JD 056/11: JETRO「エネルギー・環境商談視察ミッション」のご案内

事務局便り JD-056/11

2011年10月4

 

JETRO「エネルギー・環境商談視察ミッション」のご案内を下記の通り転送致しますのでご関心の向きは奮ってご参加下さい。

 

尚、お申込及び詳細は直接JETROにご連絡くださいませ。(お申込み方法は添付ファイル及びURLをご参照下さい。)

 

 

 ===========================================

 
 
 
 ブラジル日本商工会議所
 会員各位

 ジェトロ「エネルギー・環境商談視察ミッション」のご案内

 平素よりジェトロ事業にご協力いただき誠にありがとうございます。
 さて、ジェトロでは11月21日(月)-25(金)の日程で、エネルギー・環境ミッショ  ンを実施 致します。

ミッションでは、サンパウロ、リオデジャネイロ、クリチバ(調整中)を訪問し、ブ ラジル政府関係者を招いてのフォーラム、製品プレゼン・商談会、関連サイトの視察などを行い ます。
 
ミッションの概要・申し込み方法につきましては、下記URLをご参照ください。
 
http://www.jetro.go.jp/events/mission/20110726922-event

 お申込みはジェトロサンパウロ事務所でも承ります。
 なお、申込み締切が10/7(金)となっていますが、定員に空きがございましたら、それ以降のお申込みも承ります。
 ただし、製品プレゼン・商談会へのご参加をご希望の方は、カウンターパートである 各州工業連盟を通じたマッチングの時間が必要となりますので、

10/10(月)までに 別添の商談会用フォームとともにお申込みください。

 ご不明な点などございましたら、お気軽にお問い合わせください。
 ぜひご参加をご検討いただければ幸いです。
 よろしくお願い申し上げます。

 ジェトロ サンパウロ事務所
 担当:兵藤、栗原
 TEL:+55-11-3141-0788

保護貿易主義と愛国主義(2011年10月1日付けエスタード紙掲載コラム)

経済分野で次々と下される政府の判断の決定プロセスには、何か本質的に誤ったものがある。対外的な経済政策のケースでは、とりわけ貿易政策で、驚くべきプリミティブさを発揮している。

こ のほど30パーセントポイント(※原文は30%)引き上げられた自動車向けの工業製品税(IPI)課税率は、この珍妙な判断の好例だ。輸入車の増加を抑制 するため、そもそも生産段階の現地調達比率とブラジル国内生産プロセスのステップアップとして求められる諸条件を達成不可能な輸入車に対して、輸入関税と は無関係な差別的な課税を行うために法律が定められた。

世界貿易機関(WTO)の視点から見れば、この新法は、少なくとも2つの観点から 規定に抵触するため、不適切である。それは、輸入品と国産品に対する課税を差別してはいけないこと、そして、現地調達比率に応じて助成することが禁じられ ていることだ。国産品を優遇しているのは明白だ。WTOでは、互いの譲歩も含めた結果としての、輸入関税の上限のリストが登録されている。単に輸入品とい うだけで国内の税制が差別的な形で適用されることが許されるなら、それは、どのような意味を持つだろうか?

法律上の問題に加えて、経済的 な側面も検討しよう。政府は自動車メーカーが抱える在庫が増加し工場で集団休暇に入ったことへの懸念を表明した。しかし、国内自動車製造会社協会 (Anfavea)のデータによると、1月から8月の生産は、前年同期と比較して依然として4.4%も伸びているのだ。2002年と2010年まで、平均 では年間9.3%も生産が伸びている。これでは、工業部門が危機に直面していると主張するのは難しい。なぜ、自動車産業を優遇するのだろうか? こうした優遇は、自動車メーカーと自動車部品メーカー、金属労組の声高な大合唱をベースに、業界が国から目をかけてもらうことができる能力、つまり「特別 な便宜供与」に対する比重が強いからに他ならない。このツケは、輸入車であろうとなかろうと、高級車を購入する消費者が払うことになる。Anfaveaの ミクロ経済学の中だけで、この政策が国産車の価格に変化をもたらさないと主張されている。一方、出席したジャーナリストの嘲笑を受けながらギド・マンテガ 財務大臣はワシントンで、この政策は保護貿易主義なのではないと強調する…。いや、この問題は、政府による「特別な便宜供与」として認識されるべきエピ ソードだ。

技術革新の奨励は、経済政策として望ましい目的だ。助成を通じた技術開発の促進にも、WTOに認められた、適切で効率的な手法 が存在する。それがためにBNDESには、国内の最大手を選ぶという不適切な基準を排除し、助成としてクレジットを分配するために、技術革新に対して評価 を下す必要性がある。こうしてみれば、政府が技術革新を評価して税制上の恩恵を与えるという管理メカニズムについて、様々な疑問がわいてくる。

一 部のアナリストは、為替市場で自国の通貨安を誘導し続ける諸外国の政策により引き起こされた状況への対抗手段として講じることが可能な保護政策の提案をブ ラジルがWTOに提示するまさにその時に、IPIに関する無意味な判断を下したことがブラジルの信用に与える影響について、懸念を表明している。この懸念 は称賛に値するものだが、信頼性が欠けるという単純な理由でWTOに対するブラジルの提案が発展することはない。ここで提案されているのは、事前のレート のリミットを協議するのに加えて、相場が逸脱した場合に相殺するための関税の導入を可能にするということだ。

この提案は、缶詰を手にしつ つも缶切りを失った難破船の乗組員たちのエピソードを思い起こさせてくれる。この問題を検討するエコノミストたちの話を聞くと、もし缶切りがどこかに1つ でもあったなら、という仮定が前提だと分かる。マクロ経済政策の策定に関して現在直面している決定的な課題は、とりわけ中国と米国といった為替相場のメイ ンプレーヤーたちの通貨レートだ。WTOのガバナンスによりこの問題が改善に向かうと考えるのは幻覚。9月30日付けファイナンシャル・タイムズ紙は、ブ ラジリアン・フェイントと題して、ブラジル政府の試みが、何ら発展性のない時間稼ぎと断じ、ブラジルが政策を撤回してこの問題について考えを深化させるこ とを提案した。すばらしい助言だが、ブラジル政府は次のような問題を抱えている。それは、とりわけ経済分野で、判断能力に限界があることをすでに実証済み ということ。

国際的な協議でブラジルが発言者としての信頼性を失う効果と、保護貿易主義が混同されることは、きわめて憂慮すべき問題だ。 「ブラジルの保護貿易主義に反対することは先進工業国と大国の主張の代弁だ」という主張を支持する人だけが、受け入れることができる判断だろう。ここで、 サミュエル・ジョンソンの言葉を引用しよう。曰く、悪党どもの最後のよりどころは愛国主義である。珍妙な意思決定を正当化しようとして理屈を国旗でくるも うとするのではなく、採用された保護主義で誰が利益を受け取り誰にコストの負担がかかるのかを分析することが肝要だ。それで今まで登場せずにきた役者は、 舞台装置あるいは端的にブレーンと呼ばれるロビーだ。

マルセーロ・デ・パイヴァ・アブレウ ケンブリッジ大学経済学博士号取得、PUC-RIO大学教授 (2011年10月1日付けエスタード紙)

保護貿易主義と愛国主義

経済分野で次々と下される政府の判断の決定プロセスには、何か本質的に誤ったものがある。対外的な経済政策のケースでは、とりわけ貿易政策で、驚くべきプリミティブさを発揮している。

このほど30パーセントポイント(※原文は30%)引き上げられた自動車向けの工業製品税(IPI)課税率は、この珍妙な判断の好例だ。輸入車の増加を抑制するため、そもそも生産段階の現地調達比率とブラジル国内生産プロセスのステップアップとして求められる諸条件を達成不可能な輸入車に対して、輸入関税とは無関係な差別的な課税を行うために法律が定められた。

世界貿易機関(WTO)の視点から見れば、この新法は、少なくとも2つの観点から規定に抵触するため、不適切である。それは、輸入品と国産品に対する課税を差別してはいけないこと、そして、現地調達比率に応じて助成することが禁じられていることだ。国産品を優遇しているのは明白だ。WTOでは、互いの譲歩も含めた結果としての、輸入関税の上限のリストが登録されている。単に輸入品というだけで国内の税制が差別的な形で適用されることが許されるなら、それは、どのような意味を持つだろうか?

法律上の問題に加えて、経済的な側面も検討しよう。政府は自動車メーカーが抱える在庫が増加し工場で集団休暇に入ったことへの懸念を表明した。しかし、国内自動車製造会社協会(Anfavea)のデータによると、1月から8月の生産は、前年同期と比較して依然として4.4%も伸びているのだ。2002年と2010年まで、平均では年間9.3%も生産が伸びている。これでは、工業部門が危機に直面していると主張するのは難しい。なぜ、自動車産業を優遇するのだろうか? こうした優遇は、自動車メーカーと自動車部品メーカー、金属労組の声高な大合唱をベースに、業界が国から目をかけてもらうことができる能力、つまり「特別な便宜供与」に対する比重が強いからに他ならない。このツケは、輸入車であろうとなかろうと、高級車を購入する消費者が払うことになる。Anfaveaのミクロ経済学の中だけで、この政策が国産車の価格に変化をもたらさないと主張されている。一方、出席したジャーナリストの嘲笑を受けながらギド・マンテガ財務大臣はワシントンで、この政策は保護貿易主義なのではないと強調する…。いや、この問題は、政府による「特別な便宜供与」として認識されるべきエピソードだ。

技術革新の奨励は、経済政策として望ましい目的だ。助成を通じた技術開発の促進にも、WTOに認められた、適切で効率的な手法が存在する。それがためにBNDESには、国内の最大手を選ぶという不適切な基準を排除し、助成としてクレジットを分配するために、技術革新に対して評価を下す必要性がある。こうしてみれば、政府が技術革新を評価して税制上の恩恵を与えるという管理メカニズムについて、様々な疑問がわいてくる。

一部のアナリストは、為替市場で自国の通貨安を誘導し続ける諸外国の政策により引き起こされた状況への対抗手段として講じることが可能な保護政策の提案をブラジルがWTOに提示するまさにその時に、IPIに関する無意味な判断を下したことがブラジルの信用に与える影響について、懸念を表明している。この懸念は称賛に値するものだが、信頼性が欠けるという単純な理由でWTOに対するブラジルの提案が発展することはない。ここで提案されているのは、事前のレートのリミットを協議するのに加えて、相場が逸脱した場合に相殺するための関税の導入を可能にするということだ。

この提案は、缶詰を手にしつつも缶切りを失った難破船の乗組員たちのエピソードを思い起こさせてくれる。この問題を検討するエコノミストたちの話を聞くと、もし缶切りがどこかに1つでもあったなら、という仮定が前提だと分かる。マクロ経済政策の策定に関して現在直面している決定的な課題は、とりわけ中国と米国といった為替相場のメインプレーヤーたちの通貨レートだ。WTOのガバナンスによりこの問題が改善に向かうと考えるのは幻覚。9月30日付けファイナンシャル・タイムズ紙は、ブラジリアン・フェイントと題して、ブラジル政府の試みが、何ら発展性のない時間稼ぎと断じ、ブラジルが政策を撤回してこの問題について考えを深化させることを提案した。すばらしい助言だが、ブラジル政府は次のような問題を抱えている。それは、とりわけ経済分野で、判断能力に限界があることをすでに実証済みということ。

国際的な協議でブラジルが発言者としての信頼性を失う効果と、保護貿易主義が混同されることは、きわめて憂慮すべき問題だ。「ブラジルの保護貿易主義に反対することは先進工業国と大国の主張の代弁だ」という主張を支持する人だけが、受け入れることができる判断だろう。ここで、サミュエル・ジョンソンの言葉を引用しよう。曰く、悪党どもの最後のよりどころは愛国主義である。珍妙な意思決定を正当化しようとして理屈を国旗でくるもうとするのではなく、採用された保護主義で誰が利益を受け取り誰にコストの負担がかかるのかを分析することが肝要だ。それで今まで登場せずにきた役者は、舞台装置あるいは端的にブレーンと呼ばれるロビーだ。

マルセーロ・デ・パイヴァ・アブレウ ケンブリッジ大学経済学博士号取得、PUC-RIO大学教授 (2011年10月1日付けエスタード紙)

あやふやな戦略(2011年10月2日付けエスタード紙掲載コラム)

アレシャンドレ・トンビーニ総裁が率いる中銀は、2012年のインフレ・ターゲットを年間4.5%に収斂させるための適切なルートから、次第に乖離しているように思われる。

そ れは、2つのあやふやな仮定に基づいた、ひとつの目標設定のためだ。その仮定は、次の2つ。(1)国際経済危機は強いデフレ圧力を、それも様々な分野で引 き起こし、ブラジル経済にも伝播する、(2)ジルマ政権が財政改革を強力に推し進め、インフレ対策の役割を単に金利政策だけにとどめない。

国 際的な経済情勢が破局的に悪化しているということと、中銀が指摘してきた状況がいくつか発生していることに、それほど異論はない。先進国経済は、確かに、 大きな景気の後退に直面する。しかも先進国がリセッションの波に沈み込んでいくというリスクは、さらに高いだろう。この状況は貿易を縮小させ、原材料とエ ネルギーに対する需要を冷え込ませる。
けれども、不可避の結論として世界的なデフレ、さらにはそこからブラジルにこの波が自動的に及ぶというのは、あまりにも一足飛びだ。

ギ リシャの負債の立て直しに続いて、経済が混迷を深め、公的債務の不履行がドミノ効果をもたらすことは明白、そして世界的にドルに避難する動きが生じる。こ れらがすべて発生すると、ブラジル国内では輸入品の価格が上昇することになり、さらにインフレを後押しすることになる。それは、ジルマ政権の経済スタッフ の予想とは全く逆の結果になる。すでに9月に実証されたことだ。そして実際に中銀はドル売りを行い、少なくとも部分的には、相場の上 昇を中和した。しかしながらこの政策は、すぐに、それにそれとは別の、ブラジルの工業製品に対してより大きな競争力を保証するという狙いと対立する。

同 じように、国際的な経済問題が一気に食品と石油を中心にしたコモディティーの相場を暴落させるというのは、これも同様に、それほど適切な判断とは言えな い。コモディティーの主要なバイヤーはアジア諸国であり、中でも中国は、2011年に成長が鈍化する可能性があるが、少なくとも、しかし確実に、その水準 は7%を上回る。言い換えれば、農業コモディティーとエネルギーに対する需要は、引き続き拡大するということ。

そのうえ、もし有力な複数の中央銀行が通貨の供給量を増やす必要があると判断すれば、その結果として、国際的な通貨の流動性が高まるのは不可避であり、中銀自身が最新のインフレ報告で認めたようにコモディティーの価格が上昇する。

他 にも、ジルマ政権が掲げる公約スタックの多数のリストに、規律ある財政努力を積み上げるのは無理がある。選挙イヤーとなる2012年に政府は、過剰支出に 対抗していくことがさらに困難になるはずだ。それ以外にも2012年は、すでに設定された最低賃金の調整が、何はともあれ14%という水準で実施される。 これで、少なくとも公務員と社会保障院に関しては出費がかさむことになる。その上、中銀自身がインフレ報告書で認識を示したものであるが、指数化部門(指 数に応じて自動的に契約や料金の調整が行われるもの)と広範囲に及ぶ各種サービスで、深刻なインフレリスクが存在する。

中銀はつい先日、 金利のより緩やかな運用が失敗に終わりこの政策を突然撤回する可能性があることを認めた。加えて選挙問題もあり、ジルマ政権は、数週間にわたって主戦場か ら外れていたインフレ対策を再び主要対策のひとつに加えた模様だ。けれどもこれはこれで、中銀は現在の戦略を修正する必要に迫られるのだ。

セルソ・ミンギ (2011年10月2日付けエスタード紙)

あやふやな戦略

アレシャンドレ・トンビーニ総裁が率いる中銀は、2012年のインフレ・ターゲットを年間4.5%に収斂させるための適切なルートから、次第に乖離しているように思われる。

それは、2つのあやふやな仮定に基づいた、ひとつの目標設定のためだ。その仮定は、次の2つ。(1)国際経済危機は強いデフレ圧力を、それも様々な分野で引き起こし、ブラジル経済にも伝播する、(2)ジルマ政権が財政改革を強力に推し進め、インフレ対策の役割を単に金利政策だけにとどめない。

国際的な経済情勢が破局的に悪化しているということと、中銀が指摘してきた状況がいくつか発生していることに、それほど異論はない。先進国経済は、確かに、大きな景気の後退に直面する。しかも先進国がリセッションの波に沈み込んでいくというリスクは、さらに高いだろう。この状況は貿易を縮小させ、原材料とエネルギーに対する需要を冷え込ませる。
けれども、不可避の結論として世界的なデフレ、さらにはそこからブラジルにこの波が自動的に及ぶというのは、あまりにも一足飛びだ。

ギリシャの負債の立て直しに続いて、経済が混迷を深め、公的債務の不履行がドミノ効果をもたらすことは明白、そして世界的にドルに避難する動きが生じる。これらがすべて発生すると、ブラジル国内では輸入品の価格が上昇することになり、さらにインフレを後押しすることになる。それは、ジルマ政権の経済スタッフの予想とは全く逆の結果になる。すでに9月に実証されたことだ。そして実際に中銀はドル売りを行い、少なくとも部分的には、相場の上昇を中和した。しかしながらこの政策は、すぐに、それにそれとは別の、ブラジルの工業製品に対してより大きな競争力を保証するという狙いと対立する。

同じように、国際的な経済問題が一気に食品と石油を中心にしたコモディティーの相場を暴落させるというのは、これも同様に、それほど適切な判断とは言えない。コモディティーの主要なバイヤーはアジア諸国であり、中でも中国は、2011年に成長が鈍化する可能性があるが、少なくとも、しかし確実に、その水準は7%を上回る。言い換えれば、農業コモディティーとエネルギーに対する需要は、引き続き拡大するということ。

そのうえ、もし有力な複数の中央銀行が通貨の供給量を増やす必要があると判断すれば、その結果として、国際的な通貨の流動性が高まるのは不可避であり、中銀自身が最新のインフレ報告で認めたようにコモディティーの価格が上昇する。

他にも、ジルマ政権が掲げる公約スタックの多数のリストに、規律ある財政努力を積み上げるのは無理がある。選挙イヤーとなる2012年に政府は、過剰支出に対抗していくことがさらに困難になるはずだ。それ以外にも2012年は、すでに設定された最低賃金の調整が、何はともあれ14%という水準で実施される。これで、少なくとも公務員と社会保障院に関しては出費がかさむことになる。その上、中銀自身がインフレ報告書で認識を示したものであるが、指数化部門(指数に応じて自動的に契約や料金の調整が行われるもの)と広範囲に及ぶ各種サービスで、深刻なインフレリスクが存在する。

中銀はつい先日、金利のより緩やかな運用が失敗に終わりこの政策を突然撤回する可能性があることを認めた。加えて選挙問題もあり、ジルマ政権は、数週間にわたって主戦場から外れていたインフレ対策を再び主要対策のひとつに加えた模様だ。けれどもこれはこれで、中銀は現在の戦略を修正する必要に迫られるのだ。

セルソ・ミンギ (2011年10月2日付けエスタード紙)

悲観すべき理由など存在しない(2011年10月1日付けエスタード紙掲載コラム)

欧州の 経済危機がどのような結果に至るかを予想するのは、容易ではない。その綱渡りの中に無数の変数が存在し、進路を見誤る可能性も否定できない。それでもヨー ロッパが抱える問題に対して2つのシナリオは想定できる。第1に、デフォルトはギリシャ内部の問題にとどまり、欧州コミュニティーは債務不履行の打撃をそ の他の国々と国営金融システムから切り離すことに成功する。もう1つのシナリオはこうだ。デフォルトが、イタリアとスペイン、あるいはそのどちらかを中心 とした欧州の銀行に対しても大きな打撃を与え、その他の国々にも波及するというもの。

最初のシナリオを実現するには、ギリシャの負債を 持 続可能な軌道に乗せつつ影響を受けた銀行資本の再構成を進め、同国の負債を再構築する必要がある。ポルトガルとアイルランド、スペイン、イタリアのように 困難に直面しながら支払い能力が残っている国々は、欧州金融安定基金(EFSF)を通じてEUが潤沢な資金を用意し、負債の繰り延べに必要な流動性を確保 する。この場合、ウォルター・バジョットが自身の著作「ロンバード街」で示した提案が応用できる。彼はそこで、金融危機の状況にあっては支払い能力のある 銀行に対して無制限の資金流動性を提供する必要性があると主張した。EFSFは、欧州中央銀行が法的にも概念の上でも実施が困難な部分で重要な役割を担 い、貸し手としての最後の砦になる。対処するには政治的、技術的な困難を伴うが、このシナリオは最も起こりうる可能性が高い。その根拠は、これ以外の選択 肢を選んだ場合のコストがきわめて大きいからだ。

いずれにせよ、主権国家のデフォルトに端を発した金融危機は極めて根が深く、その他の 状 況が発生する可能性を排除すべきではない。こちらのシナリオは、主に政治的な障害が理由となって欧州諸国がタイムリーに対応することができなかったことが 原因になる。欧州諸国の指導者らは市場に対して後手に回り、金融危機は封じ込めることができずに波及することで、その対策は協調性が低く各国が個別に対応 することになる。

こうした事態からブラジルが受ける影響は、いずれのシナリオでも、大きな差は生じない。最初のシナリオでは、ブラジル 経 済は、世界経済の成長が鈍化することからくる、貿易チャネルからの打撃だ。それは、緩やかなデフレ状況で、GDPの成長率に影響するが、実質的には潜在的 成長余力の脅威にはならない。この場合、中銀の国内経済に対する懸念は、インフレによりフォーカスしたものになる。というのも、需要は引き続き相対的に高 い状態でサービスのインフレは強い下方圧力に見舞われるからだ。もっとも、Copomが最新の議事録で示したような、危機が煽られるような状況にはならな い。

一方、デフォルトが波及した場合、ブラジル経済に対する影響は、リーマン・ブラザーズが破たんした2008年9月に私たちが経験し た のと同じような傾向を示す。ブラジルに対する金融危機の伝播は、国内市場のクレジットと金融機関への信頼の影響を伴った、国際的な流動性の収縮がベースに なる。この場合、中銀の悲観的な想定が現実のものとなり、予防的金融緩和を正当化することになる。通貨当局の新たな対策が、利下げであろうと法定準備預金 の切り崩しであろうと、講じられることになる。この想定ケースで理想的なのは、通貨政策に注力した雇用対策を備えた複合的な経済政策であって、2008年 から2009年の経済危機の対応とは反対に税制面での対策を絞ることである。

後者の場合はブラジル経済に対するインパクトが重要になる が、経済危機の影響を一過性のものにとどめるためのマクロ経済のファンダメンタルズと採用可能な対策手段は、2009年当時を例に比較するならば、快適な 条件が揃っている。要約するならば、より困難な状況に陥ったとしても、ブラジルに関して言えば、経済政策の実施につまずくようなことを除いては、悲観的に なるような理由は何もないということだ。

グスタボ・ロヨラ、元中銀総裁 (2011年10月1日付けエスタード紙)

悲観すべき理由など存在しない

欧州の 経済危機がどのような結果に至るかを予想するのは、容易ではない。その綱渡りの中に無数の変数が存在し、進路を見誤る可能性も否定できない。それでもヨー ロッパが抱える問題に対して2つのシナリオは想定できる。第1に、デフォルトはギリシャ内部の問題にとどまり、欧州コミュニティーは債務不履行の打撃をそ の他の国々と国営金融システムから切り離すことに成功する。もう1つのシナリオはこうだ。デフォルトが、イタリアとスペイン、あるいはそのどちらかを中心 とした欧州の銀行に対しても大きな打撃を与え、その他の国々にも波及するというもの。

最初のシナリオを実現するには、ギリシャの負債を持 続可能な軌道に乗せつつ影響を受けた銀行資本の再構成を進め、同国の負債を再構築する必要がある。ポルトガルとアイルランド、スペイン、イタリアのように 困難に直面しながら支払い能力が残っている国々は、欧州金融安定基金(EFSF)を通じてEUが潤沢な資金を用意し、負債の繰り延べに必要な流動性を確保 する。この場合、ウォルター・バジョットが自身の著作「ロンバード街」で示した提案が応用できる。彼はそこで、金融危機の状況にあっては支払い能力のある 銀行に対して無制限の資金流動性を提供する必要性があると主張した。EFSFは、欧州中央銀行が法的にも概念の上でも実施が困難な部分で重要な役割を担 い、貸し手としての最後の砦になる。対処するには政治的、技術的な困難を伴うが、このシナリオは最も起こりうる可能性が高い。その根拠は、これ以外の選択 肢を選んだ場合のコストがきわめて大きいからだ。

いずれにせよ、主権国家のデフォルトに端を発した金融危機は極めて根が深く、その他の状 況が発生する可能性を排除すべきではない。こちらのシナリオは、主に政治的な障害が理由となって欧州諸国がタイムリーに対応することができなかったことが 原因になる。欧州諸国の指導者らは市場に対して後手に回り、金融危機は封じ込めることができずに波及することで、その対策は協調性が低く各国が個別に対応 することになる。

こうした事態からブラジルが受ける影響は、いずれのシナリオでも、大きな差は生じない。最初のシナリオでは、ブラジル経 済は、世界経済の成長が鈍化することからくる、貿易チャネルからの打撃だ。それは、緩やかなデフレ状況で、GDPの成長率に影響するが、実質的には潜在的 成長余力の脅威にはならない。この場合、中銀の国内経済に対する懸念は、インフレによりフォーカスしたものになる。というのも、需要は引き続き相対的に高 い状態でサービスのインフレは強い下方圧力に見舞われるからだ。もっとも、Copomが最新の議事録で示したような、危機が煽られるような状況にはならな い。

一方、デフォルトが波及した場合、ブラジル経済に対する影響は、リーマン・ブラザーズが破たんした2008年9月に私たちが経験した のと同じような傾向を示す。ブラジルに対する金融危機の伝播は、国内市場のクレジットと金融機関への信頼の影響を伴った、国際的な流動性の収縮がベースに なる。この場合、中銀の悲観的な想定が現実のものとなり、予防的金融緩和を正当化することになる。通貨当局の新たな対策が、利下げであろうと法定準備預金 の切り崩しであろうと、講じられることになる。この想定ケースで理想的なのは、通貨政策に注力した雇用対策を備えた複合的な経済政策であって、2008年 から2009年の経済危機の対応とは反対に税制面での対策を絞ることである。

後者の場合はブラジル経済に対するインパクトが重要になる が、経済危機の影響を一過性のものにとどめるためのマクロ経済のファンダメンタルズと採用可能な対策手段は、2009年当時を例に比較するならば、快適な 条件が揃っている。要約するならば、より困難な状況に陥ったとしても、ブラジルに関して言えば、経済政策の実施につまずくようなことを除いては、悲観的に なるような理由は何もないということだ。

グスタボ・ロヨラ、元中銀総裁 (2011年10月1日付けエスタード紙)

ジルマ大統領が「略奪」へのIPI課税率引き上げを正当化

ジルマ大統領が「略奪」へのIPI課税率引き上げを正当化

ジルマ・ロウセフ大統領は29日、ブラジル国内市場は他のどのような国による略奪行為の標的になってはならないと発言した。大統領はこの強硬な発言を、TVレコルジ局の番組「Hoje em Dia(最新版)」に生出演した際のインタビューで行ったもので、輸入車に対する工業製品税(IPI)の課税率引き上げについての発言。同大統領は、「この政策は、雇用を後押しし、私たちの国内市場が、政府にできる範囲で、どこの国とも分からない国の侵略行為の標的にならないようにするためのもの」とコメントした。

15日にブラジル政府は、求められる基準を満たさない乗用車とトラックに対して、工業製品税(IPI)を30パーセントポイント引き上げた。IPIの課税率引き上げを回避するには、自動車メーカーは最低でも平均で65%の現地調達比率を確保し、製品とサービス販売粗売上の少なくとも0.5%をブラジル国内におけるイノベーションと研究開発を目的に投資する必要と、さらに、ブラジル国内で生産する車両の少なくとも80%で、11項目のうち6項目の条件を満たす必要がある。

メルコスル加盟国で生産された自動車部品は、国内生産と同様に数えられ、域内生産品目に加えられる。ジルマ大統領はさらに、「自動車生産において、誰かがブラジルへやってきて店を開き、自国で生産したものを持ち込めば、もちろん雇用はあちらの国であり、完成車を持ってきてこちらで販売するということ。これを私たちが認めれば、それは、私たちが多大な努力の末に獲得したもの、つまり私たちの国内市場というものを彼らにみすみす手渡すことを意味する」と発言。

「私たちが願っているのは外資系企業がどのようなものであれ、、高額な税金を払うのではなくこちらで生産するためにブラジルへきていただきたいということだ。ここで雇用を創出する必要がある」と付け加えた。ジルマ大統領はブラジルの国内市場について、大きな消費の可能性を秘めているために魅力的と位置づけた。

大統領の見解によると今回の政府の対応を批判している企業はいずれも、「現地で生産せず単純に組み立てるだけで、輸入のためのメカニズムを利用して国内市場を食い物にしている」企業だという。

「ブラジルの自動車産業には打撃はない。過去2年にわたって私たちの生産する車のほぼ20%が輸入されて来たのであり、私たちは、これを望んでいないということ。それは、ブラジルの大衆の雇用の質を危険にさらす事である。世界第4位の市場を持つ国ではなく、第3位の国でもない。 敬意を払っていただきたいし、私たちも敬意を払う。投資も可能。ぜひ来ていただければ、しっかりと守られ、歓迎され、敬愛されるでしょう。なぜなら、非常に温かい国民性を持っているからです。しかし進出して、ここで生産し、ここで技術を生み出していただい」。(2011年9月30日付けエスタード紙)

環境委員会、JICA共催の『サントス地区下水処理場見学会』に33人が参加

環境委員会(廣瀬孝委員長)及びJICA(芳賀克彦所長)共催の「サントス地区下水処理場見学会」が2011年9月30日(金)に開催され、計35人が参加をした。

当該見学会は、SABESP(Companhia de Saneamento Básico do Estado de São Paulo;サンパウロ州上下水道公社)-JICAが推進をしているONDA-LIMPAプロジェクトの一環として整備をされたMambu-Branco上水道システム、Mongaguá下水処理場、Praia Grande下水中継ポンプ場、そしてビル建屋内に下水処理設備を全て収納させた都市型の処理施設であるサントス下水処理場を見学、SABESP/Jose Luiz部長より同社の取り組みについて話を伺った。

大サンパウロ圏の保養地としてのサントス地区の特殊性から、各設備共に処理場がカバーするエリア(Santos、Praia Grande、Mongaguá、São Vicente)の実人口の倍以上の処理能力を保有している事、設備のほぼ全てが自動運転をされている事、周辺地域の生活環境への配慮(特に臭気対策)等、当該処理上の有する特殊性、環境対策を含め、各処理場を詳細に渡り、説明頂いた。

同社の処理場を見学後、同社所有の記念館を訪問、環境委員会/岡村委員長代行からJose Luiz部長へ記念楯が贈呈され、見学会は盛況の中で終了を迎えた。

出見宏之 環境委員会 副委員長

Mambu-Branco上水道システム

サントス下水処理場

SABESP 記念館

SABESP Jose Luis 部長へ記念楯を贈呈する岡村委員長代行

BNDESが台湾のフォックスコンのパートナーから離脱か

iPadの国産化と120億ドル規模の投資を表明したメーカーとの協議が足踏み状態

社会経済開発銀行(BNDES)が、台湾の富士康国際(フォックスコン:Foxconn)への支援から手を引く可能性が出てきた。フォックスコンは、120億ドル規模の投資を行い、ブラジル国内でタブレット端末を生産すると表明していたメーカー。

同社によるブラジル製iPadの生産は、年明けのジルマ大統領の訪中に際して発表されたもので、当時、2011年内に生産を開始する見通しとされていた。しかしながら、この工場進出に関する交渉は、足踏み状態。

第1に、フォックスコン側が様々な要求を行っていることがある。その要求には、工場建設計画に対するブラジル政府の資金援助も含まれる。この資金は、BNDESにより支出される見込みだった。他にも政府は、民間のパートナー探しの支援も確約した。

しかしながら、アロイージオ・メルカダンテ科学技術大臣がこの計画は停滞中と、政府側からも交渉の進捗が思わしくない発言が飛び出している。
さらにブラジル政府にとっては、フォックスコンだけが唯一の選択肢というわけでもなくなったという事情が加わる。同社以外にすでに24社が、ブラジル国内でタブレット型PCの生産に関心を示しており、一部は生産の許可を得ている。

生産に関心を示している企業として、ポジチーボとエンヴィジョン、モトローラ、サムスン、LG、イタウテック、サンニア、コンパリード、センプ東芝、AIOX、MXTなどが名を連ねる。

国内生産にインセンティブを与えるため、政府はすでに「善意の法律」と呼ばれるポータブル型コンピュータ(タブレット)を非課税とする措置を含めた暫定措置(MP)を発表している。ところが、フォックスコン側はブラジルでiPadを生産するための公式の認可をまだ受け取っていない。このため同社は今後、科学技術省の基本的生産プロセス(PPB)にリストアップされる必要すらある。PPBにリストアップされることで、国産タブレット型端末の最終価格を、最大 40%下げることが可能になるためだ。

しかしPPBの要件の1つとして政府は、使用する液晶画面の50%を2014年までに国内生産することを求めている。フォックスコン対策として政府は PPBを弾力的に運用するための修正を加えたが、今度はドル高が、フォックスコンの事業計画にとって新たな障害になっている。

ドル為替相場が計画発表当時の1ドル=1.55レアルであれば、同社は低コストで部品を輸入することができる。しかしながら、現在、そのマージンが縮小している。

科学技術省によればフォックスコンとの交渉は、2つの争点に沿って進められている。1つは、あくまで年内にジュンジアイー市でiPhoneとiPadを生産すること。もう1つは、現在日本、韓国、中国、台湾にしかないTFT型液晶ディスプレイの工場をブラジル国内に立ち上げることである。(2011年9月 29日付けフォーリャ紙)