IOF引上げ後もレアル高継続

海外投資家の確定金利付きファンド投資の金融取引税(IOF)を2%から4%に引上げたにも関わらず、昨日もドルの流入が止まらずにR$1.67 まで上昇して、2008年9月2日以来のレアル高を記録している。

世界の金融市場ではドル安傾向となっており、過去6ヵ月間のレアルの為替はドルに対して5.5%上昇、最もドルに対して上昇しているのは円通貨で13.4%を記録している。

またレアル通貨よりも上昇しているのはスイス、スエーデン、シンガポール並びにニュージーランドの通貨でドルに対して大幅に値上がりしている。

米国経済の先行き不透明感が増加してきているために、世界の金融市場でドル通貨安を引き起こしており、米国の金利がほとんどゼロに近いうえに、更なる緩和政策の採用の見込みが濃厚になってきたこともドル安に拍車をかけている。

今年9カ月間の海外投資家のペトロブラス石油公社の増資に対する投資金を含まないサンパウロ証券取引所(Bovespa)への投資は147億ドル、確定金利付きファンドは120億ドルに達してドル流入が継続している。

金融市場関係者は連邦政府が確定金利付きファンド向けのIOFを2%から4%に引上げても、海外投資家にとってはキャリートレードとしてブラジルでの金融投資は魅力があるために、ドル流入が継続すると見込んでいる。

今回のIOFの4%の引上げで今年の国庫庁への税収は更に3億3,300万レアル増加して15億レアルに達すると予想されている。(2010年10月6日付けエスタード紙)


 

今年9カ月間の買収・合併は81.9%増加

今年9カ月間のブラジル企業の買収・合併は前年同期比81.9%増加の888億ドルに達して、新興国では中国やメキシコと肩を並べている。

今年9カ月間の新興国の買収・合併は前年同期比63%増加の4,807億ドルに達しており、小売、石油・天然ガス、砂糖・アルコール部門での買収が多くを占めた。

ブラジル国内ではポルトガル・テレコム社(PT)はVivoの持ち株をスペイン資本のテレフォニカに75億ユーロで放出、一方でPTはOi社の株式の22.4%を84億4,000万レアルで買収した。

先週、世界最大級のプライベート・エクイティであるブラックストーン社がブラジルのパトリア・インベスチメントス社の40%株式購入を発表している。

今年9カ月間の世界の買収・合併案件は3.8%増加して買収金額は前年同期比21%増加の1兆7,500億ドルに達している。(2010年10月6日付けエスタード紙)

 

日産18万バレルのP-57向けプラットフォームの進水式

明日、ペトロブラス石油公社ではエスピリット・サント州カンポス海盆のバレイア鉱区で船上に原油生産設備を擁して船腹に原油タンクを持ち、必要な鉱区に移動して操業することが可能なFPSOカピシャーバ・プラットフォームの進水式をルーラ大統領が参加して行う、

P-57の原油生産能力は日産18万バレルで2007年12月に生産開始されたP-54以来の大型プラットフォームの建造となり、エスピリット・サント州の原油生産は日産30万バレルに増加、来年は40万バレルまで引き上げられる。

ブラジル石油監督庁(ANP)では今年8月に原油生産が日産207万8,000バレルに達して記録を更新、しかしP-57が操業開始すると220万バレルを突破する。

ペトロブラスの第2・四半期時点の債務比率が34%に上昇して投資適格クラスの格付けを維持するのに必要な35%に近づいて格下げの危険性があったが、大幅増資で債務比率は14%に減少した。

同社の増資前の債務は942億レアル、しかし増資後には492億レアルと大幅に減少、資産は1,799億レアルから2,997億レアルに増加している。(2010年10月6に位置付けエスタード紙)


 

来年の貿易収支黒字は更に減少

レアル高の為替と世界経済の停滞による輸出の減少などの継続で、来年のブラジルの貿易収支は2000年の7億ドルの赤字に次いで、10年ぶりに赤字に転落する可能性を指摘するエコノミストもいる。

多くの金融スペシャリストは今年の貿易黒字を160億ドル、来年は139億ドルの黒字を見込んでいるが、イタウー-ウニバンコ銀行では30億ドルの貿易赤字を予想している。

JPモーガンのエコノミストのジューリオ・カレガリ氏は今年の貿易黒字を150億ドル、しかし来年は国内需要が旺盛なためにレアル高の為替で輸入増加に拍車がかかり、貿易収支はゼロになると予想している。

サフラ銀行のチーフエコノミストのクリスチアーノ・オリベイラ氏は来年の輸入量は25%増加、しかし欧米の経済停滞で輸出は8%増加に留まるために、貿易収支は45億ドルに留まると予想している。

しかしブラデスコ銀行のエコノミストは今年の貿易収支黒字を181億ドル、来年はコモディティ価格の上昇で139億ドルと楽観的に予想している。(2010年10月6日付けヴァロール紙)


 

ブラジル三井化学の開所式が2010年10月6日にルネッサンスホテルで開催

ブラジル三井化学(岡部雅行社長)の開所式が2010年10月6日に正午過ぎからルネッサンスホテルで開催、日本本社から藤吉健二取締役会長が参加した。

ブラジル三井化学は経済成長著しいブラジルにおいて、南米における市場開発,既販売製品の拡販、新たなビジネスチャンス発掘をすすめるために設立された。

はじめにサンパウロ総領事館の大部一秋総領事(当会議所名誉顧問)が挨拶を行い、ノーベル化学賞に輝いた2人の日本人受賞者(鈴木章・北大名誉教授、根岸英一米パデュー大特別教授)のホットなニュースに触れながら、日本が世界に誇る化学分野の代表的な企業、三井化学の開所式だと会場を沸かせた。

ブラジル経済の歴史、日本からブラジルへの投資状況、目覚しい成長率、2014年のワールドカップ、16年のリオ・オリンピック開催、20年の万博開催地にサンパウロが立候補、近い将来ブラジルのGDPが日本に次ぐ経済大国等々、希望に満ち溢れた時代に進出を果たした三井化学の大いなる活躍・成長に期待を寄せた。

続いて商工会議所会頭でブラジル三井物産の中山立夫社長が挨拶(挨拶文は下記に掲載)を行った。

藤吉会長は北米、欧州、中国、アセアンに次ぎ広大な土地、豊富な資源に加え、自動車生産では世界第4位のブラジルに橋頭堡を築き、ブラジルならではの新製品投入も視野に入れ、伯国の発展に寄与したいと力強く宣言。

現地法人代表の岡部雅行社長から法人設立にご協力頂いた諸氏に感謝の辞を述べ、パライゾ区にオープンしたオフィスを紹介、昨年10月の進出決定から設立までの遍歴を披露、これからも常に夢と希望を持ち頑張ると所信を表明。

最後に会員企業ADVOCACIA MASATO NINOMIYA弁護士事務所の二宮正人代表者が事務所設立までの経緯を簡単に述べブラジル式で乾杯の音頭を執った。

大勢の会員企業が参加する中、会議所からは中山会頭と伴に平田藤義事務局長も出席し慶びを分かち合った。

三井化学グループは自動車、電子・情報、医療・健康、農業、住宅・建築、生活用品などの分野で、消費材や耐久資材に用いられる製品を提供して社会に貢献している。

                                                                          2010年10月6
                       ブラジル日本商工会議所中山会頭挨拶

本日は、日本を代表する化学メーカーである三井化学のブラジル法人、三井化学ブラジルの開所式誠におめでとうございます。この良き日にあたり、ひとことご挨拶申し上げます。

現在の世界の先進国である米国、欧州、そして日本の景気は非常に厳しいものがありますが、ここブラジルは皆様がお感じになられている通り、非常に活気溢れ、これから2014年のサッカーワールドカップ、2016年のオリンピック開催に向けて、更にダイナミックな高度成長を迎えようとしております。

また、今週日曜日には大統領選挙が行なわれたばかりであり、結局10月末にDilma,Serra両者の決選投票とはなりましたが、どちらの候補が成るにせよ、経済成長は引き続き堅調と見られております。

また、リオデジャネイロとサンパウロを結ぶ高速鉄道プロジェクトの国際入札も7月14日の発表以降、日本を含む7カ国での熾烈な戦いが繰り広げられており、予断は許しませんが、ちょうど日本の東京オリンピック前後の高度成長真っ盛りの状況とご理解頂くと宜しいかと存じます。

もとより欧米企業はブラジルを最重要国の一つとして、当地で根のはった事業を展開しておりますが、最近では中国や韓国の進出もめざましいものがあります。一方、多くの日本企業はアジア市場、中国市場にその活路を見出すべく、ご尽力されておりますが、実はブラジルこそ、日本にとって事業展開しやすい、成長をつかむチャンスの多い国といえます。

それは当地で暮らす日系150万人の方々の移民100年に亘る絶え間ないご努力のおかげで、日本人に対する信用が非常に高く、ビジネスにおいて何よりの財産である「信用」を勝ち得ているからに他なりません。

わたくしども商工会議所におきましても、この日本人、日本企業の当地における信用、プレゼンスをより高め、当地日系企業を中心とする皆様の活動支援に取り組んでいるところでございます。

本日はお集まりの多くの進出日本企業の方々、日本ファンとなってさまざまな支援をしていただいているブラジルの方々もご出席ですので、是非この機会にご交流いただき、今後の皆様のご参考としていただければ幸いに存じます。
本日はおめでとうございます。


 

 

海外投資家の確定金利付きファンドの投資に対してIOFを4%に引上げ

連邦政府は海外投資家のブラジルへの金融投資増加で大量のドル流入の影響でレアル通貨が上昇を続けて輸出の価格競争力を失ってきているために、海外投資家の確定金利付きファンド投資に対して現在の金融取引税(IOF)を2%から4%に引上げる。

先進国の金利は限りなくゼロに近いために、欧米で低金利の資金を調達して世界で最も実質金利の高いブラジルで運用するキャリートレードを減少させるために、確定金利付きファンドに対してIOFを2%から4%に引上げるが、株投資は2%に据え置かれる。

現在の政策誘導金利は10.75%であるために4%のIOF徴収で海外投資家の確定金利付きファンドの名目金利は6.75%まで低下するために、連邦政府ではキャリートレードの投資減少を見込んでいる。

国際金融協会(IIF)では今年は新興国への金融投資が大幅に上昇しており、前年比42%増加の8,250億ドルが流入すると予想、株式投資は2005年から2009年の3倍に相当する1,860億ドルを予想している。(2010年10月5日付けエスタード紙)


 

来年のヴァーレの投資は250億ドル

世界金融危機の影響を受けた昨年のヴァーレ社の投資は大幅に減少、また今年の投資予算は140億ドルであったが、欧米の景気回復が遅れているために50億ドルを削減、連邦政府から批判されていた。

しかし中国を中心に鉄鉱石需要の回復に伴って価格が100%以上上昇したために、セアラー州、パラ-州並びにエスピリット・サント州での製鉄所プロジェクトなどに129億ドルを投資する。

またアフリカのギニアのシマンドウ鉄鉱山を25億ドルで買収して、2014年には現在の年産3億トンから4億5,000万トンに引き上げることが可能となる。

同社は来年から肥料部門に大幅投資を行って、2014年までにリン酸鉱並びにカリウム鉱の生産で世界2位を目指しているために、今後数年間に120億ドルを投資する。

ヴァーレは米国資本のDrummond社が所有するコロンビアの60億ドルから80億ドルと見込まれている年産2,400万トンの輸出を行う石炭鉱山の買収にオファーをだしている。 (2010年10月5日付けエスタード紙)


 

パルプ・製紙会社の植林部門への投資は40%を占める

ブラジルパルプ・紙技術協会(ABTCP)の26加盟企業の今後10年間の投資調査によると、植林部門の投資は全体の37.28%を占め、2020年までに200億ドルを投資して、パルプの生産を現在の1,400万トンから2,200万トンに引き上げる。

また世界9位の製紙生産も今後10年間に34%増加の1,270万トンに引上げ、植林面積を320万ヘクタールまで拡大、しかしブラジル国内には7,000万ヘクタールの植林可能な面積が残されている。

また今後10年間のパルプ・製紙工場への投資は全体の23.87%、技術開発には15.4%の投資が予定されて生産性を更にあげる。

今後数年間のパルプ生産部門への投資は全体の25%、製紙・包装紙部門は28.13%、そのうちテッシュ部門は12.5%、オフセット部門は9.38%の投資が予定されている。(2010年10月5日付けヴァロール紙)


 

エタノール価格が継続して上昇

先週土曜日のサンパウロのガソリンポストのエタノールの卸売価格が0.10レアルから0.20レアル上昇、しかしガソリン価格は0.03レアルの上昇に留まっている。

エタノール価格上昇要因として来月にはサトウキビ収穫が端境期に入るために生産減少、先週の雨による収穫の遅れ、好調なフレックス車販売でエタノールの需要増加で8月末から5週連続でエタノール工場の引き渡し価格が上昇して17%の増加に結びついている。

サンパウロ州サトウキビ加工業者組合(Unica)では9月下旬から10月上旬のサンパウロ州などのサトウキビ生産は11.93%減少すると見込んでいる。

9月のエタノールの平均価格がガソリンの70%以上になると採算に合わないが、現在の価格は58.30%とエタノールの需要が大きいことも価格上昇につながっている。(2010年10月5日付けエスタード紙)