インフレ防止のために預託金比率を15%に引き上げる

世界金融危機で金融市場の資金不足を補うために中銀は銀行預託金減額と納入期限延期で流通量を増加させたが、金融危機からいち早く脱出したブラジルは消費拡大でインフレ圧力が一層強まってきたために、 金融市場から預託金比率の引き上げなどで710億レアルを金融市場から回収する。

財務省では中銀の預託金比率の引き上げは金融引き締めとなってインフレ圧力の低減に結びつくために、3月か4月から開始が見込まれていた政策誘導金利(Selic)の引上げサイクルの突入が先送りできると見込んでいる。

中銀が予定している710億レアルの資金回収のうち340億レアルは4月9日から現在の預託金比率15%を13.5%に引き下げ、残りの370億レアルは当座預金や定期預金の特別預託金比率を8%に引き上げる。

預託金は銀行スプレッドの構成要素になっているために、預託金引上げは銀行金利引き上げ並びにクレジットの縮小に結びつき、710億レアルの金融市場からの金融引き締めはSelic金利の1.4%に相当すると見込まれている。

銀行業界では中銀のSelic 金利の引上げ開始に先駆けて、すでに金利引き上げを開始して昨年12月末の平均銀行年利は34.3%であったが、2月10日には35.4%に上昇している。

2月10日の法人向けクレジット年利は昨年末から1.2%上昇して26.7%、個人向けクレジット年利は0.7%増加の43.4%に上昇している。(2010年2月25日付けエスタード紙)

 

(2010年2月24日)ダイキン工業空調生産本部の長谷川功グローバル事業推進部長が表敬訪問

ダイキン工業空調生産本部の長谷川功グローバル事業推進部長、グローバル人材グループの能登正人担当課長、経理財務本部経理グループの岩瀬隆史計理士が2010年2月24日に商工会議所を表敬訪問、応対した平田藤義事務局長と今後のブラジル経済などについて意見の交換を行った。

左からダイキン工業空調生産本部の長谷川功グローバル事業推進部長/平田藤義事務局長/グローバル人材グループの能登正人担当課長/経理財務本部経理グループの岩瀬隆史計理士

1月の税収は13.64%増加の730億2,000万レアル

1月の国庫庁の税収は政策誘導金利(Selic)の引上げが予想され、多くの企業で法人所得税(IRPJ)並びに純益に対する社会納付金(CSLL)の前払いが増加したために、インフレ分を差引いた実質税収は前年同月比13.64%増加の730億2,000万レアルを記録した。

昨年12月の法人所得税は企業の収益増加に伴って前年同月比18.9%増加、1月の法人所得税は19.72%、CSLLも18.63%とそれぞれ増加している。

また1月の全体の工業製品税(IPI)は10.71%、社会保障院(INSS)積立金は10.16%、社会統合基金(PIS)/社会保険融資納付金(Cofins)は19.55%、金融取引税(IOF)は25.56%とそれぞれ大幅に増加している。

昨年12月の自動車販売は前年同月比41.5%、サービス部門は14.3%、製造部門は18.9%、サラリーは3.34%とそれぞれ増加している。

金融危機に対する景気刺激策としてIPI減税による昨年の国庫庁の減収は249億レアルであったが、今年1月の自動車部門のIPI納税は前年同月比712.27%増加の2億8,800万レアルを記録している。

国庫庁の発表では今年1月の金融部門からの税収は94億8,000万レアルでトップ、卸売部門37億5,000万レアル、燃料部門28億レアル、電気部門27億700万レアルとなっている。(2010年2月24日付けヴァロール紙)

           

昨年の小売部門は5.9%増加

ブラジル地理統計院(IBGE)の調査によると昨年12月の小売部門は前月比マイナス0.4%を記録して2003年12月のマイナス0.5%に次ぐ減少幅となったが、金融危機の影響で大幅に落ち込んだ鉱工業部門とは対照的に、昨年1年間では前年比5.9%増加した。

2008年最終四半期の小売部門は金融危機の影響で落ち込んだために2008年は9.1%の増加に留まり、昨年の小売部門も金融危機が発生していなければ二桁台の伸び率を記録する可能性があった。

昨年の小売部門を牽引したのはスーパー部門で特に食料品、飲料、嗜好品セクターが8.3%増加して伸び率5.9%の67.8%を占めた。

工業製品税(IPI)の免税や減税の優遇税制を適用された四輪・二輪・自動車パーツセクターは11.1%、また同優遇税制を適用された昨年12月の建材セクターは16.8%と大幅増加したが、優遇税制の適応が遅かった昨年1年間ではマイナス5.9%の落ち込みを記録している。

昨年の最終四半期の小売部門は金融危機に突入した前年同期比では8.8%増加して、景気回復基調が明確になってきている。(2010年2月24日付けヴァロール紙)

                                


 

1月の過去12ヶ月間の対内直接投資が経常収支の赤字幅を下回った

1月の過去12カ月間の対内直接投資黒字はGDP比1.52%の248億ドル、経常収支赤字のGDP比1.56%の254億ドルで2001年12月以来では初めて経常収支赤字を下回った。

1月の生産部門向け対内直接投資は7億8,900万ドルと1996年1月以来の最低を記録、経常収支赤字は38億4,000万ドルと赤字幅が拡大しているが、金融部門の直接投資は増加している。

ブラジル企業の海外への生産部門への直接投資は12億4,000万ドルと対内直接投資7億8,900万ドルを大幅に上回り、特にJBS社による米国企業Pilgrims Pride社の買収8億ドルが投資額を押し上げた。

中銀では1月の生産部門への対内直接投資は一時的なものとみており、2月は23日までに22億ドルが流入、今月末には27億ドルに達すると見込んでいる。(2010年2月24日付けエスタード紙)

 

流れ弾に対する生命保険販売開始

ブラデスコ保険は貧困層が多く住むリオ市のロッシーニャとサンパウロ市のエリオポリスで流れ弾に対する生命保険を販売開始して1億人と見込まれる巨大な貧困層マーケット開拓に競合保険会社に先駆けて始めた。

ブラデスコ保険ではロッシーニャ在住のジョゼミルトンさんに対して月額3.50レアル、賠償金2万レアルで契約、販売開始1カ月間で500件の契約を結んでいる。

連邦政府も民間保険会社と共同で2008年から貧困層への生命保険や傷害保険の販売方法を検討しているが、3最低サラリー以下の貧困層への保険販売などで研究の余地が残されている。

今まで生命保険など加入したことがない1億人の巨大マーケットの参入は支払い方法、対象年齢など多難な問題を抱えているが、最低サラリーや貧困家庭補助制度なども拡大してきて所得が増加しているために、今後のマーケット拡大は時間の問題と見込まれている。(2010年2月24日付けエスタード紙)


 

昨年の住宅クレジット残高は記録更新

連邦政府の景気刺激策の一環である大衆住宅建設”私の家、私の暮らし”プロジェクトや建材の工業製品税(IPI)の減税などが牽引して、昨年の連邦貯蓄金庫(Caixa)のポウパンサ預金からの住宅向けクレジットは30万2,700軒で総額340億レアルに達して、住宅建設ブームとなっている。

金融危機からいち早く抜け出したブラジルは金利の低下による銀行の収益低下、30年に及ぶ長期住宅むけクレジットなどで民間銀行も積極的に住宅クレジット部門に参入しだした。

昨年の銀行のクレジット全体の伸び率は14.9%の増加に留まったが、住宅向けクレジットは41.5%増加、今年は30%から40%の伸び率が予想されている。

しかし世界の銀行の住宅向けクレジットは全体の65%に達しているにも関わらず、ブラジルはインド同様に僅かに5.0%とまだまだ増加の余地があり、公立銀行や民間銀行を問わずに今後は益々シェア争いが激しくなる。

Caixa 金庫の今年2月17日までの住宅向けクレジットは大手民間銀行の3倍に相当する64億レアルに達して、今年の予算である500億レアルを上回る勢いとなっている。(2010年2月23日付けエスタード紙)

                             

                             

 

1月の公的債務残高は2.65%減少の1兆4,500億レアル

1月の連邦政府の公的債務残高は前月比2.65%減少の1兆4,500億レアルに減少、海外投資家の対内公的債務残高の比率は前月の8.11%から8.74%の1,144億5,000万レアルに増加している。

1月の公的債務利払い総額は170億レアル、内訳は対内債務利払い額117億1,000万レアル、対外債務利払い額は52億8,000万レアルであった。

1月の海外投資家のブラジルの国債購入増加はギリシアなど欧米諸国の財政赤字問題にも関わらず、ブラジルの安定したマクロ経済や今後の政策誘導金利(Selic)の上昇が大きく影響している。

1月は1,000億レアル近くに達する確定金利連動国債の償還期間に達したために、大幅な公的債務残高の減少に結びついている。

また国庫庁は昨年10月に承認された暫定措置令470号による連邦貯蓄金庫向けの資金調達のために、1月に40億レアルの国債を発行している。

1月の確定金利連動国債の発行比率は全体の48.85%、Selic連動国債30.9%、消費者物価指数連動国債は20.19%、海外投資家は償還期間が5年から10年の確定金利連動国債の購入を優先している。(2010年2月23日付けヴァロール紙)


 

今年の貿易総額は前年同期比31.4%減少の395億7,000万ドル

2月の第2週の貿易収支黒字6億9,100万ドル、第3週の2億1,600万ドルで2月第1週までの貿易収支赤字3億3,800万ドルから一転して5億6,900万ドルの黒字を記録、しかし前年同期比では31.4%減少している。

今年2月21日までの貿易総額は前年同期比13.5%減少の395億7,700万ドル、輸出は200億7,300万ドル、1日当たりの輸出額は22.7%減少の6億830万ドルとなっている。

輸入総額は195億400万ドル、1日当たりの輸入額は25.1%減少の5億9,100万ドル、2月の輸出は87億6,800万ドル、輸入は80億3,300万ドルで貿易収支黒字は7億3,500万ドルとなっている。

2月の1日当たりの輸出は前年同期比26.6%増加の6億7,450万ドル、輸入は42.1%増加の6億1,790万ドルと大幅に増加している。

2月の肥料輸入は前年同期比236.5%、銅製品225.5%、鉄鋼125.4%、燃料・潤滑油は88.8%とそれぞれ大幅に増加している。(2010年2月23日付けエスタード紙)