関税破壊活動(2011年12月28日付けエスタード紙 コラム記事)

関税破壊活動(2011年12月28日付けエスタード紙 コラム記事)
セルソ・ミンギ記者

ギド・マンテガ大臣が27日、またもや保護貿易論者として新たな詭弁を発表した。今回は、繊維業界への特別扱いだ。

その主張は、不当な競争を強いるダンピング価格あるいは原価割れの価格が設定された輸入品の包囲網にブラジル国内の生産者が苦しめられているというもの。

この状況に対する回答として政府は、関税制度を変更することにした。輸入額に対する輸入関税(従価税)を徴収する代わりに、重量に対して課税(従量税)する。その意味するところは、何だろうか。

言うなれば政府は、輸入品が原価割れした価格で持ち込まれる状態を見極める(さらに処罰する)能力に欠けていることを認めたわけだ。同じく、アンチダンピングへとしての対応ならば、国際貿易の保安官たる世界貿易機関(WTO)がこの対応を予め定めているのであるが、そうした不当な競争状況に対して想定された手段で国内生産者を保護することができないということを、認めたことになる。

従量税と非従価税は、すでに貿易協定に反するとの評価を受けている。実際のところ、WTOによって認められた35%の上限を超えた課税率が実行される。ブラジルはあらゆる国に、ジュネーブでブラジルを訴え、続いて、報復を課す理由を与えたことになる。通関基準を大きく変更するこの政策により、ブラジル政府は、従価税だけを想定するメルコスルから受ける同様の反応に対処することになる。

いずれにしても、この対策は深刻な先例だ。繊維製品に限らず、あらゆる業界が同じ税待遇を要求する理由を与えるきっかけになる。そこには、コンピュータ、ICチップ、電子コンポーネント、自動車部品、機械設備、その他、どのようなものでも、品質の違いなど考えずに重量に対して課税することを求め始める。

間違った問題に対する見当違いの反撃であるため、政府の主張する詭弁はさらに深刻だ。是正すべき大きな歪みは、想定外の中国製品の不当競争ではなく、むしろ、ブラジルの製造業全体に及ぶ低い生産性と低い競争力であり、それは、繊維業界だけにとどまらない。

ブラジル製品は極めて高価であるが、それは、ブラジル・コストが諸外国の生産コストと比較して並はずれて高い水準にあるからだ。それは、耐え難いほどの税負担と、回転資金の調達コストの高さ、焼けつくような高金利、時代遅れで不十分なインフラ、企業の給与支払いに課される重すぎる社会的責任、遅々として進まないブラジルの訴訟、三権の汚職、目を覆いたくなる官僚主義的構造、その他の諸事情によるものである。

とりわけ競争相手が国内で認められたことも認められないことも押し通してしまうような経済危機の状況下において、ブラジルの繊維業界が不当な取引から保護されるべき唯一の業界というわけではない。しかも実際に保護したとして、その判断により国産品の競争力が高まることもない。この対策により、輸出の条件が改善されるブラジルの工業部門など存在しない。反対に、国外からさらなる報復の対象になるだろう。

今回の判断の最大の現実的な影響は、高いブラジル・コストという政府が取り組む勇気を持たない真の問題が原因で崩壊させられた産業に、市場の分け前を保証するということだろう。

2011年における経済上の最善の結果の一つは雇用水準で、11月には経済活動人口のわずか5.2%に低下した。これは、IBGEが2002年に国際的な評価基準を採用してデータ集計を開始して以降で、最低である。この結果は、あらゆる経済政策が目標とする完全雇用状況と言えるが、副作用として2つの問題を呼び起こしている。ひとつは、雇用コストに対する圧力で、ブラジルの製造業の競争力を奪うもの。もうひとつは、避けがたいインフレ圧力で、生産実績以上の消費を促す政策によるものである。

 

関税破壊活動 (セルソ・ミンギ氏 エスタード紙コラム)

 ギド・マンテガ大臣が27日、またもや保護貿易論者として新たな詭弁を発表した。今回は、繊維業界への特別扱いだ。

 

 その主張は、不当な競争を強いるダンピング価格あるいは原価割れの価格が設定された輸入品の包囲網にブラジル国内の生産者が苦しめられているというもの。

 

 この状況に対する回答として政府は、関税制度を変更することにした。輸入額に対する輸入関税(従価税)を徴収する代わりに、重量に対して課税(従量税)する。その意味するところは、何だろうか。

 

 言うなれば政府は、輸入品が原価割れした価格で持ち込まれる状態を見極める(さらに処罰する)能力に欠けていることを認めたわけだ。同じく、アンチダンピングへとしての対応ならば、国際貿易の保安官たる世界貿易機関(WTO)がこの対応を予め定めているのであるが、そうした不当な競争状況に対して想定された手段で国内生産者を保護することができないということを、認めたことになる。

 

 従量税と非従価税は、すでに貿易協定に反するとの評価を受けている。実際のところ、WTOによって認められた35%の上限を超えた課税率が実行される。ブラジルはあらゆる国に、ジュネーブではブラジルを訴え、続いて、ブラジルへ報復を課す理由を与えたことになる。通関基準を大きく変更するこの政策により、ブラジル政府は、従価税だけを想定するメルコスルの諸協定とも敵対することになる。

 

 いずれにしても、この対策は深刻な先例だ。繊維製品に限らず、あらゆる業界が同じ税待遇を要求する理由を与えるきっかけになる。そこには、コンピュータ、ICチップ、電子コンポーネント、自動車部品、機械設備、その他、どのようなものでも、品質の違いなど考えずに重量に対して課税することを求め始める。

 

 間違った問題に対する見当違いの反撃であるため、政府の主張する詭弁はさらに深刻だ。是正すべき大きな歪みは、想定外の中国製品の不当競争ではなく、むしろ、ブラジルの製造業全体に及ぶ低い生産性と低い競争力であり、それは、繊維業界だけにとどまらない。

 

 ブラジル製品は極めて高価であるが、それは、ブラジル・コストが諸外国の生産コストと比較して並はずれて高い水準にあるからだ。それは、耐え難いほどの税負担と、回転資金の調達コストの高さ、焼けつくような高金利、時代遅れで不十分なインフラ、企業の給与支払いに課される重すぎる社会的責任、遅々として進まないブラジルの訴訟、三権の汚職、目を覆いたくなる官僚主義的構造、その他の諸事情によるものである。

 

 とりわけ競争相手が国内で認められたことも認められないことも押し通してしまうような経済危機の状況下において、ブラジルの繊維業界が不当な取引から保護されるべき唯一の業界というわけではない。しかも実際に保護したとして、その判断により国産品の競争力が高まることもない。この対策により、輸出の条件が改善されるブラジルの工業部門など存在しない。反対に、国外からさらなる報復の対象になるだろう。

 

 今回の判断の最大の現実的な影響は、高いブラジル・コストという政府が取り組む勇気を持たない真の問題が原因で崩壊させられた産業に、市場の分け前を保証するということだろう。

 

 

 2011年における経済上の最善の結果の1つは雇用水準で、11月には経済活動人口のわずか5.2%に低下した。これは、IBGE2002年に国際的な評価基準を採用してデータ集計を開始して以降で、最低である。この結果は、あらゆる経済政策が目標とする完全雇用状況と言えるが、副作用として2つの問題を呼び起こしている。ひとつは、雇用コストに対する圧力で、ブラジルの製造業の競争力を奪うもの。もうひとつは、避けがたいインフレ圧力で、生産実績以上の消費を促す政策によるものである。20111228日付けエスタード紙)

先行き不透明なEU(2011年12月27日付エスタード紙 コラム記事)

先行き不透明なEU(2011年12月27日付エスタード紙 コラム記事)
セルソ・ミンギ記者

2012年における最大の疑問は、マヤ暦で言うところのこの世の終わりが果たして到来するのか、ということではないはず。欧州に何が起こるのかという、その動向に最も注目が集まっている。

全てがまだ準備段階だった時、欧州各国は、そのファンダメンタルズの脆弱性について警告を受けた。この分野のパイオニアで1999年のノーベル経済学賞受賞者のロバート・マンデルが定義したような最適通貨圏を、加盟国は構築しはしない、と。しかしながら最終判断は、何らかの欠点を将来的に政治的にカバーすることを想定することで、通貨統合プロジェクトを後押しした。

けれども、ユーロの団結を保証するために署名された条約は無視された。慎重であろうとなかろうと、加盟各国は、財政赤字と債務に関する厳格な限度の順守をやめてしまった。現在、この経済圏は崩壊の危機にさらされている。今のところ解体されていないのは、単に、各国が自国通貨に逆戻りするのが、現在の状況以上に耐え難いコストを必要とするからだ。

過去2年間にわたって、もともと性質の悪い物を何とかしようとするために当初想定されていたような政治的アクションは、起こされなかった。首脳たちは、思考停止に陥り、当惑するだけ。不十分な応急措置を施して取り繕う以上のことも、何もなかった。そして通貨連盟というものを強化することになる、ただ1つの統合された財政という方向に進むだけの能力もなかった。

懸念があったとすれば期限の異なるものを均質化することへの懸念だ。それぞれの国が独自の予算と税制、社会保障制度、労働法を維持し、自分たちやり方を通した。これらの異なる国家制度は、ユーロ加盟国間の生産性の大きな違いにつながっている。

フランスのニコラス・サルコジ大統領は繰り返し、ユーロ圏は並行して2つの異なるスピードで発展していると述べている。より速い成長を記録する国には、ドイツとオーストリア、オランダ、フィンランド、さらに彼によるとフランスもこのグループの一員だ。反対に緩やかな経済成長を記録する国はギリシアとポルトガル、スペイン、イタリア、アイルランド。それは、牛と馬が同時につなげられた、牛の荷車でもなければ馬の馬車でもない、いずれともつかない曳き車のようなものだ。

問題はこの2つの経済成長ペースであり、これは両者の差を強調することからそれ自体に、自動的に資本を移転させるメカニズムが期待できない経済ブロックを崩壊させる可能性を秘めているのだ。

生き残るためにユーロが単一の政策を必要とすることはすでに十分に意識されているが、加盟国にはその一歩を踏み出す勇気がない。しかも、自国通貨に逆戻りするだけの決断力も持ち合わせていない。この不安は、故郷のヨーロッパに広がっている。

これまでのところ、当局者の対応は時間稼ぎだった。けれども、これを克服するための戦略を想定もせずに対応を進めることは、結局のところ、その先は抜け道のない袋小路だ。域内のあらゆる事態が悪化に悪化を重ね、これ以上にないところまで行ってようやく、好転し始める。それまで、先行き不透明な状況は広がり続ける。

消費の拡大。経常収支(資本の流れを除外した国外との資本のやり取り)の赤字は、国内消費の増加を示している。グラフで明らかなように、それは2008年から発生している。2011年の赤字はGDPに対して2.3%、2012年はGDPに対して2.5%になる見通し。

良好な出資。この赤字は、ブラジルの外国収支に対して深刻な影響は与えない。というのも、長期的な資金の流入、とりわけ外国直接投資(FDI)によりカバーされるからだ。

 

先行き不透明なEU (セルソ・ミンギ氏 エスタード紙コラム)

 

 2012年における最大の疑問は、マヤ暦で言うところのこの世の終わりが果たして到来するのか、ということではないはず。欧州に何が起こるのかという、その動向に最も注目が集まっている。

 

 全てがまだ準備段階だった時、欧州各国は、そのファンダメンタルズの脆弱性について警告を受けた。この分野のパイオニアで1999年のノーベル経済学賞受賞者のロバート・マンデルが定義したような最適通貨圏を、加盟国は構築しはしない、と。しかしながら最終判断は、何らかの欠点を将来的に政治的にカバーすることを想定することで、通貨統合プロジェクトを後押しした。

 

 けれども、ユーロの団結を保証するために署名された条約は無視された。慎重であろうとなかろうと、加盟各国は、厳格な財政赤字と債務に関する安定成長協定の順守をやめてしまった。現在、この経済圏は崩壊の危機にさらされている。今のところ解体されていないのは、単に、各国が自国通貨に逆戻りするのが、現在の状況以上に耐え難いコストを必要とするからだ。

 

 過去2年間にわたって、もともと性質の悪い物を何とかしようとするために当初想定されていたような政治的アクションは、起こされなかった。首脳たちは、思考停止に陥り、当惑するだけ。不十分な応急措置を施して取り繕う以上のことも、何もなかった。そして通貨連盟というものを強化することになる、ただ1つの統合された財政という方向に進むだけの能力もなかった。

 

 懸念があったとすれば起源の異なるものを均質化することへの懸念だ。それぞれの国が独自の予算と税制、社会保障制度、労働法を維持し、自分たちやり方を通した。これらの異なる国家制度は、ユーロ加盟国間の生産性の大きな違いにつながっている。

 

 フランスのニコラス・サルコジ大統領は繰り返し、ユーロ圏は並行して2つの異なるスピードで発展していると述べている。より速い成長を記録する国には、ドイツとオーストリア、オランダ、フィンランド、さらに彼によるとフランスもこのグループの一員だ。反対に緩やかな経済成長を記録する国はギリシアとポルトガル、スペイン、イタリア、アイルランド。それは、牛と馬が同時につなげられた、牛の荷車でもなければ馬の馬車でもない、いずれともつかない曳き車のようなものだ。

 

 問題はこの2つの経済成長ペースであり、これは両者の差を強調することからそれ自体に、自動的に資本を移転させるメカニズムが期待できない経済ブロック(ユーロ圏)を崩壊させる可能性を秘めているのだ。

 

 生き残るためにユーロが単一の政策を必要とすることはすでに十分に意識されているが、加盟国にはその一歩を踏み出す勇気がない。しかも、自国通貨に逆戻りするだけの決断力も持ち合わせていない。ヨーロッパ諸国のもろさが表れている。

 

 これまでのところ、当局者の対応は時間稼ぎだった。けれども、これを克服するための戦略を想定もせずに対応を進めることは、結局のところ、その先は抜け道のない袋小路だ。域内のあらゆる事態が悪化に悪化を重ね、これ以上にないところまで行ってようやく、好転し始める。それまで、先行き不透明な状況は広がり続ける。

 

 

消費の拡大。経常収支(資本の流れを除外した国外との資本のやり取り)の赤字は、国内消費の増加を示している。グラフで明らかなように、それは2008年から発生している。2011年の赤字はGDPに対して2.3%、2012年はGDPに対して2.5%になる見通し。

 

良好な出資。この赤字は、ブラジルの外国収支に対して深刻な影響は与えない。というのも、長期的な資金の流入、とりわけ外国直接投資(FDI)によりカバーされるからだ。20111227日付エスタード紙)

JD 070/11: 2011年度の総括と活動の纏め

JD-070/11

2011年12月27日
 
各位

今年は干支兎のせいでしょうか、日伯社会保障協定や商用マルチビザ案件において一定のジャンプが見られました。これも偏に皆様の献身的なご尽力とご協力のお陰であります。ご多忙極まる中、心から厚くお礼を申し上げます。

 

12月23日をもって本年度の業務を終了しました事に伴ない、2011年度を総括してみましたのでご一読下されば幸甚です。

詳細はHP http://jp.camaradojapao.org.br/pdf/2011%20soukatsu%20saishu.pdf を御覧下さい。

 

大勢の方々から沢山のクリスマスカードや年賀状を頂きながら、お返事を差上げる事が出来ず恐縮ながらご容赦ください。来年は辰年、勇気と果敢にチャレンジする年をイメージ、また引き続きご指導ご協力の程、心から重ねてお願い申し上げます。

 

最後になりますが、ご健勝とご多幸をお祈りいたします。良きお正月をお迎え下さい。Hirata

 

 

2011年度の総括

今ありとあらゆる分野においてパラダイムシフトが起こっている。従来のようなスキームや仕事の進め方が通用しない時代になった。かつて日本政府は円借款とかODA政府開発援助を通じて途上国から非常に評価された時代もあったが今その見直しに迫られている。

 

国境を越え人・物・金・技術・情報が迅速に移動するグローバルな時代を背景に政治・経済の面で新興諸国が台頭している結果、国際的な資源や市場の獲得競争が激化しつつあるからだ。途上国の開発支援問題に関する限り先進国中心の時代は終わったとみるべきであろう。日本の国際社会におけるプレゼンスも相対的に地盤沈下し、最近その支援の枠組みや仕方に変化が起きている。

 

グローバリゼーションが加速化するにつれ官民の持つ全てを結集したオール・ジャパン体制への移行が典型例と言えそうだ。民間企業だけの世界戦略にはおのずと限界があり、官による後方支援なくして国際競争に勝てない多くの国際的な実例がそれを如実に証明している。しかし全て相手国あっての事である。会員企業が経営基盤とする伯国との真の戦略的パートナーシップなくしてオール・ジャパン体制は機能しない。我々会議所には両国政府の潤滑油としての役割がある。

 

 

伯政府との本格的関係強化の年

2011年1月1日ブラジル史上はじめての女性大統領が誕生、前日の大晦日に麻生元総理が率いる特使一行がブラジリアインした。在ブラジル日本大使館からの要請を受け、特使一向とリオーサンパウロ間の高速鉄道の国際入札状況や日本が協力できる効果的な分野について意見交換。その後、新政府から新閣僚や中銀総裁および社会経済開発銀行ならびに公社の総裁等、家族や友人・知人等が一同に集まる大統領官邸貴賓室に招待を受け、1月1日のジルマ・ロッセフ大統領の就任式やイタマラチー主催の祝賀会に出席した。

 

また1月末、ブラジル開発商工省(MDIC)の事務次官を特別訪問、過去4回に及ぶ日伯貿投委の進捗状況やその成果などを報告の後、次回第5回日伯貿投委バイア州開催に向け継続的に発展させて行くための意見交換を行った他、同貿投委に続き行われる第14回日伯経済合同委員会(経団連/CNI共催)に大統領や関係閣僚の出席を要請。さらにMDIC所属の貿易審議会(CAMEX)局長を訪問、ブラジルの為替政策の動向や日伯貿易改善について意見交換を行った。(8月の定例昼食会に講師として招待)

 

11月初旬、ブラジリアの法務省および外務省を訪問、外国人登録(RNE)発給の迅速化に関る改善陳情書を外国人局および移民局のトップや顧問に手渡し、発給遅れによる経営上の深刻な状況を説明、迅速な善処と改善を要請、併せて法務大臣の定例昼食会参加もお願いした。

 

 

部会・委員会セミナーやシンポジュームの内容に変化

今年の部会・委員会活動の中で特筆すべき点は金融部会、財務委員会、総務/企画戦略委員会が中心となって欧州のソブリン危機をかなり意識したセミナーやシンポジュームを開催したことにある。

 

2月の部会長シンポジュームに先駆け、金融部会は三井住友銀行ニューヨーク支店経営企画部金融調査室の室長代理を招いて「2011年の世界経済・金融の行方」についてセミナーを開催。

 

総務委員会/企画戦略委員会主催の上期の部会長シンポジューム(2月開催)に於いては元日銀副総裁で現在大和総研の武藤理事長を招いて「日本経済の現状と今後の展望」と題して基調講演を行い部会長シンポジューム開催要領に新風を吹き込んだ。

 

日本経済の経験から将来のブラジル経済を示唆する意味深長な基調講演の中でも、世界経済の構造変化として新興国の台頭、リーマンショックとグローバル金融危機、先進国のデフレリスクと新興国のインフレリスクに加え、欧州ソブリンリスクについて強調。

 

また財務委員会は9月昼食会のゲストに三菱東京UFJ銀行ロンドン支店欧州市場部からシニア・カレンシーエコノミストの専門家を迎え、同専門家は「グローバル経済の現状と当面の為替相場見通し」と題して講演、欧米における「ジャパニゼイション化」やヨーロッパ債権問題では「悲観予想そのものが危機を引き起こす」と警鐘。

 

2月の部会長シンポジュームではコンサルタント部会長から選挙戦で公約した「ジウマ政府の目指す税制改革」と手厳しい緊張感溢れる中味のある発表があった他、8月の「上期の回顧と下期の展望」のシンポジュームでは部会長の多くが単なる報告型の発表から問題意識型へと変化。

 

 

会議所とJETRO/JICA/JBICが一体となって活動、特に経産省が後方から支援強化

JETROサンパウロが企画した中味のある効果的なセミナーや意見交換会の開催頻度は史上最高を記録。背後から特に経産省の迅速かつ強力な支援があり、また日伯貿易投資促進合同委員会(日伯貿投委)で取り上げたテーマが着実に前進しており手ごたえを実感。

 

BOP(Base of the Pyramid)ビジネスセミナー、米国セミナー、 南米三ヶ国セミナー 、ジェトロ役員との懇談会、コロンビアセミナー、経済産業省の通商政策局・通商機構部・国際紛争対策室係長・中南米室と会議所間系者と意見交換会、ブラジル・リチウムセミナー、ジェトロ・インフラビジネス・ミッション(開発商工省共催セミナー)、ジェトロ・インフラビジネス・ミッション(サンパウロ州政府共催セミナー)、ジェトロ・インフラビジネス・ミッション(FIESP共催セミナー・商談会)、JETROが商談視察ミッション(省エネ、新エネ、環境分野の技術・製品のブラジル展開を考えている企業向けにグリーン・エネルギーと環境技術をテーマに日伯ビジネスフォーラム・商談会)、ブラジル真贋判定セミナー、知的財産保護に関する勉強会など多数開催。

 

特徴的なのは上期、一方的にアルゼンチン側がセンシティブ品目の急激な輸入増加から国内産業保護を目的とした非自動化輸入ライセンスを発効、対してブラジル政府の報復的な措置の渦中にあって会員企業が困難極まる状況下、緊急アンケートによる実態調査を行ったが、調査の結果が纏まる頃には経産省の関係部署の担当官等が来所し、迅速に情報収集を行い関係者と協議をした後、両国政府へ働きかけた事だ。

 

一方、JBIC(国際協力銀行)は進出企業を資金的な面から支援する業務説明会 輸出バンクローンの概要と活用方法/ブラジル連邦政府・州政府関連プロジェクトへの支援/環境改善事業における日本のビジネスチャンスや業務説明会の第2弾として「日伯インフラ事業向けレアル建てファイナンスに係るJBICBNDESとの協調」についてもセミナーを開催。

 

また国際協力機構(JICA)の海外邦人安全対策連絡協議会は「交番システムに基づく地域警察活動普及プロジェクト」をサンパウロ総領事館の警備・安全対策担当と伴に「最近の治安情勢と郊外農村地域における治安対策」についてセミナーを開催。

 

特に国際セミナー『モザンビークアグリビジネス 日伯連携協力と投資の機会』(ブラジル外務省国際協力庁ABC、同省貿易促進部DPR/MRE、国際協力機構主催 ブラジル農牧研究公社(EMBRAPA)及びブラジル国家農業連合CNA後援)や当所環境委員会及びJICA共催によるサントス地区下水処理場見学会には会員が大勢参加し賑わった。さらにトカンチンス州投資誘致セミナーには企画戦略委員会、特命担当委員会の他に同州政府及び国際協力機構(JICA)が共催の形で参加した。

 

本省からの支援強化を梃子にJETRO/JBIC/JICAが、これ程までに会員企業の支援や協働一体となって取り組んだ年は、過去の歴史の中でも極めて珍しい。9月ドイツ商工会議所は本国のディルク・経済協力開発大臣を招き懇親会を開催、同大臣はリサイクル可能エネルギー関係の専門家2名を同会議所に派遣する約束を表明、支援の仕方こそ違うが国際競争に勝ち抜くために官民連携は至極当然の時代になった。

 

 

日メルコスールEPA協定に向けた勉強会

在ウルグアイ日本国大使の呼びかけ(7月の定例昼食会)で投資先としてのウルグアイにも注目、ウルグアイ日本大使館公邸で日本との外交樹立90周年を記念に開催したウルグアイセミナーには特命担委員長、日伯経済交流促進副委員長など約30名が参加、日メルコスールEPA協定に向けた勉強会の第1歩と捉えたい。

 

 

バイア州サルバドールで第5回日伯貿易投資促進合同委員会/第14回日伯経済合同委員会を開催

第5回日伯貿易投資促進合同委員会(日伯貿投委):8月8日(月)

「貿易と市場アクセス」、「投資促進」 、「JETROビジネスミッションの準備状況について」、「貿易促進」、「ビザ関連」、「技術移転」、「移転価格税制」、「特許庁間(JPO-INPI)協力」、「ビジネス環境整備に関する総括」、「各種協力」ではデジタルTV放送システム普及に関する協力、中小企業協力、研修制度の受入、専門家の派遣、企業のインターシップ、留学生の交換などについて説明。また「JBICの協力」、「JICAの協力」、「JOGMECの協力」の進捗について報告。

 

ビジネス環境整備に関する総括では讃井経団連常務理事はビザの有効期間延長の要請でサイン寸前である状況を説明、並びにブラジル人に対するビザ発給の迅速化、二重課税の抜本的解決の租税条約改定への協力、移転価格税制(TP)に対する会議所の要望受入などを挙げた。

 

マスカレーニャスCNI副会長は会合を重ねるごとに関係が良くなってきており、今後の環境ビジネス改善や双方の問題解決に楽観的になっていると述べた。大前経団連日本ブラジル経済委員会企画部会長がブラジルの天然資源、エネルギー、食糧、都市交通などのインフラ整備や環境分野で協力が可能で日本と補完関係にあり、また一層のビジネス環境改善がこの委員会で進展している点を大きく評価、移転価格税制、技術移転、ビザなどで改善成果が上がることを期待したいと述べた。

またガルボン 駐日ブラジル連邦共和国特命全権大使は日本からブラジルへの投資はブラジル再発見の様相が濃いと強調。三輪在ブラジル日本国特命全権大使は委員会では真剣に話し合っているのが心強く、日伯の補完関係を改めて確認、日伯関係が加速化していく可能性が大きいと満足。岡田経済産業審議官はテイシェイラ次官の力強いリーダーシップで良い議論ができて、二国間の協力関係が直実に進んでおり、マスカレーニャスCNI副会長の地元で開催できたことに感謝を述べた。

最後にテイシェイラ 開発商工省次官は経団連/バイア州工業連盟の合同委員会は非常に議論が活発に行われ、いろいろな問題解決で協力、両国は益々国際社会で重要になってきており、現在の日本からのブラジルへの注目はガルボン駐日ブラジル連邦共和国特命全権大使が述べた日本のブラジル再発見であると結んで、第5回日伯貿易投資促進合同委員会プレナリー会合は成功裏に終了。

14回日本ブラジル経済合同委員会:89日、10

14回日本ブラジル経済合同委員会が2日間に亘ってバイア州工業連盟講堂に250人が参加して開催、日本から経団連の飯島彰巳日本ブラジル経済委員長、同委員会の大前孝雄企画部会長、三輪駐ブラジル大使、讃井暢子常任理事などブラジル開催で日本側参加者としては史上最多の120人以上が参加。

 

89日(火) 

マスカレーニャス・ブラジル全国工業連盟(CNI)ブラジル日本経済委員長/飯島経団連日本ブラジル経

済委員長/ホブソンCNI会長/ワグネル・バイーア州知事挨拶/ガウヴォン駐日ブラジル大使/菅総理メ

ッセージ代読(三輪駐ブラジル大使)等が各々挨拶。

 

「日伯関係の展望」

モデレーター:ジョゼ・アウグスト・コエリョCNI エグゼクティブ・ディレクター

1.ルシアーノ・コウチーニョBNDES総裁、2.カルロス・マリアーニ・ビテンコートCNIディレクター、3.村田俊典ブラジル三菱東京UFJ銀行頭取、4.近藤正樹 ブラジル日本商工会議所会頭

 

<専門セッション1>「天然資源・エネルギー」

モデレーター:マスカレーニャス・CNIブラジル日本経済委員長 

1.ムリロ・フェヘイラ Vale社社長、2.ジョゼ・セルジオ・ガブリエリPetrobras社社長、3.阿部一郎 住友金属鉱山副社長、4.鴨島元佳トーヨー・ド・ブラジル社長

 

<専門セッション2>「インフラ」

モデレーター:大前経団連日本ブラジル経済委員会企画部会長

1.ハルフ・リマ・テッハ ABDIB 副会長、2.ベネジクト・バルボーザ・ダ・シウヴァ・ジュニオールOdebrecht社社長、 3.堀口幸範 三菱重工業執行役員グローバル戦略本部副本部長、 4.星文雄 国際協力銀行(JBIC)副経営責任者

               

810日(水)

<専門セッション3(分科会)>「環境技術と再生可能エネルギー」

モデレーター:ロベルト・ジアネッチ サンパウロ工業連盟国際問題・貿易部ディレクター 

1.ジョゼ・カルロス・グルビッシュETH社長、2.大野滋 双日執行役員、3.大井直樹 マエカワ・ド・ブラジル社長

 

<専門セッション4(分科会)>「イノベーションと先端技術」

モデレーター:讃井経団連常務理事

1.ジョゼ・セハドール Embraer社 国際商務政策計画部ディレクター、2.エジムンド・ジョゼ・カヘイラ・アイレスBraskem社 技術イノベーション担当副社長、 3.小泉愼一 東レ代表取締役副社長、 4.岩山明郎 日立ブラジル社長

 

<専門セッション5(分科会)>「農林業」

モデレーター:ペドロ・ジ・カマルゴ・ネット ABIPECS CEO

1.ルシアーノ・ペニード Fibria社 評議会議長、2.富島 信彦 マルチグレイン社長兼CEO

3.松下敏明 住友化学ブラジル社長

 

<専門セッション6(分科会)「新テーマ」

モデレーター:白木 清司 三菱商事 常務執行役員中南米総括、

1.ルイス・エドゥアルド・メリン・ジ・カルバリョ・イ・シウヴァ BNDES ディレクター、2.ルイス・オゾリオ・リオン・フィリョBradesco社最高責任者、3.戸矢 博道 全日本空輸 顧問 4.小西輝久 ブラジル三井住友銀行社長

 

ラップアップ・セッション・分科会の報告・意見交換及び総括の後に閉会マスカレーニャス・ブラジル日本経済委員長と飯島日本ブラジル経済委員長。

 

飯島彰己ブラジル経済合同委員会委員長の閉会挨拶

閉会にあたり、日本側を代表して一言ご挨拶を申し上げます。日伯双方のご出席の皆さまには、全面的なご協力によりまして、第14回日本ブラジル経済合同委員会を成功裡の上に終えることができ、誠に喜ばしく存じます。

 

当地の開催にご尽力いただきましたワグネル・バイーア州知事、マスカレーニャス委員長、ならびにサルバドールの皆さまには、日本側代表団に対する温かいおもてなしに対しまして厚く御礼を申し上げたいと思います。

 

さて、私どもは初日にピメンテル開発商工大臣のご臨席も得て、二日間にわたり日伯双方の経済界から、それぞれ100名を超す出席者が、ブラジルの新政権の下での日伯経済関係の新たな発展の可能性について分野横断的かつ網羅的に話し合うことができました。

 

ブラジルを代表する企業のトップに多数ご参加いただいたことは、具体的に実りのある話し合いを進める上でたいへん有益であり、ブラジルの高い対日期待を実感いたしました。

 

先程のラップアップセッションでもご報告のあったように、7つのセッションのそれぞれで活発かつ有意義な意見交換が日伯双方間で行われ、改めてブラジル経済が幅広い分野での発展の可能性を秘めていることを認識したところであります。

 

私から申し上げるまでもなく、ブラジルは豊富な天然資源と農産物の生産を誇る一方で、先進的な産業を有する有数な工業国でもあります。これを背景に、近年、世界経済を左右する経済大国の一角へと成長しつつあります。これらブラジルの資源を有効に活用することで、ブラジルの経済成長はさらに持続的で強固なものとすることができます。

 

そのためにも、本日の各セッションの結論を踏まえて、資源エネルギー、インフラ、環境技術、製造業、農林業、金融、ロジスティックスなどの分野での日伯の相互協力を進めることが重要かつ不可欠であると存じます。かつて経済成長加速計画、PACの母との異名をもったジウマ大統領は、今後もあらゆる経済政策を強力に推進されるものと期待しております。

 

これにより、今次合同会議の話し合いの成果を具体的な日伯双方の企業間協力として結実することになれば、これにまさる喜びはありません。また、そうした具体的なビジネスの積み重ねにより、日本とブラジルの経済関係がさらに発展することを心から願うものであります。

 

最後に、日本ブラジル経済合同委員会が今後とも両国経済人のニーズに合致した、最も重要な交流と情報交換の場であり続けるよう努力してまいりたいと存じますので、皆さまにはよろしくご支援のほどをお願いいたします。両国関係の一層の発展を祈念いたしまして、私の閉会のご挨拶とさせていただきます。ご清聴ありがとうございました。

 

ジョゼ・デ・フレイタス・マスカレーニャス ブラジル日本経済委員長の閉会挨拶

最初に、日本側の経団連の飯島彰己委員長にご挨拶の言葉を申し上げます。また在日本ブラジル大使館のマルコス・ガルボン大使にも挨拶の言葉を申し上げます。マルコス・ガルボン大使は本合同委員会の発表に対し大変関心深く拝聴され、まだ大使としての活動を始められたばかりですが、日伯関係の経済の問題に対して幾つか懸念表明もされていてこれからの大使のご活躍に大いに期待を寄せています。

 

また、カルロス・マリアーニさん、ロベルト・ジアネッチさんとペドロ・カマルゴさんに、そしてこの会場に参加されている企業家全員の皆様に、又そして日本側の企業家の皆様全員にもご挨拶の言葉を申し上げます。

 

ここで私から、日本とブラジルの企業のリーダーの方々が発表されたこの2日間の中で、たいへん重要なテーマについてディスカッションを行うために6つのパネルを組み合わせて発表などが行われたことを申し上げます。

 

そこでは両国の社会・経済的な関係や問題について議論されました。これからは、第14回日伯経済合同委員会で議論された事を踏まえ問題解決に向けたチャレンジを実際の行動で示し、そして両国の投資と貿易の流れを促進して行くことが重要です。

 

ほぼ40年間にわたる日本経団連とCNIの関係は大変困難な時期を乗り越え、これからさらにこの両団体の協力関係を強化して行きます。日伯両国の経済関係において以前までは最も伝統的な部門を中心にし、情報交換を行っていましたが、現在はもっと近代的な分野を包括する新たな協力の可能性を提供する会議になりました。

 

それでこの相互協力関係の多様化は両国の進展を促進することを目標としなければいけません。これにより継続的でバランスよく日伯両国に利益と持続性が提供されることになります。グローバル市場に参入する大半のブラジル企業は、どうしてもイノベーションの問題や或いはまた最新技術へのアクセスの問題と直面します。

 

この直面する問題は日本とのアジェンダで最優先の項目として必ず取り上げられます。この会議が提供する情報交換は、ブラジルにとって疑いなく各問題に対しての改善につながります。新たなビジネス機会もここでの合同委員会の中で発見されました。たとえば、非伝統的なエネルギーも含めたエネルギー部門では長期間の協力関係を結ぶために、エタノールがここでも発表された通りにたいへん際立つ数字のポテンシャルを示しています。

 

そして世界的な経済環境の中でブラジルは、さまざまな資源を用いて、コストと環境の持続性を考慮しながら現在の成長のリズムを維持するために考慮していかなければいけません。また企業自体の競争力をあげる必要性とワールドカップやオリンピックのようなスポーツ関連の大きなイベントの事業が迫ってきていることによって、インフラ整備の改善に向け両国関係を促進する様々なビジネス機会が見出されます。

 

ブラジルのチャレンジは、ブラジルの生産を確保するために輸送のロジスティックスを改善することです。また道路や鉄道そして空港のメンテナンスをしなければいけません。そして何より緊急に必要なのは、港の近代化です。そういう分野で日本の民間部門の経験とノウハウの支援を受けられる機会がいくつかあります。

 

我々が求めている結果を見出すために、公共政策が適切に我々の要望に応えてくれるように努力をつくさなければいけません。ブラジルの企業が制度的に明快なかたちで日本市場へのアクセスを可能にする重要性を強調いたします。ブラジル製品に対する関税制度、衛生植物検疫措置を無視することはできません。両国間の貿易と投資の障壁をなくすためのお互いの努力は、有益なビジネス環境をつくるために根本的な問題です。お互いの協働的な活動如何にかかわっています。

 

最後に、第14回日伯経済合同委員会に参加された日本とブラジルの企業家全員の皆様に私から深く御礼を申し上げます。日本側の経団連の飯島彰己委員長に、日本側をリードし、ご指導していただいて誠にありがとうございます。槍田松瑩様に過去の経団連の合同委員会をたいへん優秀で建設的な形でご指導し、仕切られていたことで感謝の言葉をお伝えください。

 

両国の理解と協力のために本当にご尽力下さり素晴らしい活躍でした。またジャッケス・ワグネル州知事に御礼を申し上げます。今回この合同委員会に参加していただき、先日はたいへん特別な夜を我々全員にご提供くださって本当にありがとうございました。また両国の司会者の方々、両国の発表者の方々が素晴らしい発表をここで行われてそれぞれに与えられた責任をきちんと果たしたことにお礼を申し上げます。

 

またこの合同委員会の会議を可能としてくださったCNIFIEBと日本経団連の職員の方々にも感謝いたします。そして我々の会議のコミュニケーションをスムーズに運んでくださいました通訳の方々に特別にお礼を申し上げます。たいへん関心を持たれて今回参加してくださった皆様、両国の良好な関係はブラジルと日本の民間部門に戦略的な意味を込められた行動の証と云えましょう。また近いうちにお会いしましょう。どうもありがとうございました。

 

 

社会保障制度/商用マルチビザ

本件については過去、日伯経済合同委員会や貿易投資促進合同委員会で取り上げてきた。社会保障協定については2006年に遡る懸案課題であったが、この所ようやく5年の歳月を経て来年3月1日から発効される。また商用マルチビザに関しては来年1月1日から発効される運びで悲願が叶えられ非常に喜ばしい事である。日伯関係において歴史上の人物、会議所名誉会頭の三輪大使、ガルボン大使および名誉顧問の大部サンパウロ総領事のご尽力に対し心から敬意を表したい。

 

昨年11月の第4回日伯貿投委の席上、ブラジル側からの発言内容から商用マルチビザに関してはむしろ日本側の MOU合意が必要である事が判明、日伯貿投委の会合が活発な質疑応答を通じ如何に理解を深め、効率よく機能しているのか、創設者の甘利元経済産業大臣に対しても感謝の念で一杯である。

 

昨年の11月の東京会議に続き今年5月末、「査証手続き緩和に向けて」要請状を経団連宛に送付、経団連は「ブラジル渡航にかかる査証発給の迅速化および有効期間延長に関する要望」の書状を外務省の担当局長等に手交される手配が全て完了。松本前外務大臣がメルコスールの首脳会議を終えブラジリア経由で6月30日、突然来聖する機会を捉え当方からの直訴が先になってしまったエピソードもあった。しかし来年1月1日からの発効にあたっては過去両国の関係各位による献身的かつ継続的なご尽力があったからこそ他ならない。

 

商用マルチビザ有効期間3年だけに満足すること無く、7月には浜田香川県知事一行とビザフリーについて意見交換、10月には西宮外務審議官に対し他国の後塵を拝する事無く、今すぐに実現できなくても継続的なチャレンジを要請、また沼田領事局長に対しても同様なお願いをした。ビザフリー協定に関しては日本の特殊事情として法務省や警察庁またマスコミにも問題がある事が分った。

9月アラブ商工会議所でピメンテル商工大臣とミゲルジョージ前商工大臣に会った機会に商用マルチビザの進捗状況を報告しお礼を述べた途端に、対米国との間では10年の有効期間であるのに何故3年なのか?と言う場面もあった。

 

日伯修好条約締結から116年、ブラジル日本移民103年間の歴史の中で営々と築いてきた信頼関係、両国の日伯(伯日)議員連盟のメンバーをはじめ特にブラジルを訪問する政治家を含め、両国の官民の関係者は謙虚になって歴史を反省、今まさにパラダイム・チェンジが求められている。

 

  

移転価格税制修正案

2010年12月、日伯法律委員会およびコンサルタント部会の中から移転価格税制改善陳情ミッションを組織し連邦収税局を訪問、日本進出企業の実態マージン率(現地生産16品目、再販19品目)を提出、膝を交え説明した後にブラジルの移転価格税制を可能な限りOECDの国際標準に合わさなければ日本の携帯電話技術同様、ガラパゴスの轍を踏むと警鐘を鳴らしてから早1年が過ぎた。

 

アメリカ会議所の税制タスクフォース・メンバーの一員として今年は2月/3月/5月/9月/12月の計5回、またサンパウロ工業連盟の国際投資家支援グループにも加わり、4月/7月/9月の計3回と両方合わせて8回の会合を重ねて来た。9月14日のFIESP会合では同月15日以降いつでも暫定令が発令されても不思議ではないとする大方の見方に対し今日12月23日現在、未だ発令されてないのは非常に残念だ。12月15日アメリカ会議所のタスクホース最終会合でも年内発令の可能性は否定されず、引き続き注意深く待機する事になっている。(財務大臣の決裁を経て官房庁に送付・承認後、年内に大統領の裁可を得るスケジュールが背景にある)

 

 

両国で未曾有な災害が発生、社会的責任活動が着実に増大

1月、リオデジャネイロ州の集中豪雨による土砂崩れや洪水などの大惨事が起り、当所会員企業34社はリオデジャネイロ州水害への義捐金としてブラジル赤十字社宛にR$ 1,221,380、救援物資 R$ 189,559(相当額) 、合計 R$ 1,410,939を寄付した。

 

3月、観測史上前例のない巨大地震および大津波に遭遇、原子力発電所の放射能漏れの事故も重なり祖国が未曾有な国難に直面、緊急義援金として会議所会員(56社15個人)からR$ 1,083,924および救援物資(金額換算)R$ 1,380,000、合計R$ 3,059,562を寄付した。

 

 

ポル語版の70周年記録集を出版

一人ひとりの日々の営みが歴史の一頁を創って来た。歴史の側面には時の経過とともに風化・形骸化され永遠に忘れ去られたものもある。大河の如く悠々と流れ去る歴史が現在と過去の対話であるなら、我々には史実を客観的かつ忠実に記録の形で残し後世に伝える責務がある。

 

1926年の会議所草創期(黎明期)から85周年にあたる意義ある今年に委員会の手を煩わさず、事務局主導でポル語に翻訳し出版出来たのは非常に嬉しい。翻訳・校正は日本語版の作成時点から各種史料の整理・分類作業を含め集中的に関った事務局職員等が中心になってその任務にあたった。

 

以上 

GDPが成長した。だから何か?(2011年12月26日付けエスタード紙 コラム記事)

GDPが成長した。だから何か?(2011年12月26日付けエスタード紙 コラム記事)
セルソ・ミンギ記者

ロンドンの有力日刊紙ガーディアンが26日、英民間コンサルタント会社の調査結果として、ブラジルがすでに英国を抜いて世界第6位の経済大国になったと報じた。しかしながらこの「ニュース」は、国際通貨基金(IMF)がすでに9月に発表したデータで示されていたものであり、わずかな人しかこの見通しに注意を払ってこなかっただけである(表を参照のこと)。

このニュースにブラジル政府と一般国民がお粗末な反応をして過度の自画自賛に陥り、結果として、現実を認識する力を失ってしまうことを恐れる。

経済においてもブラジルは、大国主義的な傾向がある。まさにサッカーがそれで、世界の覇者という評価を受け続けている。こうして得意になっているところ、4対0でバルセロナがサントスを下してトップに登りつめ、サントスは地に落ちた。このように、記事が意図するものを読み解く必要があるし、今回の話は遅かれ早かれそうなる事象というだけことだった。

国内総生産(GDP)の規模は、ジョッキの寸法のようなものだ。そしてブラジルは、大ジョッキというわけだ。国民の数は英国の4倍、国土の広さは実に35倍もある。消費人口と土地がブラジルよりも小さな国の経済規模を追い抜くのは畢竟、時間の問題なのだ。

結局、ジョッキの寸法だけではなく、そのジョッキの中身の質というものを十分に調べなければならない。例えば、英国人1人当りの所得は、ブラジル人よりも3倍以上大きいわけで、ここから、現実がどのようなものなのかを把握することができる。

ブラジル経済はまだ、様々な病気が詰まった大きな薬ビンのようなものだ。低い教育水準、所得の分配の偏り、貧困支援、住宅不足、高い犯罪発生率、脆弱なインフラ、重い税負担、腹立たしくなるほどの官僚主義、のろのろと非効率的な訴訟、汚職…、中身はこんなところか。

そしてもちろん、これがすべてではない。天然資源に限らず、イノベーションの余地や柔軟性にとんだ人々など、秘められた可能性は極めて大きい。

しかも一握りの新興国 – それは何もブラジルだけではない – だけに充満しているエネルギーがある。先進国が停滞している一方で、新興国経済はより急速に成長している。

今年日本を追い抜き世界第2位になった中国に代表される新興国は、現在、世界のGDPのおよそ40%を占める。言い換えれば、この地球上で生み出されたすべての富の40%にあたる。さらに、英HSBCのレポートによると、世界の投資の少なくとも37%がこれらの国々に向けられている。

その他のテーマでは、アナリストごとに推計がいろいろと異なる。しかしいずれの見解でも一致しているのは、2050年までに少なくとも新興国19カ国が、世界の主要経済大国30カ国の仲間入りをするということだ。

さらに驚くべきことは、消費のスピード。中国だけで、年間3,000万人近い人が消費市場に加わる。同じHSBCのレポートによると、アジアでは、中産階級が総人口(19億人)の60%に達する。

世界が人口と消費のこの新たな拡大ペースに耐えうるかが問題だ。

目標突破 12月のデータがまだ出ていないのだが、2011年のIPCAによるインフレ率は(すでに2パーセントポイントの許容誤差を含めたとしても)、目標値を突破するのは確実。中央銀行がおよそ100社の金融機関とコンサルタント会社を対象に聞き取りした調査では、インフレ率は6.54%に達すると指摘されている。

支出のツケ コントロールを失ったとは言えないものの、このインフレの伸長は2010年という選挙の年にあたって中央銀行が容認せざるを得なかった大幅な公共支出の拡大の結果である。



ブラジルのGDP成長、そして?(セルソ・ミンギ氏 エスタード紙コラム))

 

 ロンドンの有力日刊紙ガーディアンが26日、英民間コンサルタント会社の調査結果として、ブラジルがすでに英国を抜いて世界第6位の経済大国になったと報じた。しかしながらこの「ニュース」は、国際通貨基金(IMF)がすでに9月に発表したデータで示されていたものであり、わずかな人しかこの見通しに注意を払ってこなかっただけである。

 

 このニュースにブラジル政府と一般国民がお粗末な反応をして過度の自画自賛に陥り、結果として、現実を認識する力を失ってしまうことを恐れる。

 

 経済においてもブラジルは、大国主義的な傾向がある。まさにサッカーがそれで、世界の覇者という評価を受け続けている。こうして得意になっているところ、40でバルセロナがサントスを下してトップに登りつめ、サントスは地に落ちた。このように、記事が意図するものを読み解く必要があるし、今回の話は遅かれ早かれそうなる事象というだけことだった。

 

 国内総生産(GDP)の規模は、ジョッキの寸法のようなものだ。そしてブラジルは、大ジョッキというわけだ。国民の数は英国の4倍、国土の広さは実に35倍もある。消費人口と土地がブラジルよりも小さな国の経済規模を追い抜くのは畢竟、時間の問題なのだ。

 

 結局、ジョッキの寸法だけではなく、そのジョッキの中身の質というものを十分に調べなければならない。例えば、英国人1人当りの所得は、ブラジル人よりも3倍以上大きいわけで、ここから、現実がどのようなものなのかを把握することができる。

 

 ブラジル経済はまだ、様々な病気が詰まった大きな薬ビンのようなものだ。低い教育水準、所得の分配の偏り、貧困支援、住宅不足、高い犯罪発生率、脆弱なインフラ、重い税負担、腹立たしくなるほどの官僚主義、のろのろと非効率的な訴訟、汚職…、中身はこんなところか。

 

 そしてもちろん、これがすべてではない。天然資源に限らず、イノベーションの余地や柔軟性にとんだ人々など、秘められた可能性は極めて大きい。

 

 しかも一握りの新興国 ― それは何もブラジルだけではない ― だけに充満しているエネルギーがある。先進国が停滞している一方で、新興国経済はより急速に成長している。

 

 今年日本を追い抜き世界第2位になった中国に代表される新興国は、現在、世界のGDPのおよそ40%を占める。言い換えれば、この地球上で生み出されたすべての富の40%にあたる。さらに、英HSBCのレポートによると、世界の投資の少なくとも37%がこれらの国々に向けられている。

 

 その他のテーマでは、アナリストごとに推計がいろいろと異なる。しかしいずれの見解でも一致しているのは、2050年までに少なくとも新興国19カ国が、世界の主要経済大国30カ国の仲間入りをするということだ。

 

 さらに驚くべきことは、消費のスピード。中国だけで、年間3,000万人近い人が消費市場に加わる。同じHSBCのレポートによると、アジアでは、中産階級が総人口(19億人)の60%に達する。

 

 世界が人口と消費のこの新たな拡大ペースに耐えうるかが問題だ。

 

 

目標突破 12月のデータがまだ出ていないのだが、2011年のIPCAによるインフレ率は(すでに2パーセントポイントの許容誤差を含めたとしても)、目標値を突破するのは確実。中央銀行がおよそ100社の金融機関とコンサルタント会社を対象に聞き取りした調査では、インフレ率は6.54%に達すると指摘されている。

 

支出のツケ コントロールを失ったとは言えないものの、このインフレの伸長は2010年という選挙の年にあたって中央銀行が容認せざるを得なかった大幅な公共支出の拡大の結果である。(2011年12月26日付けエスタード紙)


銀行をコントロールする方法(2011年12月24日付けエスタード紙 コラム記事)

銀行をコントロールする方法(2011年12月24日付けエスタード紙 コラム記事)
セルソ・ミンギ記者

今日知られるところの銀行事業は、少なくとも500年の歴史を持つ。

政府と、業界を監督する期間が金融危機において銀行をどのようにコントロールすべきか理解するには、十分と言ってよいほど長い時間であったはずだ。

しかるに、依然として、この経済危機の3年間、政府が銀行をどのように扱えば良いのかを知らないと言えるような、無数の、かつ大規模な、混乱が政治の世界で繰り広げられてきた。

米国における2007/2008年のサブプライム(住宅ローン)バブルの崩壊は、銀行が攻撃的に展開してきた膨大な営業活動のリストが明るみに出た。業界が野放しになりすぎていたのは誰の目にも明らかで、そのリストの大部分は、いずれの中央銀行あるいは業界監督庁の管理も行われていなかった。

2008年に破綻したリーマン・ブラザーズは、結局のところ、当時の財務局長ヘンリー・パールソンと、こちらは現在も連邦準備銀行(FRB)議長を務めるベン・バーナンキによって、その他の銀行に対する脅しと管理のための見せしめにされた。しかしながら、全ての目論見が外れた。この破綻は、米国にとどまらず、あらゆる市場に破滅をもたらした。

当局は(単に)米国第5位の投資銀行(当時は商業銀行ですらなかった)を消すことが簡単な作業と受け止めていた。ところが、事実は異なっていた。パニックが世界に伝播した。パイロットが緊急事態にボーイングどうやって操縦するべきかを知らなかったわけだ。リーマンのような比較的小さな金融機関でさえ、墜落の原因になりえる問題と位置付けられた。

続いて下された判断は、破綻が差し迫った問題になっているすべての金融機関に対して、国有化あるいは公的資金により救済することだった。米国だけで、不良債権救済プログラム(TARP)により承認された一連の救済措置でつぎ込まれた国益資金は、7,000億ドル規模となった。

最低限の信用を確保するため、米国の代表者だけでなくEU当局も、膨大な数の銀行のストレステスト(資本を注入することなくどこまで銀行が負債に耐えることができるかに関するコンピュータシミュレーション試験)を提出した。当時の目的は、大多数が問題に直面しないということを示すことであり、信用を大きく失うような方向性ではなかった。すぐさま、このテストで採用された基準に、大きな問題があることが判明した。すべてのケースで、ソブリン債が極めて優良な債権であるとみなされていたが、実際のところ、数か月後には債務不履行の可能性が大いに示され、とりわけ欧州の銀行の財務体質の脆弱性が高まった。

ドイツ政府は、公共部門だけではなく債権者(つまり銀行)に対しても、公債に関連して銀行の脆弱性が高まるので国家の負債の増減で対処するのではなく、銀行も損失を計上すべきであると要求、ひいては、過剰負債に対しては国民国家に酔う支援の必要性を引き上げることを求めた。それ以外にも、他業種と比較して銀行に対する不信が拡大したことは、銀行間融資がヨーロッパだけでなく、同様に国際的な取引においても途絶するのに十分な原因となった。

単なるソブリン債の格下げが、政府と銀行間の駆け引きを大きく変える要因になった。銀行が抱える資産のリスクが拡大したことで、政府は、注入する資本をさらに拡大する必要に迫られた。これこそ、例えば国債がトリプルAの格付けを失いかねないフランス政府が恐れていることなのだ。

一方、一連のヨーロッパの首脳会議で取り上げられた銀行資本の拡大の要求は、新たな問題を生み出した。自己資産に対して適切な資本ないように調整するために、資本そのものを引き上げる代わりに銀行の大部分は、資産の側を削減する対応を求めた。この方向性で対応の柱になるのは、融資の削減だ。先進国における経済活動の縮小は、信用の崩壊に対するこうした新たな流れがその原因の1つである。

結局のところ、政治的指導者は、とりわけ危機的状況において銀行をコントロールする方法をまだ体得していないことにすべての原因がある。加えて、薬はどのようなものであれ、病人を治癒させる代わりに、死に至らしめてしまうという致命的な副作用を持っている。(2011年12月24日付エスタード紙)

 

銀行を統治する方法(セルソ・ミンギ氏 エスタード紙コラム)

銀行を統治する方法(セルソ・ミンギ氏コラム)

 

 今日知られるところの銀行事業は、少なくとも500年の歴史を持つ。

 

 この年月は、政府と業界を監督する機関にとって、金融危機という状況下で銀行をどのように統治するべきかを理解するには、十分と言ってよいほどの長い時間だったはずだ。

 

 ところが依然として、この経済危機の3年間は、政府が銀行をどのように扱えばよいのか知らないのではないかと思える、無数の、かつ大規模な混乱が政治の世界で繰り広げられてきた。

 

 米国における20072008年のサブプライム(住宅ローン)バブルの崩壊は、銀行が無謀なまでに展開してきた膨大な営業活動のリストを白日の下にさらした。業界が野放しになりすぎていたのは誰の目にも明らかで、その無謀な営業活動の大部分に、中央銀行あるいは業界監督庁による管理が行き届いていなかった。

 

 2008年に破綻したリーマン・ブラザーズは、結局のところ、当時の財務長官ヘンリー・ポールソンと、こちらは現在も連邦準備銀行(FRB)議長を務めるベン・バーナンキによって、その他の銀行に対する脅しと管理のための見せしめにされた。しかしながら、全ての目論見が外れた。この破綻は、米国にとどまらず、あらゆる市場に壊滅的打撃をもたらした。

 

 当局は(単に)米国第5位の投資銀行(当時は商業銀行ですらなかった)を消すことが簡単な作業と受け止めていた。ところが、事実は違った。パニックが世界に伝播したのだ。パイロットが緊急事態にボーイングどうやって操縦するべきかを知らなかったわけだ。リーマンのような比較的小さな金融機関でさえ、マーケットが「墜落」する原因になりえることが理解された。

 

 続いて下された判断は、破綻の瀬戸際に立たされているすべての金融機関に対して、国有化あるいは公的資金の注入という方法で救済することだった。米国だけで、不良債権救済プログラム(TARP)により承認された一連の救済措置でつぎ込まれた公的資金は、7,000億ドル規模に達した。

 

 最低限の信用を確保するため、米国の代表者だけでなくEU当局も、膨大な数の銀行のストレステスト(資本を注入することなくどこまで銀行が負債に耐えることができるかに関するコンピュータシミュレーション試験)を提出した。この目的は、当時、大多数の金融機関が問題に直面しないということを示すことであって、対象になった金融機関の信用を大きく失わせるためではなかった。ところがテストで採用された基準に大きな問題があることが、ほどなく判明し。すべてのケースでソブリン債は優良な債権と位置付けられていたが、実際のところ、数カ月後にはデフォルトに陥る可能性も示され、銀行の財務体質が、とりわけ欧州を中心に不安定になった。

 

 ドイツ政府の当初求めた義務により、公共部門だけでなく債権者(銀行など)は公債を削減する代わりに引き上げたことで、銀行の脆弱性が拡大するために損失を被り、ほどなく過剰債務により国家が支援する必要性が拡大してしまった。

 

 それ以外でも、銀行間で不振が深まったことは、ヨーロッパだけでなく国際取引においても銀行間融資がストップするのに十分な要因になった。単なるソブリン債の格下げが、政府と銀行間の交渉を左右する要因になった。銀行が抱える資産のリスクが拡大し、結果、政府により注入される資本を増加させる必要が生じた。これこそ、例えば国債がトリプルAの格付けを失いかねないフランス政府が懸念している事態なのだ。

 

 一方、一連のヨーロッパの首脳会議で取り上げられた銀行資本増強の要求は、新たな問題を生み出した。大部分の銀行は、資本と資産の比率を適切な状態に調整するにあたって、資本を引き上げる代わりに資産を削減する対処を好んだ。この方向性では、対応の柱になるのは、融資の削減だ。先進国における経済活動の縮小は、信用の崩壊に対するこうした新たな流れがその原因の1つである。

 

 結局のところ、政治的指導者は、とりわけ危機的状況において銀行を統治するさじ加減をまだ体得していないことにすべての原因がある。薬にはどのようなものであれ、病人を治癒させる代わりに死に至らしめてしまいかねないという、致命的な副作用がある。(20111224日付エスタード紙)

(2011年12月23日)財団法人 省エネルギーセンター国際協力本部研修協力部の前島仁部長、木村政希課長が表敬訪問

(財)省エネルギーセンター経済産業省は、資源エネルギー庁から受託した「海外の政府関係者を日本に招聘して省エネルギーの研修事業」を行う機関で、今回は経済産業省からの打診で、ブラジルへのミッション派遣成果を更に深化させるためブラジルの関係者を日本に招聘し最新の省エネルギー技術・製品をご紹介することとなり、2011年12月23日、財団法人 省エネルギーセンター国際協力本部研修協力部の前島仁部長、木村政希課長がブラジル日本商工会議所を訪問、平田藤義事務局長と情報交換を行った。

1月末から5日間程度の招聘を計画しており、日本の省エネルギー技術・製品の紹介と日本企業のビジネス展開を研修目的に、ブラジル政府機関や関係機関からの派遣を予定している。

左から財団法人 省エネルギーセンター国際協力本部研修協力部の前島仁部長/木村政希課長/平田藤義事務局長(Foto: Rubens Ito / CCIJB)