金利上昇でもクレジット拡大

中銀は政策誘導金利(Selic)を0.75%引上げて10.25%に決定して金融引締め政策を引き続き採用しているにも関わらず、法人並びに個人向けクレジットは拡大を続けている。

5月のクレジットの伸び率は前月比2.1%と2009年7月からでは最高の伸び率を記録、過去12カ月間の平均伸び率1.36%を大幅に上回り、また6月初めの10日間の伸び率は2.3%を記録している。

クレジット残高は過熱気味な消費や国内経済が牽引してGDP比45.3%に相当する1兆5,000億レアルに達して記録を更新したために、更なるSelic 金利の上昇につながる。

5月の法人向けクレジットは在庫の増加と運転資金のために前月比2.2%、個人向けクレジットは2%それぞれ増加、6月初めの10日間は法人2.4%、個人向けクレジットは2.2%と増加している。

Sellic金利の引上げの効果は6カ月から9カ月を要するために、中銀では今年のクレジットは大幅な新規雇用、実質賃金の増加、コントロールされているインフレや長期クレジット拡大などの要因で前年比20%増加を予想している。(2010年6月24日付けエスタード紙)


 

今年の対内直接投資を380億ドルに下方修正

中銀は今年の海外投資家の対内直接投資予想をヨーロッパの債務問題などの影響で450億ドルから15.5%減少の380億ドルに下方修正、しかし経常収支赤字は490億ドルに据え置いた。

今年初めからの製造部門への対内投資は前年同期比では落ち込んでおり、今年5カ月間では114億1,000万ドル、しかし5月は化学工業セクターに35億3,000万ドルの大型投資が行われた。

中銀の経済班では下半期の対内直接投資はインフラ整備や好調に推移しているブラジル経済に海外投資家は注目しているために、増加すると楽観視している。

しかし今年初めの5カ月間の経常収支赤字187億5,000万ドルを製造部門への対内直接投資でカバーすることは非常に難しく、過去12カ月間の経常収支赤字はGDP比1.94%に相当する364億5,000万ドル、同期の対内直接投資はGDP比1.39%の261億3,000万ドルと経常収支赤字を大幅に下回った。

今年の経常収支赤字はGDP比2.5%を予想、しかしブラジルの国内経済危機時にはGDP比4%から5%に達したこともあったが、今後は世界経済の回復に伴って輸出が増加するために、赤字幅は減少すると予想している。

ヨーロッパの債務問題で世界の金融投資家はリスクの高い株式市場から最も安全な米国債購入に安全逃避、しかし今年のGDPが6%以上の予想で金利が世界最高のブラジルの国債や確定金利付きファンドにも投資が流入してきている。

5月の海外投資家はブラジル国債や確定金利付きファンドへの投資は40億2,000万ドルと昨年1年間の90億8,000万ドルの約半分に達しており、今年5カ月間では120億7,000万ドルに達している。(2010年6月23日付けエスタード紙)

 

今年5カ月間の歳入は3,214億レアル

今年第1四半期の国内総生産(GDP)は前年同期比9%増加を記録して、企業の収益増加や消費拡大で5月の国庫庁の歳入は611億レアルと5月の月間記録を更新している。

また今年5カ月間のインフレ指数である広範囲消費者物価指数(IPCA)を差引いた実質歳入は前年同期比13.27%増加の3,214億レアルに達している。

今年5カ月間の社会保険融資納付金(Cofins)、社会統合基金(PIS)並びに公務員厚生年金(Pasep)による歳入は前年同期比33.83%増加の693億レアルに達している。

今年5カ月間の鉱工業部門の伸び率は18.2%、売上は16.94%、労働者の実質収入もそれぞれ大幅に増加しているために、企業の税収が大幅に増加している。

企業の収益に対する法人所得税(IRPJ)並びに純益に対する社会納付金(CSLL)の税収は前年同期比30.14%と大幅に増加している。

今年5カ月間の輸入税(II)は前年同期比10.97%増加の78億400万レアル、工業製品税(IPI)は21.44%増加の146億8,900万レアル、所得税(IR)は3.06%増加の865億9,300万レアル、金融税(IOF)は33.48%増加の101億200万レアルであった。(2010年6月23日付けヴァロール紙)

 

Drogaria São Paulo はDrogãoを買収

業界2位の薬局チェーンDrogaria São Paulo社はショッピングセンターで店舗を展開するDrogão社を買収、2007年にPague Menosに奪われた首位の座を奪回した。

Drogaria São Pauloは今回の買収で今年の売上は20億レアル、来年は25億レアルを予想、買収の内容は公表されていないが、現金払いは買収額の25%に留まると予想されている。

同社は2年前に新規株式公開(IPO)を予定、しかし世界金融危機の影響でキャンセルを余儀なくされたが、2012年までにはIPOを予定している。

薬局チェーン業界でIPOしているのはDrogasil 並びに南大河州のPanvel、薬局チェーンの収益性に投資ファンドが注目しており、昨年末のBTG Pactual銀行は傘下のプライベート・エクイティを通してDrogarias Farmaisを完全買収、2008年にはPragmaファンド並びにGávea社がDroga Raiaに30%の資本参加をしている。

同社は今後7カ月間以内にDrogãoの72店舗の看板を知名度の高いDrogaria São Pauloに切り替え、またショッピングセンターに45店舗を擁するDrogãoの買収で大きな飛躍が期待できる。

Drogaria São Pauloは年内にサンパウロ州、ミナス並びにリオ州で更に34店舗開店や買収などを積極的に展開して、業界首位を不動のものにする。

ブラジル国内には6万4,000軒の薬局が存在して業界の売上は300億レアルに達しているが、そのうち5,000軒で売上の半分を占めている。(2010年6月23日付けエスタード紙)


 

ペトロブラスの増資は9月に延長

ペトロブラス石油公社は今後5年間で油田開発や石油精製所建設などに2,240億ドルの大型投資を行うために株式市場などで資金調達を予定、投資が自己資金で調達できない場合は新たに借り入れ先を探す。

連邦政府が50億バレル相当の埋蔵量が確認されている未入札鉱区の現物出資を予定しているが、ブラジル石油監督庁(ANP)の契約会社による埋蔵量の確認が遅れているために、増資は9月に先送りを余儀なくされている。

ペトロブラスでは北半球の投資家が増資に注目しているために、夏休みに入る前の7月に増資を予定していたが、ANPが契約したGaffney Cline Associates(GCA)の調査が進んでいない。

ペトロブラスは5カ年計画の投資に960億ドルの資金調達を予定、そのうち380億ドルは負債返済に充てる。(2010年6月23日付けエスタード紙)


 

ペトロブラスは2014年までの投資額を28%増加

ペトロブラス石油公社は2010年から2014年までの投資総額を28%増加の2,240億ドルと市場関係者を驚かせたが、昨日のサンパウロ平均株価(Ibovespa)は上昇したにもかかわらず、ペトロブラスの株価は下落した。

2014年までの投資計画のうちで石油・天然ガス開発には1,082億ドルを予定、そのうち岩塩層下原油開発には330億ドルが投資される。

また石油精製部門への投資は736億ドルと大型投資となっており、これにはセアラー州並びにマラニャン州の新規石油精製所が含まれているが、市場関係者は収益性の低い部門への大型投資に疑問を抱いている。

ペトロブラスは2014年の1日当たりの石油精製を298万バレル、2020年には390万バレルまで引上げて世界5位の精製能力を計画している。

同公社では2014年までに金融市場で580億ドルの資金調達を計画しているが、増資による資金調達は250億ドルが見込まれている。

またペトロブラスはエタノール部門の拡大のために、サン・マルチーニョグループのノーヴァ・フロンテイラ・ビオエネルジア社に4億2,080万レアルを投資して49%の株を取得した。(2010年6月22日付けエスタード紙)


 

(2010年6月22日)プリモ・フイルム社のマチアス・マリアニ取締役、パウロ・パストレーロ監督が商工会議所を表敬訪問

プリモ・フイルム社のマチアス・マリアニ取締役、パウロ・パストレーロ監督が2010年6月22日に商工会議所を表敬訪問、応対した平田藤義事務局長に8月から撮影が予定されているドキュメンタリー映画「時折」について説明、法人税の優遇措置が適用されるために日系企業の後援を依頼した。また6月11日に懇親昼食会でもこのドキュメンタリー映画「時折」が紹介されている。

このドキュメンタリーはマリリア市から45キロメートル離れたオスカール・プレザーニ市に入植した日本移民6家族の物語であり、1936年に佐藤一家8人が入植したところから始まり、90年代の2世代、3世代の日本への出稼ぎ、2008年の世界金融危機による失業で帰国を余儀なくされた出稼ぎについても記録されており、ブラジル日本移民史料館がこのプロジェクトを後援している。

左から平田藤義事務局長/プリモ・フイルム社のマチアス・マリアニ取締役/パウロ・パストレーロ監督 (fotos Rubens Ito/CCIBJ)

 

ヴァーレは今後5年間で鉄鉱石生産を4億5,000万トンに引上げる

ヴァーレ社は今後5年間で900億ドルの投資計画を発表、投資の70%はブラジル国内向けであり、特に鉄鉱石増産に400億ドルを投資する。

現在のヴァーレの鉄鉱石生産は年間3億トン、BHP社とリオ・チント社がジョイントベンチャーをした場合3億5,000万トンとヴァーレの生産を上回るために、5年以内に4億5,000万トンに引上げる必要に迫られている。

同社ではパラー州とミナス州での更なる鉄鉱石の生産の引上げを予定、海外では4月に西アフリカのギニアの鉄鉱山の権益を25億ドルで取得している。

ブラジル国内の有力な鉄鉱山はすでに中国、インドやカナダの企業が買収しているために、ヴァーレでは鉄鉱山買収の投資は行わず、自社所有の鉄鉱山の増産に投資する。

またドイツ資本のチィッセンクルップ社と共同でアトランチック製鉄所(CSA)を新設、パラ-州マラバ市でAlpa製鉄所建設を開始、セアラー州並びにエスピリット・サント州でも製鉄所に投資している。(2010年6月22日付けエスタード紙)