半期 監事会開催案内

 

拝啓
いつもお世話になっております。
ご多忙なところ恐縮ですが、日(正午 (お弁当代R$20/人)から監事会の会合2012年度第1四半期会計監査)を会議所の会議室にて開催致しますので、ご参加頂きます様お願い致します。

 

御出欠の確認を5月4日(金)までに事務所エレナ宛て(電話 3178-6233メール secretaria@camaradojapao.org.br )にご連絡下さい。

敬具

過去の思い出(2012年4月8日付けエスタード紙スエリー・カルダス氏コラム)

長期的な構造的プログラム、はっきりした方向性、到達すべき首尾一貫した目標がない時、打開策は、即時的あるいは一時的な間に合わせの手で行動することだ。一過性で短期的ではあるが、成果を上げる手もあるにはある。それ以外の手はと言うと、使いまわされ最早疲弊し信用を失い、効果はゼロである。もっとも、税の免除やら補助金のクレジットやらで、一部の人間を潤わせ、大部分の者を蚊帳の外に置いて、空になってしまった国庫にとっては関係ないことであるが。


国庫が空になって、政府はこれ以上歳入を失うことを恐れ、悪循環に陥り、正しい事を行うことを諦めている。正しい事とはすなわち、税制改革に向かって前進し、自らの仕事の収入の36%を公庫に納める義務を負う1億9千万のブラジル人の税負担を軽減することだ。


これが、去る火曜日、第2次ブラジル拡大計画(Plano Brasil Maior)の第2段階の発表時に、ジウマ・ロウセフ大統領と閣僚たちが見せたパフォーマンスだ。舞台のショーは、輝きもなく、見飽きたものだった。観客席にいる企業家と労働者のリーダーたちは、感動もなく、不審を抱き、熱意もなかった。ブラジル工業連盟(CNI)会長ロブソン・デ・アンドラージ氏、サンパウロ州工業連盟(Fiesp)会長パウロ・スカフ氏、「労組の力」会長パウロ・ペレイラ・ダ・シルバ氏は、諸対策について肯定的な判断を示したが、「解決ではない。その場しのぎだ」と述べた。


8か月前に施行されたジウマ政権の経済政策は、Fiespの調査によれば、ほとんど成果を生まず、工業界の72%は今日に至っても認知してない。第2バージョンは、実際のところ最初のバージョンにビタミンを添加したリフレインだが、新しいポイントが2つある。ひとつは良いが、もうひとつはそれほどでもない。良いほうは、INSSの免除が工業界の15の業界に拡大されることだ。もうひとつは、今回は450億レアルとなる、国庫からブラジル開発銀行(BNDES)への5回目の資金導入が、財政赤字を増大させ、納税者負担が増大されることだ。免税措置のほうは年72億レアルの経費増になり、新たな資金導入によってBNDESのほうは今年1,500億レアルの新規融資が可能となる。


ジウマ・ロウセフ大統領の意図は、製造業を難破から救い出し、民間セクターが投資を行うよう振興し、昨年平凡であった経済成長率を4.5%へと復活させようというものだ。しかしながら、彼女の経済チームは質を量と取り違えている。免税、補助金クレジット、輸入障壁といった措置の津波を築き上げ、軍事政権下でふんだんに使用されて20年前にぼろぼろになったモデルを繰り返し使っている。ある時、輸入品が国産品との競争に勝ち、財務省の人間たちは保護的措置に頼り、輸入税率をつり上げ、政府の購買に障壁を設け、堂々と、まさに将軍たちの好みで、国産品枠を創出し、わが国の工業技術の質に甚大なる遅れと損失をもたらしたのだ。


知恵と常識があれば、共和国大統領は77%の支持率(議会基盤との争いでは有利)という政治資本を使って、確固たる経済成長の基礎を根付かせ、構造改革に進み、インフラというボトルネックを取り除くことすらできる。ただし、民間資本投資の助けを借り、政府機関は、技術を前面に押し出し、独立した行動ができ、安定的かつ効果的な規則を作れるものでなければならない。


改革で結果を出し、インフラ投資を倍増できれば、ジウマ氏はブラジルにおける製造コストを高価にしている障害の半分を遠ざけ、競合相手との争いにおけるブラジル製品の競争力をつけることができるのだ。WTO(世界貿易機構)の抗議の対象となるような補助金がなくても、輸出産業が伸びるのは間違いない。


残りの半分だが、二つの障壁を克服しなければならない。教育への投資によってブラジル人労働者の生産性と職務能力を急いで高めること。もうひとつの改革構想(さらに難しく労力を要する)すなわち金融部門の改革構想を練り上げること。その目的は、製造部門投資のため長期の民間クレジットを再建し、企業への投資を資本化する機能を証券市場に戻すことである。

 


貿易
与信枠の拡大と輸出企業の構想以外に、火曜日発表された諸対策では輸出のルールは変更されない。それでよかったのだ。この分野での困難の一部は為替、対ドルのレアル高から来ている。政府は手持ちの兵器を使って行動してきて、今のところ、1ドルが1,80レアルより少し高いところで満足しているようだ。しかし、試した挙句にぼろぼろになり、破滅的な結果を招いた、古くけばけばしい過去のアイデアを、長持ちから取り出してくる者がいる。


ルーラ前大統領が最も話を聞いた顧問連の一人で、後継者も同様にしていると言われているが、それがエコノミストのルイス・ゴンザガ・ベルッソだ。彼はエスタード紙のインタビュー(4月3日のB4面)で、突拍子もない一連の提案を行っている。為替問題から始め、彼の視点では政府の直接介入で2,10レアルまで一気に下がるべきで、変動相場制は廃止すべきとのこと。では、インフレはどうなるのか?それは、「もう誰もインフレ目標システムを信じていない」とのこと。つまり、インフレが加速しても彼には問題が見えていないので、彼の提案では、インフレ目標と為替の変動相場制は廃止しろというのだ。


この異国趣味に反対するために数字を二つだけ。インフレ目標を作ってから12年間で、インフレが目標を超えたのはわずか3年だけ(2001年~2003年)である。それ以来、インフレ率は6.5%を超えていない。2006年は3.14%で、目標の半分以下だ。つまり、今日インフレがブラジル国民の金を盗んでいないのであれば、それはインフレ目標システムに負うところなのだ。為替に関しては、輸出収益は1999年の変動相場制導入までツルツル滑っていたことを思い出せば十分だ。その後、収益は480億ドルから2011年の2560億ドルへと飛躍的に伸びた。そして、著しい貿易黒字をブラジルにもたらしている。


インタビューで、ベルッソはもう一つの時代遅れの異国趣味が懐かしいと語っている。輸出恩典制度(Befiex)とIPI(工業製品税)恩賞クレジットだ。デルフィン・ネット元大臣が輸出振興のために40年前に創設したが、WTOに非難されて廃止となったものだ。Befiexは輸出品に使用される投入物は免税とするもので、恩典クレジットは輸出企業に国家予算から寄付がもらえるというものだった。両方とも、国民の収入から輸出企業へ、残酷なまでの収益の移動が伴った。

(2012年4月8日付けエスタード紙スエリー・カルダス氏コラム)