ペトロブラスはメキシコ湾で原油生産

ペトロブラス石油公社は今年11月から米国のメキシコ湾深海のCascadee鉱区並びにChinook鉱区での原油生産を開始、石油の処理設備を備えた大きな船の浮体式生産貯蔵積出設備(FPSO)を投入する。

同社では年末の原油生産を1日当たり8,000バレルと見込んでおり、さらに14鉱区で石油開発を進めて日産8万バレルまで引上げる計画となっている。

今回のFPSOプラットフォームはBW Pioneerと呼ばれる新型のプラットフォームであり、ハリケーン発生時には4時間以内に石油採掘ケーブルを外すことが可能となり、未然に原油流出事故を防ぐことができる。

ペトロブラスはテキサス州Pasadenaに日産10万5,000バレルの石油精製能力の製油所を所有、またBP社が発見した埋蔵量が10億バレルに達するTiber油田の20%の権益を擁している。

またChevron社のSaint Malo油田、シェル社のStones油田並びにエクソン社のHadrian油田の権益も擁しており、メキシコ湾の深海油田区域に189鉱区を擁している。

ペトロブラスは海外ではアフリカでの原油生産が1日当たり5万4,500バレルとトップ、ナイジェリアのAkpo油田並びにAgba油田で原油を生産、アンゴラでも2,000バレルを生産、2014年までの同社の投資は117億ドル、そのうち米国では43億ドルを投資する。(2011年6月20日付けヴァロール紙)

 

第1四半期のクレジットカード部門の収益率は109%

アウスティン・レイティング社の27セクター対象の第1四半期の収益性調査によるとRedecard 社やCielo社などのクレジットカード部門の収益率は109.9%と平均収益率13.9%の8倍に達している。

好調な国内経済、インフレ率を大幅に上回る実質賃金の上昇、大幅な雇用の創出や良好な景況感などで貧困層から中間層の移動が拡大、クレジットカード利用が大幅に増加して同部門の収益率を引上げている。

また飲料・嗜好品部門の収益率は36.4%と高速道路コンセッションの20.8%、工業19.1%、銀行17.4%、健康保健プラン16.8%、インフォメーション15.7%、電力エネルギー15.1%、商業部門の15%を大幅に上回っている。

しかし肥料部門は7.5%、食品部門は6.5%と他の部門と比較して収益率が最も低く、石油・天然ガス13.3%と11位、建設・不動産は9.0%と22位、通信部門は8.6%と24位にランクされている。(2011年6月20日付けエスタード紙)


 

消費財輸入量が減少傾向

今年初め5カ月間の輸入量は前年同期比14.1%増加、しかし前年同期の輸入量は40%増加していたために大幅に減少、しかし輸入価格が農産物や鉱物コモディティ価格の高騰に伴って上昇している。

原材料となる中間財の輸入は全体の50%、燃料輸入は20%に達するが、4月の鉱工業部門の生産が前月比マイナス2.1%と減少して、鉱工業部門の生産減少に伴って中間財の輸入量は減少してきている。

またペトロブラス石油公社の石油生産増加で燃料輸入量も減少、しかし今年5カ月間の輸入製品価格は前年同期比13.4%増加、昨年同期は僅かに2.8%の輸入製品価格の上昇であった。

今年5カ月間の中間財の輸入量は10.8%増加、燃料の輸入量はマイナス0.2%、しかしレアル高の為替で資本財の輸入は28%、耐久消費財36%並びに非耐久消費財は19.9%とそれぞれ大幅に増加、過去12カ月間の中間財の輸入価格は41.9%、非耐久消費財は47%増加している。(2011年6月20日付けヴァロール紙)

 

 

5月の歳入は715億レアル

5月の国庫庁のインフレ指数である広範囲消費者物価指数(IPCA)を差引いた実質歳入は前年同月比7.2%増加の715億レアル、今年5カ月間の歳入総額は前年同期比10.69%増加の3,828億レアルを記録している。

第1四半期のIPCA指数を差引いた実質歳入は前年同期比12%増加であったが、今年4カ月間では11.51%、今年5カ月間では10.69%と減少してきており、マクロ・プルーデンス政策やインフレ抑制政策の導入や金利の上昇に従って、国内経済の減速傾向が明らかになってきている。

国庫庁では6月の歳入は前年同月比10%を予想、今年の歳入は前年比10.5%に設定、4月は個人所得税(IRPF)の一括払い、法人所得税(IRPJ)や純益に対する社会納付金(CSLL)の支払いがあったために、5月の歳入は前月比では16.4%と大幅に減少している。

5月の所得税による歳入は前月比マイナス33%、CSLL-39.85%、工業製品税(IPI)-6.26%、金融取引税(IOF)-5.17%、社会保障院(INSS)納付金はマイナス2.92%とそれぞれ大幅に減少している。

5月の輸入税(II)による歳入は前年同月比29.69%増加の21億6,500万レアル、IPIは14.74%増加の36億3,800万レアル、所得税(IR)は18.13%増加の174億5,100万レアルであった。

所得税のうち個人所得税は67.85%増加の26億3,600万レアル、法人所得税は15.58%増加の61億8,300万レアル、源泉徴収所得税は9.93%増加の86億3,200万レアルであった。

IOF税は25.11%増加の26億7,000万レアル、社会保険融資納付金(Cofins)は15.74%増加の126億4,400万レアル、社会統合基金(PIS)/公務員厚生年金(Pasep)は18.18%増加の34億2,500万レアル、CSLLは9.72%増加の31億6,500万レアル、INSSへの納付金は15%増加の209億2,800万レアルであった。(2011年6月17日付けヴァロール紙)

 

Copom議事録ではインフレ動向を僅かに楽観的に見込む

先週の通貨政策委員会(Copom)で政策誘導金利(Selic)が0.25%引上げられて12.25%に満場一致で決定、昨日の議事録ではインフレ動向を僅かに楽観的な見方に変えている。

多くの金融市場関係者は7月のCopom会議でSelic金利を更に0.25%引上げて12.50%になると予想、しかし今年並びに来年のインフレは連邦政府目標の中央値を上回ることは避けられない。

またギリシャ債務不履行による金融危機の再燃、産油国を抱える北アフリカや中東の政情不安による石油価格の高騰などでSelic金利の先行きは不透明となっているが、インフレのシナリオはわすかに良性に傾いている。

Copomは今年の石油価格をエタノール価格の上昇、中東情勢不安で石油価格を100ドル以上と予想して2.2%から4.0%に上方修正、しかしジウマ・ロウセフ大統領の要請でペトロブラス石油公社は製油所の石油価格は据え置いており、中銀はプロパンガスの価格は現在の水準を維持すると予想している。(2011年6月17日付けエスタード紙)

 

米国はブラジル綿花協会への1億4,700万ドル支払い停止

世界貿易機関(WTO)が2009年に米国の綿花生産者対する補助金支払いに対する報復措置として、ブラジル綿花協会(IBA)に年間1億4,700万ドルの支払いを命じていたが、米国の下院では歳出削減の一環としてこの支払い停止を決定、今後は上院で審議される。

WTO紛争解決機関はブラジルが米国に対して報復措置を取ることを認め、IBAへの支払い並びに米国製品102品目に対して輸入関税の引上げを認めて、その額は総額8億2,900万ドルに達している。

ブラジルは米国の補助金で不当に安い綿花製品が市場に出回り、自国農家が被害を受けたとして2002年にWTOに提訴、2005年に米国の敗訴が確定、しかしブラジルは米国の改善措置が不十分だとして再提訴して再度勝訴した経緯がある。

米国の綿花補助金は難航している新多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)でも主要論点の一つとなっており、米国は多数の途上国から削減を求められていた。米国の2012年の農業法では綿花生産者に対する補助金削減が決定されているために、ブラジルの綿花協会への支払い停止を余儀なくされている。

米国連邦政府の農業補助金は食料の安定供給を確保しながら、天候や市場価格、その他の要因によって生じる農業生産と農業収益の低下をサポートする安全ネットとして実施、この農業補助金はトウモロコシ・大豆・小麦・米・綿花の5つの主要農産物賀中心であり、米国内での議論は、「農業者にとって最も有利な政策は何であるか」を中心に議論が進められており、国際的な考慮はあくまで二次的なものにすぎない。(2011年6月17日付けエスタード紙)

 

 

レアル高で造船業界も価格競争力が大幅に低下

ヴァーレ社はパラナーパラグアイ河川での貨物運航のための水上運搬船128隻など3億ドルに達する国際入札を実施、しかし国内の造船会社はレアル高の為替並びに国内の鋼板価格が高いために価格競争力を失っている。

2008年のヴァーレ社の国際入札時には国内造船会社は納期の問題で落札できず、中国が40万トン級の12隻を落札したために、当時のロジェール・アグネリ社長とルーラ大統領の関係がこじれた原因の一つとなった。

しかし今回の入札では国内造船会社はレアル高の為替並びに国内の鋼板価格の高騰で、価格競争力で中国並びにアルゼンチンの造船会社に大きく差をつけられているために危惧されている。

連邦政府は国内の造船会社に落札させるために鉄鋼メーカーと鋼板価格の値下げを交渉、しかし中国の低賃金並びにアルゼンチンは地理的にブラジルへの船舶の引き渡しコストが低いために、どちらかが落札すると予想されている。(2011年6月17日付けヴァロール紙)

 

6月の労働問題研究会に56人が参加

企業経営委員会(上野秀雄委員長)の労働問題研究会が2011年6月16日午後4時から6時まで56人が参加して開催、司会は破入マルコス副委員長、平瀬ワシントン副委員長が担当した。

初めにTRENCH, ROSSI E WATANABE ADVOGADOSのマリアナ・ネーヴェス・デ・ヴィット租税訴訟部弁護士が「従業員利益分配金に関する注意点及び租税判例」について、従業員利益分配金(PLR)に関する頻繁に発生するストライキ、労働問題の最近の判例、報酬の種類として休暇、13ヶ月目の報酬、8%のサラリーに相当する勤続期間保障基金 (FGTS)や社会保障院(INSS)への積立金、生命保険、健康プラン、食券、交通費補助、サラリーと報酬の違い、非固定の報酬としてコミッション、 ボーナスなどについて説明した。

PwC BRASILのフラヴィア・フェルナンデス・シニアマネージャー並びにタチアナ・カルモナ・マネージャーが「出張手当に関する労働法、社会保障面並びに所得税課税」について、ブラジル人の海外勤務に伴う出張手当、交通費、超過勤務、所得税の申請、社会保障協定締結における恩恵などについて説明した。

会場一杯の56人が参加した6月の労働問題研究会(fotos Rubens Ito/CCIBJ)

左からPwC BRASILのフラヴィア・フェルナンデス・シニアマネージャー/上野秀雄委員長/タチアナ・カルモナ・マネージャー/平瀬ワシントン副委員長

TRENCH, ROSSI E WATANABE ADVOGADOSのマリアナ・ネーヴェス・デ・ヴィット租税訴訟部弁護士