(2011年12月7日)学習院大学経済学部の上田隆穂教授が訪問 2011/12/07

学習院大学経済学部の上田隆穂教授(学校法人学習院 マネジメントスクール所長)が2011年12月7日に商工会議所を表敬訪問、平田藤義事務局長と日本とブラジルの経済状況について意見交換、上田教授の著書「買い物はそのキーワードで手を伸ばす」(ダイヤモンド社)を会議所に贈呈した。

上田教授の研究は、最近では、小売流通や地域興しに関するものが中心で、今回のブラジル視察は経済的に活発な南米に焦点を当て、研究の種を広く拾 い出すことが目的とのこと。更に、グローバル・マーケティングの観点 からも日本企業の進出を研究したい意向を持っており、これに関しては、Hermann Simonの『Hidden Champion』の監訳版を近々刊行予定、またミッドサイ ズ起業のグローバル展開にも関心を持っている。

左から平田藤義事務局長/学習院大学経済学部の上田隆穂教授 (Foto: Rubens Ito / CCIJB)

 

 

 

今月23日に78歳を迎えられる天皇陛下の誕生日を祝し、正午より総領事公邸で誕生日祝賀会が開催

今月23日に78歳を迎えられる天皇陛下の誕生日を祝し、2011年12月7日正午より総領事公邸で誕生日祝賀会が開催された。

日系団体・日系企業代表のほか、聖州知事代理のクラウディア・マタラーゾ儀典長、聖州軍警らが訪れ参加者は昨年より多い450人となった。会議所からは平田事務局長が参加。大部一秋総領事が挨拶を行い、天皇皇后両陛下が震災被災地に何度も見舞いに訪れられた姿に大変勇気付けられたことを述べた。

また午前には、ブラジル日本文化福祉協会の移民資料館で同じく祝賀会が開催され、天皇皇后両陛下の肖像画を前に約100人が祝賀のため集った。文協およびサンパウロ日伯援護協会、ブラジル日本都道府県人会連合会、ブラジル日系老人クラブ連合会、日伯文化連盟の5団体の共催で行われた。

 

公立銀行のクレジット拡大で財務省に資金要請

連邦政府は世界経済沈静化の影響を防ぎ、内需拡大で国内経済活性化をするために、公立銀行のクレジット拡大のために国庫庁から資金提供の準備を整えている。

しかし中銀は各銀行に最低でもバーゼル指数を11%以上維持するように指導しているにも関わらず、連邦貯蓄金庫(Caixa)のバーゼル指数は2008年の世界金融危機前のバーゼル指数19.09%から今では13.45%まで低下している。

Caixa金庫のバーゼル指数が最低指数の11%近くまで減少しているために、同金庫は財務省に50億レアルから80億レアルの資金調達を要請している。

またブラジル銀行のバーゼル指数は14.5%と民間銀行であるイタウー-ウニバンコ銀行の15.1%、ブラデスコ銀行の14.9%と同レベルにあるが、クレジット拡大するためには自己資本比率を引上げる必要がある。

しかしブラジル銀行は自己資本引上げの替わりに国庫庁からの貸出を要請、社会経済開発銀行(BNDES)も年末までに、国庫庁から100億レアルから150億レアルの貸出を受けると予想されている。

BNDES銀行はBNDESparを通して、特にインフラ関連企業の社債発行で5%から20%の資本参加、Amilpar社並びにRota das Bandeiras社の社債発行で資本参加している。

BNDES銀行は資本参加している企業の社債を償還期間まで維持するのではなく、資本参加企業の競争力や収益性が向上すれば、資本参加から撤退する。

国庫庁からの資金調達資金は国庫庁が政策誘導金利(Selic)で国債を発行、その高金利の資金をBNDES銀行が低金利の年利6%の長期金利(TJLP)で貸し出すために、金融市場関係者から補助金と同じであり、国民に負担を強いていると非難されている。(2011年12月6日付けエスタード紙)


 

新興国の需要増加で銅供給が不足

欧米を中心に先進諸国の今後数年間に亘って景気減速が明確になってきているにも関わらず、新興国のインフラ整備拡大で今後20年間に亘って、銅の需要が供給を上回ると予想されている。

CRUインターナショナル社の予想によると2017年から銅の需要が供給を大幅に上回るために、コモディティ価格は高値を維持すると予想、2011年から2014年にかけて銅需要は年平均4.9%増加が見込まれている。

今年の銅の供給量は需要を20万トン下回り、来年は25万トン不足、2013年は銅鉱山の開発開始で需要を満たすが、2014年から再び不足すると予想されている。

昨年の銅のコモディティ価格は前年比40%高騰したにも関わらず、供給不足となっており、リオ・チント社の銅生産は前年比16%、アングロ・アメリカン社は7.0%とそれぞれ減少、ヴァーレが辛うじて4.4%の増産、しかし銅鉱石の含有量が減少してきている。

ヴァーレの国内最大の銅鉱石開発はパラー州Sossego鉱山で2004年から開発を開始、カナダやチリでも生産を行っており、今年は33万トン、2015年には100万トンの生産を予定している。

世界的な銅需要でヴァーレ社はコンゴ共和国のMetorex社の銅鉱山並びにコバルト鉱山買収を試みたが、資源確保では資金に糸目をつけない中国資本Jinchuan社が落札、世界の銅生産の40%はチリ並びにペルーとなっている。

ヴァーレ社はブラジル国内では年間52万トンの生産能力を擁するSalobo鉱山の操業を今年下半期に予定していたにも関わらず、鉱山開発用機械・装置の納入遅れで来年の操業開始となる。

またヴァーレはリオ・チント社と共同でモンゴルのOyu Tolgoi鉱山の操業を2012年8月から開始、年産45万トンの生産を予定、銅生産トップはFreeport McMoRan Copper&Gold社の177万トン、次いで Codelco社は176万トン BHP Billiton社111万トン Xstrata社91万トン Grupo Mexico社は69万トンで5位となっている。 (2011年12月6日付けヴァロール紙)


 

今年のガソリン輸入は昨年の5倍

今年のブラジルのガソリン輸入は年頭予想の1日当たり3万2,000バレルを大幅に上回る4万5,000バレルを予想、この輸入量は昨年の9,000バレルの5倍に相当する輸入量となる。

ペトロブラス石油公社は今年のガソリンの生産量を前年比4万バレル増産したにも関わらず、上半期の国内経済が好調に推移したために、需要が供給に追い付かずに輸入増加を余儀なくされた。

今年の1日当たりにガソリン燃料の消費量はエタノール価格がガソリンを上回っているために、前年比18%増加の46万バレルに達しており、ペトロブラスは来年1月から硫黄の排気量が少ないジーゼル燃料S-50を販売する。

ペトロブラスとヴェネズエラのPDVSA石油公社とのジョイントベンチャ-であるペルナンブーコ州のアブレウ・エ・リマ製油所の建設はPDVSAの資金調達が難航していて、ペトロブラスが単独で建設を進めていたが、BNDES銀行から100億レアルのクレジット許可が出たために、60億レアルはペトロブラス、PDVSA が40億レアル支払い責任を負担する。

PDVSA石油公社は銀行保証が期限切れの11月30日にまでに提出できなかったが、先週末に中国開発銀行から15億ドルのクレジットを調達、しかし今後もこのジョイントベンチャ-は難航すると予想されている。(2011年12月6日付けエスタード紙)


 

(2011年12月5日)三井住友銀行グローバル・アドバイザリー部欧米グループの加藤巌上席部長代理が訪問

三井住友銀行グローバル・アドバイザリー部欧米グループの加藤巌上席部長代理が2011年12月5日に商工会議所を表敬訪問、平田藤義事務局長が応対した。

左から平田藤義事務局長/三井住友銀行グローバル・アドバイザリー部欧米グループの加藤巌上席部長代理(Foto: Rubens Ito / CCIJB)

延滞率増加で自動車クレジットにブレーキ

中銀はヨーロッパの財政危機の影響を避けるために、政策誘導金利(Selic)の利下げと共の公立銀行の金利縮小を発表、また白物家電などの販売拡大のために、工業製品税(IPI)の減税や免税で内需に刺激を与える政策を発表している。

昨年末に連邦政府は自動車向けクレジットに対してマクロ・プルーデンス政策を発表、1月の個人向け自動車クレジットの90日以上の延滞率は2.6%であったが、10月には4.7%と2倍以上に増加している。

イタウー銀行の今年9カ月間の自動車購入向けクレジットはマイナス0.2%減少の600億レアル、今後も昨年並みのクレジットレベルで推移すると予想されている。

ワーゲン銀行の9月の30日以上の自動車クレジットの延滞率は3.9%、しかし10月には4.6%まで上昇してきているために、与信が更に厳しくなると予想されている。

今年10カ月間の個人向け自動車クレジットは7.3%増加の1994億レアルと昨年の18.2%の増加率から大幅に減少、2009年にブラジル銀行が49%の資本参加をした、ヴォトランチン銀行の昨年第3四半期の与信審査では申込の41%が通過したが、今年同期は30%まで減少している。(2011年12月5日付けヴァロール紙)


 

M&Aから運転資金調達で売出

多くのブラジル企業は国内外でM&Aを果敢に進めてポートフォーリオ拡大戦略を続けてきたが、運転資金調達や負債削減のために、グループ企業の放出を余儀なくされてきている。

パルプ生産ではブラジル最大手のフィブリア社は今年、ブラジル国内のパルプ生産企業2社の放出並びにディスツリビューターKSR社の放出で18億レアルを調達している。

薬局チェーン網を展開するHypermarcas社は2008年にサンパウロ証券取引所(Bovespa)に上場、今年初めまでに84億レアルを投資して23件のM&Aを実施、しかし今年の株価は60%も減少しているために、資金調達にサンパウロ州アラサツーバやゴイアニア市の衛生用品工場を放出で、1億5,000万レアルから2億レアルの資金調達を予定している。

Hypermarcas社の衛生用品生産工場買収にはQuimica Amparo社やJBS社、Bombril社やReckitt Benckiser社が買収に乗り出すと予想、またトマトソース生産のEtti社放出にはブンゲ社、米国資本Campbell 社やMcCormick社が乗り出すと予想されている。

製紙会社スザノ社はサンパウロ州内の植林地、アマドール・アギア水力発電所の17%の株式放出で企業の負債低減を予定しており、M&A拡大で負債が雪だるま式に増加したために、グループ企業の放出を余儀なくされている。

Lupatech社は2006年から2008年にかけて16件のM&Aを実施、しかし企業の負債が12億レアルに拡大して、今年だけで株価が70%減少しているために、2億レアルに達する資金調達のために、グループ企業の放出を予定している。

スザノ社は今年初めまでにConpacel社に14億レアルを投資して資本参加、KSR買収には5,000万レアルを投資、しかし第3四半期の運転資金が36%減少、企業負債は37.4%増加したために、資金繰りが苦しくなっている。

鶏肉並びに豚肉輸出2位の食肉生産大手のMarfrig社の今年7月の負債総額は103億レアルに増加、昨年はCargill社からSeara社、米国資本Keystone Foodsを買収、しかし同社はKeystoneのロジスティック部門を4億ドルでMartin Brower社に譲渡している。(2011年12月3日付けエスタード紙)