昨年の経常収支赤字は243億4,000万ドル

中銀の調査によると昨年12月の外資系企業の本社への利益・配当送金はブラジルの国内経済の回復に伴って大幅増加して、昨年1年間の21%に相当する53億20,00万ドルを記録したために、12月の経常収支赤字は59億4,000万ドルと統計を取り始めた1947年以来の最大の赤字を計上した。

昨年1年間の経常収支赤字は243億4,000万ドルで前年の281億9,000万ドルを下回ったが、金融危機の影響で上半期のリセッションの影響が大きかった。

国内経済の回復で本社への利益送金の増加並びにドル安の為替で今後も利益送金増加の傾向が継続、昨年12月の利益送金は前月比164%、前年同月比69.3%と大幅に上昇している。

鉱工業部門の本社への利益送金は金融危機後に最も落ち込みが大きかった自動車セクターでは連邦政府がいち早く鉱工業製品税(IPI)の減税政策適用で救済したために早期に回復、本社の減収をカバーするために利益の大半を送金して送金全体の15.1%を占めてトップ、金属セクターが9.3%、金融セクターが8.8%で続いている。

フィブラ銀行のチーフエコノミストのアンセネーリ氏は今年の本社への利益送金は350億ドルと記録更新を予想、中銀のアウタミール・ロペス経済政策局長は今年の経常収支は貿易収支黒字の減少、海外旅行増加によるサービス収支の減少などで前年比64%増加の400億ドルの赤字を予想、しかし対内直接投資を450億ドルと見込んで楽観視している。

しかし金融市場関係者は対内直接投資が370億ドルに留まって455億ドルの経常収支赤字を予想して中銀関係者よりも悲観的な予想をしている。

昨年のサンパウロ証券取引所(Bovespa)への海外投資家の投資は金融危機で株価が大幅に落ち込んでいたが、下半期から国内経済の堅調な回復で株価が大幅に上昇に転じて370億7,000万ドルの買い越し残、しかし2008年は75億7,000万ドルの売り越し残を記録していた。

アンセネーリ氏は今年の株式市場への投資は国内総生産(GDP)の5.0%以上の増加や新規株式公開(IPO)の増加で、昨年に引き続き海外投資家がブラジルの株式市場に注目、しかし金融政策引締めによる政策誘導金利(Selic)の上昇で確定金利付きファンドへの投資も増加すると予想している。(2010年1月21日付けエスタード紙)

 

 

今年のダンボール販売は記録更新可

ブラジルダンボール協会(ABPO)では経済の先行指標となる今年のダンボール販売はブラジルの国内総生産(GDP)の伸び率が6.0%を予想されているために、記録を更新すると見込んでいる。

世界金融危機に見舞われた昨年の上半期のダンボール販売は前年同期比6.0%減少、しかし8月ごろから上昇に転じて昨年1年間では前年比0.01%減少の227万4,000トンまで回復した。

ダンボール業界の昨年の平均設備稼働率は85%から90%で推移、今年1月の20日間では90%から95%に上昇、今後は増産するために設備投資計画の見直しに迫られている。

包装用段ボール生産では最大手のクラビン社は年産45万8,000トンの生産能力を擁しているが、GDP6.0%増加に対応するためには設備投資の拡大が急を要している。(2010年1月20日付けヴァロール紙)

 

輸出関連の減税で輸出促進

ミゲル・ジョージ産業開発相は2月初めに輸出促進のための減税政策をルーラ大統領に提出を予定、ギド・マンテガ財務相を頭に財務省関係者に減税政策の採用を説得する。

昨年は世界金融危機で世界貿易が大幅に縮小した影響でブラジルの輸出は前年比21.8%減少、しかし輸入も縮小したために253億ドルの黒字を計上した。

ミゲル・ジョージ産業開発相は今年の貿易収支黒字を150億ドルから200億ドルを見込んでいるが、中銀は国内経済回復とドル安の為替で輸入が拡大するために107億5,000万ドルと昨年の半分以下まで減少すると予想している。

同産業開発相は輸出関連税のクレジットの早期返済や輸出企業に対する恩典措置であるドローバック制度の見直しなどを検討、しかしサンパウロ州工業連盟(Fiesp)のパウロ・スカフェ会長は輸出価格の25%にまで達する輸出関連税制の見直しを要求している。(2010年1月21日付けエスタード紙)


 

機械・金属部会に19人が参加して業種別部会長シンポの発表資料作成

今年初めての機械・金属部会(西岡勝樹部会長)が2009年1月21日正午から2時まで商工会議所大会議室に19人が参加して開催、2月9日に開催される業種別部会長シンポジウムの発表資料作成のために、参加者が昨年の回顧と今年の展望について発表した。

2009年の回顧では金融危機の影響で大半の企業は上半期に大きく影響を受けて業績が悪化していたが、ブラジルはいち早く金融危機を脱出した下半期からの業績回復が目立った。

高速鉄道の新幹線プロジェクト、都市交通のモノレール案件、中国を除く鉄鋼関連需要の減少、環境関連事業への関心の高まり、エタノール需要の落ち込み、設備投資の悪化、ペトロブラス関連は堅調に推移、工業製品税(IPI)の減税、在庫調整などが話題となった。

2010年の展望として大型国家プロジェクト、ワールドカップやオリンピック開催によるインフラ整備、大統領選挙の行方、公共事業の継続、造船部門の活発化、設備投資の拡大、中小企業の資金繰り、為替の行方、最低サラリーのインフレ以上の調整、ボルサ・ファミリア、340万台が見込まれている四輪、二輪に対するタイトなクレジット、中国製品の増加、困難なビザの取得などが話題となったが、大半の参加者は昨年の大幅な落ち込みから回復すると見込んでいる。

参加者は西岡部会長(日立)、林副部会長(メタルワン)、大井副部会長(前川製作所)、原口氏(CBC重工)、渋谷氏(川崎重工)、浅井氏(コマツ)、右成氏(京セラ)、田中氏(京セラ)、駒形氏(MCC)、宮崎氏(ブラジルMMC),原田氏(ミツトヨ)、杉山氏(新日鐵)、村田氏(NSK),北原氏(ヤンマー)、渕上氏(ユシロ)、岸氏(ユシロ)、加藤領事(サンパウロ総領事館)、黒木調査員(サンパウロ総領事館)、平田事務局長

19人が参加して業種別部会長シンポの資料作成で意見交換(fotos Rubens Ito/ccibj)

左から西岡勝樹部会長/大井直樹副部会長/林浩副部会長

建設不動産部会に7人が参加して開催

今年初めての建設不動産部会(鈴木ワグネル部会長)が2009年1月21日午後3時から4時30分まで7人が参加、業種別部会長シンポジウムの発表資料作成や部会活動として見学会の実施について意見交換した。

シンポジウム資料作成の2009年の回顧では昨年初めは金融危機の影響で大幅に需要が落ち込んだが、連邦政府の大衆住宅建設の”私の家、私の暮らし”プロジェクト、建材に対する工業製品税の免税や減税措置、土地の値上がり、技術者の引抜きやコストの上昇、原材料の高騰などが話題となった。

今年の展望ではワールドカップやオリンピック開催、大統領選挙並びに公共事業との関係、エンジニアの不足、一向に低下しないブラジルコスト、ビルの高層規制、5.0%を超す国内総生産、納期の延長、相変らぬ困難なビザの取得、非常に高い鋼材などが話題となり、見学会ではいろいろな候補地が挙がって大いに意見の交換が行われた。

参加者は林恒清副部会長(戸田建設)、南アゴスチーニョ副部会長(デニブラ)、大滝守氏(ホス建設)、井上建治氏(マッケイ家具)、米田国章氏(CGC)、佐々木真一郎副領事(サンパウロ総領事館)、平田藤義事務局長

業種別部会長シンポジウムの資料作成や見学会について意見交換(fotos Rubens Ito/ccibj)

中央が進行役を務めた林恒清副部会長

 

(2010年1月20日)新入会員のシグマックス・コンサルタント社の堤寿彦夫妻がSPFW招待状持参で表敬訪問

元リオ商工会議所会頭で今月から会員になったシグマックス・コンサルタント社代表の堤寿彦、早苗御夫妻が2009年1月10日に商工会議所を表敬訪問、堤代表は中山立夫会頭並びに平田藤義事務局長宛てに21日にサンパウロ・ビエナールファンデーションで開催されるサンパウロ・ファッションウイークの招待状を持参、同社は最近、日本でも注目を集めているブラジルのファッション関連事業も取扱っている。

       

左からサンパウロファッションウイークショーの招待状を受取る平田藤義事務局長/新しく会員となったシグマックス・コンサルタント社代表の堤早苗、寿彦御夫妻

2010年1月20日)Flex工業団地分譲の説明にエルネスト・スナゴ氏が表敬訪問

サンパウロ近郊のジャグアリウーナ市にあるFlex工業団地分譲や賃貸の説明でエルネスト・スナゴ氏が2009年1月20日に商工会議所を表敬訪問、応対した平田藤義事務局長に59万平方メートルの広大な工業団地を仕様に合わせての土地の分譲や賃貸について説明、またスナゴ氏は入会を希望しているために、平田事務局長から入会申込書を受取った。コンタクト先 ernesto.sunago@yahoo.com
電話 (11)3709-2107

                            

左から平田藤義事務局長/エルネスト・スナゴ氏

昨年のINSSの赤字は429億レアル

年金・恩給の積立金・支給や失業保険などを管理する社会保障院(INSS)の昨年のインフレ指数である全国消費者物価指数(INPC)を差引いた実質収支赤字は前年比12.65%増加の429億レアルに達した。

金融危機の影響で昨年上半期の失業者増加による積立金の減少並びに最低サラリーの大幅増加による年金・恩給の支出増加で赤字幅が大幅に拡大した。

金融危機前の2008年のINSSへの積立金は前年比9.15%増加したが、昨年は前年比6.1%増加の1,820億レアルと金融危機後の1年間では予想を上回る収入となっている。

INSSへの積立金は経済回復基調になった昨年下半期から増加に転じて、13ヶ月目のサラリーが支給された昨年12月の収支は18億レアルの黒字になっている。

最低サラリーが415レアルから465レアルとインフレ指数を大幅に上回る調整による大幅な支出増加並びに労働訴訟経費などでINSSの支出は前年比7.3%増加の2,249億レアルまで増加している。

今年は国内総生産の伸び率が5.0%以上見込まれているために、雇用の増加でINSSの納付金増加が予想されているが、最低サラリーが465レアルから515レアルとインフレ以上の調整が行われるために支出も大幅に増加する。

昨年の都市部の収支は25億8,200万レアルの赤字に留まったが、大半が最低サラリーの年金・恩給支給を受けている農村部の収支が403億レアルの赤字となり、一向にINSSの収支改善に結びついていない。(2010年1月20日付けエスタード紙)

       


 

昨年のブラジルへの対内直接投資は49%減少

国連貿易会議(UNCTAD)の調査によると昨年のブラジルへの対内直接投資額(IED)は前年比49%減少の228億ドルに留まって、世界平均の39%減少を大幅に上回った。

ブラジルはBRICs諸国の中で最もIEDの減少幅が大きく、中国のマイナス2.6%、インドのマイナス19%、ロシアのマイナス41.1%を上回った。

昨年の中国へのIEDは前年の6位からフランス、英国などを上回る900億ドルで1,359億ドルの米国に次いで2位に上昇した。

昨年の世界のIED総額は1兆ドルと前年の1兆7,000億ドルから大幅に減少、特に米国、英国、スペイン、フランス並びにスエーデンへの対内直接投資が大幅に落ち込んだ。

昨年の米国へのIEDは企業の買収・合併が大幅に減少して前年比マイナス57%の1,359億ドル、ヨーロッパは多国籍企業の海外支店からの利益・配当金送金の減少が大きく影響している。

昨年のチェコ共和国のIEDは63%減少、英国は前年の960億ドルから92%減少の70億ドルとメキシコやチリを下回った。

昨年の発展途上国の平均IEDは35%減少して総額6,200億ドルと6年連続で上昇していたが、企業の利益、株価や企業の買収・合併の減少で一転して減少に転じた。

2008年のブラジルの対内直接投資は451億ドルで世界ランク9位であったが、昨年は228億ドルまで減少して12位に転落してイタリア、インド並びにドイツに追い越された。

ブラジル国内では鉄鉱石生産セクター、石油精製や天然資源セクターの対内直接投資が大幅に減少、金融危機の影響を大いに受けた本国への利益・配当金送金が対内直接投資の大幅な減少につながっている。

昨年のラテンアメリカへのIEDは40.7%減少、メキシコはブラジルに次いで130億ドル、アルゼンチンへのIEDはペルーやコロンビアを上回った。(2010年1月20日付けエスタード紙)

                                              

 

連邦貯蓄金庫のクレジットは1,250億レアルまで増加

金融危機の影響で民間銀行は信用収縮でクレジット枠を大幅に縮小したために連邦政府の要請を受けた公立銀行はクレジットを拡大、連邦貯蓄金庫(Caixa)の昨年のクレジット総額は前年比56%増加の1,250億レアルで公立銀行としては初めて1,000億レアルを突破した。

Caixa金庫の総額1250億レアルのクレジットの中で大衆向け住宅建設の”私の家、私の暮らし”プロジェクトが牽引した住宅向けクレジットは前年比100%増加の469億レアルであった。

昨年11月の公立銀行のクレジットはGDP比18.4%まで達して2008年末のGDP比13.8%を大幅に上回り、また今年のCaixa金庫のクレジットは30%増加を見込んでいる。

今年の連邦貯蓄金庫はクレジット拡大するために60億レアルの資金調達を予定、経済成長が順調に推移している北東地域の企業や個人向けクレジット拡大を計画している北東銀行(BNB)も10億レアルの資金調達を予定している。(2010年1月20日付けエスタード紙)