7グループがWTOにIPIの30%引上げに対してパネル委員会に提訴準備か

自動車パーツの国産化比率が65%に達しない輸入自動車に課せられる30%の工業製品税(IPI)の引上げを昨年12月16日から実施したために、今年1月の輸入自動車は前月比では大幅に減少している。

米国、ヨーロッパ連合、オーストラリア、韓国、香港、日本並びにコロンビアの7グループの政府はブラジルのIPIの大幅引き上げは保護貿易主義で、セーフガードに当たると非難している。

これらのグループはブラジルの今回の国産化比率が65%に達しない輸入自動車に対するIPI引上げを容認すれば、他の新興国も自国産業の保護のために、同じシステムを擁入する可能性を指摘している。

ブラジルはレアルの為替の不均衡で輸入自動車が急増して国内市場にダメージを与えているために採用を余儀なくされていると説明、それに対してオーストラリアの外交官はこの問題を話し合うために、アントニオ・パトリオタ外務相との会合を望んでいる。

世界貿易機構(WTO)がブラジルのIPI引上げ措置は国内自動車産業の保護政策であるとして却下するのは明らかであるにも関わらず、通常は判定までに1年以上要するために、判定前にブラジルがこのIPI措置を廃止している可能性が高い。(2012年2月2日付けエスタード紙)


 

1月の貿易赤字は12億9,100万ドル

通商産業開発省(MDIC)の統計によると、1月の貿易収支赤字12億9,100万ドルと同月の赤字の月間記録を更新したために、連邦政府は3月末までに貿易促進するための政策を発表すると予想されている。

貿易促進するための政策として、輸出業者向けのクレジット拡大、輸出手続きの簡素化や輸出のための中小企業向け優遇税制が予想されているが、1月に急上昇したレアル通貨は輸入の促進効果並びに輸出の価格競争力を一層削いでいる。

MDICでは現在のレアル通貨のレベルは貿易にとっては不適当であり、またブラジルにとって主要輸出国である中国の経済伸び率停滞も輸出減少につながったとみている。

1月の1日当たりの中国向け鉄鉱石輸出は31.1%減少、昨年1月の1日当たりの輸出額1億2,090万ドルから8,340万ドルと大幅に減少、またコモディティ価格も大幅に減少している。

またギリシャの財政危機を発端にヨーロッパ諸国が債務危機に連鎖しており、今年1月のヨーロッパ連合国向け1日当たりの輸出は25.2%減少、1月の1日当たりの輸出は前年同期比1.3%と僅かに増加、輸入は12.3%と大幅に増加、中銀の今年の貿易収支黒字予想は230億ドル、民間金融機関では198億ドルを予想している。(2012年2月2日付けエスタード紙)


 

ペトロブラスは海外で70億ドルを調達

昨日、ペトロブラス石油公社は海外での社債発行で主幹事銀行も驚くほどの買い注文需要があり、70億ドルの資金調達に成功、ヨーロッパやアジアを中心に270億ドルの需要があった。

ペトロブラスは2015年までに岩塩層下(プレソルト)原油開発資金として、2,250億ドル調達のために社債発行が予定されているが、ペトロブラスの最後の社債発行は1年前の60億ドルであった。

今回の同社の海外での社債発行は30億ドルから40億ドルと予想されていたにも関わらず、主幹事銀行は金融業界のペトロブラスに対する注目度増加で、一昨日には60億ドルの調達が可能と予想、しかし最終的には70億ドルに達しオペレーションを終えた。

今年に入ってブラジルの国庫庁、民間銀行、食品大手、石油化学企業や製鉄会社が相次いで海外で資金調達に成功して、ドルの流入が相次いだために世界で最もブラジルの為替が値上がりした一因となっている。

今年1月のレアル通貨は対ドルで7.29%上昇、世界の主な6通貨の対ドルの平均上昇率は1.15%であり、レアル通貨の上昇率は他の通貨を圧倒している。

1月3日には国庫庁が海外で8億2,500万ドルを調達、ヴァーレ社は10億ドル、ブラデスコ銀行7億5,000万ドル、ブラジル銀行10億ドル、イタウーウニバンコ銀行は5億5,000万ドルとそれぞれ社債発行などで資金を調達した。

また1月にはゼネコン大手のオデブレヒト社が3億ドル、食肉メーカーJBS7億ドル、石油化学大手のブラスケンは2億5,000万ドル、バンリスール銀行5億ドル、製鉄業のCSNは2億ドル並びにビグバンコ銀行は2億800万ドルをそれぞれ調達していた。(2012年2月2日付けエスタード紙)

 

1月の投資収益率はIbovespaが11.3%でダントツ

1月の投資収益率はサンパウロ平均株価(Ibovespa)が11.13%と、他の投資を圧倒するダントツの収益率を確保して、1月としては2006年の14.73%に次ぐ収益率を確保した。

しかし昨年のIbovespaの収益率はマイナス18.11% と最悪であった。ヨーロッパの債務危機や米国の景気先行き感の改善などの要因で一転して上昇しているにも関わらず、今後の世界の景気動向次第では暴落する可能性も否定できない。

1月の株価が記録的に上昇した一方でドルの収益率はマイナス6.63%と大幅に急落、しかし昨年のドルの収益率は12.3%と金に次ぐ収益率を記録していたが、リスクの大きな投資であることを証明している。

1月のレアル通貨はドルに対して世界で最も上昇した通貨となり、レアル通貨に次いでメキシコのペソ、ニュージーランドは6.3%上昇、オーストラリア4.0%、南アフリカ3.8%、シンガポール、韓国、台湾が2.6%上昇している。

その他の投資の収益率はインフレ指数である総合市場物価指数(IGP-M)の0.25%を上回っており、銀行間預金ファンド(DI)は0.71%、銀行定期預金証(CDB)0.66% 、金0.63%、ポウパンサ預金0.59%となっている。(2012年2月1日付けエスタード紙)

 

1月の自動車販売は25万台以上

1月30日までのバスやトラックを含む自動車の新車登録台数は25万1,100台と、前年同月の24万4,800台を上回っているにも関わらず、記録的な販売となった前月比ではマイナス27.2%と大幅に減少している。

伝統的に1月の自動車販売は不振となっているにも関わらず、自動車メーカーやディーラーは在庫削減のために、積極的にデスカウントフェアなどを開催して、収益率を顧みない販売戦力に力を入れた。

1月30日までの自動車販売ではGMが21.2%、ワーゲンが20.6%とフィアットを145台上回ってランキングが大きく塗り替えられたが、31日の集計次第ではランキングが再度変わる可能性がある。

昨年の自動車向けクレジットは延滞率が前年の2.5%から5.0%に上昇したために、与信審査が厳しくなって前年の18.2%から7.9%増加に留まり、クレジット残高は2,000億レアルとなっている。

昨日、商工開発省から工業製品税(IPI)7%から25%の税制恩典適用を受けるメーカーが発表された。しかし昨年12月16日から国産化比率が65%以下の輸入自動車に対して工業製品税(IPI)30%増加が実施されたために、中国メーカーや高級自動車メーカーは今回の税制恩恵適用から対象外となった。

税制恩典対象の18メーカーはAgrale社、 Caoa(Hyundai)、 Fiat、 Ford、  GM 、Honda、 Iveco、 MAN、 Mercedes Benz、 MMC、 Nissan、 Peugeot、 Renault、 Scania 、Toyota、 Volkawagen、 Volvo並びに International Industria Automotiva da America do Sul社となっている。(2012年2月1日付けエスタード紙)


 

昨年12月の鉱工業部門の伸び率は前月比0.9%増加

ブラジル地理統計院(IBGE)の調査によると昨年12月の鉱工業部門の伸び率は前月比0.9%と改善、27セクターのうち16セクターで生産増加を記録、しかし通年では0.3%の伸び率となっている。

昨年の鉱工業部門の伸び率が僅かに0.3%となった要因として、クレジット部門の縮小、レアル為替上昇に伴う特に繊維や履物などの輸入製品増加による国内メーカーの生産減少、8月末まで継続した金利高、ヨーロッパの債務危機の影響による一般消費者や企業経営者の景況感の悪化による内需の縮小などであった。

昨年12月の資本財部門の前月比の伸び率は3.7%、通年では3.3%とそれぞれ増加、特に今年1月から排気ガス規制が変更になるために、トラック生産の需要が大幅に増加した。

また耐久消費財セクターは白物家電の工業製品税(IPI)減税が追い風となって7.0%増加、また自動車セクターは駆け込み需要などの要因で5.2%と大幅に増加している。

昨年12月の中間財セクター伸び率は前月比0.2%、通年では0.3%、非耐久消費財は0.5%、マイナス0.3%、12月の鉱工業部門で最も悪かったのは繊維セクターのマイナス14.9%、履物・皮革マイナス10.4%、事務機器・情報機器マイナス4.9%、衣類・アクセサリーマイナス4.4%、機械装置並びに電気材料セクターはマイナス3.6%であった。

LCAコンサルタント社のアナリストであるトヴァン・ツカコブ氏は鉱工業部門の在庫が一掃する下半期からの生産増加を見込んでおり、今年のレアルの為替はR$1.70と昨年のR%1.67 から僅かに下げると予想、また先進諸国の景気悪化で投資金が新興国に流れ、今年のブラジルの鉱工業部門の伸び率は2.5%を見込んでいる。(2012年2月1日付けヴァロール紙)


 

電気電子部会に13人が参加して業種別部会長シンポ発表資料作成で意見交換

電気電子部会(篠原一宇部会長)が2012年2月1日午後5時から7時まで13人が参加して開催され、参加者から自社の昨年の回顧並びに今年の展望がそれぞれ発表され大いに意見交換がなされた。

昨年の回顧では、東日本大震災によるサプライチェーン停滞の影響や受注物件キャンセル、中間層のCクラスの拡大、設備投資販売、レアル高の為替、好調を維持した薄型テレビ販売、価格競争激化による収益性の悪化、人件費の高騰、タイの洪水による影響、サントス港湾の通関停滞などが挙がった。

今年の展望では、新工場の操業開始による販売増加、最低サラリーの大幅アップによる北東地域の消費増加、アマゾナス州の税制恩典の見直し、人件費高騰による合理化推進、労働争議、煩雑な税制、商品ラインナップの拡充、配送システムの整備、市長選挙の特需、入札関連ビジネスへの参入、ITシステム投資による人権コスト削減などが挙がった。

全国電気電子製品メーカー協会(Eletros)経営審議会の会長でもある篠原部会長は、アマゾナス州政府の財政悪化による州税である商品流通サービス税(ICMS)を含む恩典税制変更の可能性や白物家電向けIPI減税の延長などについて説明、また部会長シンポの翌日に開催される官民合同会議の討議について、参加者に協力を仰ぎ、最後には今年の部会活動について意見を求めて、素晴らしい意見交換会となった。

参加者は篠原部会長(パナソニック)、小池氏(エプソン)、綿貫氏(村田製作所)、宇賀神氏(NECラテンアメリカ)、立川氏(パナソニック)、田島氏(サンヨー・ダ・アマゾナス)、ミゲル・ジョー氏(TDKブラジル)、藤田氏(ヤマハ・ムジカル)、伊地知氏(NECラテンアメリカ)、伊豆山氏(CISエレトロニカ)、吉田氏(南米横河)、坪井領事(サンパウロ総領事館)、平田事務局長

右は部会長シンポ発表資料の取りまとめを行う篠原一宇部会長(Foto: Rubens Ito / CCIJB)

参加者は自社の昨年の回顧並びに今年の展望をそれぞれ発表して意見交換

 

貿易部会に9人が参加して業種別部会長シンポの発表資料作成で意見交換

貿易部会(伊藤友久部会長)が2012年2月1日午後3時から4時まで9人が参加して開催、ジェトロ・サンパウロセンターの紀井 寿雄調査担当ディレクターが作成したドラフト資料を基に意見交換を行った。

昨年のブラジルの貿易は輸出入とも大幅増加、貿易収支も増加、主要商品別輸出では一次産品伸び率がトップ、輸出製品別輸出ではコモディティ価格の高騰でコーヒー、鉄鉱石、大豆や鉄鋼半製品の大幅な増加、乗用車や航空機などの完成品輸出が微減、輸出相手国では中国が米国を抑えてトップとなっている。

日本向け輸出は5位、輸入は大半が原油輸出のナイジェリアに抜かれて7位に後退、主要製品別輸入では資本財が軒並み増加、特にアジアからの自動車輸入が急増、ブラジルの貿易はアジア、ヨーロッパ並びに米国と地域別に均衡、対内直接投資は過去最高、統計表に表れない第3国経由の中国の投資、農畜産や鉱業部門への大幅な増加の直接投資、グリーンフィールドからM&Aの増加、ブラジルコスト、国家衛生監督庁(Anvisa)の審査遅延や保護主義に対するビジネス環境改善問題など大いに意見交換が行われた。

参加者は伊藤部会長(ブラジル住友商事)、紀井氏(ジェトロサンパウロセンター)、長谷川氏(伯国三菱商事会社)、大杉氏(ブラジル三井物産)、鈴木氏(豊田通商)、田村氏(ブラジル住友商事)、三瓶氏(テルモ)、佐々木副領事(サンパウロ総領事館)、平田事務局長

中央は貿易部会の発表資料の取りまとめを行う伊藤友久部会長(Foto: Rubens Ito / CCIJB)

ジェトロ・サンパウロセンターの紀井 寿雄調査担当ディレクターが作成したドラフト資料を基に意見交換

金融部会に15人が参加して業種別部会長シンポ発表資料作成で意見交換

金融部会(小西輝久部会長)は15人が参加して2012年2月1日正午から午後2時まで、業種別部会長シンポ発表資料作成で大いに意見交換を行った。

ブラジルのマクロ経済の動向、ヨーロッパの債務危機連鎖の可能性、為替の動向、今年の為替はR$1.70からR$1.80の予想、内需が牽引しての経済回復、直接投資の動向、コントロールされたインフレ、一桁台まで下げるSelic金利の予想、株の動向とボラティリティ、デリバティブ規制、最低サラリーの大幅アップによる小売販売の増加、経済ファンダメンタルズ、昨年よりも伸びるGDP、再保険の民営化、データ不足や年金・医療保険などが部会の中で話題となり、今年の金融部会の活動としてパネル形式の講演会、プライベート銀行での資産運用など様々なアイデアも提案され意見交換が大いに行われた。また小西部会長の後任に、遠藤秀憲氏(副部会長)が新部会長に就任した。

参加者は小西部会長(ブラジル三井住友銀行)、遠藤副部会長(南米安田保険)、栗原副部会長(ブラジル三井住友銀行)、上原氏 (イタウー銀行)、村田氏(ブラジル三菱東京UFJ銀行)、川原氏(ブラジル三菱東京UFJ銀行)、奥村氏(マリチマ保険)、堀内氏(みずほコーポレート銀行)、山崎氏(ブラデスコ銀行、米沢氏(南米安田保険)、伊澤氏(シティバンク)、脇山氏(パトリモニオ保険)、有馬氏(有馬&鐘ヶ江)黒木氏(在サンパ ウロ日本国総領事館)、平田事務局長

左から栗原副部会長(ブラジル三井住友銀行)/小西部会長(ブラジル三井住友銀行)/遠藤副部会長(南米安田保険)(Foto: Rubens Ito / CCIJB)

今年初めての金融部会では業種別部会長シンポ発表資料作成で大いに意見交換が行われた

 

天野一郎日系社会委員長が東日本大震災慰霊ミサ第2回準備会合に出席

来る3月11日予定されている東日本大震災1周年の慰霊ミサ開催についての第2回準備会合が2012年2月1日12時30分から、ブラジル日本文化福祉協会会議室にて行われた。日系主要5団体(文協、援協、県連、アリアンサ、会議所)の代表者が当日プログラム要領等について協議、会議所からは天野一郎日系社会委員長及び石嶋勇同副委員長が出席した。