11月の対内公的債務残高は1兆7,500億レアル

中銀の発表によると11月の対内公的債務残高は前月比1.15%増加の1兆7,500億レアル、また対外債務残高は9.45%増加の809億2,000万レアルを記録している。

今年11カ月間の対内債務残高は1,486億7,000万レアル増加、しかし利払いは1,914億レアルと対内債務残高を上回った要因として、国庫庁が政策誘導金利(Selic)連動国債並びに1年以内の短期確定金利付き国債発行をそれぞれ減少したために、対内債務残高の増加に歯止めがかかっている。

また国債の償還総額が発行総額を519億レアル上回ったことも対内債務残高の減少につながっているが、12月は国庫庁が社会経済開発銀行(BNDES)向けに150億レアル、来年1月に100億レアルを調達するために増加する。

8月からSelic金利を3回連続して合計1.50%利下げで現在では11.0%となっているにも関わらず、Selic金利の利下げ効果は遅れて表れ、またインフレの高止まりも債務残高減少を妨げている。

ヨーロッパの債務危機を発端とした世界経済が悪化した場合でも、長期間に亘って国債発行による資金調達をする必要がないくらいの外貨準備高を保有しており、また国債発行の大半はブラジルの投資家が購入、海外投資家の比率は僅かに11.4%に留まっている。(2011年12月22日付けエスタード紙)


 

来年のクレジット伸び率は公立銀行牽引で15%増加か

中銀では中低所得層を中心に延滞率が増加してきているために、民間銀行が下半期から与信の強化などクレジット部門の引締めを開始したために、今年のクレジット部門の伸び率は前年比17.5%を予想している。

来年のクレジット部門の伸び率は公立銀行が牽引すると予想、今年の公立銀行のクレジット伸び率20.5%から来年は19.0%と僅かに減少すると予想、しかし民間銀行は今年の伸び率14.5%から12.0%に減少、また外資系銀行も17.5%から13.0%に減少すると見込んでいる。

昨年のクレジット総額はGDP比45.2%、今年は48.4%、来年はGDP比51.0%を予想、今年11月の延滞率は海外の景気減速の影響を受けてブラジル経済減速、Selic金利の高止まりや消費者のクレジット負債の管理不足などで5.6%と2009年11月と同じレベルまで上昇している。

11月の個人向けクレジットの延滞率は前月の7.1%から7.3%に上昇して昨年1月以来の高率を記録、中銀は延滞率増加傾向を抑制するために、金利引下げて銀行負債の再交渉などを実施したにも関わらず、延滞率は僅かに0.4%減少に留まっている。(2011年12月22日付けエスタード紙)


 

技術革新は我々の生活を変える(全国電気電子製品メーカー協会(Eletro)経営審議会の篠原一宇会長 Eletrolar誌 No75-2011)

19世紀から始まった重要な発明や発見で人間の生活が格段に良くなり、アレクサンダー・グラハム・ベルによる電話発明、トーマス・エジソンによる電球発明やアレクサンダー・フレミングによるペニシリンの発見などの科学的研究開発が進んで、我々の生活を変えるテクノロジーの進歩などで、月への有人飛行につながった。

ブラジルに於いては1994年から始まったレアルプランがハイパーインフレーションのリスクを削除、1988年の民法改正の発布は新しい社会経済のシナリオ入りとなり、大半のブラジル人や世界からの移住者に希望を与えた。

その後のリオ・デ・ジャネイロ市で開催された環境と開発に関する国連会議(環境サミット)であるEco-92会議ではブラジルが積極的に貧困撲滅、環境保全、エコシステムの導入などで、持続的社会経済の実現に関する話し合いを先導した。

また我々のセクターに目を向けると耐久消費財の需要拡大が統計表で明らかであり、1980年代のテレビ販売は年間200万台であったが、今では1200万台とインフレ時代の6倍まで増加、ブラジル地理統計院(IBGE)の統計によると、一般家庭の家電製品所有は74.9%から99.1%、冷蔵庫は56.1%から2009年には93.4%、洗濯機は20%から44.3%とそれぞれ増加している。

これらの統計から過去15年間のブラジル人の生活環境は大きく改善、この傾向を満たすために、技術革新で家電製品のブラジル国内マーケットの需要に対応している。

伝統的なマーケットへの投資からブラジル、ロシア、インド並びに中国で構成されるBRIC諸国へ移行している中で、競争力や魅力の比較ではブラジルは色々なファクターで飛びぬけており、特に豊富な天然資源以外にも安定したマクロ経済のファンダメンタルズや政治、最も透明な銀行システムを擁しているにも関わらず、ロジスティック部門のインフラの不整備、重課税システムでは後塵を拝している。

今では世界中が京都議定書で採択された二酸化炭素(CO2)削減のために、環境規制に沿う熱効率の優れたエコロジーの建材使用などで前進。また自然界からの贈り物である空気、太陽光、水や天候を利用した代替え可能なグリーンエネルギーの蓄電技術やインテリジェンス配電の更なる効率化が必要となっている。

篠原会長は我々の電気・電子業界ではそれらのグリーンエネルギー開発の継続を後押しして、更なる持続可能なテクノロジー開発に寄与する。また均整のとれたテクノロジー開発と環境保全、天然資源保全や人間の尊厳を重視する次世代の素晴らしい社会・経済の発展のために邁進すると結んだ。


 

ビジネス化するブラジルの労働組合2011年12月21日付けエスタード紙 コラム記事)

ビジネス化するブラジルの労働組合
(2011年12月21日付けエスタード紙 セルソ・ミンギ氏)

上級労働裁判所の裁判長が、労働組合の大部分は何ら労働者を代表するものでもなく、労働組合員の支払った組合費を手に入れるためだけの存在だと指摘。

政治改革でも税制改革でもない。リオ・グランデ・ド・スル州出身のジョアン・オレステ・ダラゼン上級労働裁判所裁判長は、現在、ブラジルで早急に改革すべきものは労働組合だと指摘する。31年にわたって労働者と雇用者の間の訴訟の解決にあたってきた同裁判長は、国内の労働組合のいかがわしい側面について疑問を投げかける。労働組合は無数に存在し、企業に対して交渉するだけの能力もなく、一般的に言って、すべての労働者に義務付けられている労働組合への加盟に伴う巨額の組合費を手に入れることが活動の唯一の目的になっている。

ダラゼン裁判長は、労働者自身が労働組合を選ぶことでその労組に貢献する自由を最大限に保証できるよう、ブラジルが国際労働機関(ILO)との協定に早急に署名すべきだという考えを示す。同裁判長はこれによる影響について、労働組合が弱体化されるどころか、むしろ強化されると説明する。現在58歳のダラゼン裁判長は、裁判官としては希な経歴の持ち主だ。貧困家庭に生まれ、公務員試験をパスするまでに、靴磨きと洗車係、雑誌販売員、バスの車掌、販売店員、ウェイター、オフィスボーイなどの職業を経験している。

Veja 労働大臣の辞任は、ブラジルの組合主義が多くの問題を抱えているという兆候ではないでしょうか?

ダラゼン ブラジルの労働組合制度は極めて異常な状態にあり、世界の文明国の潮流に反して野放しであり、労働組合が驚くほど増殖する状況を生み出している。労働組合の数を削減することで組合の代表権が強化され、ひいては交渉能力を引き上げることになる。資本主義経済を採用して成功した国の中で、強力な労働組合を通じて会社と対話する制度が構築されていない国を、私は知らない。不幸にして、ブラジル国内ではそのような制度への見通しは悲観的だ。

Veja それはなぜでしょう?

ダラゼン ブラジルでは、労働組合の大部分が有名無実、あるいはごく小さな代表権を保持しているに過ぎない。矛盾した状態にあって、憲法では単一の労働組合制度を想定している。つまりそれぞれの特定の職種に対して一つの組織が存在するのを認められている。しかし実際には、労働組合は爆発的に増殖している。その理由は、この国では、労働組合を設立するということが大きな利益を生み出すきわめて魅惑的なビジネスだからだ。ブラジル国内には現在、1万4,000団体以上の労働組合が知られており、労働省は2011年に月間で平均すると105件の登録申請を受理した。その大部分は、労働者を代表するために設立されているのではなく、むしろ、労働組合として組合費を得ることが目的。そして、公金も、説明責任のないこれらの労働組合に対して支払われている。

Veja あなたは、こうした状況を改善するためのアイデアをお持ちですか?

ダラゼン ブラジルは早急に、労働組合選択の自由に関する協定を国際労働機関と批准する必要がある。資本主義経済諸国の中でこれを批准していない国はわずかで、わが国はその一国。この協定は、労働組合とその下部組織の設立、組合費徴収の可否に関する自由裁量を緩和する。組合費の強制徴収の廃止は、基本条件だ。ただし、政界における労働組合改革は現在、不幸にもはるかな道のりの途上という状態にある。この既得権を吸い上げる堅固なネットワークが、数十年をかけて出来上がっているためだ。

Veja あなたは政党と労働組合の結びつき、中央労働組合が政党の意向を受けて活動することを自然なものと考えますか?

ダラゼン 労働組合の下部組織が政党と意思疎通があるのは自然な状態と受け止めている。問題は、政党に対するシンパシーが国家的な利益にかなったものなのかどうかと言うことで、これは常にそうだと言い切れない。それぞれの労働組合が組合首脳部を個別に評価することが必要。労働組合が発揮するリーダーシップが、政治の世界でも常に健全だとは言えない。

Veja 連邦最高裁判所はこのほど、民間イニシアティブと公共サービスの労働者に対するストライキの規定を一元的にまとめるという判断を下しました。実際に両者の置かれている立場は、一元化できるほど類似しているでしょうか?

ダラゼン 民間においてストライキは、一定の手続きを踏んだ上で実施が認められた権利だ。公共部門では、憲法が団交とストライキの権利を保障しているが、しかしながら、その権利の行使は、関連法により自制されることを想定している。ところが不幸にして、関連法は今に至るまでは制定されていない。

このため現在の状況は、法律が適用できない大きな空白地帯が存在する。しかも多くの場合、ストライキは暴動につながっている。もう1つの問題は、公共サービスのストライキが何カ月間もの長期にわたるケースがあることだ。ストライキ決行期間を就労日数から差し引けないことが、長期化を助長する方向に大きく影響している。

Veja あなたは公務員のストライキの制限を支持するのですか?

ダラゼン 公務員のストに関する法律の不備について最高裁判所は、民間イニシアティブにおけるストを定めた法律を適用する判断を下している。言い換えれば、公共サービスのスト決行は、基本的サービスを継続しストによる非稼働日数を就労日数から差し引くことを義務付けるということである。ただし実際には、こうした対応はとられていない。例えば郵便局員のストは28日にわたって業務がストップしたが、政府が就労日数から差し引いたのはわずか7日間だけだ。

私は、これには違法性があると考える。連邦裁判所と労働裁判所の間でも、このほど双方の裁判官の意見が対立していることが明らかになった。私は、特定の職種はストを決行する権利を保有していないと考える人間の1人だ。裁判官は単なる公務員ではなく、国家の代理人であり、したがって、この分野のストは社会全体を巻き添えにする。裁判官は手本を示すべきだ。このストライキは、基本的権利の確認と自身の生存のための最低限の要求を訴える無数の人々、社会的弱者に被害をもたらす。同じ判断が、軍と警察にも適用できる。

Veja 労働裁判所は、他の一般の裁判所同様、訴訟プロセスに不信を抱かれているのでしょうか?

ダラゼン 労働裁判所は、調停であれ介入であれ、訴訟を解決するにあたって迅速であるというイメージを構築したが、判決で示された権利の認識に実効力があるかどうかという点では、同様のプラスのイメージを獲得していない。9月に245万件の訴訟が強制執行の状態にあったが、これは、言い換えれば判決で認められた権利を獲得できていない人がこの時点までにそれだけ存在したということ。全国平均では、確定判決を受けた労働者のわずか3分の1が、判決で認められた支払いを受け取っているにすぎない。実効力のない判決は、裁判所に対する不信につながる。私たちは、労働者が合法的に保証された権利を受け取ることを保証する必要がある。

Veja 労働裁判所も、強制力がないということでしょうか?

ダラゼン 労働問題の強制執行を迅速化するために法律の見直しと改正を、早急に進める必要がある。そして、時代錯誤で時代遅れの法律を、時代に即したものにしなければならない。前世紀の40年代の法律であり、民事訴訟法で他の裁判官に付与されたような強制力が、労働裁判所の裁判官には与えられていない。労働裁判所の裁判官は、唯一、その判決に伴い発生した義務を強制させる法的根拠が与えられていない存在だ。

Veja 統合労働法(CLT)は時代遅れということでしょうか?

ダラゼン CLTの修正と時代に即した改正は必要だ。この法律は、過度に介入主義的で徹底主義的。法律は労働者に最小減の保護と強力かつ代表権のある組合とを保証するだけにとどめ、それぞれの業種の特性に応じて妥当な適用が可能で業界も受け入れられる包括的な規定を、当事者間で協議すべきだ。米国の労働モデルは、法的に公権力の介入がほぼ存在しない大きな団体交渉制度を構築している。私は、ブラジルがこれに近い制度を導入することを支持する。つまり、規範的な強力な労働組合による最低限のセーフティーネットだ。

Veja 欧州が直面しているような危機的状況において、そのモデルは労働者の立場を危うくしませんか?

ダラゼン より強固かつ広範囲な団体交渉制度が開花することを称賛するのであれば、それは、強力な労働組合が存在することが前提だ。そのための最初の一歩が、労働組合改革。米国やスペイン、ドイツのような強力な労働組合があれば、経済危機においても不平等な水準で交渉が膠着するリスクはない。各労働組合は、その政策が特定の、あるいは別の利害に関係するかを評価することになる。彼らはある時点で、雇用の安定と引き換えに給与を削減することを受け入れることが適切かを検討することになる。こうした対応は、強力な労働組合の代償として公的介入がわずかという環境のもとで、完璧に実現可能だ。

Veja 労働裁判所は外部委託者による多数の訴訟を抱えています。なぜ、この契約形態がそれほど多くの訴訟につながるのでしょうか?

ダラゼン 外部委託が、普遍的に不可逆な現象であることは否定しがたい。しかも、人件費の低減により利益を拡大しようとする中で企業が外部委託による労働力を求めることも理解できる。ただし、過去数10年にわたる国際的な経験からすると、外部委託は多くの場合、労働条件を不安定にする要因であり、衛生面と安全面の不備からくる労働災害の原因になっている。我々は、この問題を正す法律が不足していると受け止めている。企業が正当な必要性なく労働力を確保するために劣悪な条件で外部委託をすることは、禁止されるべきだ。

Veja 現在、労働法違反の激しい業界は?

ダラゼン 上級労働裁判所が抱える訴訟案件の三大被告は、いずれも公共団体だ。それらは、連邦政府と連邦貯蓄銀行、ブラジル銀行である。民間イニシアティブでは、金融機関が労働訴訟で際立った数の訴訟を抱える。

Veja 重い税負担が、ブラジルにおいてインフォーマル雇用の大きな原因になっているのでしょうか?

ダラゼン 税金は事実、重すぎる。この事情は、零細・小企業になるほど大きくなる。大企業と小企業が雇用に対して同一の義務を負うことが合理的とは思えない。理想論で言えば、それぞれの企業の経済規模に応じて雇用義務を設定するような制度の制定だ。インフォーマルな雇用状況にある何百万人というブラジル人労働者を、正規雇用の関係締結に促す決定的な制度になるだろう。

Veja 国家司法審議会(CNJ)が言うような「法衣をまとった泥棒」が存在するのでしょうか?

ダラゼン 極めて不幸な発言だったと考えるが、いずれにせよ、隠し事は望まない。また、あらゆる活動において善良な専門家と不良な専門家が存在することは明白であるが、これを一般化してブラジルの裁判官に対して厳しく指弾して非難すべきものではない。ただし、いくつかのケースでは、関係する裁判官の規律を履行させるための厳格な監査手法を採用する必要があることも認識している。

Veja 裁判官に対する最大の処罰が定年の強制という事実は、大衆に対して裁判官は処罰されないというイメージを強くしませんか?

ダラゼン 司法官地位基本法の修正は、他の罰則も含めて必要だが、強制定年制度は、厳密には裁判官に与えられた恩典ではない。最高刑が強制定年という場合、行政上の処分だけを指す。なぜなら、その後、司法の場でその行為に対して責任を問われる可能性があり、有罪と認められた場合には失職して受け取るはずの年金を失う可能性があるからだ。

Veja しかし、これまでに失職して年金を失った裁判官がいますか?

ダラゼン 私は知らない。

Veja あなたは、質素な家庭に生まれました。それはあなたの人生にどのように影響を与えたのでしょう?

ダラゼン 実際のところ、私は下層、それも極めて貧しい家族の出だ。私は靴磨きをやり、洗車係をやり、雑誌販売員をやり、クリチーバでは松の実を販売し、車掌をやり、店員もやったしウェイターとオフィスボーイもやった。しかしながら私は、勉強をあきらめたことがない。若い頃の私は公務員試験に専念していた。私は連邦貯蓄銀行の書記と査察官も務めた。そうして裁判官になるまで、裁判所職員から検事、パラナ連邦大学教授もやった。懸命に働いた。喜んで1日12時間以上働き、世の中がより良くなる道を模索している。そうして初めて、私の良心には安寧が訪れ、ゆっくり寝ることができる。

 

11月の経常収支赤字は68億ドルで最悪を記録

11月の経常収支赤字は貿易収支黒字が大幅に減少したために68億ドルと最悪を記録、今年11カ月間では458億ドルに達しており、さらに12月の赤字幅が拡大すると予想されているために、今年の経常収支赤字は530億ドルまでの増加が予想されている。

また11月の海外投資家のブラジルへの対内直接投資は41億ドル、今年11カ月間では600億ドル、今年は650億ドルまで増加すると予想、ヨーロッパの債務危機や米国の景気減速など先進諸国のリセッション入りが憂慮されているために、来年の直接投資は大幅に減少すると予想されている。

中銀では来年の経常収支赤字は今年の予想を22.6%上回る650億ドルを予想、また対内直接投資はヨーロッパからの投資減少を中心に、今年の予想の76%に相当する500億ドルまで減少すると予想されている。

中銀では来年の経常収支赤字を解消するためには対内直接投資の500億ドルの予想でも、貿易収支黒字が230億ドルまで減少するために、150億ドルが不足すると予想している。

中銀では対内直接投資以外にも株などの短期金融投資に120億ドルの流入を見込んでおり、不足分の30億ドルはブラジル国債購入で50億ドル、海外での資金調達で62億ドルの外資流入を予想している。

世界的なリセッション入りで来年の輸出は4.3%増加に留まり、輸入は7%増加すると見込んでいるために、貿易収支黒字は今年よりも18%減少、また海外からの設備投資用機械・装置のレンタル代は、今年予想の163億ドルから190億ドルに増加すると見込まれている。

またブラジル人の海外旅行による支出は145億ドルの赤字を予想、海外調達資金の利払いは90億ドルから122億ドルに増加、本国への利益・配当金送金は380億ドルから396億ドルの増加が予想されている。(2011年12月21日付けエスタード紙)


 

海外の金融危機の影響で国内のM&A軒数は減少

PwCコンサルタント社によると今年のブラジル企業のM&A案件はヨーロッパの債務危機などの影響で、企業経営者が世界経済の先行き不透明感で慎重になっているために、下半期から減少傾向となっている。

Pwc社では今年のM&A件数は前年の800件の7.0%減少の740件を予想、しかしリーマンショックの2008年の645件、その翌年の644件を上回っている。

しかし国内経済が好調に推移していた上半期の2月、4月並びに5月は記録を更新していたが、下半期から減少に転じており、第3四半期のM&A件数は僅かに25件で、2008年以降では最低件数となっている。

今年11月までのM&AではITセクターが73件でトップ、食品61件、化学・石油化学59件、銀行が52件、また外資系企業によるM&Aは38%を占め、アルゼンチン資本Techint社による50億レアルでのウジミナス社の27.7%の資本参加、キリンによるスキンカリオール社の完全買収などであった。

またブラジル企業による外資系企業のM&Aは、レアル高の為替や海外の景気減速などの要因で全体の18%を占め、M&Aを果敢に進めていた食品大手のJBS社やMerfrig社、ソフトウエア大手のTotvs社はM&Aを控えていた。

また過去数年間に亘って積極的にM&AをしていたHypermarcas社は資金調達のために、Etti社並びにAssolan社を放出、海外の経済減速でプライベート・エクイティファンドに資金がだぶついているために、来年はブラジル国内での新規株式上場(IPO)が活性化すると予想されている。(2011年12月21日付けエスタード紙)


 

来年のGDP伸び率は5.0%に達しない

ジウマ・ロウセフ大統領は頑なに2012年の国内総生産(GDP)伸び率の5.0%達成のために、公共投資の促進などあらゆる手段での達成を指示しており、ギド・マンテガ財務相もGDP5.0%の達成を楽観視している。

マンテガ財務相はヨーロッパの財政危機の国内経済に対する影響を避けるために、クレジット拡大や白物家電などの耐久消費財向け減税政策採用で、内需拡大を狙って景気刺激策の採用を促進している。

LCAコンサルタント社のチーフエコノミストのブラウリオ・ボルジェス氏は今年下半期の国内経済の減速開始、10月の前月比マイナス0.32%などの落ち込みで、今年のGDP伸び率は2.8%に留まると予想、来年は連邦政府の予想を大幅に下回る3.1%を予想している。

中銀のトインビーニ総裁は上院の公聴会で、政策誘導金利(Selic)の3回連続の利下げ、クレジット部門の拡大政策、耐久消費財向け減税並びにコモディティ価格の減少などの要因で、来年のインフレは今年を下回り、GDP伸び率は今年を上回ると楽観的な見方を述べている。

中銀では第3四半期に景気の底を打ったと見込んでおり,最終四半期は国内経済が回復して、来年は景気刺激策やSelic金利の利下げ効果で、下半期から力強い回復を見込んでいる。

またトインビーニ総裁は来年のブラジルの経済成長は新興国の平均を上回ると予想、その要因として来年の中国のGDP伸び率は今年を僅かに下回る伸び率が予想されているために、ブラジルにとっては輸出減少緩和でポジチブになると見込んでいる。

8月末から3回連続でSelic金利が1.5%の利下げされた効果は来年の中頃から表面化するために、国内消費は上昇傾向となるが、世界的な景気減速で輸出の増加は期待できない。

HSBC銀行のチーフエコノミストのアンドレ・レオス氏は現在のSelic金利11.0%が来年末には9.0%と大幅低下を予想、また公共投資の拡大、景気刺激策の導入効果などで、来年のGDP伸び率を3.7%と楽観的な予想をしている。(2011年12月21日付けエスタード紙)

 

ビジネス化するブラジルの労働組合(VEJA 誌 2011年12月21日号)

 

 上級労働裁判所の裁判長が、労働組合の大部分は何ら労働者を代表するものでもなく、労働組合員の支払った組合費を手に入れるためだけの存在だと指摘。

 

 政治改革でも税制改革でもない。リオ・グランデ・ド・スル州出身のジョアン・オレステ・ダラゼン上級労働裁判所裁判長は、現在、ブラジルで早急に改革すべきものは労働組合だと指摘する。31年にわたって労働者と雇用者の間の訴訟の解決にあたってきた同裁判長は、国内の労働組合のいかがわしい側面について疑問を投げかける。労働組合は無数に存在し、企業に対して交渉するだけの能力もなく、一般的に言って、すべての労働者に義務付けられている労働組合への加盟に伴う巨額の組合費を手に入れることが活動の唯一の目的になっている。ダラゼン裁判長は、労働者自身が労働組合を選ぶことでその労組に貢献する自由を最大限に保証できるよう、ブラジルが国際労働機関(ILO)との協定に早急に署名すべきだという考えを示す。同裁判長はこれによる影響について、労働組合が弱体化されるどころか、むしろ強化されると説明する。現在58歳のダラゼン裁判長は、裁判官としては希な経歴の持ち主だ。貧困家庭に生まれ、公務員試験をパスするまでに、靴磨きと洗車係、雑誌販売員、バスの車掌、販売店員、ウェイター、オフィスボーイなどの職業を経験している。

 

Veja: 労働大臣の辞任は、ブラジルの組合主義が多くの問題を抱えているという兆候ではないでしょうか?

 

ダラゼン: ブラジルの労働組合制度は極めて異常な状態にあり、世界の文明国の潮流に反して野放しであり、労働組合が驚くほど増殖する状況を生み出している。労働組合の数を削減することで組合の代表権が強化され、ひいては交渉能力を引き上げることになる。資本主義経済を採用して成功した国の中で、強力な労働組合を通じて会社と対話する制度が構築されていない国を、私は知らない。不幸にして、ブラジル国内ではそのような制度への見通しは悲観的だ。

 

Veja: それはなぜでしょう?

 

ダラゼン: ブラジルでは、労働組合の大部分が有名無実、あるいはごく小さな代表権を保持しているに過ぎない。矛盾した状態にあって、憲法では単一の労働組合制度を想定している。つまりそれぞれの特定の職種に対して1つの組織が存在するのを認められている。しかし実際には、労働組合は爆発的に増殖している。その理由は、この国では、労働組合を設立するということが大きな利益を生み出すきわめて魅惑的なビジネスだからだ。ブラジル国内には現在、14,000団体以上の労働組合が知られており、労働省は2011年に月間で平均すると105件の登録申請を受理した。その大部分は、労働者を代表するために設立されているのではなく、むしろ、労働組合として組合費を得ることが目的。そして、公金も、説明責任のないこれらの労働組合に対して支払われている。

 

Veja: あなたは、こうした状況を改善するためのアイデアをお持ちですか?

 

ダラゼン: ブラジルは早急に、労働組合選択の自由に関する協定を国際労働機関と批准する必要がある。資本主義経済諸国の中でこれを批准していない国はわずかで、わが国はその1国。この協定は、労働組合とその下部組織の設立、組合費徴収の可否に関する自由裁量を緩和する。組合費の強制徴収の廃止は、基本条件だ。ただし、政界における労働組合改革は現在、不幸にもはるかな道のりの途上という状態にある。この既得権を吸い上げる堅固なネットワークが、数十年をかけて出来上がっているためだ。

 

Veja: あなたは政党と労働組合の結びつき、中央労働組合が政党の意向を受けて活動することを自然なものと考えますか?

 

ダラゼン: 労働組合の下部組織が政党と意思疎通があるのは自然な状態と受け止めている。問題は、政党に対するシンパシーが国家的な利益にかなったものなのかどうかと言うことで、これは常にそうだと言い切れない。それぞれの労働組合が組合首脳部を個別に評価することが必要。労働組合が発揮するリーダーシップが、政治の世界でも常に健全だとは言えない。

 

Veja: 連邦最高裁判所はこのほど、民間イニシアティブと公共サービスの労働者に対するストライキの規定を一元的にまとめるという判断を下しました。実際に両者の置かれている立場は、一元化できるほど類似しているでしょうか?

 

ダラゼン: 民間においてストライキは、一定の手続きを踏んだ上で実施が認められた権利だ。公共部門では、憲法が団交とストライキの権利を保障しているが、しかしながら、その権利の行使は、関連法により自制されることを想定している。ところが不幸にして、関連法は今に至るまでは制定されていない。このため現在の状況は、法律が適用できない大きな空白地帯が存在する。しかも多くの場合、ストライキは暴動につながっている。もう1つの問題は、公共サービスのストライキが何カ月間もの長期にわたるケースがあることだ。ストライキ決行期間を就労日数から差し引けないことが、長期化を助長する方向に大きく影響している。

 

Veja: あなたは公務員のストライキの制限を支持するのですか?

 

ダラゼン: 公務員のストに関する法律の不備について最高裁判所は、民間イニシアティブにおけるストを定めた法律を適用する判断を下している。言い換えれば、公共サービスのスト決行は、基本的サービスを継続しストによる非稼働日数を就労日数から差し引くことを義務付けるということである。ただし実際には、こうした対応はとられていない。例えば郵便局員のストは28日にわたって業務がストップしたが、政府が就労日数から差し引いたのはわずか7日間だけだ。私は、これには違法性があると考える。連邦裁判所と労働裁判所の間でも、このほど双方の裁判官の意見が対立していることが明らかになった。私は、特定の職種はストを決行する権利を保有していないと考える人間の1人だ。裁判官は単なる公務員ではなく、国家の代理人であり、したがって、この分野のストは社会全体を巻き添えにする。裁判官は手本を示すべきだ。このストライキは、基本的権利の確認と自身の生存のための最低限の要求を訴える無数の人々、社会的弱者に被害をもたらす。同じ判断が、軍と警察にも適用できる。

 

Veja: 労働裁判所は、他の一般の裁判所同様、訴訟プロセスに不信を抱かれているのでしょうか?

 

ダラゼン: 労働裁判所は、調停であれ介入であれ、訴訟を解決するにあたって迅速であるというイメージを構築したが、判決で示された権利の認識に実効力があるかどうかという点では、同様のプラスのイメージを獲得していない。9月に245万件の訴訟が強制執行の状態にあったが、これは、言い換えれば判決で認められた権利を獲得できていない人がこの時点までにそれだけ存在したということ。全国平均では、確定判決を受けた労働者のわずか3分の1が、判決で認められた支払いを受け取っているにすぎない。実効力のない判決は、裁判所に対する不信につながる。私たちは、労働者が合法的に保証された権利を受け取ることを保証する必要がある。

 

Veja: 労働裁判所も、強制力がないということでしょうか?

 

ダラゼン: 労働問題の強制執行を迅速化するために法律の見直しと改正を、早急に進める必要がある。そして、時代錯誤で時代遅れの法律を、時代に即したものにしなければならない。前世紀の40年代の法律であり、民事訴訟法で他の裁判官に付与されたような強制力が、労働裁判所の裁判官には与えられていない。労働裁判所の裁判官は、唯一、その判決に伴い発生した義務を強制させる法的根拠が与えられていない存在だ。

 

Veja: 統合労働法(CLT)は時代遅れということでしょうか?

 

ダラゼン: CLTの修正と時代に即した改正は必要だ。この法律は、過度に介入主義的で徹底主義的。法律は労働者に最小減の保護と強力かつ代表権のある組合とを保証するだけにとどめ、それぞれの業種の特性に応じて妥当な適用が可能で業界も受け入れられる包括的な規定を、当事者間で協議すべきだ。米国の労働モデルは、法的に公権力の介入がほぼ存在しない大きな団体交渉制度を構築している。私は、ブラジルがこれに近い制度を導入することを支持する。つまり、規範的な強力な労働組合による最低限のセーフティーネットだ。

 

Veja: 欧州が直面しているような危機的状況において、そのモデルは労働者の立場を危うくしませんか?

 

ダラゼン: より強固かつ広範囲な団体交渉制度が開花することを称賛するのであれば、それは、強力な労働組合が存在することが前提だ。そのための最初の1歩が、労働組合改革。米国やスペイン、ドイツのような強力な労働組合があれば、経済危機においても不平等な水準で交渉が膠着するリスクはない。各労働組合は、その政策が特定の、あるいは別の利害に関係するかを評価することになる。彼らはある時点で、雇用の安定と引き換えに給与を削減することを受け入れることが適切かを検討することになる。こうした対応は、強力な労働組合の代償として公的介入がわずかという環境のもとで、完璧に実現可能だ。

 

Veja: 労働裁判所は外部委託者による多数の訴訟を抱えています。なぜ、この契約形態がそれほど多くの訴訟につながるのでしょうか?

 

ダラゼン: 外部委託が、普遍的に不可逆な現象であることは否定しがたい。しかも、人件費の低減により利益を拡大しようとする中で企業が外部委託による労働力を求めることも理解できる。ただし、過去数10年にわたる国際的な経験からすると、外部委託は多くの場合、労働条件を不安定にする要因であり、衛生面と安全面の不備からくる労働災害の原因になっている。我々は、この問題を正す法律が不足していると受け止めている。企業が正当な必要性なく労働力を確保するために劣悪な条件で外部委託をすることは、禁止されるべきだ。

 

Veja: 現在、労働法違反の激しい業界は?

 

ダラゼン: 上級労働裁判所が抱える訴訟案件の3大被告は、いずれも公共団体だ。それらは、連邦政府と連邦貯蓄銀行、ブラジル銀行である。民間イニシアティブでは、金融機関が労働訴訟で際立った数の訴訟を抱える。

 

Veja: 重い税負担が、ブラジルにおいてインフォーマル雇用の大きな原因になっているのでしょうか?

 

ダラゼン: 税金は事実、重すぎる。この事情は、零細・小企業になるほど大きくなる。大企業と小企業が雇用に対して同一の義務を負うことが合理的とは思えない。理想論で言えば、それぞれの企業の経済規模に応じて雇用義務を設定するような制度の制定だ。インフォーマルな雇用状況にある何百万人というブラジル人労働者を、正規雇用の関係締結に促す決定的な制度になるだろう。

 

Veja: 国家司法審議会(CNJ)が言うような「法衣をまとった泥棒」が存在するのでしょうか?

 

ダラゼン: 極めて不幸な発言だったと考えるが、いずれにせよ、隠し事は望まない。また、あらゆる活動において善良な専門家と不良な専門家が存在することは明白であるが、これを一般化してブラジルの裁判官に対して厳しく指弾して非難すべきものではない。ただし、いくつかのケースでは、関係する裁判官の規律を履行させるための厳格な監査手法を採用する必要があることも認識している。

 

Veja: 裁判官に対する最大の処罰が定年の強制という事実は、大衆に対して裁判官は処罰されないというイメージを強くしませんか?

 

ダラゼン: 司法官地位基本法の修正は、他の罰則も含めて必要だが、強制定年制度は、厳密には裁判官に与えられた恩典ではない。最高刑が強制定年という場合、行政上の処分だけを指す。なぜなら、その後、司法の場でその行為に対して責任を問われる可能性があり、有罪と認められた場合には失職して受け取るはずの年金を失う可能性があるからだ。

 

Veja: しかし、これまでに失職して年金を失った裁判官がいますか?

 

ダラゼン: 私は知らない。

 

Veja: あなたは、質素な家庭に生まれました。それはあなたの人生にどのように影響を与えたのでしょう?

 

ダラゼン: 実際のところ、私は下層、それも極めて貧しい家族の出だ。私は靴磨きをやり、洗車係をやり、雑誌販売員をやり、クリチーバでは松の実を販売し、車掌をやり、店員もやったしウェイターとオフィスボーイもやった。しかしながら私は、勉強をあきらめたことがない。若い頃の私は公務員試験に専念していた。私は連邦貯蓄銀行の書記と査察官も務めた。そうして裁判官になるまで、裁判所職員から検事、パラナ連邦大学教授もやった。懸命に働いた。喜んで112時間以上働き、世の中がより良くなる道を模索している。そうして初めて、私の良心には安寧が訪れ、ゆっくり寝ることができる。

 

 

 

 

 

荷車への哀愁(2011年12月19日付けエスタード紙のコラム記事)

ブラジル政府は21世紀への適応に困難を抱えているようで、 1950~60年代の産業黎明期、またこの種の政策も未だ意味を成しえていなかった時代の「保護貿易主義」へ固執している。この保護貿易主義は、既に実施されている「Plano Brasil Maior」の中に組み込まれ、自動車国内生産率(あるいはメルコスール)の引き上げを求める「新しい」自動車税制にも反映するが、このプラン発表時は減税による投資活性化で国内製造業の国際競争力アップを狙っていたにも関わらず、このように大幅な課税という全く反転した政策採用となった。

「Plano Brasil Maior」は既にブラジル国内で販売する自動車に対し、65%以上の自動車部品の国産化比率を求めており、その規定に反する自動車には30%の追加税を定めている。今後12ヶ月後に諸条件が定められる予定である。商工開発省のフェルナンド・ピメンテル大臣は、2013年より実施するべくこの間に諸規定を定めると述べているが、世界的な貿易機構が提訴から制裁決定をするのに要する平均期間の1年間と絶妙に一致している。

ブラジルが輸入政策を切り替えたのは遅く、そのため国内経済は大きな損害を受けた。一方の他国、主にアジア諸国は、70年代、80年代に歩を進めていた。技術の吸収、調査研究へ投資を行い、国際市場でスペースを獲得すべく戦略的かつ体系的な教育策を取り入れてきた。韓国はその一つだ。情報知識の吸収と発展に努め、今や時代に適った産業・工業ポテンシャル国である。その間ブラジルと言えば、出遅れたIT市場のツケを払い、エンジン付き荷車のような前近代的な自動車生産で90年代を迎えたのだ。

80年代また90年代の大半において、ブラジル経済で躍動的な動きを見せたのは農業部門である。大豆その他農作物の生産、また輸出用牛肉の家畜生産など国際市場向けの当部門に、偶然ではなく時を得て機械化・近代化が進んだためである。他国の付加価値の高い製品との競争に遅れをとる中で、農業部門の企業家は、ブラジルの閉ざされた保護市場に甘んじるのではなく、その生産効率性を国際レベルに引き上げるべく方向性を改めねばならなかった。

80年代から90年代へと切り替わる中でブラジル経済は幕開けを迎え、世界的変動に適応すべく初めて立ち向かうことになる。先見の明があった企業家はその幕開け以前から近代化への投資を始めており、それにより国際変動へのインパクトに耐え得ることが出来たのだ。

国際基準に対し一部は自己防衛策を続けたものの、自動車産業もあたらしい政策を取り入れた。しかしながらブラジルが世界経済へ完全参入し得たことは一度もない。教育と技術の重要性が明確かつ現実的には定義されず、両者の発展が不十分である。インフラの不備、高額な輸送コストもそのままであり、輸出に関する重課税の税制はひどいものである。

ブラジルに必要なものは、自動車産業の新政策でもなく、最低国内生産率でもない。生産を促進し世界市場で勝ち抜くよう各政策・諸条件を改善せねばならないのだ。国際競争力もない保護市場で「国内生産」という要求に応えることは出来るだろう。しかし自動車産業政策のように、技術部門へ投資を行う者に対し減税を行うことは可能である。少なくともそこには良識のかけらが存在する。しかしながらもっと良識的なのは、全ての分野において近代化の手段として、技術を促進する広範な政策を取り入れることであろう。

全国工業連合(CNI)代表のロブソン・アンドラーデ氏は自動車部品の国産化比率拡大を支持し、部品比率の計算方法変更で税収アップと近代化政策推進で過去の政策の埃払いをできると強調している。CNIは過去にブラジルの製造業に負担はかかるが、国際競争力を生み出す素晴らしい提案をしたこともあるのだが。


 

荷車への哀愁(2011年12月19日付けエスタード紙のコラム記事)

ブラジル政府は21世紀への適応に困難を抱えているようで、1950~60年代の産業黎明期、またこの種の政策も未だ意味を成しえていなかった時代の「保護貿易主義」へ固執している。この保護貿易主義は、既に実施されている「Plano Brasil Maior」の中に組み込まれ、自動車国内生産率(あるいはメルコスール)の引き上げを求める「新しい」自動車税制にも反映するが、このプラン発表時は減税による投資活性化で国内製造業の国際競争力アップを狙っていたにも関わらず、このように大幅な課税という全く反転した政策採用となった。

「Plano Brasil Maior」は既にブラジル国内で販売する自動車に対し、65%以上の自動車部品の国産化比率を求めており、その規定に反する自動車には30%の追加税を定めている。今後12ヶ月後に諸条件が定められる予定である。商工開発省のフェルナンド・ピメンテル大臣は、2013年より実施するべくこの間に諸規定を定めると述べているが、世界的な貿易機構が提訴から制裁決定をするのに要する平均期間の1年間と絶妙に一致している。

ブラジルが輸入政策を切り替えたのは遅く、そのため国内経済は大きな損害を受けた。一方の他国、主にアジア諸国は、70年代、80年代に歩を進めていた。技術の吸収、調査研究へ投資を行い、国際市場でスペースを獲得すべく戦略的かつ体系的な教育策を取り入れてきた。韓国はその一つだ。情報知識の吸収と発展に努め、今や時代に適った産業・工業ポテンシャル国である。その間ブラジルと言えば、出遅れたIT市場のツケを払い、エンジン付き荷車のような前近代的な自動車生産で90年代を迎えたのだ。

80年代また90年代の大半において、ブラジル経済で躍動的な動きを見せたのは農業部門である。大豆その他農作物の生産、また輸出用牛肉の家畜生産など国際市場向けの当部門に、偶然ではなく時を得て機械化・近代化が進んだためである。他国の付加価値の高い製品との競争に遅れをとる中で、農業部門の企業家は、ブラジルの閉ざされた保護市場に甘んじるのではなく、その生産効率性を国際レベルに引き上げるべく方向性を改めねばならなかった。

80年代から90年代へと切り替わる中でブラジル経済は幕開けを迎え、世界的変動に適応すべく初めて立ち向かうことになる。先見の明があった企業家はその幕開け以前から近代化への投資を始めており、それにより国際変動へのインパクトに耐え得ることが出来たのだ。

国際基準に対し一部は自己防衛策を続けたものの、自動車産業もあたらしい政策を取り入れた。しかしながらブラジルが世界経済へ完全参入し得たことは一度もない。教育と技術の重要性が明確かつ現実的には定義されず、両者の発展が不十分である。インフラの不備、高額な輸送コストもそのままであり、輸出に関する重課税の税制はひどいものである。

ブラジルに必要なものは、自動車産業の新政策でもなく、最低国内生産率でもない。生産を促進し世界市場で勝ち抜くよう各政策・諸条件を改善せねばならないのだ。国際競争力もない保護市場で「国内生産」という要求に応えることは出来るだろう。しかし自動車産業政策のように、技術部門へ投資を行う者に対し減税を行うことは可能である。少なくともそこには良識のかけらが存在する。しかしながらもっと良識的なのは、全ての分野において近代化の手段として、技術を促進する広範な政策を取り入れることであろう。

全国工業連合(CNI)代表のロブソン・アンドラーデ氏は自動車部品の国産化比率拡大を支持し、部品比率の計算方法変更で税収アップと近代化政策推進で過去の政策の埃払いをできると強調している。CNIは過去にブラジルの製造業に負担はかかるが、国際競争力を生み出す素晴らしい提案をしたこともあるのだが。