財務省は急激なレアル高を注視

財務省や中銀は今年に入って急激にレアル高の為替傾向になっているために為替の動向に注視、サンパウロ平均株価(Ibovespa)への海外資金流入による6万2,000ポイント近くまでの株価の上昇や輸出業者のドルクレジット売りが、レアル高の為替傾向に拍車をかけている。

今年の海外投資家のサンパウロ証券取引所(Bovespa)の買越し金額はヨーロッパの債務危機などにも関わらず、27億レアルと昨年同期の4億レアルを大幅に上回っているが、昨年の7ヵ月間は売越しと海外投資金の流れが反転している。

また輸出業者は輸出代金をドルクレジットに保管、ドル為替次第でレアルに交換するが、今年初めの2週間で輸出クレジットが30億ドル流入していることも、レアル高の為替の要因となっている。

また世界経済の先行き不透明感の増加やヨーロッパ諸国の格下げにも関わらず、海外投資家は海外の低金利の資金を、実質金利が世界トップのブラジルでの金融投資で利ザヤを稼ぐキャリートレードが今年に入って上昇してきている。

中銀が今月18日に政策誘導金利(Selic)を0.5%利下げの10.5%と決定したにも関わらず、年内のブラジルの更なる投資適格の格上げ予想もあり、今後もキャリートレードによる資金流入の可能性が見込まれている。

連邦政府は海外投資家のブラジル国内の株投資やキャリートレードによる投資が増加してきているにも関わらず、スペキュレーション的投資傾向が表れていないために、現在は短期的金融投資を阻止する金融取引税(IOF)の引上げは行わないと予想されている。

国家輸出新興庁(APEX)では今年第1四半期の海外投資家の対内直接投資は150億ドルに達すると予想、昨年11ヵ月間の直接投資は600億ドルに達している。(2012年1月20日付けエスタード紙)


 

昨年の社会保障院の赤字は22%減少

昨年の社会保障院(INSS)は雇用創出が大幅に拡大してINSSへの納付金増加で、インフレ指数を差引いた実質赤字は前年比22.3%減少の365億レアルと、2002年以来の最低の赤字幅となった。

昨年のINSSの実質収入は前年比8.9%増加の2,512億レアル、年金・恩給などによる支出は僅かに3.6%増加の2,877億レアルで赤字幅が大幅に減少、しかし年金入り前の最終給与額が支給される公務員の年金による赤字は拡大を続けている。

公務員による昨年の社会保障院の赤字は560億レアル、今年は616億レアルが見込まれており、また今年は最低サラリーの調整が14.2%と非常に大きいために、このサラリー調整だけで140億レアルの赤字が上澄みされる。

INSSの赤字の大半は農村部の納付金55億レアルに対して、年金・恩給支給額が611億レアルになるために赤字幅は560億レアルとなり、2001年以来で最も大きな赤字を記録している。

しかし都市部のINSSへの実質納付金は9.0%増加の2,457億レアル、支出は3.8%増加の2,249億レアルで、135.1%増加に相当する208億レアルの黒字を計上している。

一方で懸念案件としては、昨年下半期から鉱工業部門が国内景気の悪化や在庫調整などで、生産が減少して雇用の増加幅が縮小してきていることがあり、昨年末の失業率5.2%を維持するためには毎月10万人の雇用が必要となる。

今後数年間に亘って110万人の公務員の1/3以上がリタイヤして年金受給開始するために、連邦政府は公務員試験による公務員採用に迫られているために、早急な公務員のための新規年金ファンド設立に迫られている。(2012年1月19日付けヴァロール紙)


 

2月15日の官民合同会議に向け会合

企画戦略委員会(澤田委員長)/日伯経済交流促進委員会(藤井委員長)は1月20日午後、官民合同会議に向けた準備会合を開催した。会合は午後4時から会議所で開催、官民合同会議の議題案について意見交換を行うほか、次回の日伯貿投委において最も重要とされる俎上案件について討議が行われた。

本日の会合では特に日伯経済交流促進委員会(日伯貿投委事務局兼務)が昨年暮れに行った「日伯間のビジネス環境の課題に関する現状整理アンケート」調査を同委員会が既存案件と新規案件に層別した結果報告書を基に今後の展開の仕方について協議した。

恒例の官民合同会議は原則的に毎年1回サンパウロで開かれるが、今回の合同会議は会議所が開催する2月14日の業種別部会長シンポジューム(恒例の主題に加え最も重要な案件を副題に選び一般にも公開する討論発表会)に連動した形で開催されるのが特徴だ。
 
つまり民側のシンポジュームにおいて特に最重要案件とする副題を官民一体となって集中的に討議を行い、その中から解決可能と思われるテーマを取捨選択し、次回の第6回日伯貿投委(東京開催)に向け準備会議の性格も併せ持つ。

会合には日伯経済交流促進委員会の委員長の藤井氏(三井物産)、同副委員長の杉本氏(三井物産)深瀬氏(JETROサンパウロ)、企画戦略副委員長の原氏(JETROサンパウロ)、平田事務局長が参加。

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左から杉本氏、藤井氏、平田事務局長、原氏、深瀬氏 (Foto: Rubens Ito / CCIJB)

世界銀行は今年の世界の経済成長を大幅に下方修正

17日に世界銀行は、ヨーロッパが深刻な財政危機状態に落ち込んでいることが牽引して世界全体の景気が悪化しているため、国内総生産(GDP)を昨年6月の前回予想を大幅に下方修正した。

世界銀行では世界経済は重大な下振れのリスクともろさを伴う非常に難しい局面に入ったために、ヨーロッパの財政危機が世界の金融混乱や世界貿易の縮小を通じて、先進国と新興国のマクロ経済に悪影響を及ぼしたと分析、ヨーロッパの民間銀行のクレジットの与信強化を背景に、新興国に対する資本流入が半減しており、またヨーロッパは景気後退期に入ったと見込んでいる。

今回の予想では、今年の新興国のGDP伸び率は前回予想の6.2%から5.4%、先進国は2.7%から1.4%とそれぞれ大幅に下方修正、また世界全体の今年の成長率を2.5%、13年は3.1%と昨年6月の予想の3.6%から大幅な下方修正を余儀なくされている。

世銀の開発プロジェクト担当のHans Timmer取締役は、昨年7月から世界の株式市場の時価総額は世界GDPの9.5%に相当する株価の下落、今年の新興国への投資金はGDP比3.3%、来年は3.7%に留まると予想して、2007年の8.0%から大幅な減少を予想している。

また世銀では今年は世界経済の大幅な後退で、コモディティ価格の下落はブラジルやオーストラリアなどのコモディティ輸出国を直撃、特にブラジルは鉄鉱石などの鉱物や穀物や食肉などの農産物輸出が大きな影響を受ける。

今年のブラジルのGDP伸び率は、昨年7月から鉱物コモディティ価格が10%減少していることや世界貿易の縮小などの影響で3.4%に留まり、来年は4.4%増加と予想されるものの、しかし経常収支赤字は昨年のGDP比2.5%から3.2%、3.4%とそれぞれ拡大すると予想している。(2012年1月19日付けエスタード紙)


 

Selic金利は0.5%利下げで10.5%

昨日の中銀の通貨政策委員会(Copom)では満場一致で、政策誘導金利(Selic)を0.5%利下げして10.5%と4回連続の利下げとなり、また大半のエコノミストは3月の次回のCopom委員会でも、さらに0.5%の利下げを予想している。

ブラジルの国内経済は昨年第3四半期がゼロ成長に留まったために、連邦政府の景気刺激策や金利低下の効果で回復の兆しも表れてきており、今週月曜日に発表された11月の経済活動指数は予想を上回る伸び率を記録、11月の小売部門の売上高は10カ月ぶりの高い伸び率を記録、鉱工業生産も4カ月ぶりのプラスとなっている。

昨年の広範囲消費者物価指数(IPCA)は連邦政府の目標上限値である6.5%に留まったが、昨年末から継続している南部地域の旱魃による穀物減産や南東部地域の豪雨による生鮮野菜や果物を中心とした農産物生産で打撃を被っているために、今年第1四半期の食品価格上昇による、インフレ圧力につながる可能性が指摘されている。

ジウマ・ロウセフ大統領は今年の財政プライマリー収支達成のために、数週間以内に連邦政府の公共支出凍結などの具体策を発表すると予想されており、今年の支出凍結額は昨年の500億レアルを上回る700億レアルに達する可能性がある。

WestLB銀行のチーフストラテジストのルシアーノ・ロスタグノ氏は海外の経済情勢の先行き不透明感や国内のインフレ懸念が払しょくされていないが、3月のCopom委員会での利下げを予想、また4月の利下げは海外のシナリオや国内のインフレ動向に左右されるとコメントしている。

またヴォトランチン・コレトーラ社のチーフエコノミストのロベルト・パドヴァーニ氏は、中銀のSelic金利の利下げサイクルは、連邦政府が財政プライマリー収支黒字を達成しても、最低サラリーの大幅引き上げによる消費の過熱によるインフレ懸念の増加や連邦政府の支出増加などで終わりに近づいていると予想している。

中銀のSelic金利の0.5%の利下げで10.5%となったにも関わらず、インフレ指数を差引いた実質金利は4.9%と世界最高を継続、2位にはハンガリー2.8%、中国2.4%、インドネシア2.1%、ロシア1.8%、コロンビア1.0%、オーストラリア、スイス並びにメキシコが0.7%、日本が0.6%となっている。(2012年1月19日付けエスタード紙)


 

CIR 010/12: 労働問題月例会

CIR-010/2012

2012年1月19日

 

各位

企業経営委員会

委員長 上野 秀雄

 

月 例 会

 

拝啓

 

時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。

 

さて、当委員会では1月の月例会を下記の要領で行ないますので、会員各位奮ってご参加いただきますようご案内申し上げます。

 

会合はポルトガル語で行われ日本語への通訳は付きませんが、経営に有用な情報交換が出来ますので、出来るだけ経営幹部や担当者に出席させ、

後日社内報告させることをお勧めします。

 

敬具

 

 

 

 

日時:2012年 1月26日(木)16時 18時

場所:当所会議室  (Av. Paulista, 475 – 13º andar – São Paulo-SP) 

 

 

 

情報交換  16時~1630分)

 

   討論のテーマについてご提案がありましたら、事前に事務局へメールでお知らせ下さい。( secretaria@camaradojapao.org.br

 

 

. 講演 1630分~1715分)(討論を含む)

 

「利益分配-課税を招くよくある間違い」

講師 GABRIELLA NUDELIMANVALDAMBRINI

Gaia, Silva, Gaede&Associados弁護士事務所 シニア弁護士

 

 

III. 講演 1715分~18時)(討論を含む)

 

「契約前と後の道徳的損害について」

賠償責任につながるよくある道徳的損害のケースを、雇用契約前(未締結も含め)と契約後の場合にわけて解説します。

講師PRISCILA SOEIRO MOREIRA

Abe, Costa, Guimarães e Rocha NetoAdvogados弁護士事務所 労働部門弁護士)

 

 

 

注:会合はポルトガル語で行われ、日本語への通訳は付きません。

 

参加者リスト作成のため、出席をご希望の方は下記へご連絡願います。

 

これまでの月例会の議事録・資料はブラジル日本商工会議所ホームページをご覧ください。: www.camaradojapao.org.br/jp

今年初めての日伯法律委員会に52名が参加して開催

今年初めての日伯法律委員会が2012年1月19日午後4時から6時まで商工会議所大会議室に52名が参加して開催、司会は矢野クラウジオ副委員長が務め、初めにKPMG社のセルジオ・シュインジッテ税部門共営者が「イノベーションテクノロジーに関する優遇税制」について、技術革新投資に対する優遇税は60%減税や免税の可能性、投資した年の100%の減価償却、投資用機械・装置に対する工業製品税(IPI)の50%減税、11.196号/2005のインセンチブの対象、対象企業として製造業、金融機関を含むサービス業、所得税(IR)、純益に対する社会納付金(CSLL)並びに工業製品税(IPI)に対する減税、25年前から英国、カナダやオーストラリアで同様の優遇税制を採用、KPMGの取組などについて説明した。

Ernst & Young Terco社企業アドバイザリー部門のフェリッペ・アキノ・シニアマネージャーが「デリバティブ取引に関する金融取引税(IOF)」について、連邦政府がレアルの為替コントロールのために昨年7月からIOF税を導入、昨年7月からのレアルの為替チャート、昨年7月から暫定令MP539号/2011として徴収開始から昨年12月27日のMP560号/2011 までの法令修正の推移、徴収期間、1%の税率並びに計算方法、輸出業者に対するIOFクレジット、明確になっていない問題点、ヘッジ取引のコンセプトなどについて説明した。

TozziniFreire Advogados社のジェリー・レヴェルス・デ・アブレウ共営者が「商品流通サービス税(ICMS)に関する税制闘争」について、ブラジルでは各州と連邦区では、ICMSと呼ばれる商品流通や州間の交通、通信、エネルギーサービスに関する税(付加価値税の一種)が主要な税収。ICMSの税制闘争の要因として各州は企業誘致のために魅力的な優遇税制を国家財政政策審議会(CONFAZ)の承認を得ずに実施して雇用創出を図っているのが現状、また現在、ICMSに対する議論などについても説明した。

PwC社のセルジオ・デ・オリヴェイラ・ベント共営者が「税制に関する連邦裁判所への特別上告選別機能の効果と財務諸表におけるインパクト-規範通達PGFN/CRJ No.492/2011」について、連邦収入検事総長事務局(PGFN)の手数料ペナルティ、分割払いや割引、支払い遅延の金利、PGFN492号の税徴収、納税者に有利な判例、連邦最高裁判所の違憲的な判例や判定事項などについて説明、最後にPinheiro Neto Advogados弁護士事務所のルーベンス・ビゼリ弁護士「社会統合基金(PIS)と社会保険融資納付金(COFINS)に対するインプット(投入量)のコンセプト 法律的見地からの解釈」について、PIS並びにCofins税徴収の理由と目的、消費者に低価格で届けるためにPIS並びにCofinsのクレジットをINPUTするコンセプト、連邦最高裁判所の判例と立場、法人所得税(IFPJ)に関する必要経費や生産コストとみなす判例などについて説明した。

左から講師のPinheiro Neto Advogados弁護士事務所のルーベンス・ビゼリ弁護士/司会の矢野クラウジオ副委員長/講師のPwC社のセルジオ・デ・オリヴェイラ・ベント共営者/TozziniFreire Advogados社のジェリー・レヴェルス・デ・アブレウ共営者/Ernst & Young Terco社企業アドバイザリー部門のフェリッペ・アキノ・シニアマネージャー/KPMG社のセルジオ・シュインジッテ税部門共営者(Fotos: Rubens Ito / CCIJB)

52人の参加者は熱心にメモなどをとっていた

今年初めての法律委員会のセミナーの様子

52人が参加した今年初めての法律委員会のセミナーの様子

個人向けクレジット金利のIOF取引税を再度引下げか

財務省では昨年末に一般消費を促すために、個人向けクレジットの金融取引税(IOF)を3.0%から2.5%と0.5%引き下げたにも関わらず、今後は昨年最終2カ月間の経済活動指数が予想を下回れば、更に0.5%利下げて2.0%にする可能性が予想されている。

ジウマ・ロウセフ大統領は今年のGDP伸び率を海外の景気不透明感増加にも関わらず、昨年の3.0%から4.0%に引き上げるために、景気刺激策を発表すると予想されている。

連邦政府は今年のプライマリー収支黒字をGDP比3.1%に相当する1,390億レアルと目標に掲げているが、IOF取引税の0.5%引下げは国庫庁にとっては16億レアルの税収減となる。

ギド・マンテガ財務相は今年に入ってレアルの為替が対ドルで5.46%と大幅に上昇しているために経済班に調査を命じているが、昨年末に大幅なレアル安になったために、金融市場が自動修正を行っていると見込んでいる。

中銀の発表によると今年初め2週間の海外からの資金流入は30億1,800万レアルの黒字を記録、また輸出業者のドル流入もレアルの為替高に拍車をかけている。昨年7月にレアルの為替はR$1.53と最高値を記録、連邦政府はレアルの理想的な為替はR%1.85前後とみている。(2012年1月19日付けヴァロール紙)


 

CIR 014/12: 2011年度第4四半期 監事会開催案内

CIR-014/12

2012年1月19

監事 各位 
財務委員長

ブラジル日本商工会議所

監事会議長   中村敏幸

 

2011年度第四半期 監事会開催案内

 

拝啓
いつもお世話になっております。
ご多忙なところ恐縮ですが、31日(正午 (お弁当代R$20/人)から監事会の会合2011年度第4四半期会計監査)を会議所の会議室にて開催致しますので、ご参加頂きます様お願い致します。

 

御出欠の確認を1月27日(金)までに事務所エレナ宛て(電話 3178-6233メール secretaria@camaradojapao.org.br )にご連絡下さい。

敬具

昨年の新興国から先進国への投資金は8,266億ドル

国連の統計によると昨年の新興国から先進国への投資金はヨーロッパの債務危機など世界経済の先行き見通しの不透明感増加で、より安全な投資先である米国の国債などに流れ、前年比25.3%増加の8,266億ドルに達している。

2012年の世界経済見通しレポートによると、昨年の新興国の外貨準備高は、新興国の中で経済成長率が高い中国を中心として1兆1,000億ドル増加して、7兆ドルに達している。

新興国の投資金は、金利が非常に安いにも関わらず世界でも最も安全で信用力のある米国債に流れており、貿易収支黒字や外貨準備高が拡大を続けているアジア諸国が最も大きかった。中国の第4四半期の外貨準備高は貿易収支悪化で205億ドル減少したが、中国の外貨準備高は日本の3倍に相当する3兆2,000億ドルで、今年は更に増加が予想されており、ポートフォーリオ拡大で米国債以外の金利が高い新興国の国債投資拡大が予想されている。

昨年のラテンアメリカ並びにカリブ諸国の先進国への投資金総額は540億ドル、アフリカ諸国は683億ドル、アジア全体では7,045億ドルとそれぞれ大幅に増加している。

昨年の新興国並びに先進国向け民間投資は前年比538.8%増加の5750億ドルに達しており、そのうち直接投資は1,000億ドル増加の4,290億ドル、そのうちアジア諸国へは全体の45%に達しており、次にラテンアメリカが続いているが、世界経済の不透明感増加で、今年は減少すると予想されている。(2012年1月18日付けヴァロール紙)