今年は大半の鉱工業セクターで投資拡大予想

昨年の鉱工業部門のGDP伸び率は予想を大幅に下回り、またヨーロッパや米国の景気縮小予想などにも関わらず、ブラジルの鉱工業部門は世界的なスポートイベントを控えているために、インフラ整備部門セクターを中心に投資拡大が予想されている。

今年の鉱工業部門の中でも機械・装置セクター、化学、自動車・部品、建材や電気・電子セクター向け拡張や近代化設備部門への投資増加が予想されている。

しかし食品セクターや住宅建設セクターは昨年並みの投資予想、繊維・衣料セクターの投資は連邦政府が発表した同セクター向けの優遇政策の効果に左右されると予想されている。

ブラジル機械・装置工業会(Abimaq)マリオ・ベルナルジーニ会長は連邦政府の公共投資削減などの影響で、昨年の同セクターの投資総額は40億レアルから50億レアの間と2010年の80億レアルから大幅に減少、しかし今年は5%から6%の投資増加を予想している。

ブラジル履物工業会(Abicalçados)では昨年の投資は前年の投資総額5億5,000万レアルを20%下回り、今年も継続して価格競争では太刀打ちできない輸入製品増加で、継続して投資意欲を削がれているために、よくても昨年並みと予想している。

ブラジル化学工業会(Abiquim)ではレアル高の為替で昨年の輸入製品が急増したために、投資は10%減少した影響で国内生産は2.7%減少、今年の投資は昨年の26億ドルからすでに新規製造工場などの建設を着手しているために、48億ドルを見込んでいる。

ブラジル建材工業会(Abramat)昨年の9月の投資調査によると加盟企業の77%は2012年の投資を予定、しかし11月には72%に低下、しかし今年は最低サラリーがインフレ指数を差引いた実質サラリーの7.5%の大幅調整並びに連邦政府の公共投資拡大で4%から5%伸び率が期待されている。

全国自動車工業会(Anfavea)では国内マーケットは引き続き拡大すると楽観視して2011年から2015年の投資総額は220億ドルを見込んでおり、全国自動車部品工業会(Sindipeças)も今年の投資は昨年の20億ドルから25%増加の25億ドルを見込んでいる。(2012年1月4日付けヴァロール紙)


 

今年は中小銀行のM&Aが加速か

金融アナリストの予想では今年は中小銀行を中心に、最低11%以上が必要なバーゼル指数の維持や困難な海外での資金調達や国内景気悪化に伴う延滞率の増加傾向で、銀行の再編の加速が予想されている。

中小銀行では昨年末に強制預託金の引下げやSelic金利等の利下げを行っているにも関わらず、資金調達が益々困難になってきているために、昨年末にはクルゼイロ・ド・スール銀行がProsper社を買収している。

ヨーロッパの債務危機の先行き不透明感や更なる海外での資金調達困難、延滞率の増加に伴ってイタウー銀行が中小企業向け法人クレジットを縮小したために、中小銀行にとってはミドル・マーケット向けクレジット拡大の可能性はあるが、延滞率増加に伴うリスクが拡大している。

昨年9月には中銀が強制指導しているバーゼル指数11%に近い中小銀行向けに信用保証基金(FGC)の資金75億レアルを放出してM&Aを支援、BMGがSchahin社、JBS銀行がMatone社、42億レアルの不正資金発覚後にBTG銀行はパンアメリカーノ銀行を買収している。

最近のM&Aではポルト・セグーロ銀行がBRパートナーズ買収で投資銀行設立を予定、Luso・ブラジレイル銀行はポルトガル資本Amorim銀行並びにCaio Induscar工場買収後に1億レアルの資金調達を受けている。

また中小銀行のM&Aではポルトガル資本Banif銀行がブラジル国内での事業撤退が業界内でうわさになっているために、ブラジル国内のBanif銀行を放出すると予想されている。(2012年1月4日付けエスタード紙)


 

JD 001/12: 日伯商用数次査証取り扱い開始のお知らせ

 

事務局便り JD-001/12

201214

 

会員各位

 

日伯商用数次査証取り扱い開始のお知らせ

 

 

 

 

在サンパウロ日本国総領事館より、在京ブラジル総領事館等においても商用数次査証の取扱いが既報の通り本年冒頭より開始される旨ご連絡を頂きましたので、

会員各位へお知らせ致します。

 

 

 

宜しくお願い致します。

 

以上

 

2012年度新年祝賀会が文協大講堂にて開催

2012年1月1日午前10時から日系6団体共催の新年祝賀会が文協大講堂にて開催、約400人の参加者が集まり、大部一秋在サンパウロ日本国総領事夫妻をはじめ各日系主要団体代表者、並びに会議所からは近藤正樹会頭、平田藤義事務局長他多数参加、今後のコロニアの発展を祈った。

新年祝賀会の様子 写真提供(Célia Abe Oi / Bunkyo)

ドイツにはベターだ (セルソ・ミンギ氏 エスタード紙コラム)

 世界の有力誌のひとつであるドイツ雑誌シュピーゲルのポータルが2週間前、ドイツの実業家が2012年の自身のビジネスの成功に極めて高い信頼を置いていることを驚きをもって報じている。ユーロ圏のその他の国々がリセッションと失業で叩きのめされ、井戸の底を打つのがいつかも分からない状況だが、ドイツの実業家たちはさらに利益が拡大すると期待している。

 

 この結論は、ドイツ企業7,000社の役員を対象に実施した調査を受けたもの。その役員たちは、経済危機という状況にありながらも、自社のビジネスが今後12カ月で、新興国相手だけでなく他の欧州諸国との取引で見ても拡大すると予想している。

 

 これは、ドイツの生産部門(これは何も工業に限らない)が他のヨーロッパ諸国のそれと比較して競争力を高めつつあることを反映している。

 

 極度に自制的な労働組合と給与と年金の引き上げに対処できる能力があることで、ドイツ国内の生産コストの上昇は近隣諸国に比して低い水準で推移している。このため、ドイツはユーロ圏の他の国々に輸出するだけでなく、域内で生み出された収益の大部分を吸い上げているのである。

 

 この現象は、ロンドンのファイナンシャル・タイムズのアナリスト、マーティン・ウルフが最大の広告塔となって報じているのであるが、すでにヨーロッパの他のエコノミストによっても、確認されている。これらの人たちは、国際収支黒字を生み出す能力が最も大きいのがドイツだという言い回しを好む。とはいえ核心の部分では、表現の違い根本はより大きな競争力そのものにあるのであって、それは今に始まったことでもない。それは、この傾向が顕著だった50年代、ドイツの奇跡と呼ばれた時代にまでさかのぼる。

 

 ヨーロッパ諸国がそれぞれ独自通貨を利用していた中で、当時のドイツの競争力は、ドイツマルクが値上がりして相対的に諸外国の通貨が値下がりすることへの対抗手段だった。そして、外貨建てで見ればドイツ製品が値上がりして輸出競争力がそがれることになるマルクの値上がりを受けて、生産コストの引き下げへの取り組みは、国家的な課題になった。

 

 現在のように共通通貨になったことで、純粋に為替で域内格差を調整することが不可能になった。しかし、ユーロの導入前にしろ導入後にしろ、経済危機が発生しようとしまいと、より重要な影響は、ドイツ経済が諸外国以上にこの状況で事を有利に運んで、競争力を高めているということだ。

 

賃金と年金に関するこのような優位は、その一部は、大手企業の役員に従業員の参加を認めるドイツの労働体制による。労働組合は協力して企業の業績改善に取り組むだけでなく、将来的にもその企業(と経済)のパフォーマンスがより良くなるために協力する。

 

 根本的な問題は、ユーロという果実の不平等な分配が、新たなゆがみをもたらして既存の格差がさらに拡大することだ。一部のアナリストは、困難に直面する国々に対して負う金銭的負担が次第に大きくなる状況をドイツが受け入れなければならないと指摘する。毎年重ねられた努力の積み重ねの成果を、遊び暮らす隣人に手渡すことに理解を求めるのは、極めて難しい。

 

 9月以降、ジルマ政権は各国の中央銀行が繰り広げた通貨戦争に対して不満を表明することをやめた上に、先物為替市場におけるショートポジションに対するIOFの課税を停止した。その結果、ドルは1ドル=1.85レアル近辺の水準まで値上がりした。政府はさらに大きなレアルの値下がりを欲しているのだが、この水準で引き止めざるを得ない状況を理解した。ブラジルの製造業は国外から輸入される原料とコンポーネント、アセンブリ、資本に大きく依存していることを認めたのである。さらにドル高が進めば、企業のコストの急上昇を引き起こすことになる。20111231日付エスタード紙)

ドイツにはベターだ(2011年12月31日付エスタード紙)

ドイツにはベターだ(2011年12月31日付エスタード紙)
セルソ・ミンギ記者

世界で最も有力なドイツの雑誌シュピーゲルのポータルが2週間前、ドイツの実業家が2012年の自身のビジネスの成功に極めて高い信頼を置いていることを報じ、驚きをもって受け止められた。ユーロ圏のその他の国々がリセッションと失業で叩きのめされ、井戸の底を打つのがいつかも分からない状況だが、ドイツの実業家たちはさらに利益が拡大すると期待している。

この結論は、ドイツ企業7,000社の役員を対象に実施した調査を受けたもの。その役員たちは、経済危機という状況にありながらも、自社のビジネスが今後12カ月で、新興国相手だけでなく他の欧州諸国との取引で見ても拡大すると予想している。

これは、ドイツの生産部門(これは何も工業に限らない)が他のヨーロッパ諸国のそれと比較して競争力を高めつつあることを反映している。

極度に自制的な労働組合と給与と年金の引き上げに対処できる能力があることで、ドイツ国内の生産コストの上昇は近隣諸国に比して低い水準で推移している。このため、ドイツはユーロ圏の他の国々に輸出するだけでなく、域内で生み出された収益の大部分を吸い上げているのである。

この現象は、ロンドンのファイナンシャル・タイムズのアナリスト、マーティン・ウルフが最大の広告塔となって報じているのであるが、すでにヨーロッパの他のエコノミストによっても、確認されている。これらの人たちは、国際収支黒字を生み出す能力が最も大きいのがドイツだという言い回しを好む。とはいえ核心の部分では、表現の違い根本はより大きな競争力そのものにあるのであって、それは今に始まったことでもない。それは、この傾向が顕著だった50年代、ドイツの奇跡と呼ばれた時代にまでさかのぼる。

ヨーロッパ諸国がそれぞれ独自通貨を利用していた中で、当時のドイツの競争力は、ドイツマルクが値上がりして相対的に諸外国の通貨が値下がりすることへの対抗手段だった。そして、外貨建てで見ればドイツ製品が値上がりして輸出競争力がそがれることになるマルクの値上がりを受けて、生産コストの引き下げへの取り組みは、国家的な課題になった。

現在のように共通通貨になったことで、純粋に為替で域内格差を調整することが不可能になった。しかし、ユーロの導入前にしろ導入後にしろ、経済危機が発生しようとしまいと、より重要な影響は、ドイツ経済が諸外国以上にこの状況で事を有利に運んで、競争力を高めているということだ。

賃金と年金に関するこのような優位は、その一部は、大手企業の役員に従業員の参加を認めるドイツの労働体制による。労働組合は協力して企業の業績改善に取り組むだけでなく、将来的にもその企業(と経済)のパフォーマンスがより良くなるために協力する。

根本的な問題は、ユーロという果実の不平等な分配が、新たなゆがみをもたらして既存の格差がさらに拡大することだ。一部のアナリストは、困難に直面する国々に対して負う金銭的負担が次第に大きくなる状況をドイツが受け入れなければならないと指摘する。毎年重ねられた努力の積み重ねの成果を、遊び暮らす隣人に手渡すことに理解を求めるのは、極めて難しい。

9月以降、ジルマ政権は各国の中央銀行が繰り広げた通貨戦争に対して不満を表明することをやめた上に、先物為替市場におけるショートポジションに対するIOFの課税を停止した。その結果、ドルは1ドル=1.85レアル近辺の水準まで値上がりした。政府はさらに大きなレアルの値下がりを欲しているのだが、この水準で引き止めざるを得ない状況を理解した。ブラジルの製造業は国外から輸入される原料とコンポーネント、アセンブリ、資本に大きく依存していることを認めたのである。さらにドル高が進めば、企業のコストの急上昇を引き起こすことになる。

 

何が起きなかったのか (セルソ・ミンギ氏 エスタード紙コラム)

 年末というのはいつの時代でも、世界で、そしてブラジルで、何が起こったのかを思い起こす時節だ。ただし今回は、何が起きたかを検討する代わりに、起きるべきでありながらも起きなかったことにフォーカスしてみたい。

 

 世界に目を向けると、先進国の首脳は行動をとるよりも辞任を選んだ。ドイツのアンジェラ・メルケル外相とフランスのニコラス・サルコジ大統領が率いる欧州では、負債に関連した経済危機が解決に向かうべきだったが、首脳会談を次から次に開催する以上のことにはならなかった。そのいずれでも、次回の会談の日程を決めたことが最大の成果だった。そして懸案は、何の対策も得られない状態で推移している。多数の国家が抱える負債が持続可能な状態を超えており、繰り延べどころか予算不足を補てんするための新たな融資もおぼつかない状態が続く。

 

 12月第2週には、毎年GDP0.5%以上の水準で負債が拡大しないよう、域内17カ国の間で最低の統一財政が必要だという共通認識に至った。ブリュッセルの特別委員会が各国の予算の監査を行うことで合意したものの、定められた予算の不履行に対する制裁を導入する権限が不足している(強制力が欠如している)ために、実際にこれが履行されるかどうかについての保証はない。

 

同様に、救済ファンド(欧州安定化メカニズム)が(イタリアとスペインのように)経済規模が比較的大きな国々を救済できるかについても保証はない。これまでのところ、ドイツとフランスは、欧州中銀(BCE)が域内経済で最後に残された貸し手としての機能を果たすことを拒否している。このことは、経済危機が拡散するのを後押しした。この混乱で、フランスのような重要な国の国債が、リスク格付け会社により格下げされ、苦しい状況がさらに悪化しかねない。

 

 つまるところ、当局は麻痺してしまっている。欧州問題を着地点に届けるための高いコストと向き合う勇気がなく、それどころか体制を固めるための過酷な判断も下さない。

 

 一方、米国では負債は15兆ドルを突破した。小さな問題のために、それは純粋に選挙上の問題なのだが、野党共和党と与党民主党の間では、均衡をとるべき予算の合意が得られていない。その危機が大きな問題になっていないのは、ユーロの解体に注意が向けられているからにすぎない。

 

 ブラジル国内で起こるべくして起こらなかったもので最大の話題は、改革プロジェクトだ。製造業は、ブラジル・コストが次第に許容できないほどに大きくなっていることから、世界と比して競争力を失っている。政府による政治改革と税制改革、社会保障改革、労働法改革は、もはや出口の見えないトンネルのように先送りしながら延々と続いている。インフラはあまりに高くかつ不安定なまま。投資を妨げる低い貯蓄率(GDPのわずか17%)を引き上げる政策は存在しない。そしてあまりにも時間のかかりすぎる訴訟は、製造業の効率の邪魔にならない程度のスピードでもって争議を減少させることが出来ないままでいる。

 

 この1年は、コモディティー、とりわけ食糧コモディティーの供給ショックで幕を開けた。4月以降は、経済危機により世界の需要が減少。そのピーク(4月)から2011年末にかけて、コモディティーの価格に関する最も重要な評価基準であるCRB指数は、22%下落した。ブラジルへのインパクトは、決定的だった。年明けから強い圧力にさらされたインフレは、4月以降、圧力が低下した。この一寸先の闇を見通すことは誰にもできないだろう。ただし、2011年に始まったコモディティーの値下がりと同じ状況の再来は、ジルマ政権にとってもはや期待できないことだけは明らかなようだ。20111230日付エスタード紙)

何が起きなかったのか(2011年12月30日付エスタード紙)

何が起きなかったのか(2011年12月30日付エスタード紙)
セルソ・ミンギ記者

年末というのはいつの時代でも、世界で、そしてブラジルで、何が起こったのかを思い起こす時節だ。ただし今回は、何が起きたかを検討する代わりに、起きるべきでありながらも起きなかったことにフォーカスしてみたい。

世界に目を向けると、先進国の首脳は行動をとるよりも辞任を選んだ。ドイツのアンジェラ・メルケル首相とフランスのニコラス・サルコジ大統領が率いる欧州では、負債に関連した経済危機が解決に向かうべきだったが、首脳会談を次から次に開催する以上のことにはならなかった。そのいずれでも、次回の会談の日程を決めたことが最大の成果だった。そして懸案は、何の対策も得られない状態で推移している。多数の国家が抱える負債が持続可能な状態を超えており、繰り延べどころか予算不足を補てんするための新たな融資もおぼつかない状態が続く。

12月第2週には、毎年GDPの0.5%以上の水準で負債が拡大しないよう、域内17カ国の間で最低の統一財政が必要だという共通認識に至った。ブリュッセルの特別委員会が各国の予算の監査を行うことで合意したものの、定められた予算の不履行に対する制裁を導入する権限が不足している(強制力が欠如している)ために、実際にこれが履行されるかどうかについての保証はない。

同様に、救済ファンド(欧州安定化メカニズム)が(イタリアとスペインのように)経済規模が比較的大きな国々を救済できるかについても保証はない。これまでのところ、ドイツとフランスは、欧州中銀(BCE)が域内経済で最後に残された貸し手としての機能を果たすことを拒否している。このことは、経済危機が拡散するのを後押しした。この混乱で、フランスのような重要な国の国債が、リスク格付け会社により格下げされ、苦しい状況がさらに悪化しかねない。

つまるところ、当局は麻痺してしまっている。欧州問題を着地点に届けるための高いコストと向き合う勇気がなく、それどころか体制を固めるための2つの判断も下さない。

一方、米国では負債は15兆ドルを突破した。小さな問題のために、それは純粋に選挙上の問題なのだが、野党共和党と与党民主党の間では、均衡をとるべき予算の合意が得られていない。その危機が大きな問題になっていないのは、ユーロの解体に注意が向けられているからにすぎない。

ブラジル国内で起こるべくして起こらなかったもので最大の話題は、改革プロジェクトだ。製造業は、ブラジル・コストが次第に許容できないほどに大きくなっていることから、世界と比して競争力を失っている。政府による政治改革と税制改革、社会保障改革、労働法改革は、もはや出口の見えないトンネルのように先送りしながら延々と続いている。インフラはあまりに高価かつ不安定なまま。投資を妨げる低い貯蓄率(GDPのわずか17%)を引き上げる政策は存在しない。そしてあまりにも時間のかかりすぎる訴訟は、製造業の効率の邪魔にならないだけの十分なスピードでもって争議を減少させることができないでいる。

この1年は、コモディティー、とりわけ食糧コモディティーの供給ショックで幕を開けた。4月以降は、経済危機により世界の需要が減少。そのピーク(4月)から2011年末にかけて、コモディティーの価格に関する最も重要な評価基準であるCRB指数は、22%下落した。ブラジルへのインパクトは、決定的だった。年明けから強い圧力にさらされたインフレは、4月以降、圧力が低下した。この一寸先の闇を見通すことは誰にもできないだろう。ただし、2011年に始まったコモディティーの値下がりと同じ状況の再来は、ジルマ政権にとってもはや期待できないことだけは明らかなようだ。


 

空室のないホテル ( セルソ・ミンギ氏 エスタード紙コラム)

 前もってサンパウロのホテルに予約を入れずにこの町を訪問すると宿泊する場所がない ― これは本コラムで何度も警告してきた。もしホテル業界が対策を打たないなら、ブラジルで開催されるワールドカップ期間中、この状況は極度に悪化することになるだろう。

 

 2014612日から713日の期間の予約は、すでに始まっている。市内では、開会式と準決勝を含めて6試合が開催される予定だ。サンパウロ市役所の後援を受けて各種イベントを仕切るサンパウロ観光会社(SP Turis)によると、ほぼ30万人の観光客がサンパウロを訪問する。

 

 この人たちがどこに宿泊するのか、その答えはまさにやぶの中だ。サンパウロ市内のホテルの新たな客室の供給は、完全にストップしている。サンパウロ市内のホテルの客室利用率は、2005年に58.7%だったものが2011年には70.6%に上昇した。このペースで推移するなら、2015年には80.0%を突破するだろう。5年前にブラジルがワールドカップの開催国に決定して以来、サンパウロ市内で既存の410件以外にホテルは新たに建設されていない。提供される客室がわずかに増加しているが、ワールドカップ開催までの残り2年半で、この状況を大きく変えるのは不可能だ。

 

 ただし、業界経営者の利害を代弁するブラジルホテル経営者フォーラム(Fohb)は、事態を完全にコントロールできているという。市場の競争原理により自然と、サンパウロ市内の出張イベント(会議やカンファレンス、契約締結のイベントなど年間1,200万人の同市を訪問する人たちの70%)が減少すると業界は想定する。その結果として、サンパウロにやってくる各国の代表の応援団たちが使用する部屋も提供されるというのが、彼らの主張だ。

 

 コンサルタント会社HGコンスルトリアのマリオ・アルバカーキ取締役は、このような理屈は通らないという。この主張にしろ別の主張にしろ、この業界の主張は、先を読む能力の必要性を示すどころか、準備不足にあることを示しているだけだと警告する。「これまでのワールドカップ同様、今回もブラジル人実業家にとって製品をPRして新しい取引を締結するための、絶好の機会になる。この期間にこうしたビジネス客が姿を消すと期待するのは、重大な誤り。ホテル業界の主張とは反対に、宿泊施設が不足するリスクは高い」という。

 

 7年間にわたってSP Turis社長を勤めて1カ月前に辞任したカイオ・カルバーリョ氏は、投資家が極めて近視眼的な短期投資に注力していることを認める。「投資家たちは、新規にホテルが建設する余地のない一等地にだけ関心を持っているが、2020年までに値上がりする可能性が期待できる周辺部でホテルを立ち上げるなら、それはずっと安くてリターンが大きいものにならないだろうか」と話す。

 

 SP Turisのマルセーロ・レーデル新社長は、2014年までに新たに10棟のホテル建設事業が着工されると見込んでいる。ただし、それまでに完成する見通しは低い。

 

 アルバカーキ氏は、ホテルの部屋不足は避けられない、という。その上で解決法として、別の大都市で他の大規模なイベントの開催にあたって実施された驚くべき手法があるという。同氏が指摘するのは、沿岸部に観光客船を提供し、都市部に対してきわめて高速な輸送手段と組み合わせることで訪問者の宿泊に対応するというものだ。サンパウロ市とサンパウロ州の海岸地帯の間で一般的に交通量が集中する学校の休暇時期と合わせて、応急措置にはなるだろう。いずれにしても、優れたアイデアを持つ人は、その知恵を提供してほしい。

 

 

 2011年の年明けに際して、業界アナリストは誰も、ブラジルの株式市場のパフォーマンスが実際に記録された変動ほどの大きな打撃を受けるとは予想していなかった。Bovespaの株式指標は18.1%下落して56,754.08ポイントを付けた。大幅な読み違いだ。彼らは、国際経済危機―とりわけ欧州が抱える病巣―がこのような事態を引き起こすと予想できなかった。もっとも、ブラジル経済だけなく主要企業の業績も、平均的に見れば、力強くポジティブと見なせる状態だ。こうした気分が伝播してアナリストは、2012年の見通しを、極めて慎重な視点で分析をスタートさせた。彼らは、あえて大きな変化に賭けようとしていない。20111229日付エスタード紙)

空室のないホテル(2011年12月29日付エスタード紙)

空室のないホテル(2011年12月29日付エスタード紙)
セルソ・ミンギ記者

前もってサンパウロのホテルに予約を入れずに、この町を訪問すると宿泊する場所がない – これは本コラムで何度も警告してきた。もしホテル業界が対策を打たないなら、ブラジルで開催されるワールドカップ期間中、この状況は極度に悪化することになるだろう。

2014年6月12日から7月13日の期間の予約は、すでに始まっている。市内では、開会式と準決勝を含めて6試合が開催される予定だ。サンパウロ市役所の後援を受けて各種イベントを仕切るサンパウロ観光会社(SP Turis)によると、ほぼ30万人の観光客がサンパウロを訪問する。

この人たちがどこに宿泊するのか、その答えはまさにやぶの中だ。サンパウロ市内のホテルの新たな客室の供給は、完全にストップしている。サンパウロ市内のホテルの客室利用率は、グラフでお分かりのように、2005年に58.7%だったものが2011年には70.6%に上昇した。このペースで推移するなら、2015年には80.0%を突破するだろう。5年前にブラジルがワールドカップの開催国に決定して以来、サンパウロ市内で既存の410件以外にホテルは新たに建設されていない。提供される客室がわずかに増加しているが、ワールドカップ開催までの残り2年半で、この状況を大きく変えるのは不可能だ。

ただし、業界経営者の利害を代弁するブラジルホテル経営者フォーラム(Fohb)は、事態を完全にコントロールできているという。市場の競争原理により自然と、サンパウロ市内の出張イベント(会議やカンファレンス、契約締結のイベントなど年間1,200万人の同紙を訪問する人たちの70%)が減少すると、業界は想定する。その結果として、サンパウロにやってくる各国の代表の応援団たちが使用する部屋も提供されるというのが、彼らの主張だ。

コンサルタント会社HGコンスルトリアのマリオ・アルバカーキ取締役は、このような理屈は通らないという。この主張にしろ、別の主張にしろ、この業界の主張は、先を読む能力の必要性を示すどころか、準備不足にあることを示しているだけだと警告する。「これまでのワールドカップ同様、今回もブラジル人実業家にとって製品をPRして新しい取引を締結するための、絶好の機会になる。この期間にこうしたビジネス客が姿を消すと期待するのは、重大な誤り。ホテル業界の主張とは反対に、宿泊施設が不足するリスクは高い」という。

7年間にわたってSP Turis社長を勤めて1カ月前に辞任したカイオ・カルバーリョ氏は、投資家が極めて近視眼的な短期投資に注力していることを認める。「投資家たちは、新規にホテルを建設する余地のない一等地にだけ関心を持っているが、2020年までに値上がりする可能性が期待できる周辺部でホテルを立ち上げるなら、それはずっと安くてリターンが大きいものにならないだろうか」と話す。

SP Turisのマルセーロ・レーデル新社長は、2014年までに新たに10棟のホテル建設事業が着工されると見込んでいる。ただし、それまでに完成する見通しは低い。

アルバカーキ氏は、ホテルの部屋不足は避けられない、という。その上で解決法として、別の大都市で他の大規模なイベントの開催にあたって実施された驚くべき手法があるという。同氏が指摘するのは、沿岸部に観光客船を提供し、都市部に対してきわめて高速な輸送手段と組み合わせることで訪問者の宿泊に対応するというものだ。サンパウロ市とサンパウロ州の海岸地帯の間で一般的に交通量が集中する学校の休暇時期と合わせて、応急措置にはなるだろう。いずれにしても、優れたアイデアを持つ人は、その知恵を提供してほしい。

2011年の年明けに際して、業界アナリストは誰も、ブラジルの株式市場のパフォーマンスが実際に記録された変動ほどの大きな打撃を受けるとは予想していなかった。Bovespaの株式指標は18.1%下落して56,754.08ポイントを付けた。大幅な読み違いだ。彼らは、国際経済危機-とりわけ欧州が抱える病巣-がこのような事態を引き起こすと予想できなかった。もっとも、ブラジル経済だけなく主要企業の業績も、平均的に見れば、力強くポジティブと見なせる状態だ。こうした気分が伝播してアナリストは、2012年の見通しを、極めて慎重な視点で分析をスタートさせた。彼らは、あえて大きな変化に賭けようとしていない。