化学品部会資料
(原稿)

今年と来年化学品部会長を務めさせていただきます大澤といいます。それでは早速始めさせてください。
化学品も非常に多岐にわたっておりまして、分野が非常に異なります。一つにまとめるのが難しいもので、各分野ごとにご説明したいと思います。今回15会員からアンケートをいただきましたが、住友化学さんからは3分野につき回答をいただきましたので、計17回答を得ております。これを分野別にまとめてあります。
2009年の回顧全般としましては、売上につきましては17の回答のうち増収が6会員、横ばい3会員、利益につきましては増益が5会員、横ばいが2会員ということで、まあ総括としては2009年、前年のリーマン・ショック、金融危機以降の世界同時不況の影響がですね、昨年上半期も尾を引きまして、また前半のレアル安の影響がより化学品部会員には多く出まして、後半に回復を見せた業界もあったのですが、全般的には業績不振を余儀なくされた年と言えるかと思います。
2010年の展望ですが、売上17回答中、増収予測が14会員、横ばいが1会員、利益に関しましては、増収予測が13会員、横ばいが2会員ということで、総括としましてはブラジルの景気回復による内需拡大、それと、ここに来て為替がレアル安に動いていますが、全体としては為替も安定するだろうという期待感、それと昨年の各社の努力によるリストラクチャリングですとか、新製品・市場開発等の努力によりまして増収、増益を見込む会員が大多数という結果です。それでは各分野ごとに駆け足でご説明して参ります。
まず最初にですね、今回14分野ありますが、写真・デジタルカメラ分野。1社、1会員からの報告です。2009年は残念ながら減収、減益ということで、マイナス要因としましては前半の需要の停滞、それと為替ですね。為替の調整分を価格に転嫁できなかったという、こういった要因でマイナスの結果となっております。
2010年は増収、増益を期待しております。商品ラインアップの強化、それから国内景気回復による需要の堅調。マイナス要因としては価格競争が引き続き存在するということです。次お願いします。
次は筆記具。これは2社です。2会員からの回答ですが、2009年、これは2社分かれましたが、売上が横ばいと減少ということ、1社ずつ分かれました。マイナス要因は上期の景気悪化、それと代替税の影響ですね。それと上期のレアル安、これが利益を圧迫した。
2010年の展望。2社とも増収増益を見込んでおります。まあ農業等の第一次産品が好調であることから、景気回復を後押しするだろうという期待、それと全般な景気回復が期待できると。それと為替もですね、レアルが安定するだろうということ、これらの要因から増収増益をこの分野では見込んでおります。次お願いします。
3番目は高級化粧品。これは資生堂さんです。輸入販売なんですが、2009年、増収、利益もやや減少ということですが、まあ予測どおりという結果。この分野は、高級化粧品ということで、富裕層を対象とした価格設定をされておりまして、売上への経済危機の影響はほとんどなかったと。マイナス要因としては競合他社の安値戦略ですね、これに大分苦しめられたという点はあります。それと上期のやはりレアル安がですね、輸入製品ですので影響がありました。
2010年は増収増益を見込んでおります。プラス要因としては既存品の育成が順調に行っていること、それと主要店での資生堂のシェアがアップしていること。マイナス要因としましては、まあ不安材料と言い換えられるかもしれませんが、通関ストライキの可能性ですね。これにともなう商品の入荷遅れ、また製品の発売の遅れ、こういった不安要素があるということです。次お願いします。
一般薬品、1社ですが、これは久光さんのサロンパスですね。2009年増収増益、この背景は市場が拡大したということ、それと商品、サロンパスが非常に浸透していったということ。経済悪化の影響はなく、増収増益を記録できました。
で、2010年も増収増益の見込みです。2009年の好調さを維持できるだろうということ。マイナス要因、まあ直接的な売上には影響ないということなんですが、いろんな作業が増えてくるということで、この厚生省による法規制の強化ということですね。これが一つマイナスというか、頭の痛い問題として指摘されております。次お願いいたします。
家庭防疫薬、住友化学さんからの回答ですが、昨年は減収減益ということ。この原因はですね、蚊への防除なんですが、中南部ですね、この6州で売上の70%を占めるんですが、ここが大雨に見舞われまして蚊の発生が非常に少なかったということですね。それが売上に影響しました。また前年からの在庫、これもマイナスの影響が出ました。それと、喜ばしいことであるんですが、商売ということからいきますとこのデング熱の流行が少なかったということで、減収につながったということです。
2010年の展望。これは増収増益を見込んでおります。プラス要因は新規顧客の本格参入、これは昨年行ったプラス要因として挙げております新規顧客の開拓、これが順調にいっておりまして、今年はこの顧客が本格的にマーケットに入ってくるということですね。それと中国製やアルゼンチン製からブラジルの国産に移行するということで、この原料を供給しています住化さんとすればこれは期待できる要素であると。
それとプラスマイナス、デング熱は、まあ先ほど申した通りで、出ないことに越したことはないんですが、これのプラスマイナスがこの分野での利益には影響してまいります。それとマイナス要因としては移転価格税制、これちょっと数字が抜けましたけども、20%から35%にアップされたということで、これは非常に大きな影響と見ております。次お願いいたします。
次は農薬ですが、農薬は今年から二つの分野に分けました。一つは原体販売、原体といいまして、高純度の有効成分、これを輸入しましてですね、国内の製造メーカーに販売して、製造メーカーが農家が使える剤形に変えて売るというそういう流れになるんですが、これはその原体だけ、有効成分だけを販売している3社の回答をまとめたものです。
2009年は3社でちょうど分かれました。不変、横ばいという会社とですね、減少、増加。利益も横ばい、減少、増加。3社で分かれました。この背景もですね、1社の回答は経営資源が集中したことでプラス、良い結果が生れたと。マイナス要因では、対象作物ですね、農薬は何に使うかで全く分野が異なりますが、1会員の商品は対象作物が作付面積が減ったということで、マイナスの影響を受けました。
また中国製の違法製品ですね、正式に登録を取っていない違法製品の密輸、これがマーケットに流れて、当然安く売られていますのでここでの影響が響いたという回答です。それとまあ全般には経済危機の影響ですね。
それと2010年の展望としましては、3社やはり分かれまして、減少、増加、利益も減少、増加と二つの回答に分かれました。プラス要因は、対象作物が逆に回復するという予想、それと1会員さんは社員を増加するということで、まあマンパワーがアップするということでもプラス要因ですね。それと経済危機が回復するであろうということ。
マイナス要因としましては昨年と同様の中国製違法製品の競合ですね。それとジェネリック製品、まあ登録は取れていますけども、高額製品ということで、非常に安くマーケットに出て参りますので、こういった製品との競合ですね。
それと遺伝子組み替え作物の導入による散布対象面積の減少、これは一番有名なのは大豆ですけども、モンサントが開発したグリーボセットという除草剤、これは全ての植物を枯らすんですが、ある大豆にそのグリーボセットに抵抗性を持った遺伝子を植え込むことで、その大豆を植えますとグリーボセット一台を撒くことで大豆は枯れずに雑草は全て枯らせると、非常に効率よく安く上げられるというそういった技術なんですが、こういったものが入ってくることで既存の製品が、農薬製品ですね、選択性をもった剤が影響を受けるということになります。それと移転価格税制の問題。これがこの分野でもマイナス要因として挙げられています。次お願いいたします。
もう一つ農薬分野、これは先ほど申し上げた原体をですね、農家が使える製剤というものに製造いたしまして、そして販売する分野で好けども、これはイハラブラスさんですけども、増収増益、2009年達成できました。プラス要因としては品揃えの拡充、作物価格が高く推移したということで、こういった資材、農薬が使われる環境にあったと。それと、これは自社努力の為替オペレーションがうまくいったということですね。
マイナス要因としては不安定な為替、主力作物の作付面積が減ったこと。それと参考までに業界平均はマイナス5%から10%の売上ダウンだったと見られております。2010年の展望はですね、売上増加、利益は減少という見方です。
プラス要因は、引き続き作物が高価格で推移するだろうということ、それと為替も比較的安定でいくと見られることですね。マイナス要因は、逆に今レアル安傾向が少し出てきたことと、まあここで安定とありますけども、変動による、逆に昨年為替オペレーションで益が取れたんですが、為替差益が出たのが今年は期待できないということから、減収を見込んでおります。では次お願いいたします。
肥料、三井肥料さんからの回答です。昨年は減収減益、マイナス要因としましては国内需要の冷え込み、業界全般の過剰在庫、それと国際的な市況があったということですね。2010年も売上は減少ですが、利益は増加、増益とみております。
プラス要因はコストの削減効果が現れるということ、それと需要が今年は安定してくるだろうということです。マイナス要因としては生産品目それから規模が縮小、まあせざるを得ないということが要因として挙げられています。次お願いします。
次は、種ですね。これはタキイさんですが、昨年は増収増益となりました。プラス要因は新規商材の市場投入、それと東北伯向けメロンの種ですね、これの売上が伸びたこと、またレアル高による在庫コストを下げれたことですね。マイナス要因としましては、主力商品が品薄であったこと、世界の気候変動による生産減、これがマイナス要因として挙げられています。
そして2010年は増収、利益は横ばいという見方です。プラス要因は新規商材の売上増、既存商品の安定販売、それと販路の再編効果が現れるということ。マイナス要因としましては、コストアップの一つとしまして、まあ自社でもった試験農場、この費用が上がるであろうということ、それと先ほどプラスであった東北伯向けメロン、これは欧州市場に依存しているということで、欧州マーケット次第でこれが影響を受けるということをマイナス要因として挙げておられます。次お願いします。
飼料添加物、鶏用ですね。これも住友化学さんからの回答です。昨年は減収減益。マイナス要因としましては供給量が少なかったこと、畜産品の値下がりとレアル高、それと穀物飼料の値上がりで使われる添加量が減少したということ、を挙げられておられます。
2010年は増収増益を見込んでおります。プラス要因は供給量の回復、それと鶏卵需要のアップ、これはお菓子向けとかワクチン向けで輸出が増えるという見込みと理解しております。あとマイナス要因は移転価格税制ですね。これをやはりマイナス材料として挙げておられます。次お願いします。
次は接着剤分野、これはスリーボンドさんからの回答ですが、昨年は減収減益。マイナス要因はリーマン・ショックによる景気後退、それと原材料の生産中止による代替品の検索ということで、これがマイナス要因として挙げられております。
2010年は売り上げ・利益横ばい。プラス要因は為替の安定ということですね。マイナス要因としては安いものがこのマーケットに入ってきているということを挙げておられます。次お願いします。
次は、私どもの販売しております樹脂の着色剤分野ですけども、減収減益の結果でした。去年は減収減益。プラス要因としては下期にレアルが高くなったこと、それから下期の需要回復というのがあったんですが、マイナス要因、上期のレアル安による輸入原材料のコストアップ、それと上期の顧客の在庫圧縮、競争激化による同業他社の安値販売ですね、それと顧客からの値下げ圧力が非常に強かったということ。これがマイナス要因でした。
2010年は増収増益で見ております。これは内需は拡大するであろうということ、それと車両輸送機器市場が拡大、伸びるだろうという期待、それと社内的なリストラクションによる効率化、コストダウン、これがプラスで出てくるであろうという期待ですね。まあこれも社内改革のひとつとして赤字商いの見直しということ。
マイナス要因としましては、ここに来てのレアル安への不安が少し心配されます。それと引き続き顧客からの売価引き下げの圧力ですね、それと同業他社の低価格戦略、こういったものがマイナス要因として引き続き存在します。次お願いします。
ハリマ化成さんですね、松脂、ロジンですけども、この分野昨年は売り上げが微増、利益は増加しました。プラス要因は原材料の安定化、これによって粗利益が工場しています。マイナス要因は競合他社が増えたこと、それによる競争の激化ですね。
2010年は増収増益を期待しています。プラス要因は新製品の上市、原料の代替によるコストダウンが図れる見込み、マイナス要因は為替の影響による輸出の不振、それと競合他社の台頭です。次お願いします。
最後は商社さんから一社だけ、化学品分野、三菱商事さんから回答いただきました。売り上げ利益は横ばいということですが、マイナス要因はレアル高ですね、それから需要減、在庫調整。で、今年は増収増益。プラス要因としましては、全般的な需要の回復と、あと価格上昇。ちょっと詳細はうかがってませんが価格の上昇が期待できると、こういう回答をいただいております。次お願いします。
これが17回答のまとめですけども、冒頭申し上げた通り2009年はですね、売り上げ増加した会社が6社、不変が3社、利益も5社、不変2社ということで、全般的に非常に苦しい、業績不振の年であったと言えます。2010年は増収14社が期待、不変1社、増益が13社、不変2社ということで、全般的な景気回復を期待して今年は良い結果を出せるというふうに見ている会社が多いといえます。次お願いします。
あとブラジルの景気回復は本物かということですけども、これはコメントをいくつかまとめて挙げております。総括的には景気回復は、課題・疑問というのもいくつかあるんですが、本物であろうという見方が化学品部会の中では主流を占めております。次お願いします。
死角。死角もですね、先程来他の部会からも挙げておられるような点があります。あとブラジルの根本的なインフラの問題ですとか、こういったもの、あと為替がやはりどう動くかですね、これによる影響が大きいであろう。
それと、輸出ですね。内需は良いんですけども、輸出競争力をどこまで維持できるのか。為替の問題、税制の問題、それからレアル高の影響ですね。それと中国品との価格競争。こういったものが死角として挙げられております。次お願いします。
大統領・知事選の影響。これもですね、まあいくつかの点で不安材料はあるんですが、まとめますと基本的にはドル高とか債務救済の影響、各種選挙対策の悪影響、それによる増税、こういったものを危惧する声もあるんですが、全般としましては、過半数の会社は特に大きな影響はないだろうと、このように見ております。以上です。
司会:大澤さんどうもありがとうございました。それじゃあ続きまして食品部会、齋藤部会長よろしくお願いいたします。