KYONGLIM CHOI 在ブラジル韓国大使が商工会議所を表敬訪問

KYONGLIM CHOI在ブラジル韓国大使が2012年4月12日に商工会議所を表敬訪問、近藤正樹会頭並びに平田藤義事務局長が応対し、近藤会頭は商工会議所活動について丁寧に説明した。

左からKYONGLIM CHOI在ブラジル韓国大使/平田藤義事務局長/近藤正樹会頭(Foto: Rubens Ito / CCIJB)

左から近藤正樹会頭/KYONGLIM CHOI在ブラジル韓国大使/平田藤義事務局長 (Foto: Seidi Kusakano CCIJB)

ピメンテル開発相インタビュー「民間銀行のクレジット付与は最小限」

開発相にとって、BNDES(ブラジル開発銀行)の活動は民間クレジット市場の資金不足を補うためと正当化されている。


フェルナンド・ピメンテル開発相は、先週の
新経済活性化政策表明の後、エスタード紙のインタビューで、民間が主導していくようにとの一連の要請を行った。開発相によれば、銀行は「困難な時期」においてクレジットの付与について「最小限」におさえ、産業空洞化という考え方は「荒っぽい」とし、政府はこれ以上自動車メーカーにインセンティブを与えないと述べた。

「このセクターはもう随分インセンティブがある」とピメンテル開発相は述べた。「いじる必要性は見えない」。反対に、調査研究とイノベーションへの投資を要請した。「自動車産業がブラジルという市場規模に見合っただけのことをしていると、言うことはできない」。

しかし、ピメンテル開発相はトーンを弱めてコメントしたのは、為替レートに影響を及ぼすためのアグレッシブな措置を先取りして指示を出したと思われる調査についてである。「私を誰だと思う?(アグレッシブな措置を要求するとして)」と開発相。「私はミナス出身だ」。以下はピメンテル開発相とのインタビューである。

 


一連の経済政策の成果はいつ現れるのか?

効果は短期的なものではないが、非常にポジティブなものとなるだろう。免税については、我々には90日ルール(発布から施行までの期間)の要求がある。しかし、その他の措置は否だ。90日あればすべてが規則どおり動いているだろうと考える。BNDESは10日から15日後には、新たなレートで稼動していることだろう。

補助付のレートで回転資金を提供する必要はなかったか?

BNDESは長期の投資だけ行うべきだと言う者もいるが、残念ながらブラジルの民間クレジット市場はクレジット付与については随分しみったれたやり方をしてきた(笑)。ちょっとでも危機の兆候があると、締め付けをする。それが非常に大きな不満の種だ。BNDESが民間クレジットの不足するところを、結局、補わなければならなくなる。

何ができるか?

中央銀行が何らかのメカニズムで刺激したり、銀行強制預託金比率を縮小したりできるか、私はわからない。金利とスプレッドを上げるのは意味がない。Selic(政策誘導金利)は下がっている。理解できない。仮説上の危機リスクから自らを予防している。経済がクレジットをますます必要としている時に、物事がうまく行っていないまさにその時に、民間銀行は腰が引けてしまっている。当然のことながら、公立銀行が結局補わなければならない。スプレッドが下がらなければ、金利だけ下げても仕方がない。

Selicのレートを下げることは、為替問題解決に役立つか?

役立つが、決定的ではない。堅固な経済と一貫性ある税制政策が資本を惹きつける。ブラジルの金利はいまだに国際的な平均より随分と高い。だからドルがたくさん入ってくる。今後は、過去の歴史と比べて高い通貨とともに生きていかなければならない。と言って、過度に通貨を高くしようと言っているのではない。逆だ。

マンテガ財務相は1ドル1,80レアルが妥当と言ったが…

そのレートは全く素晴らしいものではないが、妥当だ。彼はそれが指標だと言いかけたが、私はそうは言わない。しかし、何とかそのレートを維持していくつもりだ。

このレートは良いレートなのか?

工業の製造サイクルは外国のサプライヤーと強く結びついている。全員を満足させる為替レートはない。全くうまく行っていない者にとって良いレートは、うまく行っている者にとっては悪いレートになる。

しかし、大臣は1,80レアルで居心地がいいのか?

旅行に行く時にはとてもいい(笑)。だが、輸出しようとするならひどすぎる。競争力の標準から外れた者には、事実、否だ。調整する必要がある。為替をコントロールするわけではないので、何か別の措置で補償する必要がある。まさにそれを今やっているところだ。

自動車業界統制は2013年にならないと始まらないのか?2012年はどうなるか?

自動車業界はすでに多くのインセンティブがある。かき回す必要性は見えない。トラックとバスのための措置も行った。融資条件は非常に有利で、さらなる製造も問題なくできるだろう。自動車については、緊急の課題があるとは考えない。

新しい自動車業界統制から何を期待するか?

ブラジルの自動車産業は非常に堅固だが、市場規模に適したイノベーション吸収を行わずに21世紀に入ってしまった。ブラジルという市場規模に見合っただけのことをしていると、言うことはできない。それだけのレベルでなければならない。その方向へ推し進めるための措置は行った。製造技術、研究、イノベーションといった部門をブラジルへ導入するようにという措置だ。我々はブラジル生まれの製品を望んでいる。製造能力は持っている。地方の充実を望んでいる。世界で4番目に大きい市場にそれに見合った自動車部品工業がない理由がない。必要だ。

専門家は脱工業化が起こっていると指摘しているが…

脱工業化が起こっているという考えは、GDPのシェアが下がったからで、荒っぽい考え方だ。シェアが下がった理由は、多くはアグロビジネスについてであり、これはきわめて競争力がある。それは誇りに思うべきものだ。それが問題なのではない。

では、何が起こっているのか?

二つある。一つは、製造サイクルに外国のサプライヤーが急速に統合されたこと。ブラジルだけの現象ではない。アジアが工業部品部材をコモディティ化していることによるのだ。コンピューターのICは今日ではコモディティだ。避けようのない傾向だ。だが、市場を閉じるつもりはない。優位を持つ部分で競争力を高めなければならない。それが産業空洞化と混同されている。

つまり、戦いに負けるブラジルの業界もあるということか?

わからない。ブラジルでICを作ったことはないから。

繊維業界は?

繊維業界は競争に耐えると思う。ブラジルの輸入は市場の6%だ。繊維業界が死のリスクを冒しているとどうやって言えるだろう?そんなことはない。すでに繊維業界製造サイクルの統合は強く、これからますます強まるという考えは受け入れるべきだ。今起こっているもう一つのポイントは、工業資本(資産)の老朽化だ。テクノロジーはものすごく発展した。それに追いついていくには敏捷性、イノベーションの能力、多大な技術知識を吸収する能力が必要だ。白状するが、ブラジルにはそれがない。

何が起こる可能性があるか?

中国や韓国のような競争力を得られない分野もある。戦いだ。失う物より得る物の方が多いと信じたい。じっとしていたら、ここにあってもいいはずの製造サイクルを失うだろう。それを維持するだけでなく、他のものを惹きつけることもできる。今世界で見られるのは、需要を持つ者が供給をコントロールするということだ。我々には約2億人のブラジル人という市場がある。ボールはブラジルが保持している。だから皆ブラジルへ投資したいのだし、自動車を売りたいのだ。そのパワーをなぜ手放そうとするのか?あなたは車を売りたいか?売りたい。ではブラジルに作りに来なさい。我々は輸入を禁止しているか?保護主義を採っているか?否だ。

どの業界で政府はそういうことができるのか?

我々は総需要をコントロールする。みんなのために働いている。医薬業界では非常に熱心にやっているし、ファインケミカル業界でも、電気電子業界でも、肥料の業界でも仕事している。

ブラジルは輸入Cofins(社会保障融資納付金)が高いためにWTOで報復に遭う可能性がないか?

WTOのルールを傷つけるようなことは何もしていない。泣き言や歯ぎしりはあるだろう。あるかもしれない。いつもあるから。だが、我々に対抗するために委員会を開くようなことはないだろう。

保護主義が強くなったのか?

保護主義はない。その批判は不当だ。通商防衛を行っているのだ。どこまでか?合意、適法性、国際ルールの限界までだ。保護主義は別のことだ。輸入を邪魔するような秘密のお役所仕事は作っていない。不合理な障壁を作り出しはしない。

エスタード紙では、外資全部からIOFを徴収するという提案をした開発省の研究資料にアクセスしたが…

そのような研究資料は来ていない。

マンテガ財務相は工業界向け経済政策の中に為替措置も盛り込んだ。

それはギド(マンテガ財務相)の分野だ。それについて話せるのは彼だ。その分野においては、私はギドの主導を全面的に支持している。これまで、彼の行ったことはすべて非常に精緻だ。彼のやり方は、非常に注意深いという点で、財務相としてまさに正しいものだ。狂ったことはしないだろうから、用心深いのだ。でも、問題を放っておいて大きくしはしない。私は彼を信用している。

もっとアグレッシブな措置を要求しなかったのか?

私を誰だと思う?ミナス出身だ(慎重だ)。

マクロプルーデンス政策は金利よりも効果的か?

マクロプルーデンス政策は金利よりも効果的であることを示している。Selicは下がっているが、民間市場では金利とスプレッドは上がり続けている。そこで、第2の大道具として、Selicで煙にまくのだ。相対化する必要がある。海へ海へというのでもなく、陸へ陸へというのでもなく。(金利が)下がるとまたインフレになるのか、上がるとインフレになるのか、わからない。中央銀行は賢明な事を行った。金利を下げ続け、マクロプルーデンス政策を施行し、インフレをよく抑えた。インフレは収まって、随分煙は晴れた。

多くのアナリストが、Copom(金融政策委員会)は2013年Selicを上げなければならなくなると指摘している。

ああ、それはないよ!まず2012年を終わらせよう。中央銀行は必要な道具をすべて持っているし、インフレ目標を維持するために道具をどう使うかわかっている。目標内とは半分かって?知らない。少し上かもしれないし、少し下かもしれない。

コンサルタントとしての活動について倫理委員会からの情報提供要請は?

委員会は調査を始めていないが、私の代表権についての説明は求められた。説明して、委員会が何を言うか様子見だ。説明するつもりの内容で、もし疑いが存在するのなら疑いを晴らすのに十分だし、この問題は終わりになるだろう。

議会は?

そこは、政治闘争だよ。「フェンシングもどき」をやるだけさ。実際何もないんだから。全部説明済みさ。

レナタ・ヴェリッシモ、アドリアーナ・フェルナンデス/ブラジリア
(2012年4月8日付けエスタード紙)

延滞率増加で自動車向けクレジット縮小

自動車向けクレジットの延滞率増加で銀行スプレッド上昇に伴う金利の高止まりや与信の厳格化の影響で、クレジットが縮小して自動車販売が低下しているために、全国自動車工業会(Anfavea)のクレドルヴィーノ・ベリーニ会長は、民間銀行に対してクレジット拡大を要請している。

連邦政府の要請で連邦貯蓄金庫(Caixa)が「Caixa Melhor Crédito」プログラムに従って、各種のクレジット金利を最大で88%までカットした影響で、民間銀行は金利引下げを余儀なくされる。

同プログラムによる金利低下は、自動車向けクレジット並びに個人向けクレジット、中小企業向け法人クレジット、延滞率の低い給与・年金口座連動型クレジット、法人向け運転資金クレジットに適用される。

民間銀行並びに自動車メーカー系銀行の自動車販売向けクレジットの縮小に伴って自動車販売が減少しているために、自動車メーカーでは、自動車販売促進のためのフェア開催を軒並み中止している。

2月の自動車向けクレジットの90日以上の延滞率は、5.5%と過去12カ月間で2.7倍も上昇した影響で、与信審査が一段と厳しくなって販売が大幅に落ち込んでいる。

昨年の第1四半期の銀行の自動車購入希望者のクレジット承認率は65%であったが、今年の同期のクレジット承認率は、与信審査の厳格化で50%と大幅に低下している。

昨年の自動車向けクレジットは前年比19%増加したが、今年は12%増加に留まると予想されており、メルセデス・ベンツ銀行の昨年の自動車向けクレジットは前年比45%増加したが、今年は大幅に減少すると見込んでいる。

4月初めの10日間のバスやトラックを含む自動車販売は7万6,600台で前月比1.37%の減少、前年同期比では8.87%の減少、今年の4月10日までの累積販売は、89万5,000台と前年同期比1.6%の減少となっている。

公立銀行のブラジル銀行並びに連邦貯蓄金庫はクレジット金利を大幅に引き下げたが、クレジット拡大で収益は維持できるために、ギド・マンテガ財務相は、民間銀行の金利引き下げを促している。

連邦政府が金融取引税(IOF)並びに純益に対する社会納付金(CSLL)の減税を実施すれば銀行スプレッドが低下できるために、ブラジル銀行協会連盟(Febraban)のムリロ・ポルトガル会長は、公立銀行の無理な金利引き下げに反論している。

Febraban連盟では銀行スプレッドの29%は不渡りリスク、26%は強制供託金並びにIOFやCSLLを含む課税、13%は管理コスト、残りの32%はマージンであると指摘している。(2012年4月12日付けエスタード紙)

 

Previは空港コンセッションや小売業界への投資を強化

ブラジル銀行の年金ファンド(Previ)の総資産は1,600億レアル、そのうち62%は金利が確定していない流動性投資、38%は金利確定付きファンドや不動産投資であり、昨年の純益は246億レアルを記録している。

Previファンドでは、今年の投資を小売業界並びに特に空港コンセッションのインフラ投資を中心に行う予定であり、更にポートフォーリオを拡大する計画を立てている。

グアルーリョス空港の民間コンセッション入札では、Previファンド傘下のインフラ企業Invepar社は、ペトロブラス石油公社年金基金Petro社並びに連邦貯蓄金庫年金基金Funcef社、道路や地下鉄建設を事業の柱にしている建設会社OAS社 、南アフリカのケープタウンやKing Shakaなどの国際空港を運営している南アフリカ資本ACSA社と共に落札した。

Previファンドでは今後も空港コンセッションへの投資を強化するために、グループ傘下のInvepar社の新規株式公開(IPO)を来年中に予定、また小売大手マガジン・ルイザ社に2.07%の資本参加を行っている。

同ファンドは、小売業界やショッピングセンターなどの不動産投資以外に、ペトロブラスグループのSete Brasil社などに資本参加をしており、膨大な埋蔵量を誇る岩塩層下原油開発などの石油・天然ガスセグメントにも大型投資を予定している。(2012年4月12日付けエスタード紙)


 

エンブラエルはインド海軍の15億ドルの入札に参加を予定

エンブラエル社は総額が12億ドルから15億ドルと予想されているインド海軍の偵察機9機の入札に参加を予定しており、すでにインド国防相との間で3機のジェット機Bem-145型を2013年までに納入する契約を交わしている。

同社は、インド空軍に5機のレガシー600型を納入して、エグゼクティブの輸送や国境偵察に使用されており、インド国防省の2023年までのインド洋の防衛用偵察機などの購入予算は200億ドルに達すると予想されている。

エンブラエルでは、ターボプロップ単発の軽攻撃機であるスーパーツカノ(Super Tucano)の販売交渉をフィリピン国防省並びにペルー国防省と行っている。

ペルー国防省は、アマゾン流域の国境監視に1億5,000万ドルを投資して、2機のSuper Tucano機の購入を検討しており、フィリピン国防省は、ゲリラの偵察用に同機の購入を検討している。(2012年4月12日付けエスタード紙)


 

事務局便り JD-018/2012: 「大使館情報」の第48号(12年4月号)

事務局便り JD-018/2012

2012年4月12日

 

商工会議所会員の皆様

 

平成24412

在ブラジル日本国大使館

 

ブラジルにてご活躍の皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。

 

「大使館情報」の第48号(124月号)を送付させていただきます。

 

今月号では移転価格税制の改正、国内産業競争力強化のための新たな措置の発表等を掲載しております。

 

送らせていただく情報は,日本政府の立場を代表したものではなく,公表された情報を中心にとりまとめたものであり,皆様へのご参考として送らせていただくものです。なお,目的以外での使用(転写,引用等)を希望される場合には,あらかじめ当館にご相談くださるようお願いいたします。

 

また,今後、更に皆様のお役に立てるよう内容を充実させていきたいと思いますので、ご意見やご要望等がありましたら下記連絡先までご連絡いただければ幸いです。

 

  大使館情報の最近のバックナンバーを大使館ホームページに掲載いたしましたのでそちらも御覧ください。

在ブラジル日本大使館 www.br.emb-japan.go.jp

 

【問い合わせ・連絡先】

在ブラジル日本国大使館

書記官(経済班) 佐久間 有児

電話:(61)-3442-4215

FAX:(61)-3242-2539

Email:yuji.sakuma@mofa.go.jp

MARUBENI-ITOCHU BRASIL及び米国MISA社 一行が表敬訪問

MARUBENI-ITOCHU STEEL BRASIL LTDA.の柴山誠社長、平井義夫副社長、及び杉本裕介氏が、米国MISA(MARUBENI-ITOCHU STEEL AMERICA INC.)社の永石暢洋Senior Vice Presidentを同伴し、2012年4月11日に商工会議所を表敬訪問、応対した平田藤義事務局長とブラジルの経済動向やビジネス環境など多岐に亘る意見交換を行った。

左から平田事務局長 / 杉本氏 / 平井副社長 / 永石Senior Vice President / 柴山社長 (Foto: Rubens Ito/CCIBJ)

 

NKS Transportes – Transportadora Proauto Ltda.のエドアルド・スエオ・フジキ取締役が表敬訪問

NKS Transportes – Transportadora Proauto Ltda.のエドアルド・スエオ・フジキ取締役が2012年4月11日に商工会議所を表敬訪問、応対した平田藤義事務局長に入会登録書を手渡した。

左から平田藤義事務局長左から/NKS Transportes – Transportadora Proauto Ltda.のエドアルド・スエオ・フジキ取締役(Fotos: Rubens Ito / CCIJB)

日伯社会保障協定に関するセミナーに会場一杯の66人が参加して開催

コンサルタント部会(澤田吉啓部会長)の日伯社会保障協定に関するセミナーが2012年4月11日午後4時から6時まで会場一杯の66人が参加して開催、元厚生労働省年金局国際年金係長で、ブラジルとの社会保障協定の提携で大いに力を発揮したサンパウロ総領事館の坪井俊宣領事が講師を務めた。

初めにコンサルタント部会の澤田吉啓部会長が開催挨拶として、回章をだしてから2時間で満員御礼を出すほど会員の関心が高いセミナーであり、日伯社会保障協定に関する疑問点を払拭してほしいと説明した。

初めに坪井領事は日伯社会保障協定について、INSS保険料の企業負担分の取扱いや、現地法人の役員への本協定の適用について様々な憶測が飛び交ったことについて、非常に重要なことは正確な情報の把握であり、本日の説明会では協定条文を資料として配布し、個々の事項の根拠がどこにあるのかについても併せて説明したいと述べた。


【社会保障協定の概要】

社会保障協定の狙いは国際的な人材交流の活発化に伴う年金等の問題解決であり、日本が協定締結している国は欧米諸国など14カ国、ブラジルとの協定締結は南米で初めてであり、今後は他のBRICS諸国との協定締結が予定されている。

なお、中国には13万人の日本人が生活しており、今年7月から外国人にも社会保険強制加入が適用され、二重加入が発生して年金の掛け捨てとなるために、社会保障協定の締結が急がれている。


【一時派遣について】

坪井領事は例として派遣期間が5年以上となる場合、協定第7条2項に基づき、プロジェクトが伸びた場合など明確な理由があれば、3年までの延長が可能であると説明。また、場合によればフレキシブルな対応もしてもらえると付け加えた。

「1年のインターバル規定」では、協定第7条3で規定されており、また二重加入は協定第12条で強制加入について解消される旨規定されているが、任意加入は認められていると述べた上で、ホームページに記載されているように、3月1日から厚生年金についても任意加入できるようになったと説明した。

「適用証明書」の取り扱いについて、ブラジル当局の担当官との間で何か問題が生じた場合には、担当部署や担当官の名前、誰のケースについてなのか等の具体的な情報を提供していただければ、問題解決に繋がると述べた。

これについて、ある企業の方より、INSSへの保険料の支払いをする必要が無いとは認識しているが、ブラジル当局側の対応に対して不安があるので、もう少し様子を見る必要があると聞いたとのコメントが出されたが、これに対して、坪井領事は法律的には問題は無く、監査が入っても適用証明書を提示すればよいと考えるが、もし問題が生じた場合には具体的な情報を提供してほしいと述べた。

また派遣期間の起算点に関する質問に対して、坪井領事は3月1日以前からブラジルで就労していた人は3月1日に就労開始とみなされ、3月1日以降に赴任した人は赴任日(適用証明書に記載されている派遣開始日)となると説明した。


【保険期間の通算について】

日本の年金法では、日本国籍を有している者の海外滞在期間はカラ期間となり、年金額には加えられないが、年金受給資格期間に加えることが可能。

例えば、日本に10年、ブランスに10年、米国に10年、ブラジルに10年それぞれ加入していたといった場合(いずれも二重加入ではない。)には、日本の年金受給のために二国間の通算は可能であるが、第三国の保険期間は算入しないと説明した。


【その他】

ブラジルの労災保険はINSS保険料に一体不可分なものとして含まれており、協定により当該保険料が免除されるとブラジル労災保険は適用されないことに加え、日本の労災保険は海外で就労する労働者に適用されないため、何らかの労災保険に加入することを勧めると述べた。

協定発効前にブラジルで年金保険料を納めた人が日本に帰国して65歳になれば、ブラジルの年金が受給できるのかの問い合わせに対して、坪井領事は受給できると思われるが、帰国前に書類や記録を確認しておくことを薦めると説明、また協定締結後は日本でブラジルの年金請求が可能となったと付け加えた。

澤田部会長は今回のセミナーに参加できなかった会員も多いので、要望があれば再度、セミナーを開催並びに地方都市や他州の会員向けのセミナー開催も坪井領事に快諾してもらっていると丁寧にお礼を述べ、参加者は不安一掃できたために、坪井領事に大きな拍手が送られ、素晴らしいセミナーとなった。

講演者のサンパウロ総領事館の坪井俊宣領事(Fotos: Rubens Ito / CCIJB)

会場一杯の66人が参加して開催されたセミナー

 

工業生産と新たな支援計画

ブラジル政府が新たな工業振興政策を発表したのと同じ日、地理統計院IBGEは、2月の工業生産に関するデータを公表した。前月と比較して1.3%の伸びを記録したものの、だからと言って製造業が低迷から脱し始めたと考えることはできない。2月の結果はあくまで統計上のものであり、実際のところ、工業生産は1月、2011年12月と比較して2.1%という猛烈な落ち込みを記録していたという事情で説明可能だからだ。双方のケースともに、データは季節調整済み。

調査対象となった27業種のうち18業種において、絶対額でも生産が拡大した。最も素晴らしい結果を出したのは13.1%の増産を記録したトラックであるが、こちらも同様に集団休暇が実施された翌月の記録であり、1月の生産は31.2%も落ち込んでいた。

工業部門の停滞は、前年同月と比較した場合、より鮮明になる。2月は前年同月と比較して3.9%の落ち込みを記録、加えて1―2月期でも、前年同月と比較して3.4%落ち込んだ。

工業部門の企業が生産の拡大あるいは近代化を図るための資本財では、生産が5.7%拡大したが、これで結論を下してはならない。実際のところ、機械・設備に関するデータは全体で見れば、工業部門向けの生産が縮小しているため、資本財と位置付けられるトラック生産の影響を強く受けている。唯一、状況がポジティブにあると見なすことができるのは、中間投入財の2.3%の増産。これには恐らく、政府が導入した景気刺激策の先取りが含まれ、新たな設備の観点から完成品の生産を拡大させる可能性もある。

今回の財政政策の対象外となった鉱業は9.9%の生産拡大であるが、その増産は、鉄鉱石と非鉄金属鉱物に限られる。

実際のところ、今回の工業振興策の恩恵を受ける生産品の大部分で、年明け2か月間の生産が減少している。

今回立ち上げられた計画は、工業生産を引き上げることができるだろうか? そこが、問題だ。給与税の免税措置に伴って、労働集約的な業種がマージンを拡大することに疑問の余地はない。しかしながら疑問が残るのは、価格が低下するのかという部分。 本質的な問題は、労働生産性から機械・設備の近代化、企業の技術革新能力までを含めた、生産チェーン全体のコスト削減である。(2012年4月5日付エスタード紙)