国家陸路庁は高速鉄道入札を延期

国家陸路庁(ANTT)は今月29日に予定していた高速鉄道計画の国際入札を日本やフランスのコンソーシアムはリスクが過大との懸念から応札を見送る方針を固めて、韓国の企業連合だけが応札する準備ができていたが、来年4月11日に延期すると発表した。

来年4月29日にBM&FBovespa(サンパウロ証券取引所)で落札企業が発表されるが、ANTTでは入札延期によって韓国コンソーシアム以外にも複数の応札を期待している。

この高速鉄道は世界の高速鉄道建設プロジェクトの中でも有数の大型案件であり、世界各国からの応札が見込まれていたが、ブラジル側が提示した条件をめぐって採算性などに疑問視されて、複数のコンソーシアムが撤退を表明していた。

韓国は1年前からこの高速鉄道の入札のためにプロジェクトを組んで準備を整えており、韓国並びにブラジルから22企業がコンソーシアムに参加する予定であった。(2010年11月27日付けエスタード紙)

 

 

第4回日伯貿易投資促進合同委員会プレナリー会合メモ(2010年11月26日)

1. 開催日時:2010年11月26日(金)15:00~18:00

2. 開催場所:経済産業省 国際会議室(本館17階)

3. 主な出席者:
日本側    1)岡田経済産業省経済産業審議官
2)大前日本経団連日本ブラジル経済委員会企画部会長
3)中山ブラジル日本商工会議所会頭(平田事務局長同席)
4)三輪新ブラジル大使 他
ブラジル側  1)ハマーリョ商工開発省事務次官
2)マスカレーニャスCNI副会長
3)ソウザ大蔵省収税局部長
4)ピーラスブラジル臨時大使(アマード前大使同席) 他

議事概要:
・ジェトロ、JICA、JBICの協力事業の進捗および成果報告
・経済産業省赤星課長による前日の準備会合の結果報告
・重点項目に対する意見交換
①移転価格税制
両国間で問題点を共通認識。 ブラジル側からは近々よいニュースを発表できる旨言及。

②技術移転に関する問題点 別途リオデジャネイロで行われたINPI総裁とブラジル日本商工会議所関係者との議論を踏まえ、今後具体的な進展が期待されることにつき両者で認識を共有。

③ビザ取得年数の延長と簡素化 ビジネスマンに限ったビザの撤廃を含めた改善案につき両者で改善の必要性につき認識を共有。特に窮余の策として提案があったAPEC・ビジネス・トラベル・カードに相当するものの導入について両者とも関心を共有。

 

海外投資家の対内公的債務残高比率が減少

10月の海外投資家の対内公的債務残高は金融取引税(IOF)が6%に上昇したために、短期のブラジル国債や確定金利付きファンドなどへの投資が減少して、9月の10.23%から10.19%に減少した。

10月の国債発行は42億2,000万レアル、海外投資家の国債購入残高は前月の1,541億レアルから1,553億レアルとIOF増加にも関わらず、増加傾向が続いている。

連邦政府は海外投資家の短期投資を阻止するためにIOFを2回連続で引上げたが、償還期間が2017年や2021年の国債NTN-F発行には海外投資家の購入意欲は衰えていない。

ジウマ・ロウセフ政権の経済担当グループの人選では海外投資家に好感をもって迎えられており、またアイルランドをはじめとしたヨーロッパ諸国の財政不安もブラジル国債購入に傾いているために、利回りが低下してきている。(2010年11月26日付けエスタード紙)


 

10月の失業率は過去8年で最低

ブラジル地理統計院(IBGE)の発表によると10月の6大都市圏の平均失業率は好調に推移している国内経済が雇用創出に結びついて、前月の6.2%から6.1%に低下して過去8年間で最低の失業率を記録している。

また10月のインフレ分を差引いた平均実質賃金は建設部門を中心に労働者不足をきたしているために、前年同月比6.5%増加して過去52カ月間では最高の伸び率を記録している。

今年10カ月間の平均失業率は7.0%と前年同期の8.3%から大幅に減少、今後クリスマス商戦向けの小売部門の雇用が増加するために、今年の平均失業率は6.9%が予想されている。

10月の6大都市圏で最も失業率が高かったのはサルバドール市の9.9%、レシーフェ8.0%がそれぞれ平均失業率を上回ったが、サンパウロ5.9%、リオ5.7%、ベロ・オリゾンテ5.3%、ポルト・アレグレ市は3.7%とそれぞれ平均失業率を下回った。

また6大都市圏の平均実質賃金は前月比0.3%増加の1,515レアル、雇用総数は2,234万5,000人、失業者総数は144万4,000人となっている。(2010年11月26日付けエスタード紙)


 

今後10年間の固定資産投資は3倍増

ブラジル銀行協会連盟(Febraban)並びに社会経済開発銀行(BNDES)共催のイベントでイタウーBBAは今後10年間のブラジル国内の固定資産向け投資予想として、昨年の5,260億レアルから1兆7,870億レアルと3倍以上になると見込んでいる。

新規投資の中心として岩塩層下原油開発や2014年のサッカーのワールドカップ、2016年のオリンピック向け投資が大半を占め、投資のGDP比率は現在の18%から2020年には22%に上昇すると予想している。

エンリッケ・カルドーゾ政権並びにルーラ政権と16年間継続しているブラジルの安定した政治、欧米の経済活性政策としてクレジット拡大するためのゼロ金利政策などで、実質金利が世界1のブラジルに海外からの投資が更に流入すると予想されている。

イタウー銀行では今年の固定資産の投資総額を6,610億レアル、来年は政策誘導金利(Selic)が更に上昇するために7,810億レアルに増加、しかし2020年にはSelic金利は3.62%まで低下すると予想している。(2010年11月26日付けエスタード紙)


 

アトランチコ・スールが深海油田掘削リグ船を落札

ペルナンブーコ州スアペ港に本社のあるアトランチコ・スール造船(EAS)はペトロブラス石油公社の7隻の深海油田掘削リグ船入札で、Alusa e Galvão
エンジニアリングの入札価格を0.64%下回る最低価格46億7,800万レアルで落札した。

EASの1隻当たりの平均価格は6億6,420万レアルと市場関係者の予想8億レアルを大幅に下回ったために、衝撃を与えている。

サムスン重工業はEAS造船のプロジェクトにカマルゴ・コレア社並びにPMRJ社と共同で参加、EASはトランスペトロ社とすでに22隻の造船並びにプラットフォームP-55の建造で契約している。

最低価格3位を提示したKeppel社の入札価格は51億7,200万レアル、4位はJurong社の51億7,800万レアル、5位はオデブレヒト連合の53億1,100万レアル、6位はアンドラーデ・グッチエレスの57億6, サムスン重工業はペルナンブーコ州のアトランチコ・スール造船のプロジェクトにカマルゴ・コレア社並びにPMRJ社と共同で参加してすでにブラジルに足がかりを築いている。800万レアルであった。(2010年11月26日付けヴァロール紙)



 

第4回日伯貿易投資促進合同委員会準備会合メモ(2010年11月25日)

1. 開催日時:2010年11月25日(木)15:00~18:00

2. 開催場所:経済産業省 国際会議室(本館17階)

3. 主な出席者:
日本側    1)赤星経済産業省米州課長
2)讃井日本経団連常務理事、他
3)前田ブラジル日本商工会議所常任理事、平田事務局長
4)澤田ジェトロ・サンパウロ所長、深瀬同次長 他
ブラジル側  1)ロッシ商工開発省他国間協議担当課長
2)セリーノ商工開発省投資担当課長
3)ソウザ開発商工省技術イノベーション課長 他

4. 議事概要:
・ブラジル側より、ワールドカップ・オリンピック開催に向けた投資機会を日本側企業関係者に紹介すべく、日本でのセミナー開催および日本からのビジネスミッションの派遣要請がジェトロに対して行われた

・経済産業省より、新たな協力の可能性として、①日本政府の新成長戦略(得にインフラ輸出への取り組み)、②日本政府が考える排出権の二国間オフセットの仕組み、③対日投資への取り組み、④スマートコミュニティへの取り組み、⑤鉱物資源への関心についてプレゼンが行われ、その後議論が行われた。

・経済産業省より、FTA/EPA/BITに関わる日本側の考え方のプレゼンが行われた後、意見交換が実施され、今後とも両国間での情報交換を進めることで一致した。

・日本経団連より、移転価格税制における要望として企業代表者からプレゼンが行われた。

・日本経団連より、技術移転におけるロイヤリティの問題点について企業代表者からプレゼンが行われた。

・日本経団連より、技術移転におけるノウハウ契約の問題点について企業代表者からプレゼンが行われた。

・ブラジル日本商工会議所より、ビザ取得年数の延長と簡素化につき要望と提案が日本とブラジル双方に対して行われた。

・また、別会議室において同時間帯で特許関連協力と模倣品対策について議論が行われ、ブラジルにおける日本側からの真贋セミナーの開催が提案され、今後検討を進めることで合意された。

 

 

コンサルタント部会のセミナー「ブラジル新会計基準(国際会計基準)について」に60人が参加して開催

コンサルタント部会(都築慎一部会長)のセミナー「ブラジル新会計基準(国際会計基準)について」が2010年11月25日午後4時から5時30分まで60人が参加して開催、講師はデロイト社の中村敏幸パートナー、同社のルシアーノ・クーニャマネージャーが補佐役を務めた。

中村講師は世界の国際会計基準(IFRS)の導入状況、ブラジルにおけるIFRSの導入の経緯や状況、過去2年間に改定されたブラジル会計基準、新会計基準に対する疑問点などを説明した。

また従来のブラジル会計基準異なる規範や概念の中から減損会計、無形資産、マナウスフリーゾーンなどの減税などによる補助金(恩典)、包括利益、固定資産や収益などについて説明した。

 

「ブラジル新会計基準(国際会計基準)について」(デロイトの中村敏幸パートナー 2010年11月25日)

講師のデロイト社の中村敏幸パートナー(fotos Rubens Ito/CCIBJ)

左から都築慎一部会長左から/講師のデロイト社の中村敏幸パートナー/ルシアーノ・クーニャマネージャー

会議室一杯の60人が参加

ドイツ系中小企業が投資や雇用増加継続

ブラジルドイツ商工会議所の1,000社の中小企業対象調査によると、来年のブラジルの国内経済は好調を維持するために設備投資や雇用増加を予定している企業が70.6%に達している。

また調査対象の54.8%の中小企業は来年の投資を100万レアルから1,000万レアルを見込んでおり、2008年までは年間7,000件のブラジル市場に対する問合せがあったが、今年は1万2,000件に達すると予想されている。

しかしすでにブラジルに進出しているドイツ系の中小企業では国内経済が好調なために、優秀な従業員の確保やレアル高の為替で輸出に支障をきたしている。

また2003年から2006年のブラジルとの貿易では11億ドルの赤字であったが、今年は42億ドルの赤字に達すると予想されているために、56.4%の経営者は15%から20%のレアルの為替切下げを要請している。

経営者達は来年のジウマ・ロウセフ政権には金利の切下げ、為替の切下げ、持続的経済成長、公共投資の拡大や雇用増加や実質賃金の拡大政策の継続を望んでいる。(2010年11月25日付けヴァロール紙)


 

ペトロブラスがエクアドルから撤退

ペトロブラス石油公社並びに3外資系企業はエクアドル政府が定めた外資系企業向けの新規制で石油生産の権益剥奪や単なる石油採掘サービスだけの契約改定交渉が決裂したために撤退する。

同国のラファエル・コレア大統領は市場経済主義ではエクアドルに発展をもたらさないとの考えを表明、ボリビアのエボ・モラーレス大統領やベネズエラのチャーベス大統領のように、石油を含む天然資源に対する国家主権の強化を進めている。

ペトロブラスは傘下のペトロブラス・アルゼンチーナ社がエクアドル国内の石油鉱区ブロック18、カンポ・ウニフィカード・デ・パロ・アズール鉱区の権益を30%所有して日産2,400バレルを生産しているために、エクアドル政府に損害賠償を要求する。

新規制でエクアドル政府の収入は現在の石油生産の65%から85%に増加、新規制以前は外資系石油会社の純益の18%だけを徴収していた。(2010年11月25日付けエスタード紙)