マクロ・プルーデンス政策効果で自動車販売が減少

全国自動車工業会(Anfavea)のクレドルヴィーノ・ベリーニ会長はギド・マンテガ財務相に、昨年12月に連邦政府が過熱気味なインフレ並びに経済成長抑制のために採用したクレジット部門抑制するマクロ・プルーデンス政策の影響で自動車販売が減少しているために、再度の政策導入を採用しないように要請した。

Anfaveaでは過去数年間に亘って自動車販売は二桁台の伸び率を記録していたが、今年は5%増加に留まると予想、またSelic金利の上昇も後押しして、6月の1日当たりの自動車販売は前月比3.7%減少の1万3,947台となっている。

ベリーニ会長は自動車セクターが鉱工業部門のGDPの23%を占めてブラジルの工業を牽引、またブラジルのGDPの5%を担って150万人が自動車工業に従事、裾野産業が広いために20万社を擁していると説明している。

クリチーバ近郊の自動車部品工業大手のボッシュ社では金属労連は会社側と従業員利益分配金(PLR)支払い交渉中でストライキを継続、会社側では生産目標の100%達成で6,000レアル、115%達成で7,000レアルのPLR支払いを提示、しかし組合側では100%達成は不可能であると交渉が難航している。(2011年6月22日付けエスタード紙)


 

BNDES銀行のクレジットは5%減少

社会経済開発銀行(BNDES)の今年4カ月間のクレジット総額は前年同期比5.0%減少、今月、BNDES銀行は国庫庁から暫定令526号で承認された550億レアルのうち300億レアルを受取っている。

2009年並びに昨年の同銀行は総額2,050億レアルのクレジットを提供、今年4月は前年同月比14%減少の90億レアルのクレジットに留まっている。

クレジット減少の大きな要因として低金利の設備投資用機械装置購入の投資持続プログラム(PSI)向けクレジットの金利が年利4.5%から段階的に引上げられて、今では8.7%まで上昇している。

昨年の中小企業向けのクレジットはBNDES銀行のクレジット総額1,684億レアルの27%であったが、今年4カ月間では45%まで比率が上昇している。

今年4カ月間のインフラ部門へのクレジット比率は40%まで減少、鉱工業部門は31%、商業・サービス20%、農畜産部門は9%、過去12カ月間のクレジット総額は14%増加の1,667億レアルとなっている。(2011年6月22日付けエスタード紙)


 

CIR-063/11 ブラジル・リチウム・セミナーのご案内

CIR-063/11

2011年6月21日

会員各位

ブラジル日本商工会議所

企画戦略委員長 澤田 吉啓

 

 

ブラジル・リチウム・セミナーのご案内

 

 

ブラジル日本商工会議所企画戦略委員会のセミナーにつき、以下ご案内申し上げます。

よろしくご参加いただきますようお願い申し上げます。

 

タイトル:「ブラジルにおけるリチウム戦略について」

 

現在、ブラジルではミナスジェライス州とセアラ州でリチウムが産出される見通しになっています。ブラジル政府は、世界でも注目されるリチウムをそのまま第三国に輸出するのではなく、自国で生産チェーンを築くことで、将来的な輸出品目の多様化、更には自国でのスマートソサエティーの起爆剤への検討を始めています。そのリチウムの生産チェーンの構築に際して、ブラジル政府は日本企業とのパートナーシップの重要性を認識しており、今回は、開発商工省と動力鉱山省等からスピーカーが訪れ、ブラジルのリチウム戦略を語っていただきます。

 

講演内容及びスピーカー(順不同):

 

(1)Mining and Industrial Transformation of the Lithium Ores in Brazil

 

    João Cesar Pinheiro氏 鉱山動力省 局長

 

(2)Platform of Technological Development of Lithium Network

 

    Adilson Oliveira氏 「リチウム技術開発プラットフォーム」

 

(3)Brazilian Experience of Building a Prototype Electric Car

 

    Elifas Gurgel氏 起業家(電気自動車)

 

(4)Brazilian Investment Information Network

 

    Eduardo Celino氏 開発商工省投資誘致コーディネーター

 

 

日時:7月7日(木)14:00~16:30

 

場所:ブラジル日本商工会議所 会議室 Av. Paulista, 475 – 13º andar – São Paulo/SP

 

参加費:無料

 

言語:ポルトガル語(日本語への逐次通訳がございます)

 

申込み:71日(金)までに事務局宛お申込下さい(担当:チサト secretaria@camaradojapao.org.br / Tel: 3287-6233)。

 

定員:40名(お申し込み順)

以上

 

労働問題研究会に45人が参加して開催

企業経営委員会(上野秀雄委員長)の労働問題研究会が2012年6月21日午後4時から6時まで45人が参加して開催、司会は破入マルコス委員長が担当、初めに上野委員長は、日本進出企業の社長並びに駐在員を対象とした年1回の日本語による労働問題研究会の開催を予定しており、9月に日伯法律委員会の押切フラヴィオ・オブザーバーによる講演を予定していると説明した。

Felsberg, Pedretti e Mannrich Advogados e Consultores Legais社のマウリシオ・ペペ・デ・リオンアソシエート弁護士は、「労働検察庁の権限について-各種行為規制、保全訴訟および民事訴訟の規定」について、最近の労働検察庁は権限を拡大し、違法行為・事項の調査を重点に、改善を目的とした新政策に取り組んでいると説明した。

労働検察庁の権限拡大の影響で、市場における「企業イメージ」をはじめとした、法廷裁判に関わる懸念を生む法的もしくは法定外事項に対応する企業の人事課・法務課は、より一層の対応や努力が求められているが、労働検察庁の過度の企業への膨大な関連書類の要求や労働検察庁の都合による変更などは、一企業の人事課では対応できないとこをまで達している。

特にアマゾナス州都マナウス市のフリーゾーン域内の企業やポルト・ヴェーリョ市、大型水力発電所の現場の労働条件の調査などやサンパウロ州では、地方都市のカンピーナス市で10社から15社をまとめて招集して、行動の調整項(TAC)への同意の有無やパウリーニャ市では、シェル社の土壌汚染問題などで労働検察庁が過度な調査を実施、地方の企業の人事課や法律事務所では対応できないために、サンパウロ市内の弁護士事務所への依頼が増えていることなどを説明した。

Pinheiro Neto Advogados弁護士事務所のクリスティアネ・マツモトアソシエート弁護士並びにチアゴ・カスチーリョアソシエート弁護士、ウイリアム・クリスターニアソシエート弁護士は、「企業駐在員の法的側面(社会保障制度、労働法、税制)における留意点」について、ブラジルの経済発展に伴って海外から派遣される駐在員が過去5年会に倍増、サンパウロ市やリオ市だけでなく、ミナス州では鉱山関連の技師の派遣など幹部以外の駐在員に対するヴィザ発給が増えてきている事や適用されるテンポラリーヴィザ、パーマネントヴィザの種類などについても説明した。

またブラジルから海外へ派遣されるケース、海外企業から直接雇用されたケース、駐在員の社会保障協定締結している場合は、二重課税の防止、労働法、税制など問題となりやすいケースなどを説明、最後に各企業は駐在員の派遣が人件費などのコストが見合うかどうかを分析する必要があるので、駐在員のサラリー、社会保障院(INSS)の積立金、勤続期間保証基金(FGTS)の企業負担、民間医療保険の加入、アパートの賃貸費並びに社用車、ガードマンなどベネフィットを含めて計算する必要があると説明した。



 

(2011年6月21日)村田機械株式会社海外販売課の伊藤輝久課長が表敬訪問

京都市に本社を置く村田機械株式会社情報機器事業部海外販売課の伊藤輝久課長、ブラジル村田機械のパウロ・ジロ-・グンジ社長が2011年6月21日に商工会議所を表敬訪問、平田藤義事務局長が応対した。

左から平田藤義事務局長/村田機械株式会社情報機器事業部海外販売課の伊藤輝久課長/ブラジル村田機械のパウロ・ジロ-・グンジ社長(fotos Rubens Ito/CCIBJ)

左から平田藤義事務局長/ブラジル村田機械のパウロ・ジロ-・グンジ社長/村田機械株式会社情報機器事業部海外販売課の伊藤輝久課長

景気過熱防止策評価で格上げ

格付け会社ムーディーズ・インベスターズ社はジウマ・ロウセフ大統領が主導する歳出削減の取り組みなどを評価して、ブラジルのソブリン格付けをBaa3からBaa2へ1段階引き上げ、見通しは「ポジチブ」に据え置かれた。

今年1月に就任したロウセフ大統領は昨年の国内総生産(GDP)伸び率が7.5%と過熱していたために、景気沈静化とインフレ抑制への対応で歳出500億レアル削減する方針を発表、従来の景気刺激型から景気抑制型に財政政策を修正した。

ムーディーズではバブルのような状況が発生しても、ブラジルの民間銀行などの自己資本比率が高水準であり、またブラジル信用市場が小規模なために連邦政府のバランスシートに与える影響はそれほどではないとみている。

ブラジルの格付けについてはスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が先月、フィッチ・レーティングスは4月にそれぞれ引き上げており、今年の経済成長率はインフレコントロール下での持続的成長が可能なGPD4%から4.5%が見込まれている。

ブラジルが過熱感のない成長とプライマリー収支などの中期的な財政目標の達成に向けた取り組みを継続すれば、今後12カ月から18カ月間以内にさらなる格上げの可能性もあると予想されている。

中銀のアレシャンドレ・トンビーニ総裁はブラジルのソブリン格上げ決定はブラジルの経済政策の評価、持続的可能な経済成長率やインフレコントロールが評価された結果であると述べている。

またギド・マンテガ財務相は今回の格上げに対して、ジウマ大統領は非常に満足しているとコメント、今年の経済成長は連邦政府目標の4.5%の達成が可能であると述べている。

ブラジルの格付けBaa2はカザキスタンと同じであり、ラテンアメリカ諸国ではチリがAa3で最上位、メキシコがBaa1で1ランク上、コロンビア並びにペルーが1ランク下の Baa3、ボリビア並びにパラグアイがB1 、アルゼンチンがB3 、キューバがCaa1、 エクアドルがCaa2となっている。

BRICs諸国では中国がAa3、ロシアがBaa1とブラジルよりも格上、インドは1ランク下の,Baa3にランク付けされており、格付けトップのAaaはフランス、ドイツ並びに米国となっている。

現在、金融・財政部門の改善が自国の力のみでは達成出来ない可能性のあるヨーロッパのPIIGS諸国と呼ばれるポルトガルの格付けはBaa1 、イタリアAa2 、スペインAa2とブラジルよりも格上であるが、ギリシャ並びにアイルランドは格下となっている。(2011年6月21日付けエスタード紙)


 

5月の新規雇用は15%減少

就労・失業者管理センター(Caged)の発表によると5月の新規雇用は鉱工業部門並びに商業部門の雇用の伸び悩みが牽引して、前年同月比15%減少の25万2,000人、今年5カ月間では8万8,500人少ない110万人となっている。

しかしカルロス・ルピ労働・雇用相は国内経済が減少傾向を示しているにも関わらず、雇用市場は昨年から継続して増加傾向にあり、今年は300万人の新規雇用を見込んでいる。

ルピ労働相は過去2年間の新規雇用の増加はブラジル銀行並びに連邦貯蓄金庫の個人向けクレジット、社会経済開発銀行(BNDES)の法人向けクレジットの拡大、海外投資家の対内直接投資拡大が牽引、しかし今年は連邦政府の歳出削減と公務員採用の抑制が実施されているが、下半期には大衆住宅プロジェクトが再開されるために雇用拡大を強調している。

5月の製造業の新規雇用は前年同月比32%減少の4万2,300人に留まり、また雇用動向に最も敏感なサービス業は前年同月の8万6,100人から7万1,200人に減少して、消費の減少傾向が明確になってきている。

LCAコンサルタント社の労働市場スペシャリストのファビオ・ロマン氏は商業部門の雇用減少で、景気減速の信号が点灯したために今年の新規雇用は200万人達成が難しく、180万人と予想している。

また今年5カ月間の製造業部門の新規雇用は前年同期の34万9,700人から23万6,300人と大幅に減少、昨年は大衆住宅建設プロジェクト”私の家、私の暮らし”並びに建材部門への減税政策が建設部門の新規雇用を牽引した。

また今年下半期にはこの大衆住宅建設プロジェクト第2段の開始や大型水力発電所などのインフラ整備のプロジェクトが目白押しで、建設部門の雇用拡大が見込まれている。

今年5カ月間の鉱業部門の新規雇用は9,439人、製造業23万6,317人、そのうち鉄鋼・金属セクター2万7,313人、機械2万1,061人、繊維・衣料1万6,943人、履物1万6,919人、食品・飲料3万3,430人、その他6,780人、建設部門14万8,038人、商業部門8万5,550人、サービス部門50万2,403人、連邦公務員2万6,454人、農畜産部門は15万6,815人となっている。(2011年6月21日付けヴァロール紙)


 

エンブラエルはパリでジェット機39機受注

ファーンボロー国際航空ショー、ベルリン国際航空宇宙ショーと並んで世界的に有名な航空ショーで隔年毎に開催される航空宇宙機器の国際見本市であるパリ航空ショーの初日に、ブラジルのエンブラエル社は総額17億ドルに達するERJ/EMBシリーズのジェット機39機の受注に成功した。

この商談には追加オプションとして更に22機のジェット機購入の可能性があり、オプション取引が成立すれば総額26億ドルに達する可能性が残されている。

エンブラエル社はケニアのKenya航空から20機を受注、カザキスタンのAstana航空、米国のAir Lease Corp並びにGE Capital Aviation Services(Gecas)から受注している。

世界4位の航空会社であるエンブラエル社は2004年から発売開始したEmb-170/190をすでに1,000機以上販売、オプション注文として750機を擁している。

またE170、E175、E190並びにE195シリーズは70座席から122座席で40カ国の60航空会社で使用されており、今回の39機の大型商談は最大のライバルであるカナダ資本のボンバルジエ社の10機のCS100型の販売による6億1,600万ドルを大きく引き離している。

米国のデルタ航空は今年10月から航空機250機を逐次発注、そのうち100機は中型のリージョナルジェット機、エアバス、ボーイングやボンバルジエが熾烈な受注合戦を展開するが、同社もリージョナルジェット機の受注合戦に参入する。

またエンブラエルは座席数が150席のジェット機市場に参入してエアバスやボーイング社とシェア争いを展開するが、エアバスは燃費の優れたA320 NEO型、ボーイングは新規737型を市場に投入すると予想されている。(2011年6月21日付けエスタード紙)

 

(2011年6月20日)徳倉建設執行役員の徳倉克己社長室長が表敬訪問

徳倉建設執行役員の徳倉克己社長室長、同社サンパウロ事務所のケイゾウ・ノグチ代表が2011年6月20日に商工会議所を表敬訪問、応対した平田藤義事務局長とブラジル市場調査について意見交換を行った。

左から平田藤義事務局長/徳倉建設執行役員の徳倉克己社長室長/同社サンパウロ事務所のケイゾウ・ノグチ代表(fotos Rubens Ito/CCIBJ)

2014年までの設備投資は1兆7,600億レアル

社会経済開発銀行(BNDES)の調査によると2011年から2014年までの設備投資向け機械装置部門投資総額は鉱工業部門並びにインフラ整備部門の投資総額の56.2%に相当する1兆7,600億レアルを予想している。

2005年のブラジルのGDPに対する投資比率は16.3%と調査対象20カ国で最も低く、中国のGDP比41.5%、スペイン29.4%、インド28.5%や日本の23.1%を大幅に下回っている。

しかしブラジルの設備投資向け機械装置の投資比率はGDP比7.9%と英国5.8%、スペイン7.2%、米国5.8%やその他の平均7.6%を上回っているが、中国の11.5%、インド13.1%並びに韓国の9.1%を下回っている。

ブラジルは投資比率を引上げる必要があるにも関わらず、特にインフラ部門の設備投資がクレジットや税制が足枷となって遅れていたが、BNDES銀行では今後5年間の平均投資比率をGDP比20.9%、2014年には昨年のGDP比18.4%から22.8%に引上げる。

今後5年間の鉱工業部門の設備投資向け機械装置投資は8,321億レアル、そのうち石油・天然ガスセクターの投資は3,557億レアル、そのうち機械装置の投資比率が94%を占める。

鉱工業部門の672億レアルは鉱業セクターの機械装置向け投資、284億レアルは鉄鋼、256億レアルは自動車、214億レアルは紙・パルプ、252億レアルは電気・電子、91億レアルは繊維セクターの機械装置向け投資となっている。

またインフラ部門の機械装置向け投資は2,801億レアル、そのうち電力エネルギーセクターは852億レアル、通信557億レアル、衛生251億レアル、鉄道466億レアル、道路396億レアル、港湾140億レアル並びにその他のインフラセクターは138億レアルとなっている。

ブラジル機械装置工業会(Abimaq)では今年4カ月間の機械装置の資本財輸入はレアル高の為替が牽引して前年同期比32.5%増加の89億ドル、今年の貿易収支は55億ドルの赤字を計上して記録を更新すると予想している。(2011年6月20日付けエスタード紙)