5月の新規雇用数は29万8,000人

就労・失業者管理センター(Caged)の発表によると5月の雇用者数から失業者数を差引いた新規雇用数は29万8,041人と5月としては月間記録を達成、6月の新規雇用は32万人に達すると見込まれている。

5月の南東部地域の新規雇用数は18万9,500人、そのうちサンパウロ州は9万8,600人、今年5カ月間では47万5,500人に達している。

また北東地域は4万5,800人、南部地域3万4,100人、北部地域は1万1,900人とそれぞれ5月の月間記録を更新、中西部地域は1万6,700人であった。

今年5カ月万のブラジルの新規雇用数は126万人で労働・雇用省の年間目標である200万人の達成は十分可能性があると予想、5月の過去12ヶ月間の雇用は200万人となっている。

5月のサービス部門の雇用は8万6,100人、農畜産は6万2,247人、世界金融危機から回復しだした鉱工業部門は6万2,200人であった。(2010年6月22日付けエスタード紙)


 

世界の鉄鋼生産は回復中

ワールド・スチール協会では5月の世界の粗鋼生産は前年同月比30%増加の1億2,400万トン、前月比では3%増加と世界金融危機に陥った昨年の上半期から大幅に回復している。

今年初めの5カ月間の世界の粗鋼生産は前年同期比31%増加の5億8,900万トン、5月の中国の生産は世界の45%に相当する5,600万トンと牽引している。

5月のヨーロッパの粗鋼生産は4月の1,540万トンから1,630万トンに増加、ブラジルは270万トンから290万トンに増加、また前年同月比では51%と大幅に増加している。

5月の米国の粗鋼生産は前年同月比66%増加の720万トン、ヨーロッパは55%増加しているが、財政危機問題で揺れているヨーロッパは7月から粗鋼生産の増加率が減少すると予想されている。

ブラジルの粗鋼生産はインフレ整備部門や住宅ブームで国内販売を中心に増加を継続すると予想、今年5カ月間の粗鋼生産は1,350万トン、輸入は220万トン、国内販売は880万トン、輸出は350万トンであった。(2010年6月22日付けヴァロール紙)


 

(2010年6月21日)帰国するジェトロの佐々木光所長と後任の澤田吉啓所長が訪問

帰国するジェトロの佐々木光サンパウロセンター所長と後任の澤田吉啓所長が2010年6月21日に商工会議所を表敬訪問、応対した平田藤義事務局長に佐々木所長は帰国挨拶、後任の深田所長は赴任挨拶を行った。

左から帰国するジェトロの佐々木光サンパウロセンター所長/平田藤義事務局長/後任の澤田吉啓所長 (fotos Rubens Ito/CCIBJ)

(2010年6月21日)三井住友銀行グローバル・アドバイザリー部欧米グループの加藤巌上席部長代理が訪問

三井住友銀行グローバル・アドバイザリー部欧米グループの加藤巌上席部長代理が2010年6月21日に商工会議所を表敬訪問、応対した平田藤義事務局長と日本の中小企業のブラジル進出について意見交換を行った。

左から平田藤義事務局長/三井住友銀行グローバル・アドバイザリー部欧米グループの加藤巌上席部長代理 (fotos Rubens Ito/CCIBJ)

来年のGDP伸び率は3.5%から5.0%を予想

第1四半期の国内総生産(GDP)は前四半期比2.7%、年率換算では11.2%と大半のエコノミストの予想を上回る伸び率を記録、第2四半期のGDPは年率換算で7%から8%が予想されている。

しかし大半のエコノミストは今後、インフレ抑制のために政策誘導金利(Selic)が継続して引上げられるために、年末ごろから金融引締め政策の効果が表れると見込まれているために、来年のGDP伸び率は3.5%から5.0%が予想されている。

イタウー‐ウニバンコ銀行のチーフエコノミストのゴールドファジャン氏は4月の鉱工業部門は前月比0.7%減少しているために、第2四半期のGDP伸び率は年率換算で4%から5%を予想している。

中銀は今年のインフレ指数である広範囲消費者物価指数(IPCA)を5.64%と予想、来年は連邦政府の中央目標値である4.5%に抑え込むためにSelic 金利を引上げて、金融引締め政策を継続すると見込まれている。

HSBC銀行では10月のSelic 金利を12.25%と予想、イタウー‐ウニバンコ銀行では年末のSelic 金利を11.75%、来年のSelic 金利は13%までの上昇を予想している。(2010年6月21日付けエスタード紙)


 

クレジットカードの利用増加に伴って延滞率増加

中銀の統計によると10年前の一般家庭の小切手の利用率は60%に達していたが、今では34%に低下、しかしクレジットカードの利用率は10年前の5%から26.8%まで増加している。

ルーラ政権の最低賃金のインフレ率を上回る調整や貧困層向け補助政策などでC/Dクラスのクレジットカードの利用率の増加に伴って、延滞率の増加が心配されている。

クレジットカードの発行枚数は5億8,660万枚に達して国民一人当たり3枚を所有、4月のクレジットカードによる取引は1,710億レアルに達している。

しかしクレジットカードの平均年利は238.30%と特別小切手と呼ばれる口座借越残年利161.30%を大幅に上回って、特に貧困層を中心とした延滞率の増加が危惧されている。

また個人向けクレジットの平均年利は42.90%、給与・年金口座連動クレジット年利は26.90%、自動車クレジット年利は26.90%と政策誘導年利(Selic)10.25%をそれぞれ大幅に上回っている。(2010年6月21日付けエスタード紙)


 

南東部地域の鉱工業部門の伸び率が牽引

昨年までは北東地域が最低サラリーの大幅な増加や貧困家庭対象のボルサ・ファミリア政策で所得が上昇して消費を牽引、しかし今年は南東部地域が昨年のブラジルの鉱工業部門の51.4%から今年は52.7%まで増加すると予想、再びブラジルのGDP伸び率を押し上げると予想されている。

2003年から2008年のサンパウロ州のインフレ分を差引いた年間平均所得は2.9%増加、しかし貧困補助政策で大いに恩恵を受けていたピアウイ州は7.9%、バイア州は7%であった。

社会経済開発銀行(BNDES)の今年初めの4カ月間のワールドカップやオリンピックの主な開催地である南東地域への融資はブラジル全体の54.6%に相当する195億2,000万レアルと前年同期の48.8%から大幅に増加している。

しかしBNDES銀行から北東地域へ融資は前年同期の9.95%から7.11%と大幅に減少、メキシコ資本のアマンコ社はサンタ・カタリーナ州やペルナンブーコ州にも建材工場を擁しているが、サンパウロ州のスマレー工場に2億レアルを投資する。(2010年6月20日付けエスタード紙)


 

BPによるDevonの石油利権買収は未だに申請されていない

メキシコ湾の原油流出事故を引き起こした石油大手BPに70億レアルで買収された米国資本の天然ガス、石油大手デボンエナジー社のブラジルの油田施設や鉱区の買収手続きなどは未だにブラジル石油監督庁(ANP)に申請されていない。

米ルイジアナ州沖のメキシコ湾の原油流出事故で施設を運営するBPが信用失墜のがけっぷちに立たされているが、地域住民への補償原資として200億ドルの拠出で米国政府と合意に達している。

Devon社から買収した石油鉱区は大半が石油開発中であるが、唯一、カンポス海盆のポルヴォ油田で日産1万5,000バレルの重油を生産している。

BPはDevon社が権益を擁している10鉱区を買収、そのうちの8鉱区は海底油田、7鉱区はカンポス海盆、1鉱区はカラムルー‐アルマーダ海盆に擁している。(2010年6月21日付けヴァロール紙)


 

移民の日特集号の中山立夫会頭挨拶文

ブラジル日本商工会議所

会頭     中山立夫

ニッケイ新聞 移民の日特集号

 

6月18日に「移民の日」を迎えるにあたり、一言ご挨拶を申し上げます。
尊い先人達の日々の歴 史を刻み込み年輪の如く節目の積み重ねを経て102年を迎える移民の日が又やって参りました。ブラジル社会から勤勉・正直・誠実さで高く評価され両国の信 頼関係の礎を構築、今や海外においては世界最大を誇る150万人の日系人社会、政界・財界・学会などあらゆる分野で活躍されている事に対し心から厚く敬意 を表します。

1908年の移民開始から約半世紀を経て、1950年代の第1次進出ブームの波に乗り日本から繊維産業を中心に企業 進出がにわかに本格化、当会議所会員企業の中には創業50周年を超える企業も増えつつあります。ブラジル政府から正式に認知され公共な独立団体として活動 して以来、ブラジル日本商工会議所は今年丁度70年の節目を迎えます。

言語や文化、風俗・習慣の違うブラジルに日本から進出(移住)を果たした多くの会員企業は1970年代初期、第2次 進出ブームに沸いた黄金時代を経験した反面、天文学的ハイパーインフレに見舞われ長期に及ぶ経済混乱にも遭遇しましたが、現在では経営基盤がしっかりと定 着し業容の拡大も出来る企業が増えるようになりました。これは偏にコロニア社会のご協力の賜であり、この紙面をお借りしてあらためてお礼を申し上げます。

近年の日伯の関係には大きな変化が見られ日本からの投資の拡大が顕著に増えております。

去る5月、日本経団連とブラジル工業連盟が主催した日伯経済合同委員会での経産省の発表によりますと今年3月までの 過去半年間の日本から中国への投資額が2千100億円に対しブラジルへの直接投資額は約1千500億円と、ブラジルに対する関心度が極めて高くなっている 事で証明できます。

昨年2月から日伯貿易投資促進合同委員会がスタート、両国政府の関係省庁の事務次官レベル協議の場に経団連や会議所 も加わり、両国の互恵的経済関係強化のため活発に議論を展開してきた効果の表れと受け止めております。政・官・民が三位一体となって進めて参りました地上 デジタルTVの日伯方式の当地への導入に続き、中南米に限らずアフリカ諸国への普及に向け協力している他、次の目標である新幹線導入にも同じスキーム下で 果敢に進めております。

ブラジルは各種天然資源の宝庫、バイオ燃料、石油・ガスの深海油田開発など日本の先端技術の移転を通じ協力できる分 野は非常に多く又IT、航空機、バイオテクノロジーをはじめ環境関連技術、太陽光、風力などの再生可能エネルギー、数えたら限が無いほど沢山あります。

2014年のワールドカップ、また16年のオリンピックに向け、都市交通、高速鉄道、道路、住宅、公共施設、倉庫や 港湾および情報通信、電力等は喫緊のインフラ整備の投資対象になっています。

このようにブラジルへの投資の拡大が進む中、技術移転の分野では特に日系コロニア社会がその立役者となり親日的なブ ラジルと戦略的なパートナーシップを構築、互恵的経済関係強化を通じ日系社会の活性化にも寄与できるものと信じ又ブラジル国への恩返しにもなると認識して おります。2008年の移民100周年は又次の100年を見据えた日伯交流年の幕開けでもありました。当会議所が永遠のテーマとする日伯経済交流促進に向 けて全力で取り組む所存ですが、今まで通りご協力の程宜しくお願い申し上げます。