(2011年9月12日)希望の家のジャイロ・ウエムラ理事長一行が第33回緑のフェスティバル案内で訪問

希望の家福祉協会のジャイロ・ウエムラ理事長、大野孔三第一副理事長、宮里勝盛理事、ジュリオ・マツヤマ理事が9月24日、25日の二日間に亘って開催される第33回緑のフェスティバル案内で商工会議所を表敬訪問、平田藤義事務局長が応対した。緑フェスティバルでは日本食、サンドイッチ、パステル、マーサージ、無農薬野菜販売,太鼓演奏や日系人歌手によるショーなどが予定されている。サイト http://www.kibonoie.org.br

左から平田藤義事務局長/希望の家福祉協会の宮里勝盛理事/ジュリオ・マツヤマ理事/ジャイロ・ウエムラ理事長/大野孔三第一副理事長(fotos Rubens Ito/CCIBJ)

 

レアル高の為替は生産を海外移転で産業の空洞化

更なるレアル高の為替で輸出では価格競争力を失っており、また輸入品の拡大並びに売り手市場による従業員のサラリー上昇によるコスト高で、国内での生産継続が難しくなってきているために、国内生産から海外での生産に切り替える企業がでてきており、産業の空洞化が危惧されだした。

パケタ履物はブラジル国内で66年間に亘って南大河州で履物を生産しているにも関わらず、レアル高の為替で輸出の価格競争力を失い、また国内市場では安価な輸入品にマーケットシェアを奪われてきているために、海外での生産を開始する。

パケタ社は米国が主な輸出市場であるために、米国との貿易協定があるドミニカ共和国で生産して米国へ輸出開始を予定、同社はブラジル国内に5工場、海外に2工場を擁して年間850万足を生産している。

また7月にVulcabrás/Azaleiaグループは南大河州のパロベ工場を閉鎖して800人の従業員を整理、またインドでの生産開始でバイア州のイタペチンガ工場を閉鎖する。

為替の影響を受けている化学・石油化学セクターも新しい大型プロジェクトは海外での生産に切り替えており、ブラスケン社は米国で大型M&Aを実施、またヴェネズエラ並びにメキシコで大型プロジェクトを開始する。

為替に左右される業界にとって現在の為替レベルは死活問題となって企業存続にかかっており、また現在の政策誘導金利(Selic)では国内での資金調達も行えないレベルに達していることも、海外での生産移転を余儀なくされている。

2008年のリーマンショック以前の鉱工業部門の設備稼働率は87%前後で推移していたが、レアル高の為替並びに内需の陰りで設備稼働率が低下してきており、ジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)の調査によると、8月の設備稼働率は83.6%まで低下している。

特に消費財の食品セクター、中間財の鉄鋼セクターが影響を受けており、繊維セクターは82.7%と2003年以降の平均稼働率86.4%を4%下回っており、鉄鋼セクターは平均の88.9%を大幅に下回る85%まで低下している。(2011年9月11日付けエスタード紙)


 

サービスセクターがIPCAを押し上げる

8月の過去12カ月間のインフレ指数である広範囲消費者物価指数(IPCA)は7.23%を記録、そのうちサービスセクターは8.9%とインフレを牽引、また実質賃金の上昇並びに統計を取り始めた2002年以来では今年の失業率が6.0%と最も低いために、旺盛な消費が継続していることもインフレを押し上げている。

8月の過去12カ月間の外食セクターのインフレ率は12.08%とIPCAを0.53%押し上げており、家政婦のサラリーは11.75%と0.41%に相当して、サービスセクターがインフレ指数を押し上げている。

2001年から2009年の平均IPCAは6.7%であったにも関わらず、サービスセクターの6.1%とインフレ指数を下回る増加率、しかし昨年はIPCAが5.9%、サービスセクターが7.6%と1.7%上回って反転、今年はIPCAが6.3%、サービスセクターが8.8%と2.5%上回ると予想されている。

LCAコンサルタント社では来年のIPCAを5.1%、サービスセクターを8.1%と予想、テンデンシア社では6.0%、サービスセクターを8.5%と2.5%上回ると予想している。

来年の最低サラリー調整が14.0%前後と予想されているためにインデクゼーションによるインフレ圧力の増加、また市長などの地方選挙による公共支出の増加、中国並びにインドが牽引する食料品コモディティ価格の高止まり、ヨーロッパ諸国による財政危機問題による不透明な為替の行方など、予測できない要素も多い。(2011年9月12日付けエスタード紙)


 

今年の対アルゼンチン貿易は85億ドルの黒字か

Abecebコンサルタント社の調査によると今年8カ月間の対アルゼンチン貿易収支はブラジルの前年同期比95%増加の37億2,700万ドルの黒字を計上している。

今年8カ月間のブラジルの対アルゼンチン輸出は31.5%増加の146億8,100万ドル、輸入は僅かに11.6%増加の109億5,400万ドルと貿易収支幅が大幅に拡大している。

今年のブラジルからのアルゼンチン向け輸出は繊維、履物や自動車部品などが牽引して85億ドルの貿易収支黒字を計上すると予想、しかし大統領選挙では再選を狙っているクリスティーナ・キルチネル大統領は国内産業保護のために、更なるセーフガード強化をする可能性も否定できない。

アルゼンチン政府によるブラジルの鶏肉、履物、冷蔵庫、オーブン、洗濯機などの輸入製品の23%に対して保護貿易につながる関税を適用、アルゼンチンの企業家は中国並びにブラジルからの輸入に対して、常にクレームを付けている。(2011年9月11日付けエスタード紙)


 

(2011年9月9日)南米新日鐵の小野寺良二営業担当取締役が表敬訪問

南米新日鐵の小野寺良二営業担当取締役並びに南信行営業&財務担当取締役が2011年9月9日に商工会議所を表敬訪問、応対した平田藤義事務局長に小野寺良二営業取締役が赴任挨拶を行った。

左から平田藤義事務局長/南米新日鐵の南信行営業&財務担当取締役/小野寺良二営業取締役(fotos Rubens Ito/CCIBJ)

Copom議事録ではSelic金利の切下げ理由が明確でない

中銀は先週開催された通貨政策委員会(Copom)での政策誘導金利(Selic)を大半のエコノミストの予想を覆す0.5%の大幅利下げを実施したために、プラナルト宮の圧力がかかったのではないかと中銀の中立性を疑われていた。

昨日の中銀発表のCopom議事録では米国やヨーロッパでの経済先行き不透明感の影響で、今後数カ月間に亘ってブラジル経済の減速予測を利下げ要因に挙げているにも関わらず、Selic金利の利下げと同時に、今年のインフレ率を上方修正していた。

金融市場関係者は年末までに更に2回に亘る0.5%の利下げを予想、また中銀は再燃のインフレ率を連邦政府目標の4.5%に誘導するために、来年のSelic金利の利上げを予想している。

中銀によるSelic金利の利下げ0.5%を決定する24時間前に、ジウマ・ロ ウセフ大統領はブラジルの金利の利下げサイクルの突入の可能性についてコメントしており、また2日前の29日にはギド・マンテガ財務相も今年のプライマ リー収支黒字100億レアルの引上げで、インフレ圧力低減を強調していた経緯があった。

中銀は今年の最終四半期からの過去12カ月間のインフレ指数の減少を予想、また議事録ではすでに発表している年内の公共支出の削減を来年も継続、プライマリー収支黒字の引上げも継続するとうたっている。

また議事録では今回の世界経済停滞による影響は2008年/2009年の1/4のインパクトとそれほど深刻ではないにも関わらず、長期に亘る可能性があり,海外情勢によるインフレ圧力は軽減を予想、個人や法人向けクレジット増加は継続して、国内消費は引き続き需要が高いと説明している。(2011年9月9日付けエスタード紙)


 

ソフト輸出ではインドに後塵を拝する

ソフト開発会社BRQ社は2008年に会社を設立、ベンジャミン・クアドロス社長は短期間にソフト開発輸出が売上比率の30%に達すると予想、ソフト開発の海外輸出では世界トップのインド型の輸出企業形態をめざしていた。

BRQ社ではソフト開発技術向上のためにトレーニングや人材開発の投資、また米国でのソフト業界参入のために、従業員100人を抱える米国資本のThink社を買収した。

クアドロス社長は設立3年後には米国内の従業員5,000人を抱える企業への成長を見込んでいたにも関わらず、2008年のリーマンショックで未だに100人の従業員に留まっている。

過去6年間の欧米のソフトサービス業界が停滞している影響で、ブラジル情報技術企業協会(Brasscom)では2010年のブラジルのソフト輸出額は予想の35億ドルを下回る24億ドルに留まっている。

BRQ社の昨年の売上は2億5,000万レアル、そのうちソフト輸出による売上は全体の10%に留まっているにも関わらず、ブラジル国内での売上が伸びているために売上減少を補っており、またConcrete Solutions社では一時期には海外の売上が30%に達していたが、欧米の需要減で今では10%まで低下している。

2004年のブラジル企業によるソフト輸出は2億ドル、昨年は1,100%増加の24億ドルまで増加、しかしソフト輸出では世界トップのインドの500億ドルには足許にも及ばない。

しかしインドのソフト開発エンジニアは高い英語力と欧米との時差でブラジルよりも優位に立っており、またブラジル国内のソフト開発費はレアル高の為替並びに高課税でインドのエンジニアよりも70%人件費が高い。

インドが英語圏の欧米でのソフト開発のアウトソーシング請負成功には30年間を擁しており、ブラジルのソフト開発はスペイン語圏のラテンアメリカ並びにイベリア半島やアフリカのポルトガル語圏で優位に立てるために、これらの語学圏でのソフト開発輸出に期待が持てる。(2011年9月9日付けヴァロール紙)

自動車の在庫調整でメーカーが一斉休暇採用

8月の新車のメーカーやディーラーの在庫は営業日換算で37日分に相当する39万8,796台に達しているために、メーカー側は在庫調整のために一斉休暇を採用している。

7月の新車在庫は営業日36日分に相当する36万7,100台、8月のメーカー側の在庫は7月の12日分から14日分に相当する15万5,180台に増加、しかしディーラー側の在庫は7月の24日分から8月は23日分に相当する24万3,616台に減少している。

自動車メーカーのGM社、ワーゲン並びにフィアット社は在庫調整のために一斉休暇を採用、業界では通常の新車在庫は営業日の25日分前後が適正在庫としている。

8月のバスやトラックを含む乗用車販売は前月比6.9%増加の32万7,400台、前年同月比では4.7%増加、また乗用車生産は5.9%増加の32万5,300台、前年同月比では5.5%増加している。

全国自動車工業会(Anfavea)では今年の国内販売を前年比5.0%増加の369万台、自動車生産は1.1%増加の342万台と予想を継続、しかし最終四半期に下方修正される可能性がある。(2011年9月9日付けエスタード紙)


 

中銀はリストラ促進プログラムの4銀行に対して1,860億レアルの返済免除

中銀は1990年代のエンリケ・カルドーゾ政権下でのインフレの沈静化とともに、民間銀行のフロート利益が消滅し、金融機関の収益率は著しく悪化したために、ブラジルの金融システムは急激に不安定化した。

連邦政府では1995年から金融システムの健全化と仲介機能の改善を目的に、積極的な金融システムの再編成促進のために、銀行部門のリス トラの基本的政策は金融機関の整理・統合の促進や公的資金に基づく金融部門の「リストラ促進プログラム(PROER)」を導入した。

このPROERプログラムの適用を受けたナショナル銀行、 エコノミコ銀行、バノルテ銀行並びにペルナンブーコ・メルカンチル銀行の4行の、中銀に対する昨年末時点での負債総額は617億5000万レアルに達していた。

中銀では「危機のリファイル(Refis da Crise)」による負債返済額の低減で、1,860億レアルの負債低減を提示して早期の返済を4行に促しており、4行は430億4,800万レアルの返済をしなければならない。

昨年末のナショナル銀行の中銀に対する負債総額は317億9,400万レアル、エコノミコ銀行272億1,800万レアル、ペルナンブーコ・メルカンチル銀行19億5,300万レアル並びにバノルテ銀行は7億3,900万レアルとなっていた。

こうした収益構造の変化に対して、多くの金融機関が本来の貸付け業務による収益を追求することとなったが、長年にわたるインフレによって審査能 力、リスク管理、経営能力が低下していたため、貸出し競争は銀行部門に多額の不良債権を累積させることとなり、ブラジルの金融システムが悪化していた。

銀行部門のリストラによって、1994年7月の200行以上の商業銀行・総合銀行・貯蓄銀行は3年間で数十行の多くは PROERの資金を用いた買収や中央銀行による介入・清算によって淘汰されていた。(2011年9月8日付けエスタード紙)