ブラジルの国際競争力は38位に上昇

昨日、スイスに本部のある国際経営開発研究所(IMD)が58カ国を対象とした「2010年世界競争力年鑑」を発表、ブラジルは前年よりも3ランク上昇の38位となっている。

この世界競争力比較は経済状況、政府の効率性、ビジネスの効率性、社会基盤の4分野について評価、国際統計や各種データ、世界の3,000社以上の最高経営者へのアンケート調査などをもとに順位を算出している。

ランクトップは昨年の3位から上昇したシンガポール、2位は昨年に続いて香港、米国は初めてトップの座から3位に後退、4位はスイス、5位はオーストラリア、6位スエーデン、カナダ、台湾、ノルウエ-、マレーシアが10位となっている。

BRICs諸国では中国が20位から18位に上昇、インドは31位で38位のブラジルよりも競争力があり、ロシアは2ランク下げて51位に後退している。

ブラジルはインフラ部門が49位、政府の効率性は52位、また保健分野や教育分野の低評価が競争力評価の上昇に中々結びつかない。(2010年5月20日付けエスタード紙)

ジウマ大統領候補が急追

Vox・Populiの支持率調査によると10月の大統領選の与党候補である労働者党(PT)のジウマ・ローセフ候補は多くの州で野党候補のブラジル社会民主党(PSDB)のジョゼ・セーラ候補を急追して差が縮小してきている。

1月のサンパウロ州のセーラ候補はジウマ候補に大差を付けていたが、今回の調査では14ポイント差まで縮小してジウマ候補は30ポイントに上昇、緑の党(PV)のマリーナ・シルバ候補は10ポイントと2候補に大きく引き離されている。

リオ州並びにミナス州ではジウマ候補の支持率が38ポイントと35ポイント、セーラ候補28ポイント,ルーラ大統領と肩を並べるほど人気の高いPSDB党のアエシオ・ネーベス前知事の知名度の影響で38ポイントとジウマ候補を僅かにリードしている。

サンパウロ州の知事選ではPSDB党のジェラルド・アウキミン候補が51ポイントとPT党のアロイジオ・メルカダンテ候補の19ポイントを圧倒している。

ジウマ候補の支持率はペルナンブーコ州の53ポイント、バイア州43ポイント、パライーバ55ポイント、北大河州45ポイント、セーラ候補はサンパウロ州で44ポイント、パラナ44ポイント並びにミナス州でジウマ候補の支持率を上回っているにすぎない。(2010年5月20日付けヴァロール紙)


 

5月の15日間の新車販売は32%減少

5月初めの15日間の新車販売は3月の駆け込み需要の終焉と共に前月同期比32%減少の8万2,200台、バスやトラックを含む乗用車販売は27%減少の11万5,700台となっている。

全国自動車販売業者連盟(Fenabrave)の調査によると5月初めの15日間の新車販売は前年同期比12.4%減少、しかしバスやトラックを含む乗用車販売は3.9%の減少に留まっている。

今年の5月15日までの新車販売は3月末まで工業製品税(IPI)減税政策が適用された影響で前年同期比16.6%増加の119万3,000台を販売、今年は前年比7%から8%増加の340万台を予想している。

5月初めの15日間のオートバイ販売は前月同期比7.5%減少の7万3,400台、前年同期比では1.0%増加となっている。(2010年5月20日付けエスタード紙)


 

労働問題研究会に40人が参加して開催

企業経営委員会(林 恒清委員長)の労働問題研究会が2010年5月19日午後4時から6時まで40人が参加して開催、初めにParahyba Arruda Pinto Advogadosのジョゼ・ロベルト・ピントパートナー並びにパトリシア・ジオネッテパートナーが「電子タイムレコーダーシステムに関する新しい規制」について、10人以上の従業員を擁する企業は電子タイムレコーダーまたはマニュアルでの労働時間コントロール並びに労働省への情報提供が義務付けされ、今年8月21日からデーターは労働・雇用省に転送されて管理される。

新しいタイムレコーダーの価格は3000レアルから6000レアルが見込まれて零細・小企業にとっては大きなコスト負担になると説明した。

続いてHorwath RCS Auditores Independentes S/Sのマウロ・アンブロジオ氏が「社会的責任・ブラジルと世界における持続可能性(サステナビリティ)」について、ブラジルでは1994年からクバトン市の企業が社会的責任プログラムを開始、2008年には1000社以上が同プログラムを採用していると説明した。

こCSR(企業の社会的責任)とは環境保護、社会規範の遵守、地域社会への貢献、労働者保護等多岐にわたり、企 業を取り巻く社会はさまざまなステークホルダー(利害関係者)から成り立っている。

このような考え方の生まれた背景としては、一つには企業の影響力がかつてない程増大してきたという問題があり、一企業の行動如何によって、例えば途上 国の経済や地球環境に大きな影響を与えることも有り得る時代になってきている。

このような企業の大きな影響力を自社の利潤追求のためだけに行使することは利潤の源である社会環境を枯渇させ、長期的には企業自身の存続をも脅かす可能性があり、社会全体の利益とのバランスを取ることで社 会と企業が共に発展することを目指すべきだという、サステナビリティ(持続可能性)の考え方をベースにCSRが求められるようになってきている説明した。

また世界的企業の活動などを説明して、CSを採用することのバンテージ、企業の責任、社会的責任投資(SRI),メカニズム、利害関係者(stakeholder)、コンプライアンスリスクなどについて説明した。

左からParahyba Arruda Pinto Advogadosのジョゼ・ロベルト・ピントパートナー/パトリシア・ジオネッテパートナー (fotos Rubens Ito/CCIBJ)

左からParahyba Arruda Pinto Advogados/Horwath RCS Auditores Independentes S/Sのウーゴ・アマノ氏/同マウロ・アンブロジオ氏/Parahyba Arruda Pinto Advogadosのジョゼ・ロベルト・ピントパートナー/マルコス破入副委員長

40人が参加した講習会

今年4か月間の歳入は2,592億レアル

4月の歳入は企業の収益増加や旺盛な内需でインフレ率が増加して、前年同月比16.7%増加の709億レアルと記録を更新、今年4カ月間の歳入は12.5%増加の2,592億レアルを記録している。

今年4カ月間の広範囲消費者物価指数(IPCA)は前年同期の1.72%から2.65%と大幅に上昇して、企業の売り上げを押し上げたために国庫庁の歳入増加につながっている。

今年4カ月間の鉱工業部門の生産は18.3%、売り上げは16%、実質賃金は8.7%とそれぞれ大幅に上昇、また国内総生産(GDP)並びに収益性も金融危機前に戻っている。

今年の国庫庁の歳入並びに社会保障院(INSS)の納付金はGDP伸び率が6.0%予想されているために、前年比10%から11%増加の5,297億レアルが予想されている。

4月の自動車部門の工業製品税(IP)の税収は前年同月比93.2%、燃料税(Cide)56.8%、金融取引税(IOF)39.2%、社会保険融資納付金(Cofins)は15.3%とそれぞれ増加している。

今年4カ月間の輸入税(II)は715億レアル、Cofins438億レアル、IPは114億レアル、社会統合基金(PI)/公務員財形計画(Pasep)は114億レアルであった。(2010年5月19日付けヴァロール紙)

                     

 

第1四半期の経済活動指数は9.85%増加

今年第1四半期の国内総生産(GDP)の目安となる中銀の経済活動指数(IBC-Br)は前年同期比9.85%と1976年のGDP伸び率10.26%に匹敵する数字を記録して、GDPが大半の金融市場関係者の予想を上回る伸び率を記録している。

ブラジル地理統計院(IBGE)は公式の第1四半期のGDP伸び率を6月8日に発表するが、中銀のIBC指数は農畜産、鉱工業並びにサービス部門の伸び率の指標であり、GDPの伸び率の数値に非常に近い。

IBC-Brが10%近い伸び率を記録したために、非常に強いインフレ圧力になる可能性があり、また経常収支赤字も拡大傾向となっているために、さらなる金融引締めのためには次回の通貨政策委員会(Copom)での政策誘導金利(Selic)の更なる引上げの可能性も出てきている。

長期的な持続的経済成長を維持するために、第2四半期の中銀の金融引締め政策並びに財務省の更なる公共投資削減政策に注目する必要がある。(2010年5月19日付けエスタード紙)

 

4月の設備稼働率は85.1%に上昇

4月の製造業の設備稼働率は消費財部門並びに建材部門の生産増加に牽引されて、国内消費が好調に拡大して前月の84.3%から85.1%2増加している。

しかしレアル高の為替の影響で輸入が大幅に増加並びにインフレ圧力増加に伴って金融引締め政策の採用で、今後の鉱工業部門の設備稼働率はそれほど伸びないと予想されている。

住宅ブームの4月の建材部門の設備稼働率は89.1%と金融危機前の2008年8月の91%に接近、堅調な経済成長が継続していた2004年から2008年の84.6%を大幅に上回っている。

消費財部門の設備稼働率は2008年9月よりも1%低い86.3%まで上昇しているが、化学製品、ゴム、プラスチックやパルプなどの中間財部門は2008年7月の89.6%よりも大幅に低い83.4%に留まっている。

第1四半期の自動車や家電などの輸入はレアル高の為替の影響で前年同期比84%増加して国内製品価格の上昇の歯止めの役割となっているが、今後も輸入増加の傾向が継続すると予想されている。(2010年5月19日付けヴァロール紙)


 

JPモルガンはガベア投資ファンドと買収交渉

エンリッケ・カルドーゾ政権時の中銀総裁であったアルミニオ・フラガ氏が率いるガベア投資ファンドの買収で、JPモルガン傘下のハイブリッジ・キャピタル・マネージメント社が交渉中であり、6月には買収交渉が成立すると予想されている。

ハイブリッジ社は100%の完全買収を予定、しかし買収後の3年から5年間はフラガ氏など現在の経営陣がファンドの運営を継続する。

ガベア投資ファンドはフラガ総裁が中銀を退陣した2003年に設立、2007年にはハーバード大学投資ファンドが12.5%の資本参加を行っている。

先週、同投資ファンドはオデブレヒト社の不動産部門に14.5%の資本参加を発表、また薬局チェーンノドロガ・ハイア、テクノロジー部門のCPM Braxis,航空会社BRAやマクドナルドなどにも投資を行っている。(2010年5月19日付けエスタード紙)


 

中国国営送電網社はブラジルで送電網事業開始

中国国営送電網社(State Grid)はスペイン資本のCobra社,Elecnor社並びにIsoluz社のブラジルの送電網コンセッションを17億2,600万ドルで買収して、送電網事業でブラジルへ進出する足掛かりを築いた。

中国はブラジルでは今年3月に12億ドルで鉄鉱石生産のイタミナス社を買収、エイケ・バチスタ氏とアスー港で中国のWisco社と共同で47億ドルを投資して製鉄所建設を予定している。

State Grid公社は中国本土の88%の送電部門を独占、2008年の売り上げは1,640億ドルで米フォーチュン誌世界最大企業ランク15位にランク付けされている。

中国からの投資は石油・天然ガス、鉄鉱石や製鉄業に集中していたが、ブラジル国内で耕作地を確保して大豆の生産や送電網事業などポートフォーリオを拡大する戦略に切り替えてきている。

第1四半期の中国の対外直接投資は前年同期比103.3%増加の75億2,000万ドル、外貨準備高は2兆4,700億ドル、海外向け政府系ファンドの資金は2,000億ドルに達して、盛んに海外投資を展開して他国に先んじて資源や食糧確保に投資を行っている。(2010年5月18日付けエスタード紙)

 

今年4カ月間の新規雇用数は96万2,320人

今年初めの4カ月間の雇用者から失業者を差引いた新規雇用数は好調な国内経済が牽引して96万2,320人増加、また4月の新規雇用は30万5,060人と同月の月間記録を更新している。

カルロス・ルピ労働・雇用相は今年の新規雇用を200万人から250万人、5月は24万人から28万人の新規雇用を見込んでいるが、世界金融危機前の2008年6月には30万9,440人の新規雇用創出を記録していた。

4月の雇用は166万人、失業は135万5,000人、サービス部門の新規雇用は9万6,580人、製造業は8万3,050人、商業部門は4万720人並びに建設部門は3万8,410人とそれぞれ記録を更新している。

4月のサンパウロ州の新規雇用は11万9,800人で雇用創出を牽引、ミナス州、南大河、ゴイアス並びにサンタ・カタリーナ州でも記録を更新している。(2010年5月18日付けエスタード紙)