BPはブラジルで石油開発に参入

メキシコ湾の原油流出事故を引き起こした石油大手BPは70億レアルで買収した米国資本の天然ガス、石油大手デボンエナジー(Devon)社のブラジルの油田施設や鉱区の買収案件がブラジル石油監督庁(ANP)から承認され、本格的にブラジルで石油開発を開始する。

申請から1年後にANPから石油開発承認を受けたBPはブラジル国内でDevon社が権益を擁している9鉱区で開発を予定、日産2万5,000バレルのカンポス海盆のポルヴォ油田も含まれている。

またパルナイーバ海盆のDevon社が権益を擁している鉱区、OGX社がすでに原油を発見している近くの鉱区やポルヴォ油田の鉱区でも、石油開発のための調査を開始する。

BP社はメキシコ湾からブラジルでの石油開発に軸足を移すために、石油監督庁が下半期に予定している第11回石油鉱区入札に参加、メキシコ湾から新たに石油探索船を持ってくる。

またBPは2020年までにブラジル国内でエタノールを生産してトップ企業を目指しており、国内へのエタノール供給はもとより、輸出も視野に入れた投資を予定している。

実業家エイケ・バチスタ氏の造船会社OSX社は海底にある油井よりライザーと呼ばれるパイプラインで洋上に原油を汲み上げ、船体デッキ上の石油処理設備で一次処理を施したうえで生産した原油を船体タンクに貯蔵して、定期的に輸送用タンカーへ積み出す浮体式石油生産・貯蔵・積出設備FPSO3基の生産予定を発表した。

このFPSO3基はOSX3,4,5と命名されて日産能力は10万バレル、しかし建造に要する投資額は発表されていないが、日産能力が40万バレルのOSXは5億ドルとなっている。(2011年5月12日付けエスタード紙)

 

4月の延滞率は前月比1.5%増加

サンパウロ商業協会(ACSP)の発表によるとインフレ指数の上昇、連続した政策金利(Selic)の引上げや口座コントロール不足などで4月の延滞率は前月比1.5%増加、しかし3月の3.6%増加よりも減少している。

伝統的に3月は年頭から支払いが開始する都市不動産家屋税(IPTU)、自動車所有税(IPVA)、教材や学費の値上げ、カーニバルでの支出などで延滞率が最も上昇するが、今年は4月にずれ込んでいる。

また4月の延滞は前年同月比17.3%、今年4カ月間では20.3%それぞれ増加、連帯率の増加にはクレジットカード、ローン、小売店や電気・水道料金支払いの遅れなどが含まれており、銀行クレジットの延滞は全体の55.6%を占めている。

4月の銀行への延滞は前年同月比3.8%、前月比では3.7%それぞれ増加、しかし零細企業主が振り出す不渡り小切手は減少傾向となってきている。(2011年5月12日付けエスタード紙)

 

平田事務局長がアメリカ会議所の移転価格税制会議に参加

タスクフォースメンバーの平田藤義事務局長は2011年5月11日午前8時30分から11時30分までアメリカ商工会議所(Amcham)で開催された移転価格税制(TP)会議に参加、デロイトのフェルナンド・マットス氏が「移転価格税制と最近のCARF判決について」、ヴェイラノ弁護士事務所のヘンリー・ルマメルツ氏が「連邦政府の税制改革提案」について講演した。

5月の異業種交流委員会に26人が参加して開催

5月の異業種交流委員会が2011年5月11日ん午後7時から8時過ぎまで商工会議所大会議室に26人が参加して開催、講師には人文研の辻哲三監査役を迎えて、テーマ「ブラジル文化と経済の(歴史的な)関係について」講演した。

講師はブラジル理解の必要性、企業に必要な文化情報、カトリックと経済関係、ブラジルの文化指数、ブラジル社会をバグンサ・オルガニザーダ「混乱の中に秩序が存在する」、ブラジルコスト、経済の発展要因と阻害要因について説明、最後に多種多様な質疑応答が行われた。

講演中の人文研の辻哲三監査役

左から立って開催挨拶を行った和田委員長/右はアンケート調査依頼する大野副委員長

勉強会の様子

銀行サービス手数料が最高124%値上げ

中銀は銀行サービス手数料徴収が各銀行によって異なって比較が難しかったが、3年前に基本サービス手数料を規制するために、各銀行が基本パッケージを明記するように義務付けた。

ブラジル消費者保護院(Idec)が規制から3年が経過後に調査したところ、最もパッケージ手数料が値上がりしているのは124%、平均手数料収入はインフレ指数18%を大幅に上回る30%増加している。

サンタンデール銀行のシンプルパッケージが124%値上がりしてトップ、バンリスール銀行のエクスプレス口座パッケージが53%、ブラデスコ銀行のセスタ・ファーシルが49%、連邦貯蓄金庫(Caixa)のセスタ・ファーシルが31%、HSBC銀行のスーパー・エコノミック23%とそれぞれインフレ指数を上回った。

しかしイタウー銀行のMaxi口座パッケージは16%とインフレ以下の値上げに留まっており、またブラジル銀行の10種類サービスパッケージの手数料は3年前から据え置かれている。

第1四半期の4大銀行(BB、イタウー、ブラデスコ、サンタンデール)のクレジット部門の純益は前年同期比18.17%増加の464億9,000万レアル、特にサンタンデール銀行が24.1%増加している。

また同期の4大銀行の純益は101億レアル、イタウー銀行が35億3,000万レアルを記録、ブラジル銀行の純益は24.7%、ブラデスコ銀行は28.5%それぞれ増加、サンタンデール銀行はマイナス0.2%であった。

またCaixa金庫のサービス手数料収入は83%、サンタンデール銀行46%、ブラデスコ銀行37%、ブラジル銀行30%、バンリスール銀行29%、イタウー銀行は15%とそれぞれ増加している。

3年前の基本サービス規制ではサービス手数料が無料になるのはキャッシュカードの発行、月間10枚までの小切手の発行、損失、強奪や損傷によらないキャッシュカードの再発行、 銀行窓口及びATMからの月間4回までの現金引出し、月間2回までの同銀行間の送金、インターネットでの相談や月間2回までの残高証明書の発行などとなっている。

引続きサービス料金が徴収できるのは口座開設などの信用調査費、予備クレジットカードの発行、ポウパンサ預金口座の予備クレジットカードの発行、 小切手の発行、支払い保証小切手、銀行間送金、毎月の口座やポウパンサ預金の残高証明書など20種類の有料銀行サービスが継続される。(2011年5月11日付けエスタード紙)

 

ゴイアス州で中型航空機Fokker生産

オランダ資本Rekkef Aircraft社はゴイアス州アナポリス市で中型航空機Fokker 100型の胴体や主翼などの主力部品を生産するために今年8月から生産工場を建設、2014年から生産開始を予定している。

ブラジルのRekkef Aircraft工場では機体の35%のパーツを生産してヨーロッパで同機を生産、しかし2019年にはブラジルの部品の国産比率が75%に達するために、ブラジルで航空機の生産を行う。

Rekkef Aircraft社は総額12億3,000万レアルを投資、直接雇用は1,800人、間接雇用は5,000人を予想、ブラジルは政治経済ポリシーなどが安定しているために、誘致合戦を演じていた中国、トルコ、アルゼンチンを退けた。

Fokker社はエンブラエルやボンバルディアなど、同クラスの航空機を次々と開発する他企業の成長によって不振となり、1993年にDASAに買収されて完全子会社化、しかしDASAは不振の小型機部門の切り離しに取り掛かったため、フォッカーはついに、1996年に倒産した経緯がある。

2006年にインド資本Cades Digitech社はRekkef Aircraft社とインドのバンガロール市に3億ドルの投資を予定していたが、中型航空機Fokkerの生産契約締結をする前にキャンセルとなっていた。

今回の投資はRekkef Aircraft社が53%、中西部制度金融基金(FCO)が20%、社会経済開発銀行(BNDES)が27%それぞれ出資する。(2011年5月11日付けエスタード紙)


 

連邦政府はヴァーレにレアアース生産奨励

中国が政治的立場から輸出制限や価格などで世界のレアアース市場を牛耳っているために、先進国は先を争って中国以外での開発を急いでおり、アロイジオ・メルカダンテ科学技術相はヴァーレ社と首脳陣と会談して、レアアース開発参入を促している。

レアアースは風力発電用モーターやコンピューターのマグネット・ディスク、ディスプレイにも応用されており、最先端テクノロジーには欠かせない原材料であり、ドイツ、日本や米国はレアアース確保で躍起となっている。

連邦政府はドイツのFrahnhoffer財団とレアアースマグネット開発で共同プロジェクトの立ち上げを検討、メルカダンテ科学技術相はヴァーレがレアアース開発に着手すれば、ヴァーレ・ソル-ション・エネルギーの風力発電開発にも追い風になると奨励している。

中国がレアアースの97%を生産、世界の製造工場である中国国内向けに70%をあてがって輸出制限しているために、過去2年間でレアアース価格は10倍に高騰している。

現在の世界のレアアース消費は12万5,000トンで年間5%から10%の需要増加に対応するために開発を急いでおり、ブラジルの生産は1,500トン、2013年の中国以外のレアアース2万4,900トンの生産のために開発をいそいでいる。

現在の中国以外のレアアース生産量は需要を満たすために5万トン、2015年には8万トンまで需要が増加するために、オーストラリア、カザキスタン、カナダで大型投資が行われている。

中国政府は沖縄・尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件に絡み、公務執行妨害容疑で逮捕された中国人船長の早期釈放を求める過程で、日中間の閣僚級以上の交流停止、観光・交流のキャンセルを「報復措置」として次々と打ち出し、また中国政府がハイテク製品の生産に欠かせないレアアースの輸出制限措置を講じたと予想されている。(2011年5月11日付けヴァロール紙)


 

 

CIR-054/11 セミナーご案内「テーマ:有限会社法(民法)についてよくある疑問」

CIR-054/11
2011
510

会員各位

ブラジル日本商工会議所
コンサルタント部会長 都築 慎一

 

セミナーご案内

 

テーマ:有限会社法(民法)についてよくある疑問

 

コンサルタント部会では同部会副部会長でもある押切フラビオ弁護士にお願いし、上記のテーマでセミナーを開催することといたしましたのでお知らせ申し上げます。具体的な内容ですが、QA的に疑問を提示しそれぞれの回答を解説することになっております。最近日本からブラジルへの投資が増える傾向にありますが、すでに事業を展開される会員企業も、もう一度この機会を利用して知識の整理に役立てていただければ幸いです。会場の関係で人数に制限がありますのでお早めに申し込みください。

<内容の一例>

-出資者や役員の義務、責任:会社に資金はなくても、出資者、役員に 納税の滞納、労働法の賠償支払い義務は生じるのか。
役員には外国居住者はなれないのか。

非常勤取締役、または相談役というポジションは設けることが可能か。
株式会社のように概念として取締役会と出資者は別ということはあるのか。
会社の解散はあるのか。どのような場合に認められず破産申請をするのか。
役員だけで決められること、出資者の承認がいる事項はなにか。
会社役員と労働法との関係。
役員に責任をとらせを退職を強制させることはできるのか
役員の現地登用では出資者にする必要があるのか。
その他いくつかの疑問(スペースの関係で記述省略)

 

セミナー要領

日時: 2011518日(水)午後 4 5 時半
会場:   ブラジル日本商工会議所内大会議室 (Av. Paulista 475 協栄ビル 13階)

テーマ: 有限会社法(民法)についてよくある疑問
講師:   押切フラビオ弁護士(コンサルタント部会副部会長、OHNO & OSHIKIRI ADVOGADOS代表)
言語:  日本語のみ。ポルトガル語通訳なし。
会費:  無料
定員: 40名(お申し込み順)

申し込み:事務局アリセ宛 (メール secretaria@camaradojapao.org.br 及び電話 3287-6233)で 517日(火)までにお願い致します。

Cadeがサジアとペルジガンの合併に待ったをかけた

日本の公正取引委員会に相当する経済防衛行政審議会(Cade)はサジアとペルジガンとの合併で、色々な食肉製品でマーケットシェアが70%を超えるものもあり、独禁法に触れる可能性があるために待ったをかけている。

世界金融危機直後の2009年9月に為替デリバティブで7億6,000万レアルの巨額の評価損を計上したサジア社の経営状態が一挙に悪化して資金繰りに困難を極めているために、競合会社のペルジガン社との合併話が持ち上がっていた。

2009年にペルジガン社とサジア社が合併して設立したブラジルフーズ社はペルジガン側の負債34億レアル並びにサジア側の負債67億レアルの合計101億レアルの負債と共に設立、40億レアルの自社株販売で負債低減を図り、両社は国内市場ではそれまでの企業活動やブランド名を継続、両社合併のシナジー効果で年商は300億レアルが見込まれている。

サジアとペルジガンの両社は合併で設立したブラジルフーズ社はブラジルの食肉輸出を大きく貢献すると合併効果をCadeにアピールしているが、合併で国内マーケットでの寡占化がさらに進んで、価格決定を左右する寡占企業の誕生にCadeは慎重になっている。

財務省経済動向調査局(Seae)では低価格の単一ブランド名での販売への移行もしくはサジア並びにペルジガンのブランド名での5年間の販売の選択を推奨しているが、Cadeではこの選択では不十分と見ている。

Cadeの担当者は両社が保有している有名ブランド品のBatavo、 Rezende、Confiança Wilson 、Escolha Saudável 、またDoriana、 Claybon やDelicataのマーガリンのブランド商品を他社に譲渡して、マーケットシェアを減少させれば合併の可能性を示している。(2011年5月10日付けエスタード紙)