第3四半期のGDP伸び率はゼロか

ギリシャ債務危機問題に端を発したヨーロッパの財政問題の影響を受けて、ブラジルの鉱工業部門の落ち込みが牽引して、第3四半期の国内総生産(GDP)伸び率はゼロ近くまで減少すると予想されている。

明日、ブラジル地理統計院(IBGE)で第3四半期のGDP伸び率が発表されるが、ジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)ブラジル経済研究所(Ibre)では第3四半期のGDP伸び率を前四半期比では、鉱工業部門マイナス0.7%予想で0.3%と僅かな伸び率を予想している。

またLCAコンサルタント社では同期の鉱工業部門のGDP伸び率が設備投資向け機械・装置の国内生産並びに輸入が大幅に落ち込んでいるために、マイナス0.2%、投資がマイナス0.7%と予想して、GDP伸び率はゼロと予想している。

イタウーBBAでは第3四半期のGDP伸び率は一般消費、公共投資並びに輸出の減少を予想しているにも関わらず、1.0%増加と最も楽観的に見込んでいるが、鉱工業部門のGDPをマイナス0.4%と予想している。

白物家電並びに自動車などの耐久消費財の落ち込みが大幅に増加しており、11月の冷蔵庫・洗濯機の在庫は10月の2.1%から4.6%、ガスオーブンはゼロから17.7%、テレビ並びに自動車も同様の傾向で、テレビは2.8%から6.4%と、それぞれ在庫の増加が顕著になってきている。(2011年12月5日付けエスタード紙)


 

IPI減税などによる国内経済の刺激政策発表

昨日、ギド・マンテガ財務省はヨーロッパの財政問題や米国の景気減速でリッセッションに陥る可能性がでてきており、ブラジル国内経済への波及を避けて国内消費を活性化させるために、多岐に亘る景気刺激政策を発表した。

景気刺激政策が発表された昨日は13カ月サラリーの1回目の支払い並びに中銀の政策誘導金利(Selic)の0.5%引下げの翌日で、すでに銀行は金利引き下げを実施と非常の良いタイミングの発表となった。

スーパー大手のWalmartでは白物家電販売で20%のデスカウントを実施、マガジン・ルイザ社のルイザ・トラジャノ社長は10%から15%のデスカウントを予定、全国電気電子製品メーカー協会(Eletros)のロウリヴァル・キスラ会長は、来年第1四半期の売上を5%から10%伸びると予想している。

今回の景気刺激政策は小売部門の売上活性化のための白物家電製品や金融投資部門での減税政策の導入で内需の刺激や海外からの投資促進で、世界経済減速の影響を最大限に抑制する効果が期待されている。

白物家電の減税はガスオーブンの工業製品税(IPI)4%から免税、冷蔵庫は15%から5%、洗濯機20%から10%とそれぞれ大幅減税による効果は、白物家電販売の5%から10%増加に結びつき、来年3月末まで適用される。

白物家電向け減税や免税では1,500レアルの冷蔵庫は8.7%値下げの1,370レアル、800レアルのオーブンは3.8%値下げの769レアル、2,000レアルの冷蔵庫は8.33%値下げの1,833レアルとなる。

景気刺激策の発表に伴って連邦貯蓄金庫(Caixa)は白物家電、電気電子製品や他の消費財に対するクレジット枠50億レアルを追加、24回払いまでのクレジットに適用される。

小麦粉やパンに対する社会統合基金(PIS)/社会保険融資納付金(Cofins)の9.25%の免税は今年末での減税停止を来年末まで1年間延長、またスパゲッティなどのパスタ類の免税は来年6月まで延長されるために、食品部門の販売増加につながるが、延長による国庫庁の歳入減少は2億8,400万レアルが見込まれている。

外国投資家の株式投資にかかる為替取引に対するIOF 税を現行の2%からの免税や預託証券(DR)を現地株式に転換する際の為替取引に対するIOF 税も現行の2%からの免税は銀行の手数料引き下げやクレジット拡大に繋がる。

外国投資家のインフラ整備プロジェクトのための4年以上の社債への長期投資にかかる為替取引に対するIOFを現行の6%から免税は、インフレ整備部門などの投資促進が可能となる。

ただし海外投資家によるブラジル国債の投資にかかる為替取引に対するIOF 税は6%で据え置きまた工業品などの完成品輸出促進するために輸出業者に対して3.0%の特別払戻税(Reintegra)の実施も決定した。

海外投資家によるブラジル国内の株式投資額は、今年は年初来の急激なレアル高で大幅に減少、今回のIOF税の引き下げは、Selic金利の3回連続の利下げと共に、サンパウロ証券取引所(Bovespa)にとっては追い風となる。

建築部門の活性化政策として連邦政府の経済成長加速プログラム(PAC-2)の大衆住宅建設の”私の家、私の暮らし”プロジェクト向けの特別建設税(RET)6.0%から1.0%と大幅に減税する。

また中低所得層の大衆住宅購買を活性化されるために住宅クレジット枠を7万5,000レアルから8万5,000レアルに拡大してRET課税1.0% が適用、先週からジウマ・ロウセフ大統領はブラジル企業が生産を継続するために、ブラジル国民に消費継続を呼びかけていた。(2011年12月2日付けエスタード紙)


 

IPI30%増税実施を前に輸入車が64%急増

ジウマ・ロウセフ政権は9月に国内の自動車メーカー雇用支援策として、部品の現地調達率が65%を下回る自動車に対して、更に30%と大幅な工業製品税(IPI)増税を実施すると発表、政府は9月16日に増税を開始していたにも関わらず、最高裁 (STF)は増税実施には90日の期間が必要だと決定したために、30%増税は12月16日から実施される。

11月の自動車輸入はIPI30%増税を避けるために前年同月比64%と急増、この傾向は12月16日の実施を前に、第1週まで継続すると予想されており、前月比でも47.2%増加している。

また今年11ヵ月間の輸入自動車は前年同期比41%増加、11月の輸入自動車の急増やクリスマス商戦向け耐久消費財などの輸入製品が前月比13%増加したために、貿易収支黒字は5億8,300万ドルに留まっている。

11月の年末商戦向け輸入製品は前年同月比では19.1%増加、1日当たりの輸入額は10億6,000万ドルと記録を更新、11月の輸出は前年同月比23.1%増加の217億7,000万ドル、輸入は21.8%増加の211億9,000万ドルであった。

通商産業開発省(MDIC)では今年の貿易収支黒字を270億ドルと予想、今年11ヵ月間では259億7,000万ドルの黒字を計上しているために、12月は10億ドル以上の黒字を計上しなければならない。

今年11ヵ月間の輸出総額は前年同期比28.7%増加の2,339億1,000万ドル、輸入は24.6%増加の2,079億4,000万ドル、昨年11月の貿易黒字は2億9,100万ドルと半分以下であった。

11月のバスやトラックを含む自動車販売は前月比14.6%増加の32万1,600台、今年11ヵ月間では4.8%増加の328万台に留まっているために、全国自動車工業会(Anfavea)の今年1年間の販売予想である370万台達成は難しいにも関わらず、昨年の350万台を上回ると予想されている。

自動車メーカーでは2011年製造の自動車販売を促進するためにプロモーションを開始予定、GM社はサン・カエターノ・ド・スール工場、サン・ジョゼ・ドス・カンポス工場並びにヴァーレ・ド・パライバ工場でのセールス・フェアを今日から2日間に亘って実施する。

11月のバスやトラックを除く自動車販売は前月比15.8%増加の30万5,300台、今年11ヵ月間では前年同期比4.4%増加の310万台と僅かな増加に留まっている。

11月の自動車メーカーのマーケット社はフィアット社が6万6,300台で21.7%とトップシェアを確保、ワーゲン6万100台で19.7%、GM5万6,900台で18.6%、フォードは2万7,000台で8.7%、ルノーが2万1,900台で7.1%となっている。(2011年12月2日付けエスタード紙)


 

環境委員会主催の『トロピカル・フローラ社植林サイト見学会』に5名が参加

環境委員会(廣瀬孝委員長)主催の「トロピカル・フローラ社植林サイト見学会」が2011年12月2日(金)に開催され、CAMARA会員5人が参加をした。

当該見学会は、サンパウロ州ガルサ市バウルにあるトロピカル・フローラ社農園の訪問を通して、世界中が鋭意取り組んでいる地球温暖化の原因となる温室効果ガスの一種である二酸化炭素 (CO2)他の削減に対して、個人ベースで何が協力できるのかを改めて見つめ直してもらう事を目的として執り行われた。

見学会ではトロピカル・フローラ社の研究農園を訪問し、同社エドワルド役員より同社の取り組みについて話を伺った。昨年、植林をしたマホガニーの苗木は、大きいもので2m近くにまで成長しており、樹木の生育の早さに感嘆の声があがった。

同社の取り組みについて聞いた後、同社所有の農場内にて参加者自ら苗木15本を植林(環境負荷を考え、今年はパオブラジル、イッペー等、多種多様な苗木を植林した)、見学会は盛況の中で終了を迎えた。

トロピカル・フローラ社農園で記念撮影

昨年に続いて2回目のサンパウロ州ガルサ市バウルにあるトロピカル・フローラ社農園での植樹記念プレート

苗木を植樹する参加者

日系社会委員会開催

日系社会委員会(天野一郎委員長)が2011年12月1日正午から大会議室に8人が参加して開催された。

本会合では主にサンパウロ人文科学研究所(人文研)の「ブラジル日本移民・日系社会史年表増補版」にあたって、2012年度新年会での3分間スピーチの実施、同会場での人文研スタッフによる年表の販売、また会議所は事務局便りでPRを行う事などについて意見交換を行い、次回の常任理事会の検討課題として挙げる事を取り決めた。

参加者は日系社会委員会の天野一郎委員長(ヤクルト)、田邊義雄副委員長(日清紡)、石嶋勇副委員長(ヤクルト)、人文研の鈴木正威所長、同じく古庄雄二郎理事、平田藤義事務局長、柴田千鶴子事務局長補佐、日下野成次総務補佐。

左側中央が日系社樹委員会の天野一郎委員長

自動車メーカーの大半が在庫や生産調整のために集団休暇を予定

国内経済の鈍化や在庫調整のために、サンパウロ並びにモジ・ダス・クルーゼスの金属労連のミゲル・トレス代表は、加盟企業102社の3万4,000人の労働者が集団休暇位に入ると見込んでいる。

昨年末の同金属労連の加盟企業で集団休暇を採用した企業数は80社で1万5,000人、今年は自動車メーカーを中心に在庫が大幅に増加しているために、長期の集団休暇で在庫調整が行われる。

ABC金属労連のラファエル・マルケス・ダ・シルヴァ副会長は、今年の集団休暇期間は過去3年間で最も長くなると予想、自動車メーカーの集団休暇採用でレアル高の為替で輸入パーツが大幅に増加して、収益が圧迫されている自動車パーツメーカーも大幅な集団休暇の採用を余儀なくされる。

クリチーバ金属労連のクラウジオ・グラマン代表は、クリチーバ市に隣接するサン・ジョゼ・ドス・ピニャイス市のルノー社のエンジン工場では今月12日から20日間の集団休暇を採用、自動車生産は今月26日から来年1月9日まで中止する。

またサン・ジョゼ・ドス・ピニャイス市のワーゲン社は今月15日から10日間の集団休暇を予定しているが、賃上げ交渉のためのストライキで生産中止をしていたにも関わらず、10月10日から23日まで集団休暇を採用していた。

サンパウロ州サン・ベルナルド・ド・カンポス市のフォードの自動車工場では今月12日から来年1月4日、トラック工場は来年1月2日から24日までそれぞれ集団休暇を採用して、生産調整を予定している。

またスカニア社サン・ベルナルド・ド・カンポス市のトラック工場では来年1月2日から2月1日まで1カ月間の長期集団休暇を予定、この期間中に新排ガス規制適用のエンジンを生産する。(2011年12月1日付けエスタード紙)


 

Selic金利0.5%引き下げて11.0%

昨日の中銀の通貨政策委員会(Copom)では、政策誘導金利(Selic)をヨーロッパ債務危機の深刻化で世界の経済情勢が厳しさを増しているために、ブラジルのインフレも抑えられると判断したために、全会一致で0.5%の利下げで11.0%に決定した。

Copom委員会ではより制約的な国際情勢からもたらされる影響を緩和するために、Selic金利を緩やかに調整することは、2012年にインフレ率が目標に収れんするというシナリオに一致していると声明している。

11月の過去12カ月間のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は6.97%と中銀が設定する目標の上限6.50%を上回っており、金融アナリストは来年のインフレ率が目標中央値4.5%まで下がるか疑問視しているが、ブラジル地理統計院(IBGE)によるインフレ指数の算出法変更で、目標水準に近づく可能性がでてきている。

今回の0.5%の利下げは8月、10月に続いて3回連続となり、ブラジルは昨年7.5%の経済成長率を記録、しかしヨーロッパの信用不安などの影響で国内景気が減速して、今年のGDP伸び率は3%台前半にとどまると予想、来年は14%以上の最低サラリーの引き上げなどに伴う国民所得増加で、インフレ懸念は強いにも関わらず、連邦政府とっては利下げ継続による国内景気浮揚が優先課題となっている。

ブラデスコ銀行では来年末のSelic金利を今後の中銀の金利引き下げ幅の拡大で10%から9.5%と下方修正、イタウー銀行は9.0%まで下げる可能性を否定していない。

今回のSelic金利0.5%の利下げで小売クレジットの月利は5.44%から5.40%、クレジットカードの月利は4.31%から4.27%、特別小切手と呼ばれる口座借越残クレジットは10.69%から10.65%とそれぞれ僅かに減少する。

Selic金利0.5%の利下げでブラジルのインフレ指数を差引いた実質金利は5.1%と2位のハンガリ-2.5%の2倍以上で継続して世界トップの金利、3位はチリ並びにインドネシアの1.5%、メキシコ1.3%、中国、オーストラリア並びにロシアは1.0%、コロンビア0.7%、台湾は0.6%となっている。(2011年12月1日付けエスタード紙)


 

(2011年12月01日)広島大学の岡本哲治副学長一行が表敬訪問

広島大学の産学官社会連携・広報・情報担当理事の岡本哲治副学長、同大学平和・国際室国際交流グループの下田修二リーダー、平野祐次主査が2011年12月1日に商工会議所を表敬訪問、平田藤義事務局長が応対した。

岡本哲治副学長一行は12月1日午後2時から4時までブラジル広島文化センターで開催された広島大学の研究活動により生まれた研究成果を、ライフサイエンス分野を対象とした新技術や産学連携に興味のある企業関係者を対象として実業家を前提とした「広島大学新技術説明会(サンパウロ2011)」を開催した。

左から広島大学の産学官社会連携・広報・情報担当理事の岡本哲治副学長/平田藤義事務局長/同大学平和・国際室国際交流グループの下田修二リーダー/同グループの平野祐次主査(Foto: Rubens Ito / CCIJB)

左から広島大学平和・国際室国際交流グループの下田修二リーダー/産学官社会連携・広報・情報担当理事の岡本哲治副学長/同グループの平野祐次主査

(2011年12月01日)ブラジル日本文化福祉協会在ブラジル企業関連委員会の清水オリジオ潔委員長が表敬訪問

ブラジル日本文化福祉協会在ブラジル企業関連委員会の清水オリジオ潔委員長、中島エドアルド事務局長が2011年12月1日に商工会議所を表敬訪問、応対した平田藤義事務局長、下日野成次総務担当と意見交換を行った。

左から平田藤義事務局長/下日野成次総務担当/ブラジル日本文化福祉協会在ブラジル企業間軒委員会の清水オリジオ潔委員長/中島エドアルド事務局長(Foto: Rubens Ito / CCIJB)